2021/08/31

分かってない。

 某所での新型コロナワクチン職域接種開始の報道を読んで唖然。

 インタビューを受けた接種者曰く、「地元に気軽に帰れるようになるためにもなるべく早く打ちたかった。(後略)」。

 この人、ワクチン接種の意味やワクチン戦略そのものを全く理解していない。加えれば、最近は以前より議論に上がるようになった「スプレッダーになる可能性」も知らないのではないか。ワクチン接種は接種者は守ることにはなるけれど、接種者が感染防止のための行動を緩めれば、緩めた分だけ周囲の人が感染する可能性を上げるのは変わらないんですよ~、分かってないでしょ。接種者の地元が今後危険になりそうな予感。

 さて、私はワクチンパスポートに反対ではないが、そんなものは「それに実効的な意味があると信じて、何らかの判断に使おうとする頭が悪い人間や組織や国」から非合理的な不利益を被らないためには必要だとは考えている。パスポート所有者が得をするような制度はそもそも間違っていると思うよ、国内だけの話ならなおさら「損をしない」ラインまででやめておかないとアカン。

2021/08/29

情報操作の香り

 仮定の話をしよう。

 某省は現状が気に食わない。私に言わせれば政権の意図をサボタージュでご破算とし、更に失策を重ね続けているのだから自業自得でしかないのだが、彼らが気に食わないのはしようがない。そんな某省にとっては与党党首の党内求心力の低下や政権支持率の低下は世論操作の絶好のチャンスだ。

 仮定の話を続けよう。

 とは言え、某省が自らの罪、無能、怠惰などと呼ばれることになるかも知れないことを他者に忘れてもらうためには生贄が必要だ。生贄の一方は省内の現場の人間で、彼らは馬車馬のように働くことになる。もう一方は外部の今ひとつ気に入らないが敵とは言えない組織だ。仮に日本医師会としよう、仮定の話だ。

 仮定の話は続く。

 某省にはなんだかんだと友達は多い。その中には日本医師会(仮名)と距離を持つ者もいる。そこで、その友人に文章をお願いしてネットに上げる。日本医師会(仮名)を生贄に、現在の新型コロナの対策組織の一新を提案する。政権の力が弱ったところを狙って、これまでの自らの罪、無能、怠惰に免罪符を与え、自らの意図に従ってくれる組織の確立、新型コロナ対策組織の乗っ取りが目的だ。

 仮定の話はもうちょっとだけ続くんじゃ。

 だからその種の文章にネットや印刷媒体で出会った時には、上記のような可能性も考慮して欲しい。特に日本医師会(仮名)の責任を追及しながら、厚労省(仮名)の責任には一切触れず、あまつさえ厚労省(仮名)の影響力がより強くなるような提案が為されている場合は要注意だ。論理的なのに客観性が欠如しているような文章は、その意図故にそうならざるを得ない可能性を疑うだけの価値がある。

 さて、

新型コロナ感染症を2類とするか5類とするかの議論とか、ウィズコロナ(新型コロナウィルスとの共存)政策の可否は、治療法の確立や有効な治療薬の存在次第だ。これらが存在して始めて、新型コロナウィルスは初期治療が肝の厄介な風邪と見做し得る。先の安倍政権の新型コロナ対策ではアビガンがフォーカスされたが、これが有効な治療薬となっていれば比較的早期に新型コロナ感染症が全ての病院で取り扱い可とできた可能性があったかもしれない。そうなっていたら、何類とするかの議論はそもそも無意味となり、国としても経済を回すウィズコロナ政策に舵を切ることができる。少なくとも先の安倍政権ではそのようなシナリオも想定していた筈だ。

 が、実際にはそうはならなかった。一時期言われていたようなワクチン利権か、それともアビガン自体が客観的にも相応しいものでなかったのか、そうならなかった原因は未だに有耶無耶だ。実際のところ、日本の新型コロナ政策の迷走、或いは明示的ではない本質的な方針転換はこの辺りから始まったと個人的には見る。ウィズコロナ政策を前提とした政権とワクチン政策を推し進める勢力の政権に対するサボタージュ?をどうしても疑ってしまう所以だ。ワクチン政策の本質にはゼロコロナ政策が横たわっている。

 とある専門家の言行を悪く言う人、評価しない人の中には、対策にはざっくりウィズコロナとゼロコロナの二つの考えがあることを理解していない人が多いように見える。現場を知る専門家が両者の考えに基づく複数の対策を状況に合わせて切り替え、時には混合して適用、時に地域ごとに使い分けなんてことは当たり前だ。感染抑制のためなら全方位に忖度しないのも当たり前だ。

 最近、仮定の話のような情報操作臭い文章にまた新たに触れた。書き手の権威が徐々に上がり、文章の論理展開などもよりしっかりしてきている。だが上記の仮定の話を思い出してもらえれば、避けられない客観性の欠如や誘導の可能性に気づけるだろうと思う。客観性の欠如や文章発表のタイミングは、文章自体や書き手の本来の意図の推定に重要なヒントとなる。新型コロナウィルスの感染拡大や治療といった身近な話にあっても、私たちは情報戦の中にあると思って良い。特定の人達を「彼らは医師とは言え学者ですから」とさも能力不足のように表現するのは明らかに印象操作がある。「感染対策の現場経験と結果を出してきた実績があるかどうか」と言う評価軸から見れば、書き手こそが「経験も実績も無い」存在でしかなく、その文章は「良くても評論」にしかなれない。論文や提言を装った煽情的な評論は、プロパガンダの一手法としてはひとつの典型だ。ゲッベルス的と言うよりも毛沢東的なやり方とも言える。

