ラベル 遺憾・雑感 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 遺憾・雑感 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024/10/20

インターネットスラングも変わるよ

 招待され、昨日から久しぶりに海外の趣味のコミュニティに参加した。10以上年ぶりとなる。とは言え、絶頂期の5%も能力が発揮できなくなった現在の私にできることは無いと言って良い。実態としては「狭い世界の中だが、頻繁に画像や動画のクレジットで見た名前の当人が来た」ってところで多少の賑わいとなることぐらいだろう。

 20年前のコミュニティは、インターネット上とは言え地域性が感じられることが多かった。メンバーが米国ベースと英連邦ベースではメッセージでの文章表現の距離感も違った。とにかく英語が使えないとダメだった(真面目な話、勉強した。趣味の話に限るなら多くの人が結構頑張れると思う)。私は「距離感が程よい」ところからカナダベースの今は無くなってしまったコミュニティに入り浸ったが、このコミュニティへ参加することになったきっかけはとある人からのメールによる招待だった。今回の招待を受けた際、上記の突然のメールでの招待を思い出した。

 10年以上ぶりにこの種のコミュニティに参加して、たった一日で多くの変化を感じた。

 まず、地域性が極めて薄くなったこと。私は日本からだが、チェコからの人もいる。これはコミュニティのバックボーンが、レンタルサーバー上のデータベースソフトからクラウドベースのDiscordのようなコミュニケーションサービスに移行したことから当然かとも思う。かつてはPC限定だった接続デバイスの制限も実質的に無くなった。ただし、通信量の制限はむしろ厳しい印象も受けた。この辺りは少し「縮み志向っぽい」が、「テキストベースながら豪華で多機能なポータル」と思えばなんということは無い。その背後には、クラウドベースの膨大なデータが以前よりも大量に存在する。1日如きでは見えないが、時間差の影響も以前とは違うだろう。

 二点目は、使われるスラングの変化。コミュニティが地域性を持つならば、チャットやメッセージで使われるスラングはその地域性をそのまま反映する。より具体的には、街中で特定の世代がしゃべっているスラングがそのまま使われる。やっかいなのは古典的には「極めてネガティブな意味を持つ表現」が、逆に「極めてポジティブな意味を持つ表現」として使われる場合だ。時間をかけてネットで調べればどちらか判断できる場合もあるが、一読では悩むこと必至だし、コミュニケーション上の誤解の原因ともなる。ならば今はどうか。ネット上でしか使われていない(らしい)スラングがチャットやメッセージ内で目に付く。ちょっと面倒なのがGoogle翻訳もDeepLも全く追いついていない点だ。Wiktionary辺りで明確に「ネットスラング」とか書かれていないと、誤読の原因となりかねない。例えば”holy based”には1時間ほど悩まされた。これ単独はとてつもなくポジティブな意味を持つが、とてつもないが故に文章全体の文脈からは皮肉っぽさを感じなくなくもないという…ね。

 三点目は、ローマ字表記で正確な日本語表記ができる人が一人や二人ではなかったこと。これは以前は無かった。例外は「Arigato」ぐらいのものだった。こっちが日本人であること、英語が得意ではないことは基本的にバレているから(隠してもいないし)、明らかに気を使ってくれていると言える。海外出身の英語教師でもないのに、日本語と英語のダジャレさえ使う英語ネイティブの存在はやや衝撃だ。「私の苗字は日本語ではキリスト教徒です」→「苗字はクリスチャン?」ってな感じのチャットをローマ字日本語と英語でやったということだ。 

 久々過ぎるエントリ。まぁ、それぐらいのことがこの土日に有ったということだ。

2024/02/23

市内で引っ越してみた

  先のアパートには10年以上住んでいた。夜は静かで、調度品も質が良かった。神社も近かった。引っ越した理由は単純で夜の安寧が破られたからだ。平たく言えば夜間の騒音問題だ。睡眠不足のダメージはデカく、趣味どころの騒ぎではないばかりか仕事にも影響した。そんな状態が断続的に2年以上続いた、

 で、新しいアパートに引っ越したわけだ。古い物件であることは納得済で入居したものの、想定を超える隙間風の多さにびっくりしている。早速暫定的に隙間を埋めているが、部屋は借り物だからできることは限られている。畳やフローリング床は新しくてきれいだが「ただそれだけ」と言うのが恐らく正しく、歩みに合わせて発生する軋み音からは床の下の構造が何となく想像できる。大学生時代に住んでいたアパートと似た雰囲気があるのはご愛敬とも言える。

 まぁ、「住めば都」とも言う。まだ過ごしたのは二晩だけだが、隣室がやや五月蠅い(朝のTVの音が大きめだとか、フローリングの床をかかとで打ちながら歩くとか)ことを除けば平安そのものだ。まだ床に入る際は耳栓無しでは落ち着かないというのが実態だし、眠る側としての少しずつ慣らしていく必要もある。

 明日は新居にて初の本格的な洗濯を予定している。

 2年以上進捗が止まっている趣味方面も4月ごろから再始動できればと思う。どっこいまだ生きている。あ、ネットは割と高速だよ、と。

2023/06/14

聴いてみたいの

[追記:2023/6/18の7:30ごろ] クラファン達成!製作者Osamu Sugiyama a.k.a Staris自身の生配信効果は大きかったかも。チャットを介して製作者当人(当人曰く、結果として今の日本では珍しい200人の人にレコードを売った男)が視聴者とやり取りをしたり、そのやり取りを聞いている別の視聴者にも「購入しようかな?どうしようかな?」と考えさせつつ、人柄の良さとか今回のリリースに対する強い意欲とかも併せて伝わってくる生配信でした。[追記ここまで]

 少なくともハイレゾ音源周りについては、極めて実証主義的なところがこの方の動画のミソ。で、聴いてみたいなこのEP。クラファンもあと10日(~6/24 24:00)、気になったら是非。アナログ盤だけでなくデジタル版がダウンロードできますよ。

2023/06/09

一筋縄ではいかないヘッドホン選び

 今回は知人への生存表明のようなエントリ。内容は個人の趣味・指向の話で、間違ってもレビュー記事なんかじゃない。

 病気でうんうん唸ること約4年、最新ヘッドホンがSonyのWH-1000XM3だったなんて有様だった。本機のノイキャン機能は現時点でも結構通用する優れモノだが、音は産廃モノだ。ただ、マスタリングした楽曲が「本機でもちゃんと聴くに堪える音になっているか」の判断は、この種の音作りに慣れた耳が多い現実を前にしては無視できない。故に手放せない。

 さて、直近のエントリでは、外出用のイヤホン(カナル型/インナー型ヘッドホン)の選択での悩み(ただし結論は無し)や、ひょんな弾みで購入したら色々世界観が変わってしまった携帯用DAC・Fiio BTR7について触れた。本エントリでは、現時点のヘッドホン環境について簡単に触れるに留める。そこに至る顛末に特に面白いことが無いから仕方ないじゃないですか。あと、「お金持ち!」と思う方もおられようが、関連する出費はもうすぐ貰えるボーナスを当然のように当てにしている。ネットでの購入ではあらゆるところであらゆるタイミングでセールに直面することになるが、個人的な結論は「買うべきといったん腹を括ったモノの購入は次のセールで買うべし」である。運が良いのか、半年~1年単位で見れば極めて高確率で最安値を引いているし、「在庫なしでがっくり」という目にも会ってきていない。

 私がヘッドホンに求めるのは、音の定位感や粒立ちが明確な極めてモニター寄りの特性だ。実はSenheiserのHD599も持っているが、購入は発売直後と大概昔だし、そもそもピュアにリスニング用として入手したものだ。結果としては先の産廃と同様、マスタリング音源のチェック用リファレンスとして最適な一品だ。これで聴いて「駄目だこりゃ」となるような音源は本当に駄目だろう。あと本エントリでは触れないが、リスニング用途にはBluetoothヘッドホンも数本入手している。

 さて、このような特性を求める理由はもちろんモニター用途で使用するためでもあるが、リスニング用途時、或いは普段使い時の機器構成や接続構成との相性もある。モニター用途の場合はDAWを動かしているPCに接続したオーディオインターフェースへの有線直刺しとなるが、外出時や普段使いでの構成は全く違う。常に再生機器とヘッドホンの間にDACが入るが、これは再生機器であるタブレットのDACがどう見ても音楽再生向きではないからだ。機器や接続の構成はざっくり下記の2パターンだ。

 ①再生機器→USBケーブル→DAC(Fiio BTR7 or iFi GRYPHON) →有線→ヘッドホン
 ②
再生機器→Bluetooth(LDAC)→DAC(Fiio BTR7) →有線→ヘッドホン

①は自宅での基本構成だ。iFi GRYPHONは基本的に持ち出さない半据え置き状態で、現行所有する唯一のMQAフルデコーダ搭載機器だ。②は外出時の基本構成だ。以下の記載内容は、これら構成での使用が前提となる。

 で、本題。

 まずオーバーイヤー型ヘッドホンは、audio-technica ATH-M70x一択だ。これまではYamaha HPH-MP8がこの位置を占めていたが、つい先月購入していきなり音の粒立ちの良さに打ちのめされた。例えば、音数の多いYoasobiの「アイドル」の音の見え方がHPH-MP8と全く違う。

 ただしこれは良い悪いではなく、個人の好みと聴く楽曲との相性が絡んでいるのは間違いない。再生周波数特性に明確な違いがあるのだから聴こえ方が違うのは当然で、主観ながらHPH-MP8が70年代のスタジオのモニタースピーカーのそれに近く、ATH-M70xは現在の一般的なリスニング用ヘッドホンに寄せてあるように思える。ならば、如何にも今時の音作りになっているだろう「アイドル」の聞こえ方が違うことに不思議はない。