 昨今はフェス関連で香ばしい話が多いが、未だに補助金などを出していた中央省庁の見識の無さや無責任さ、現行の新型コロナ対策(ゼロコロナ政策)とのミスマッチな行動への言及がマスコミ等でもほとんど無く、今後もそうであろうことは個人的には全く解せない(「何故そうなのか」は個人的な経験から分かる)。これは「今後出しません」「補助を取り消します」といった現在打ち出している今後の対応とは完全に切り離して論じられる話だ。

 まぁ、現政権もゼロコロナ的政策への転換を明言せぬまま「経済を回す」なんて言ってたりするから、国民皆が混乱するのも分かるけどね。個人的には、政権が中央省庁に舐められてるだけっぽく見えるだけですけど。

 広くまんべんなく当事者の姿勢、これまでの行動の是非を評価せずに特定の当事者の責任のみを追及し、かつ評価対象外の影響力が強くなるような主張、結論を導く文章は、どんなに論理的であっても「結論ありき」の文章である可能性を疑うべきだ。特定の当事者の影響力を高めるべきと主張するなら、他の当事者を下げるのではなく、件の当事者を具体的な事実を持って上げるのが競争原理化にある民間組織内ではもはや正道だ。「現与党にお灸をすえる」なんて投票行動もそれを導く思考も同様で、もはや情報リテラシーが無く勉強していない、思考停止しかしていないという状況の裏返しでしかない。

 日本医師会(仮名)の責任を追及するマスコミが現れ、インフルエンサーwとやらがそれに合わせて踊ること自体は日常茶飯事なので半笑いしつつ流すとして、あなたまでが自分の権利をわざわざ投げ出してまで踊る理由は全く無いんですよ。

2021/08/28

Kill all Killer services AGAIN; Kill'em all ABSOLUTELY!

 Dell XPS 8940には"Killer Control Center"及び/またはその関連サービスがプレインストールされていました。このソフトウェアサービス群はネットワーク通信の優先順位などを制御して通信速度を最適化するとされるものですが、実際にはYouTubeなどの特定のサイトに接続できなくなったり、IPv4接続だけ一時的に使えなくなる場合があるなど、ただただ迷惑なものでした。そもそも有線接続、高速回線環境下ではもはや通信速度のボトルネックはPC外にあり、そのような制御は無意味です。そこで別エントリで書いたように、"Killer Control Center"及び/またはその関連サービスは全て停止していました。

 ところが、KillerネットワークサービスのドライバがWindowsアップデート経由でアップデートされたとたん、停止していたサービスが有効化され、不具合が再発しました。Windowsアップデートでドライバが提供される時点で何か関連サービスが動いていた可能性も考えられることから、関連サービスそのものの完全削除に踏み切りました。

 削除したサービスは最終的に6つでした。うち1つは他サービスとの依存関係が一切なく、サービス名から明らかに削除済みのアプリ"Killer Control Center"下で動くものだったので躊躇なく削除しました。一方、残り5つはネットワーク関連の複数のサービスと依存関連があったため、依存関係のあるサービス、ドライバーの機能、内容を一つ一つ確認しながらの慎重な削除作業となりました。

 サービスの削除はリスキーでそれに伴う不具合の責任なんて取れませんから具体的な削除対象や削除手順にここでは触れませんが、サービス削除に"sc"コマンドを使ったことだけは記しておきます。同じようなことをしようと考えている方は「Windows10 サービス 削除」辺りでググってみてくださいね。因みに"sc"コマンドは、サービス登録の解除だけでなく、不要となったレジストリのエントリも削除するとのことです。レジストリが汚くなるのが嫌いな方には嬉しい機能ですが、本来削除してはいけないサービスを削除してしまった際の手動復旧が極めて困難となるので念の為。

 上記のサービス削除から1週間経ちましたが、現時点で不具合は一切出ていません。むしろ通信速度が上がっているのではないか、と思わざるを得ないことも起きています。従来は並行して運用しているLinuxPCにfast.comで測定した通信速度は常に10~15%負けていましたが、上記のサービス削除後は5%程度の負けまで差が詰まりました。

 あと、サービス削除作業中にやはり迷惑プレインストールソフトである"WAVES | MaxxAudio Pro"関連サービスも見つけたので、併せてそのサービスも削除しました。こちらの方は特に変わった事はありませんが、もしかしたらSoundIDのパラメータ変更時に発生していたノイズが消えたかも・・・未だ確信はありませんけど。

2021/08/27

中華人民共和国で共産主義革命間近か?