 すいません、audio-technicaさん。量販店に並ぶなんとかBASSなどの製品群を目にしながら舐めてかかってました。本当にすいませんでした。

 がっかりと言うか判断に困っているのがSONYのMDR-MV1だ。オープン型で、その軽さとも相まって2時間位装着していても疲れは感じない。自宅での使用なので環境がノイジーではなく、音量を上げなくても良いのもそれに拍車をかけているだろう。幾つかのレビューで見た通り、縦方向の音の分離は良い。が、粒立ちは余り強くなく、輪郭のボケが気になる。360 Reality Audioへの対応なんかはどうでも良いとなると、再生周波数特性が近めな(スタジオモニター的な)HPH-MP8に対するメリットが見えないのだ。軽さやオープンであることだけでは、価格差を埋めるには不十分だと感じる。悪くはないんだよ、良いところが見えない。

 次いでカナル型ヘッドホンはSenheiser IE 400 Pro推しだ。カナル型ヘッドホンは壊すこともあるだろう外出先での使用が前提なので、正直5万円でも高いと考えている。実は本機の購入は今週なのだが、②の構成でとあるライブ音源を聞いていた際にリアルに「こんな音が鳴っていたのか!」体験をしてしまったことで、一気に一推し製品となった。購入の理由は、まず価格(-24%引ぐらい)、とあるYouTube動画での好意的な紹介だ。更に直近の一推しがリケーブルしたSenheiser IE 100 Proだったので、レビューでの相対的な評価が判断材料にし易かったことも結果的に購入するとの判断にプラスに働いている。

 Senheiser IE 100 Proは1万円未満で買えたので3本持ちで、1本がリケーブルしたもの、1本が純正Bluetoothユニットに接続したもの(LDACをサポートしていない機器とapt X AdaptiveでBluetooth接続しないといけない場合がある)、残り1本が純正ケーブル使用品だ。3本ともイヤーピースはAZLA SednaEarfit Crystal(L)にしてある。チビのくせに外耳道が広いみたいで、これぐらいぴっちりと耳を塞ぐイヤーピースを使わないと低音が生かせない。リケーブルしたものは明らかに高音のキレが良くなったので、きっちり出ている低音を逃さないようにしないと音のバランスが悪くなるので尚更イヤーピースの選択は重要だ。

 「推し」という表現を使った理由はイヤーピースの変更が前提、手放しではお勧めできるかどうかに疑問が残るからだ。だが事実として、同じ上記のイヤーピースを用いた条件の下、リケーブルしたIE 100 Proでも聞き取れなかった音(間奏でのボーカルの『微かな』ハミング、「懐かしのバイアーナ(Live at Aoi Heya, Shibuya - November 2007)」、blue marbleのアルバム「ヴァレリー(Remastered)」収録)がIE 400 Proでは思わず聞こえたのだから仕方ない。

 IE 100 Proも悪いモノとは全く思わない。「そんな音(周波数成分)無いだろう」みたいなヘッドホンが当たり前に存在する中、再生音の周波数特性はともかくも誤魔化しの無い音を綺麗に出している(と信じている)のは重要だ。これは「駄目な音源はちゃんと駄目に聴こえるだろう」と言う意味でもあり、つまりは私が求めている特性だ。複数のレビューを参照すると、①音の分解能(定位や粒立ち)、再生周波数特性ともにIE 400 Proの方が一枚も二枚も上手、②IE 400 Proの再生周波数特性はIE 100 Proの中域を持ち上げた感じに近い(IE 400 Pro基準だとややドンシャリ寄りと言うことか?)、③最後は個人の好みによる、と言った辺りの評価が見えてくる。③は「どっちも持っておいてその時の気分で選べば?」と言っていると解釈してもらって構わない。そういうレビューが案外あると言うことだ。

 さて、本エントリは上記の「リアルに『こんな音が鳴っていたのか!」』体験をしてしまった」ところからの流れで書いている。では他のヘッドホンでもその音が聴こえるか試してみましょうか!

2023/04/18

FiiOのBTR7がゲームチェンジャー過ぎた

 タイトルの通り。

 有線ヘッドホンに求める音への要求が全く変わってしまい、有線ヘッドホン選びはこの2ヵ月ほど混沌状態のままだ。気が付くとBTR7は2台持ち、要は故障などによるBTR7ロスが怖過ぎるのだ。音の鋭さが良い。かつての憧れ、iFi Audio Gryphonの音は余りに眠く、代替にはなれない(ただしMQA音源再生時は一味違う)。他のドングル型DACも駄目だ。

 現状、外出時のインナーヘッドホンは4.4mmバランスにリケーブルしたSenheiser IE 100 Proで、LDAC接続したBTR7との組み合わせが大前提、イヤーピースも低音の漏れを最小限に抑えるべく選びに選んだものだ。沼だ沼…

2023/02/19

一筋縄ではいかない外出時用ヘッドホン選び(承前)

 さて、iPod touchシリーズの終焉と言う外部要因に強いられる形で外出時の音楽鑑賞環境の見直しを始めて久しい。当面の再生環境は8inch級画面のAndroidタブレット+Musicolet(ローカル音楽ファイル再生に特化した音楽再生アプリ)で固まり、次はインナーイヤーヘッドホンをどうするかとなったのだが、ひょんな弾みで色々と面白いと言うか個人的には興味深い経験をする羽目に陥っている。「ひょんな弾み」とは、「勘違いから」FiiOのBTR7と言うBluetoothレシーバー/USB接続DACを購入してしまったことを指すのだが、本エントリではそこは取り合えずすっ飛ばす。