 中華人民共和国において、「共同富裕」の名の下、富裕層や大企業の財産、資産を一般人民へ再配分する方向との報道多数あり。ついに共産主義革命による、拝金主義に走ったほどほどに腐った資本主義の崩壊を我々は目にすることになるのか?独裁政権故に為し得る上からの革命により、衣替えのレベルの気軽さで、アジアの大陸に誕生経緯が正当な社会主義国家が爆誕することになるのか?

 余り厳密ではない理解だが、レーニン的な社会主義と共産主義との違いは政府の有無によるとされる。最終形態足る共産主義では消費者は生産手段、配送手段を有しているから、自ら欲するところものは自ら入手できる。製品や生産に必要なリソースはユビキタスであり、オンデマンドで地域民に供給される。必要なのは地域毎の自治組織で、国家政府は小さくて十分だ。世界が皆共産主義となれば、国家は要らない。国に求められる機能は、軍事と外交ぐらいだからだ。ところがこのような理想的な状況を実現する前段階足る社会主義では、生産手段や配送手段は国家が保有、管理することで、製品や生産に必要なリソースがユビキタスであり、オンデマンドで地域民に供給されるように見える状態を作る必要がある。共産主義状態のシミュレートに莫大な人工とリソースをぶち込むのが、社会主義が取り得る一形態だ。この実現には、大きくて強権的な政府と、巨大な官僚機構と、反革命分子に対応するための治安組織が必要となる。

 私の目にはロシア革命は1回目は帝政の打倒、2回目は共産主義政党内の多数派(ボルシェビキ)と少数派(メンシェビキ)との内ゲバにしか見えず、資本主義の破綻の要素は二の次三の次にしか見えない。ここでは、「働いたら負け」を実践しつつ自分に金が無いことを憂い続けたとの説も有力なカール・マルクス大先生の妄想は実現されていない。

 少なくとも朝鮮戦争開始までに毛沢東が「資本論」を読んだという記述を書籍でもネットでも見たことが無い。中共による中華人民共和国の建国にソ連は基本的に関与していないので、自力で共産主義革命とされるものを為した中共とその指導者毛沢東へのスターリンの感情は複雑だったようだ。そのため、スターリンは毛沢東と会う機会を基本的に作らなかったし、毛沢東のモスクワ訪問時の扱いもかなりぞんざいだったようだ。毛沢東と面会した側近から毛沢東思想の概要を聞いたスターリンはそれを「単なる封建主義」と切って捨てたとの話もある。中華人民共和国建国は国共内戦の勝利の結果であり、その経緯も内容もマルクス大々先生唱えた共産主義革命とは程遠いものと思う。

 今回の「共同富裕」こそ、マルクス大々々先生が望んだ、行き過ぎた資本主義に対する歴史初の共産主義革命の狼煙ではなかろうか。ついに来るのか、ついにやろうってのか。

 アホらし。

2021/08/23

パキスタン因子

 私の妄想世界にようこそ。

 アフガニスタン・タリバン報道官が中共との良好な関係性について言及、との由。中共としてはアフガニスタン・タリバンが中共の新疆ウィグル政策に干渉してこなければ良いだけなのでおべんちゃらの一つぐらいは言っといた方が良いだろうなどと短絡的に考えてそうな一方、本気、リップサービスを問わずアフガニスタン・タリバン側には中共に仲良しアピールされても害しかない。歴史的に軍閥が割拠する時代を知っていながら、そのような状況下で起こりがちな各勢力の口先だけの駆け引きの罠にいきなり巻き込まれている辺りに、中共の劣化具合、如何にも頭の悪い感じを見てしまう。

 現パキスタン政権は中共と友好的で、中共の新疆ウィグル政策に対して特に何も言ってこなかった。また、現行のアフガニスタン・タリバンの大口スポンサーでもある。故に、パキスタンがアフガニスタン・タリバンへの強い影響力を維持している限り、中共はアフガニスタン・タリバンによる新疆ウィグル政策への干渉は心配しなくても良い筈なのだ。ならば中共の懸念事項、言わばアフガニスタン情勢に対するパキスタン因子について考えてみる。

 上でパキスタン「政権」と書いたことには意味がある。まず少なくない数のパキスタン国民が中共の新疆ウィグル政策を是としていないとされる。更にパキスタン・タリバンは明確に中共の新疆ウィグル政策に反発しており、少なくとも最近は中共融和主義的なアフガニスタン・タリバンと敵対関係にあるとされる。パキスタンは内部に反中共勢力を潜在的に抱えていると言って良く、中共からの金が切れればパキスタン政権が親中共姿勢を維持することは難しくなるし、維持する必要性も実質的に無くなる。

 一方、中共との関係が悪化した場合の仲良し相手探しは厄介だ。インドは宿敵だ。米国はインドへの接近とこれまでの経緯により反パキスタンの立場をそう簡単には翻せない。所謂テロとの戦いの初期までは、パキスタン政権は少なくとも表面的には親米路線を採っていた。パキスタン空軍が対テロ戦での運用を前提としてF-16を所有しているのはそのためである。特にパキスタン情報部はCIAに深く食い込んでいて、CIAがいかにも喜びそうな偽情報が大量に混入されていたことが後に判明するが、米国にとってアフガニスタンやアルカイダに関する情報をもたらす重要な情報源としての地位を確立していた。この辺りはCIAの歴史やパキスタン情報部の手引きも得て成功させたタリバンのCIA出先機関への自爆テロを取り扱った書籍など、複数のソースから確認できる。