 外出時、特に特急列車移動中に音楽を聴く際に使っているヘッドホンはPioneer SE-CH9Tだ。2017年春ごろにハイレゾ対応を謳って発売された有線式インナーイヤーヘッドホンで、事前知識も入れず、視聴もせず、近所の大型家電量販店にふらっと立ち寄って直観にのみ従って価格も気にせず購入したものだ。所謂「SHURE掛け」に戸惑ったものの、音はまさに私が求めていたものだった。一聴して余りに音が気に入ってしまったため、当日のうちに改めて件の家電量販店に車を走らせてもう一本追加購入してしまった程だ。なお追加購入品は今でも未使用のまま保管してある。あと5年以上前の製品を未だ使っている理由の一つは、2018~2021年は体調を崩していてヘッドホンの更新どころではなかったからである。

 先行するエントリでは再生環境にSoundID(ちょっと特殊なヘッドホン向けイコライザーアプリ)が必須と書いたが、それはノイズキャンセリング機能やドライバーなどは(恐らく)優れているのに、正気を疑わざるを得ない音の味付けをされる某SONY社の可哀そうな製品を使う場合の話だ。実際、SoundIDを通して鳴らした某SONY社製ヘッドホンの音は概して好みではある。

 と、SoundIDが何をするアプリかを知っている人ならば、この時点で私が好む音の方向性は分かるだろう。ヘッドホンなどの音響機器メーカーがユーザーに押し付ける迷惑な「味付け」、例えば低音域を強調するといったもの、を極力排した、作り手や送り手の意図したものに近い筈だと信じられる音だ。業務用のモニターヘッドホンの音かと言われればそれは違うと明言できる。が、極めてモニターヘッドホン寄りの、リスニングヘッドホンの音と言うことにはなる。粒立ちの良い音、分離の良い音を好んでいるのは間違いない。別の言い方をすれば、ヘッドホンの味付けが適切に効力を発揮するためには音源自体が味付けされていないことが前提となる訳で、私が欲しい音はその「味付けされることも想定した、味付けの無い音源自体の素の音」となる。それはモニターヘッドホンやモニタースピーカーをも使ってプロが作った、リスニングヘッドホンやスピーカーの為の音の筈だ。

 オーバーイヤーヘッドホンになるが、Yamaha HPH-MP8の低音域を多少持ち上げると割とそんな音となるのではないかと思っている(異論は認める)。SoundIDのメーカーであるSonarworks社が測定したYamaha HPH-MP8の再生周波数特性(SoundIDで確認できる)は低音域の再生時レベルがやや下がっているので、SoundIDを通してこの部分のレベルを少し上げてやると「少なくとも低域は」良い塩梅となる。まぁ8kHz以上の高音域は少し下げ過ぎな感じもするが、これは私が加齢で高音が聞こえにくくなっている所為かも知れない。

 ではPioneer SE-CH9Tの音はどうかと言うと、上記のSoundIDを通した際のYamaha HPH-MP8の音の変化の説明を基準にすれば、高音域は下げず、低音域をもう少し(+2デシベル~25%増しくらい?聴覚上音量が2倍大きく聞こえるのが+6デシベル)持ち上げた上で、全体の音の粒立ちを少し抑えた感じだろうか。長時間聞いていても疲れないぐらいに高音域、低音域ともにまろやかで、特に「刺さるような高音」が良い塩梅に無い。ただし音の分離はあくまで良い。

 まぁそんなに言うならPioneer SE-CH9Tを使い続ければ良いんじゃない?、と思ったあなた、あなたは完全に正しい。そして、エゴ丸出しのこんな文章をここまで読んでくれてありがとう、とも言いたい。だが、エントリタイトルが指す内容の本番はまだ先だ。

 未使用の予備を所有しているとは言えPioneer SE-CH9Tは既にカタログ落ちして久しく、ネット上の評判やレビューをチェックする限りは、使われている技術はともかく、音の味付けまで含めて考えると直系と呼べる後継製品は見当たらない。故に、仕事柄「一歩先の状況に対して手を打っておく」ことが習い性となっている身としては、「私にとってのPioneer SE-CH9Tの後継品」を見つけるまではイマイチ落ち着かない。加えて先に触れたFiiOのBTR7の導入で、音楽プレーヤーアプリが動作しているタブレットと有線ヘッドホンとの接続方法は「タブレットのヘッドホン端子に直接プラグを刺す」だけではなくなった。当然、接続方法によって音も変わる。後継候補品もそれは同じで、更に接続する機器がサポートするBluetoothのオーディオコーデックの違いも加わり、混沌の度は深まるばかりとなったのだった。

 ちなみに選んだ後継候補品はSennheiser IE 100 Pro、モニターヘッドホンだがネット上ではリスニングユースでも評判が良いロングセラー品だ。まさに現在テスト中で、この土日の自由な時間はほぼIE 100 Proの視聴で潰れている。とは言え本製品には既に問題が判明している。昨日Sennheiser社のウェブページにアクセスしたところ、ん~カタログ落ちしたん?・・・続く。