 CIAはパキスタン情報部の上層部の人間の金づるにされたばかりか、少なくない数の現場上級職員をパキスタン情報部の手引きや黙認によって失っている。まぁこのころのCIAも酷いもので、テロとの戦い後のアフガニスタンの指導者候補として確保していた人物は単なる詐欺師だったしね。挙句にウサマ・ビン・ラディンはパキスタン国内で潜伏中に殺害された。このオペレーションに関して米国はパキスタンに何ら通知しておらず、パキスタンの主権侵害は明確だ。とは言え、オペレーションの成功によってまさにテロ支援国家であることが明らかになったパキスタンに対し、国際社会は基本的に冷淡だった、かなり引いた。これはしゃーない。誤魔化しはいけない。例外は中共だった。インドの敵の敵は味方という軸からみればそれなりに筋は通る組み合わせだが、この状態が醸し出すパキスタンの行き止まり感は半端ない。

 インドとロシアとの仲は悪くなく、共同開発された最新ステルス機Su-57の主要「機体」設計者15人中8人がインドからの派遣者だったとの情報もあるし、開発費の一部も負担している。因みにエンジン設計からはインド人技術者は完全に排除されている。インドはSu-57を採用していないが、これはロシア側がインド側の仕様変更要求をひとつとして受け入れなかったことが原因とされる。このため、上記のインドからの8人の派遣者は、機体完成を待たずに帰国したそうだ。インド型含む輸出型Su-57開発着手の報道もあったが、新型コロナ禍もあってか続報は無い。少なくとも兵器関連では、インドとロシアの間でこの種の話は少なくない。ロシアがこの関係性の維持を求めるなら、ロシアもパキスタンは相手にしない。

 支離滅裂なドイツや隠れ独裁国家を除く欧州諸国も親中共であるうちは組めない。英国はちょっと特殊な立ち位置になるが、米国との同盟関係を優先するだろう。トルコはイキり過ぎが祟って実質的な経済制裁下に置かれ始めており、これ以上欧州諸国ばかりでなく他のイスラム国家の機嫌を損ねるのは上手くない。あとイランだが、反アフガニスタン・タリバンぐらいしか共通点の無い集団である北部連合(連合結成自体はインドの関与があるとされるが、様々な民族、部族の集合体なので、構成勢力全てが親インドとはならない。ペルシャのアイデンティティを持つ民族、部族による勢力は、連合参加前からイランの影響や支援を受けている)のスポンサーの一角とされるので、パキスタンは敵だ。現在、アフガニスタン国内でタリバンと戦闘中なのはアフガニスタン政府正規軍と北部連合の成り行きまかせの混合体なので、反タリバンだからと言ってこれら勢力を簡単に支持する国が現れないのは当然だ。例えば米国のスタンスはそもそも反アフガニスタン・タリバンではないし、イラン影響下の勢力や地方軍閥を支持する筈も無い。

 と言う訳で現パキスタン政権は中共と仲良くするしかないのだが、内部に反中共勢力を抱えているため国内外ともに中共との親密さをアピールしないしされたくない。ところが中華人民共和国外交部は、カブール陥落前後からパキスタンとの親密アピールを強化し始めた。その影響か、単に先行するアフガニスタン情勢の影響か、パキスタン・タリバンの対華人テロの報にこの数日触れる機会が増えた気がする。ここで中共がいつもの手、警察の派遣、などやろうものならパキスタン国民の多くを怒らせるだろう。

 またアフガニスタン内の今後の勢力分布の変化は不透明だが、敗走したアフガニスタン・タリバン勢力が国外脱出を図ることも今後あり得る。パキスタンへの越境は以前からあるものだが、規模の問題がある。大規模越境はパキスタン国内の治安悪化や国民の不満を引き起こす可能性が高く、パキスタン・タリバンを勢いづけることにもなりかねない。パキスタン、そしてアフガニスタン・タリバンの地獄は、敗走したアフガニスタン・タリバン勢が中華人民共和国国境付近まで追い詰められた後に始まることになるかもしれない。中共が越境を許す筈も無く、人民解放軍の銃口は敗走するアフガニスタン・タリバン勢に向けられる。敵失を狙うなら、北部連合はアフガニスタン・タリバンを中華人民共和国国境に向けて追い詰め、慈悲は一切示さず、安易に殲滅しないようにすべきと言えよう。国境警備兵を全て女性とするように、誰か中共をそそのかしておいてくれないだろうか。

 アフガニスタン・タリバンの友好勢力の繋がりはパキスタン経由で、北部連合の友好勢力の繋がりは時にイラン経由で、それぞれ中共に至る。そしてアフガニスタン・タリバンと中部連合は今まさに戦闘中である。もちろん、もし北部連合勢が中華人民共和国国境付近まで追い詰められた場合には、人民解放軍の銃口は今度は北部連合に向く。ただイランの政権基盤は堅牢で、北部連合との関係性も曖昧なので、北部連合勢が人民解放軍に殲滅されたぐらいではぐらつかない。対してパキスタンは既に対華人テロも複数発生しているなど、中共、国内ともに対応を誤ると政権基盤が揺らぐ可能性が否定できない。つまりアフガニスタン・タリバンは最大のスポンサーを失いかねないのだ。これが不確実性がいっぱいのパキスタン因子だ。