2022/12/29

2022 - 2023

 プロジェクトは未だ終わってもいないし、辞めてもいない。2160pのオリジナルのイメージはこちら(グーグルドライブ)からどうぞ。

 今年の最期はアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」に持ってかれた感じ。音楽モノは基本ハズレが少ないというのが認識だが、本作については楽曲の質の高さ、他の要素との親和性・整合性のレベルの高さがまず桁違い。作り手の熱?にもあてられてか、第一話の虹夏がひとりの手を引いて公園から連れ出すシーン辺りでもうメロメロって言うね。
 
 最終回にも新曲ぶち込んでくるとはなぁ・・・と言うか、途中からきっとそうくるだろうなぁと期待させられたのも事実。が、ラストにもう一発あるとかね。それも予想と言うか、まさに「それ」を早くから期待していた人も多かったのは、送り手-受け手感のシンクロニシティっぽくて個人的には興味深かった。まぁ、分かる人は一話の段階で最終話のサブタイトルぐらいは予測できた筈、私はアジカンはほとんど聞いていないのでいきなりは予測できませんでしたねぇ。

 片や、Future Funkの文脈でこんなのばっかり聞いていた時期も・・・

2022/12/25

2022年は我が家のミニPC元年

 今回の話は「散財」と言われても仕方ない。この冬、我が家には2台のミニPCが導入された。1台は用途が無くなり処分済のノートPCの後継品、もう1台は使用中だが処分予定の古いデスクトップPCの後継品だ。ただし購入したPCは3台だ、あれ?

 さて、先行するエントリでIntel i5-1235U搭載のBeelink SEi12ミニPC(メモリ32GB)の購入について触れた。が、コレ、入手したその日にはHDMI画面出力が出なくなって実質的にお亡くなりになってしまった。CMOSクリア実行から始めて色々と回復に務めたものの、割と早い段階で心折れてしまった。保証期間内なので返却・交換も考えたが、分解したい欲求には勝てず、購入から3日で起動ドライブもメモリも外されたベアボーン機状態となった。来年早々には、地方自治体の電子機器リサイクルボックスに放り込まれるだろう。まぁ箱出し時にケース内に謎のネジ1本が入っていた時点で、この顛末の可能性を考えておくべきだったのだろう。

 分解して分かったのは、まずマザーボード基盤への端子コネクタ取り付けの雑さだ。コネクタに横方向の力が加わると半田が割れたりはがれたりしそうな付け方となっている。HDMI出力の不具合も端子の抜き差しのタイミングで発生したので、マザーボードへの端子の取り付け周りがその原因の可能性が捨てきれない。

 次いで、本製品の魅力の一つは間違いなくミニPCの名に恥じないコンパクトさだが、その熱設計(冷却設計)はIntel i5-1235Uの発熱量に対してはほぼ限界設計と呼んで良いものではないかと思う。ここで「限界」とは、CPUの冷却に関わる機器のうち一つでも不具合を起こすと爆熱(冷却不足)か爆音(過剰な冷却)となりそうだ、という意味だ。温度センサの取り付け方も上記の端子の取り付けと同様に雑なので、温度センサが所定の位置から外れることで冷却系の制御がおかしくなっても驚かない。あと、高出力時の冷却ファンの音はゲーミングノートPCでありがちな「吐息のような音を全力運転前後に伴うひゅーん」といった音で、個人的にものすごく苦手なタイプだ。

 続いて登場のPCはIntel i5-8279U搭載のBeelink SEi8(最終的にメモリ32GB)だ。使用目的に照らすとSEi12がややオーバースペック(cinebench R23マルチで約6800ポイント)だったこと、SEi12から外したメモリなどが再利用できることから、最小構成で購入した。先に書いて置くと、こちらは極めて安定して動作していて、メモリ交換のために分解した範囲から判断する限り、ケースがほぼ同寸のSEi12に比べれば熱設計には余裕がありそうだ。高出力時のみ発生するファン音は「さー」といった感じで気に障るようなところは無い。「さー」以外の音は実質しないので、「”ほぼ”無音」といった製品の謳い文句はまぁ許せる範囲だ。が、「無音」は嘘だ。

 ところで本PCの問題は、使用目的に対する能力不足、厳密には能力の余裕がゼロな点だ。Intel i5-8279UはCPU単体では使用目的に対して30%以上の余裕がある筈なのだが、出力上限が28Wに制限(最大クロックがベースクロック相当?cinebench R23マルチで3180ポイント)されていること、ネットワーク周りの機器のオーバーヘッドが事前予測より高かったことから微妙な性能となってしまったようだ。CPU使用率がほぼ0%の時間と100%の時間との間を行き来するような稼働状況となるため、色々と寿命が早く来そうで嫌な感じなのだ。つまり耐久性に不安が付きまとってしまう。そこで3台目のPCの登場となる。

 最後のPCはAMD Ryzen 9 5900HX搭載のMINISFORUM EliteMini HX90だ。実はBeelink SEi12が私の初Intelヘテロジニアスコア搭載機で、本PCは私の初AMD製CPU搭載機だ。なお、本機の後継品は本日発売開始だったかと思う。