 要は中共がテキトー過ぎで、加えて人民含めて人命を軽く見過ぎているのよ、めんどくせぇ。

2021/08/21

感染者数雑感

 ある老年の主張;新型コロナは風邪だ!だから何度でも罹るぞ、何度でも苦しむぞ。

 さて、

1日当たりの新型コロナ感染者数を見続けていて得た一つの経験則があった。それは、東京都の感染者数を3.3倍すると全国の感染者数に極めて近くなることだ。以前は東京都の発表時間が突出して早かったから、その時点で全国での数字を予測する方法として使っていた。大阪で感染爆発があった時期を除き、3.3倍はつい最近まで有効だった。だが今週は約5倍付近を推移している。

 人数比が変わった理由は、東京都が感染経路の追跡を止めたことだと考えている。濃厚接触者のPCR検査を止めたので、従来なら感染者としてカウントされて医療処置の対象となった「自覚症状の無い感染者」が検査されぬままカウントされなくなったためだ。検査数限界説よりも私はこっちの考えを押す。検査を受けないまま独身者などが自宅で新型コロナで亡くなるケースが発生すれば、それだけ「自覚症状の無い(無くなる直前まで無かった)感染者」の増加の可能性は高まる。

 本日は東京都が約5,000人、全国が約25,000人で、人数比は5倍となる。現在でも3.3倍の筈だと仮定すると、感染経路を追跡しない新方針によってカウントされなくなった「自覚症状の無い感染者」の数をAとした場合に次式の関係が成立する。

 (5000+A)×3.3 = 25000+A;東京の感染者数の3.3倍が全国での感染者と一致

上式を解くと、A=3695.6・・・ ≒3700となる。ならば、旧方針での東京都の感染者数は約8,700人(=5000+3700)、全国の感染者は約28,700人(=25000+3700)となる。旧方針のままならば、東京都の感染者1日1万人も近いやに思われる。感染者数の増加は全く衰えていない。8000人越えは、個人的な直観(私の脳のディープラーニングの賜物?)とも一致する。

 「自覚症状の無い感染者」を感染検査の対象とせず、結果として感染者としてカウントしない国もある。今はどうか知らないが、かつての台湾などがそうだ。従って東京都の方針変更を良し悪しで論ずるつもりは毛頭ない。しかし、方針転換が以降で発表する数字にどのような影響をどの程度与えるかもちゃんと説明すべきだったと思う。少なくとも感染者人数について過去の数字と今の数字は直接比較できないですよ、と明言する必要、いや責任が今でもあると考える。数字が様々な意思決定に関わる以上、それを怠ることは将来的に印象操作や数字詐欺のそしりを受け得ることも覚悟しておいて欲しい。今の日本ではいきなり襲われて吊るされるようなことが無いからといって、本件に関しては東京都は首長も職員もやることが適当に過ぎる。

 何カ月にわたる東京都の感染人数を並べてみると、最近の感染者数は頭打ちっぽく見えなくもない。が、件の東京都の検査対象範囲の変更は、それを疑ってかかるに十分な影響を持つものだ。「自覚症状の無い感染者」の一部はスプレッダーとなるので、都内のスプレッダーは確実に増えている。難儀なことだ。あくまで相対的な話だが、今回の東京都の方針変更は、防疫の観点からは検査数を意図的に絞るよりも筋が悪い。この種の緩和措置は、本来はスプレッダーを無効化する施策、人流の制御、と組合せでやらないと「感染拡大施策」にしかならない。人流の制限はできないんだから、せめてワクチン接種施策に「実効的な」手を入れるぐらいしろよと言いたい。「若者の接種拡大に向けてアプリがー渋谷でー」なんてのは「やってる感」すらもはや感じられらない。

 お金だけでなく時間すら無駄にして、次に来る波の規模をただただ大きくしているだけではないか、これでは。さざ波は線形波だから、100個重なれば高さは100倍、1000個重なれば高さは1000倍だ。

 都知事の「自分のこととして考えて行動してください」という言葉の受け取り方のレベルは人様々だが、私は背筋が凍る思いがした。 この発言を私は無責任とは思わない。東京都にも知事にも弾が無い。問題は、聴き手の防疫意識によって発言の意味の解釈がきれいにばらけそうという意味も含めて言葉選びのセンスが良すぎたことだ。「上手く言ってやろう」みたいな色気を出していない時の都知事の言葉選びのセンスはエレガントだと思う。今回は合理性に裏打ちされた冷徹さといったむき出しの毒がある。「好きにするぜ」と言う人に対して「お好きにどうぞ」と答えた、なんて生易しいレベルの話では無い。「トリアージすらしないよ」と答えているような感じかな。私の解釈はこうだ。

「あなたやあなたの大事な人々が感染したり、感染症状で苦しんだり、感染の後遺症で苦しんだりしないかどうかは、あなたやあなたの周囲の人々の行動次第ですからね。ちゃんとそう言いましたよ」