 「手のひらに乗る」といった感じのBeelink社製品と比べると本製品はかなり大きく感じる。容積的には5倍は固い。Ryzen 9 5900HXの能力(cinebench R23マルチで約6800ポイント、バーストモード時は時間制限はあるが約13000ポイント)は使用目的に対しては十分だ。実際、使用目的に沿った運用時の最大負荷は約30%であることが確認できている。高負荷時(厳密にはバーストモード時)のファン音は静音寄りのタワーケースPCと大差ない。実際の寸法までは確認していないが、そもそものファン径が大きいこともその原因だろう。対してSEi8の冷却ファンはノートPCに多いシロッコファン、SEi12ではCPU用のシロッコファンに加えてケース内冷却用に直径2cmぐらいの小さなファンが使われている。

 なお、今朝からMINISFORUM EliteMini HX90が処分予定PCの後継機のトライアルに入った。

 かつてはデスクトップPCとノートPCとをそれぞれ1台ずつ、というのが私のPC運用スタイルだった。が、従来ノートPCに担わせていた機能の大部分をAndroidタブレットに移行したことで状況が変わった。ノートPCは持ち出されることが無くなって据え置き機化し、さらに在宅勤務を機会に導入したモバイルディスプレイ(基本的に会社からの貸与PCを接続するだけなので、仕事時以外は余り)が使える状況では、ディスプレイ一体型(=別途ディスプレイを用意する必要が無い)というノートPCのメリットは実質無くなってしまう。特にディスプレイ解像度やサイズが小さいノートPCが据え置き機化すれば、より大画面、高解像度の外部ディスプレイとの常時接続は避けられない。我が家ではつい最近ノートPCが消えたばかりだ。結果から言えば、「サブPC=ノートPC」から「サブPC=モバイル用途はタブレット、据え置き用途はミニPC」への転換が起きたとも見做せようか。

 最後に個人の見解、ただし「3Dゲームはやらない」が前提です。

  • Beelink社製品かMINISFORUM社製品かの二択を迫られた場合、メインPCにするつもりならMINISFORUM社製品一択だ。価格的には若干上だが、少なくともこの1年間のモデルについてはその分性能も上だ。
    分解して中身を見ると、初期不良や使用開始から早い段階での故障の可能性はMINISFORUM社製品よりもBeelink社製品の方が高いように思える。また、私が購入したSEi8、SEi12ともにBeelink社製品の電源にはPSEマーク(電気用品安全法に適格)が表示されていないため、電気機器の安全性に多少のクエスチョンマークが付く。一方、MINISFORUM EliteMini HX90の電源にはPSEマークが付いている。加えてSEi12の電源のコンセントはアース含む三口で、かつ二口への変換コネクタは附属していなかった。
  • ラズパイやワンチップコンピュータは敷居が高いが、WindowsやLinux環境下でWifi、Bluetooth、usbなどで接続できるガジェットで遊んでみたい、いつPC本体が壊れてもあきらめがつく、みたいな向きには低価格のBeelink社製品の複数導入はアリかもしれない。凄く短いHDMIケーブルが付属しているなど、そもそもデジタルサイネージ利用も睨んだ消耗品的な使い方が想定されている製品に見えなくもない。
  • ネット上で触れている人が少なくないのだが、両者製品共にプレインストールされているWindows11 Proの仕様は「日本語対応版」であって「日本語版」とはちょっと違う。メッセージの日本語がおかしかったり、単一のメッセージ内で英語と日本語とが混在したりする。表示言語を日本語にしてもキーボードマッピングが英語キーボードのままだったりもする(ログイン後には手動で設定変更できるが、マイクロソフトアカウント入力のためにも英語マッピングでは「@」が「SHIFT+2」なのは覚えておいた方が良い)。ただ、アップデートの度に状況は良くなっている感じはする。
    プレインストール版のライセンスはMicrosoft社にちゃんと認証されているので、Microsoft社サイトで入手できるセットアップメディアツールを使えば日本語Windowsの再インストールは可能のようだ。再インストール方法などはググってくだされ。

2022/12/11

カラカラ

 本エントリのタイトルはあの楽曲とは全く関係無いので為念。

 今回のボーナスでBeelink社のミニPCを購入した。目的はセカンダリPCであるDell XPS 8700の後継品で、用途はアパート内のネットワーク通信監視みたいなものだ。

  XPS 8700のCPUは'14年発売のIntel i7 4970で、現状の用途ならまだ十分なパワーを持っている。しかしPC全体にはガタが来る兆候が目立ち始めていた。例えば電源周りの不安定や複数あるファンの騒音の増大などだ。これらは掃除を含む通り一遍のメンテナンス作業ではカバーしきれない。また、経験的に冬場はPCの突然死(主に電源)が起きやすい。つまり、今回の後継品の購入は一種のリスクヘッジとも言える。いや、まぁ、何となく嫌な予感がしている・・・と言った方が正確だろう。

 用途が明確なので後継品への要求も明確だった。CPUの能力はi7 4970以上でありながら消費電力は低いこと、メモリは16GB以上あること、起動ドライブ容量は500GB以上あること、グラフィックスチップはCPU内蔵で良いこと、OS(MS Windows11)込みで価格が¥10万を下回ること、だ。