ん~、ちょっと違うかなぁ。

「どんなに感染防止に頑張っても、○○一人の所為で台無しになり得ます。○○と関わらないことや、○○と関わっても感染するリスクを最小化する行動を個々人の判断でしてください。この意味が分かる賢明な皆さん、感染することなくこの禍を乗り越え、○○が××された世界でまたお会いしましょう。」

何気にデルタ株の特長の本質的なところ突いた発言だと思うよ。一旦家庭に持ち込まれれば家族全員感染はほぼ必至、はそれまでの変異株と本質的に違う。感染力の強さの大小よりも、それが感染経路やスピードをどう変えてしまうかの理解の方が防疫上はより本質的だ。古めのエントリで危惧したように、妊婦さんが罹患した話はその後の展開の可能性を考えてしまってどうしても感情が動く。

 ネットには「○○発見機」なんて表現があるけど、今後ますます○○の危険行動に巻き込まれないことが罹患したくない人の行動規範の主軸になっていく。積極的に自粛生活、一般的な感染防止策を実施している人がワクチン接種まで済ませたら、もうそれくらいしかできること無いでしょ。そんな状態で「自覚症状の無い感染者」は増えてるとかね、洒落にもならない。ここでの冷徹さってのは「家族であっても○○は切れ」ぐらいのレベルのものね。

 一方、色々な資料に目を通した個人的な印象として、尾身先生は学者こそむしろ持っていそうなこの種の冷徹さをお持ちでないようだ。疫病対策の第一線を見てきた先生には、この種の冷徹さは今回の疫病の「後遺症をも残す社会的な症状」みたいに見えているのかも知れないなぁと思ったり思わなかったり。つまり東京都知事も私も新型コロナウィルスに「社会的に罹患」しているかもしれないと言うことだ。

 国語現代文の素養、大事。「国語現代文教育、大事」と言いたいところだが、最近の教師は僕らの世代のころとは違ってちゃんとしてるのかな?

モデルナ接種1回目

  性別男性、年齢は会社の定年退職も意識し始めるレベルの私もやっと新型コロナワクチン1回目を接種。モデルナ製ワクチンだ。

 ネット記事で「ワクチンの副反応のひとつとして、SNSでの副反応自慢がある」というツイートを知ってひとしきり笑わせてもらったが、まぁ「○○したけど翌朝にはおさまっていた」といった類の時間軸を含む副反応の情報は精神安定性上実に有難い。好きなことを仕事にできていたりすればパフォーマンスが下がらざるを得ない期間を推し量る手掛かりになるし、別途病気治療中だったりすれば接種後に発生した不調の原因の有りどころの推測に使える。

 1回目かつ年齢が年齢なので強い副反応は想定していなかったが、まぁそんな感じで済んだようだ。ただモデルナ製ワクチンの2回目接種後の発熱割合はやはり高いので、身体上の心配はしていないものの、接種後3日間ぐらいのスケジュールは大事を取ったものとせざるを得ない。

 さて、明確な副反応こそは出なかったが、副反応が疑われる症状や体調変化を列挙しておく。接種時間は午前11:20ごろだ。

  • 37℃前半の微熱、1時間程度(接種から24時間後程度から)
  • ふらつきを起こしそうなギリギリレベルの眩暈(と言うか、ふわふわした感じ)を伴う軽い頭痛、9時間程度(接種から51時間後程度から)
  • +50%ぐらいの食欲増維、とにかく腹が減る(接種翌日、翌々日)

 抗体生成ではビタミンCやたんぱく質が消費されるとの話を聞いていたので、食欲増進の件はなんとなく納得している。高齢者へのワクチン接種が始まったばかりのころに「うちの母/父は、熱がある/頭痛が酷いなどと言いながら、大盛の食事をバクバク食っていていつもより元気そうに見える」なんて話もネットで見た記憶があるので、全く無い話でもなさそうだ。

 ちなみに私は集団接種を利用したが、年齢制限が無いこと、接種が平日の昼前という時間帯だったこともあってか、幅広い年齢層の接種者が同じ時間帯にいた。下は恐らく男子中学生(バスケットボールか水泳といったスポーツをやってそうな体格、肩関節の動かし方をしていて、保護者と思しき同伴者が付いていた。15歳以下は保護者同伴要となっている)で、高校生~大学生と思しき男女多数(全員非スポーツ系)、そして残りはほぼ20代~50代と思しき女性だった。また接種の進捗具合や窓口類の稼働具合を見るに、2割程度の接種可能枠がまだ残っているのではないかと思わざるを得ないところもあった。最近モデルナ人気無いからね、って辺りが影響しているのかもしれない。

 ん~、選べるんなら私もファイザー製を選んだと思うんですけど、最低4週間早く接種完了できるって点は無視できなかったのでねぇ。時間や遅れはほぼ制御不能のリスク要因なので、慌てず急ぐがもう習い性となっているのです。

2021/08/20

タジキスタン因子

 要は今の私には分からん、という話。

  アフガニスタンは基本的にタリバン勢力下だが、パンジシール地方が現時点で抑えられていないとの由。全くの勉強不足で、この辺りの展開が予想できる筈も無かった。

 各種報道を斜め読みすると、この地域は実質的にタジク人の居住域で民族問題が無いこと、さらに統治を治めるマスード家は武勇に優れた人材を多数輩出してきており、求心力が強いとのこと。更に現在の当主は英、米での生活経験どころか軍務経験もあるらしく、明確に反タリバン姿勢を採っている。アフガニスタン政府軍の生き残りと言うか、そもそも精強な部隊故に当然のように未だ戦闘可能であるといった感じだ。当然、装備は米軍から得た最新式である。

  パンジシール地方は峠を含む山岳地帯で、アフガニスタン中央から見て北東部への交通路、兵站線の重要拠点となっているようだ。空軍力を持たないタリバンには迂回する以外に手が無いが、これははなはだ非効率的で、兵站部隊が側面攻撃を受ける可能性を常に抱える形となる。

 で、エントリタイトル記載の「タジキスタン因子」だ。現時点ではこれが読めない。タジキスタンは当然タジキスタン人中心の地、アフガニスタンの東北部で国境を接する。ソ連影響圏時代の清算、脱却の過程でのペルシャのアイデンティティの強調、インドや中共人民解放軍の駐留基地の存在など、どこと仲が良くてどこと仲が悪いのか勉強不足も過ぎて私には理解できていない国だ。

 アフガニスタン空軍機の少なくない機体はタジキスタンにあるとされる。戦闘継続のための移動か、単にパイロットが逃げただけかは未だ分からないが、前者であればパンジシール地方~タジキスタン間の制空権確保や兵站線維持の役割を果すことも可能だ。これはタジキスタンがパンジシール地方のタジク人を支援すると仮定した場合の展開だが、ポテンシャルとして、アフガニスタン東北部がマスード家の影響下となる可能性を示す。この場合、アフガニスタン東北部は最低でも独立行政区、マスード家や当地の部族が望めばタジキスタン領となる可能性もあるかもしれない。

 始終支離滅裂で信用ならないドイツは別にして、英米にとってはちゃんと戦っているアフガニスタン政府軍を見捨てることは筋が悪い。英米-タジキスタン関係は今後の展開に関わる重要因子に見える。

 親タリバン国家はパキスタンで、現在パキスタンと仲が良いのが中共だ。反タリバンで知られる軍事集団として北部連合があるが、これはイランの影響下にあるとされる。中共はイランの取り込みに躍起だが、タリバンを挟むとイランとパキスタンは対立関係となり、中共は筋の悪い立場に置かれることになる。中共-タジキスタン間の関係も見直しが入るかもしれない。

 別エントリで既に書いたように、住民が支持するならアフガニスタン全域をタリバンが施政下においても構わないと考えている。要は瓦解したアフガニスタン政府が「秩序」(≒安定した暮らし)を提供してくれないのなら、ベター論として「イスラム法による秩序」をもたらすタリバンを住民が受け入れるのは合理的な選択だ。それはマスード家による秩序でも同様だ。

 タリバンが短期間にアフガニスタン全土を抑える、というのは完全に想定内で驚きも展開が早すぎるとも思わなかったが、パンジシール地方の登場で、輪をかけて先が読めなくなった。ただはっきりしていることは、米国は損切りに成功し、中共はお得意のねちねちした米国いじめの手をひとつ失ったことだ。中華人民共和国の外交部報道官とやらがやたら吠え始めているが、これこそ手詰まりの証左に見える。中共とタリバンとの接触は確かに多いが、報道を読む限りは本来絶対存在する筈の友好関係或いは相互に干渉しない関係の維持の前提条件が見えないし、実際にそのような関係が築けるかどうかも分からない。まぁ、英国辺りが地味に邪魔をしてくるのは見えている。

 タリバンは一枚岩ではないと言われるし、実際そうだとも思うが、混乱時や戦時には民族間や部族社会内での縛りや損得を超越した協調のための枠組みとして機能する。もしこの考えが実態の一端でも捉えているならば、平時のタリバンが瓦解や内紛を避けるには民族、部族の共通価値観としてのイスラム法を全面に押し出すしかない。とは言え、この種の法の先鋭化は、住民にとっては時に独裁よりも質の悪いものとなる。「正義」が振りかざされるからだ。

 現在のタリバンの体制では、エルドアン登場以降のトルコのような中途半端とも言える形のイスラム法的要素導入もできず、イランのように宗教指導者という政権と国民の間のバッファとしても機能する権威も導入できない。故に、戦闘が無くなってほどなくすれば民族間や部族間の損得調整に追われることになろう。が、この点においてもタジキスタン因子がある。タリバンが最も安定するのは敵対勢力との戦闘が継続している状態だ。だからパンジシール地方に精強な敵対勢力が居続けた方が良いし、北部連合の存在も同様だ。

2021/08/19

三万人

 米国議員が「台湾の駐留米軍三万人」とツイートし、中華人民共和国政府がそれに反応したり、その後間違いとしてツイートが消されたりとか。このあたりの話はもう何カ月も前の日本語訳もあったネット上の報道で明らかになってるのでは?とひとしきり首をかしげる。