 そして、どうせだったら今まで使ったことないミニPCとやらにしてみよう、と言う訳でIntel i5-1235U搭載のBeelink SEi12ミニPCの購入に至った。Cinebench R23のスコアは約+50%となり、CPUパワーには問題無い。価格はモデルチェンジ前の割引+クーポンで¥10万を余裕で下回った。起動ドライブの容量は500GB、メモリは32GBで、ともに文句の付けようが無い。ちなみに最大CPUパッケージ出力は既に制限値を15Wに下げ、CPUパワーのアドバンテージ分と引き換えに24時間運転を睨んで冷却ファン騒音と最大CPUパッケージ温度を低減している。今後1~2週間テスト運用し、問題が無ければセカンダリPCは置き換えるつもりだ。

 さて、本日午後一に開封したSEi12ミニPCだが、筐体を傾けると中からカラカラと音がした。怪訝に思って底板を外してみたところ、小さなネジが1本転がり出て来た。余分なネジよ、中華人民共和国からはるばる来たのか。

2022/12/03

にじジャーニーベータテストへようこそ

 内容はエントリタイトルの通り。ベータテストへの招待が届いたので、早速使ってみた。

 ちょっとした初心者ムーブ(別にやらなくても良い操作をしてしまう)の後、最初に生成された4つの画の一つを見ていきなり「ああ、これですよ。私が描きたかったのは!」となってしまった。左右反転してトレパク良いっすか?

 プロンプトからの入力(画像生成のためのキーワード)は

anime, girl in russian spacesuit on earth orbit, sunrise, flat color
(アニメ、地球衛星軌道上のロシアの宇宙服を着た女の子、日の出、べた塗り)
だ。このあたりのキーワードは、自分のYoutubeチャンネルなどで昔から使っているキービジュアルのネタ(厳密には、ロシアではなく「今も崩壊せず存在している実在しないソ連」だが)を反映している。キーワード指定はしていないのにも関わらず、緑色系のショートカットヘアとなっており完璧だ。

 さて、本キーワードで生成された画像を見ていて気になったのは、長髪は平気でヘルメット外まで拡がることと、AI自動生成画像にありがちな「手のような何かが手の位置に付いている」状態が少なくなかったことだ。まぁ後者については、ゴツい手袋の所為でそう見えてしまったかも知れないけどね。

クロージング:どこそこダイレクトの商売

 昨日、発注品が届いた。NECの8インチタブレットだ。Lenovoが聯想がなどとどーのこーの言うでない、かつて日本IBMにThinkPadを発注した際には、IBMロゴ付きのPC本体がLenovoのロゴの段ボール箱に入って届いたものだ。購入確定から到着まで30日、ダイレクトショップのページに書かれていた「(予約品なので)最短4週間で発送」は伊達ではなかったようだ。

 触ってみて直ぐに分かるのは「(CPU)パワーないなぁ」と言うことだ。とは言えそれは納得済での購入だ。用途は携帯音楽プレイヤーだから、SoundID(ちょっと特殊なヘッドフォン向けイコライザー、必須)とMusicolet(ローカル音楽ファイル再生に特化した音楽プレイヤーアプリ、超お気に入り)の同時起動に耐えれば良い。iPod Touchが商品ラインナップから消えたことに対する対応だが、Musicolet在りきの選択肢とも言える。

 「ローカルにファイルを置いてある聞きたい曲を、まさに聞きたい時に聞く」という配信全盛時代に逆行する私のスタイルは、実のところプレイリスト在りきのiPod Touchとも相性は悪かった。そういう私のiPod Touchへの不満に見事にリーチしたのがMusicoletだった訳だ。音はSoundIDでいじるのが前提だし、やはりプレイリスト使用が前提とならざるを得ないWalkmanシリーズは最初っから対象外だった(あ、今はAndroid DAPになっちゃってるのか?と後で気づいたので追記・・・5年近い社会との隔絶は如何ともし難し)。

 256GBのmicroSDカードも取り付け(音楽ライブラリは現在90GB)、PC上の音楽ライブラリとのシンクロも自宅wifi経由で設定し、さぁ準備は整った!

 なおナビゲーション方法には、Android11のデフォルトであるジェスチャーではなく昔ながらの3ボタン(◁〇□)を選んだ。「設定>ユーザー補助>システム ナビゲーション」でナビゲーション方法は切り替えられるのだが、ネット上のいろんなところのレビューを見る限りそれを知らないまま不満を抱えたつつジェスチャーを使っている人も少なくないようだ。用途が限られた私の使い方だと、通知の設定を追い込むことで3ボタンの方が操作の手間数が少なくできるのだが、通知設定を追い込まず、さらに画面がより小さい場合は、ジェスチャーに分がある気がしなくもない(←iPhoneユーザーなのでスマホ級の画面サイズでのAndroidの操作感が分からない)。ジェスチャー ナビゲーションが未だなじまない人は是非お試しあれ。