 台湾にはトランプ政権時代に米国から一万人以上の軍事顧問団が派遣されていて、台湾の対中防衛ドクトリンを改定し、それに対応した台湾軍再編成も今年の春に完了済みで、現在は新ドクトリンに合わせた兵装の配備と習熟の段階にある筈だ。準備完了とは言えないが、事実上の援軍は欧州からもやってきている。なお別エントリに既に書いたような気もするが、英海軍船が日本に寄港する場合は(朝鮮戦争の)国連軍として振る舞うのではないかと思う。故に、米海軍が駐留する港のうち、国連軍活動での使用も割り当てられている横須賀辺りが候補だろうと見る(8/29追記:英国フリゲート艦HMS Richmondが佐世保入港の報。改めて調べると、佐世保海軍施設も国連軍が使用できることになっていました。どこで記憶違いをしたのか不覚。外務省ウェブページ「朝鮮国連軍と我が国の関係について」2-(2)-ウ)。

 防衛ドクトリンの変更の要点は想定する戦場で、90年ごろは台湾の海岸だった(兵役経験のある台湾人の同期入社がソース)が、現在は敵地攻撃、すなわち侵攻部隊の大陸海岸近くの兵力集合地が前提となっているようだ。従って、短距離砲や無反動砲主体(件の台湾人同期は対火車猟兵=対戦車兵だったとのことで、事が起きれば最前線に配置されるので戦死は必至と考えていたらしい)の待ち伏せ型の兵力構成から、長距離ミサイルと航空兵力を押し立てて人民解放軍を海へ出さないことを第一とした攻撃的な兵力構成となっているだろう。

 蔡英文政権になってから、台湾政府は「有事に備え、三峡ダムのとあるヶ所に巡航ミサイルの照準が既に合わせてある」と一度豪語している。これは三峡ダムの強度的、構造的弱点をピンポイントで攻撃するぞと言っていることになる。構造的に壊せれば攻撃として満点だが、発電機能や排水量調節機能を奪えればそれだけで十分なダメージを与えたと言えるだろう。これだけでも台湾の対中防衛ドクトリンの変更は明確だが、米国軍事顧問団の派遣後にその具体化が加速したことは想像に難くない。時が進めば、F-16V(相当品)も同様の任務に使えることになる。ソースは全く無いが、台湾空軍パイロットの米国でのF-16習熟訓練はとっくに始まっているだろう。イスラエル空軍でのF-16運用などがかなり研究されているのではないだろうか。F-35Bなどの習熟訓練で渡米している航空自衛隊パイロットや管理要員と「たまたま」会う機会もあるかも知れない。

 で

現在、台湾に駐留する米軍は事実としていない。だから、「間違い」を理由に米軍の駐留兵数に関する件のツイートが削除されたのは妥当だろう。軍事顧問団がもう三万人規模になってるってことなんだろうかね・・・ならば派遣規模はベトナム戦争よりも既に多いことになる。

バッジエンジニアリング

 今回はふと思い出した昔話。

  バッジエンジニアリングと言う言葉は元々自動車業界で生まれたと昔人から聞いた記憶があるのだが、真偽は不明だ。例えばダイハツが製造した軽自動車を、別の名前と自社のバッジを付けてトヨタが販売するような状況を指す。新車発売だが、エンジニアリングと呼べる作業は自社のバッジの製造と取り付けだけだ。

 OEM商品も似たところがある。今は無き三洋電機は、一時期OEM生産での儲けが余りに大きくて自社ブランド製品が無くとも会社は安泰と言われた。色んな会社の白物家電のデザインが似ていると思ったら、製造は皆三洋電機だったというオチだ。日本の家電製造会社のシェアがあった時代の末期近くは、相互に得意製品をOEM供給し合うようなこともあった。が、OEM供給元が国境を超えるようになると、三洋電機の製造部門は急激にOEM顧客を失った。家電品は今や販売(ブランド)、設計、製造が別会社に分離されるまでに至っている。例えば鴻海は色んなものを製造するが、自社では設計も販売もやらない。

 で、本題。

 三洋電機が未だ大儲けをしていたころは、多くの企業グループで社員に対する「グループ企業の製品を買おう」という圧力は本当に強かった。旧財閥系で顕著だったろうことは想像に難くない。以下は、グループ内に自動車会社を持つ大企業に就職した先輩から当時聞いた話だ。

 キーワードは「〇菱インテグラ」だ。

 先輩の就職先の独身寮の駐車場には〇菱自工の車しか置けないルール、一方寮監さんは車に全く詳しくない。そのため〇菱自工のバッジを付けたホンダ・インテグラとかが現れる。しかも何台もだ。寮の近くの自動車修理工場は〇菱自工のバッジを常に用意していて、小遣い稼ぎとばかり手ぐすね引いて寮生が車を持ち込むのを待っている。当然ハンドルのバッジも交換する。寮監さんは「自工は本当に色んな車をつくってるんだなぁ」といつも困惑半分、感心半分な表情で言っていたそうだ。本来の意味とは違うが、話を聞いた時にはまさにバッジエンジニアリングだなと心底呆れた記憶がある。

 ただそのような圧力、空気も21世紀には基本的に持ち込まれなかった。業務に関わる調達作業の過程で、会社自体がグループ内企業を特別扱いしなくなったのだから当然だ。