2022/11/06

昨夜は水炊き

 昨日は、いつものようにいつものスーパーマーケットでお買い物。「今夜は一人鍋やるで」とばかりに材料を購入したら、買い物バッグ(サブのサブ通勤バッグと兼用、ビニール袋内蔵)の見た目に軽くうふふってなった。ガンダム・センチュリー世代が持ちがちな、特殊装備のザクⅡか何か感がある(異論は認める)。ネギウマー。


どこそこダイレクトの商売

  ほぼ何も考えずに、情報機器メーカーの製品をその直販ショップに発注した。先週は祝日もあったし、100%在宅勤務の週だったので、受け取りにも困らないだろうとの計算があった。実際、アパレルを含む他の通販発注品や調剤薬局からの医薬品は全て水曜日までに受け取れている。「お金持ち」とは言ってくれるな。これらはボーナス後出費の先出しだ。まさに明日からでも使いそうな冬物アパレルは購入をボーナスまで待つ理由が無い。また、11月1日に値上げされた製品の価格がボーナスセール如きで値上げ前以下まで下がることは、アウトレット品扱いにでもならない限り有り得ない。

 さて件の情報機器の発注だが、取引成立から6日(一般国内企業の休日含む)で「商品手配中です」との連絡メールがあった。

 まだ発送もされてもいない…だと?

 このアリバイ作りメールかな?なメールの文章を読むと、発注品が「予約品」と呼ばれていた。いやいや「在庫あり、最短1~3日でお届け」との表示だったから発注した訳(発注後も同じ表示だったのを確認している)で、別に予約した訳じゃない。こりゃ、二度とここは使わないなぁ。

 Amazon Primeサービスの価値を送料負担者の扱いや発注から商品受け取りまでの早さに置く主張には同意するが、個人的には在庫の有無から受け取りまでの状況把握が簡単で、かつ経験的に信頼できるものである点も強く押す。

 要は、「いつ届くのか分からん」では受け取りを自分自身のスケジュールに組み込めないので色々面倒なのだが、Amazon Primeサービスならば、まぁ、面倒を避けるか、面倒を許容するかの選択が発注時に可能だ(その判断を適切に下せるだろうと信じられるレベルで情報が提示される)。少し視野を広げれば、流通業者の現場負荷にも係わる話だ。置き配にはまだ盗難リスクからの心理的抵抗はあるものの、私の想像する流通業者の現場の論理からは、再配達を不要とできるとの一点を持ってでも十分に合理性がある。ここは個人の好みの分れるところではあろうが、私の居住地域をカバーする流通プロバイダーの中には、置き配であっても呼び鈴を1度鳴らす人がいる。着予定時間が絞り込めて、到着を待っている状態なら、個人的には有難い流儀だと言える。呼び鈴とほぼ同時に配達完了通知がスマホに届くことすらあった。

 で、いつ届くのさ、っつーか、いつ発送されるんですかね。

 ちなみに値上げ日以降は、ヨ〇バシ.comの方が価格含めて購入時の条件が色々と良くなってしまった。よりにもよって、少なくとも3個程度の在庫品に関しては、発注済品よりも1クラス上の製品が同予算で購入できるのではないかというギリギリにまで価格が迫ってきていた。加えて、在庫はあるのでエクスト〇ーム便なら発注確定の翌日には届くと言う。いや、ねぇ、え、うん。

2022/10/31

NECのタブレット、ダイレクトショップで「品切れ」増える

 諸般の理由から、NECのAndroidタブレットをダイレクトショップで本日購入した。成約は17時過ぎ。そのほぼ直後から、ダイレクトショップでタブレット製品の「品切れ」の表示が見られ始めた。私が購入した製品も夜にはそうなった。

 その原因らしきことは直ぐに分かった。タブレット製品の11月1日(つまり明日)からの値上げがプレスリリースされていたのだ。一種の駆け込み需要ということになろうか。私の購入は品切れ直前のタイミングだったことになる。

 Android(系)タブレットでは。これまでAmazonのKindle Fireが個人的には有力な選択肢だった。「安かろう、悪くなかろう」を地で行くコスパが高さがその理由だった。しかしFire OS8でGoogle Playの導入が不可能となった時点で、もはや選択肢とはならなくなった。私の愛用アプリのうちの外せないものに限ってアマゾンアプリストアから導入できないのが原因だ。とは言え、「使い物にならないのではないかと言うAndroidタブレットに対する私の偏見(≒食わず嫌い)を捨てさせ、私なりのその使い方の発見へと導いた」のは散々弄り回したKindle Fireに他ならない。

 まぁ、冒頭に書いた「諸般の理由」の一つはここにある。KindleなどのAmazonエコシステム内の用途にはOSがアップデートされても問題無い筈だ。なので、Amazonエコシステムに依存しない用途はとっとと別のタブレットに、しかもそれら用途により適した仕様の(コンパクトな)ものに移してしまっておこうと言うことだ。例えば、移動「先」とか座席を確保した長距離列車移動中などでしか使わない音楽プレーヤーは、決して小さい必要は無い。聞きっぱなしではなく、積極的に聞く楽曲を選び続けるタイプの私の場合、使い勝手の良いアプリにさえ出会えればむしろ7~8インチディスプレイのタブレットの方が操作にストレスが無い。

 何故NEC製品なのかの理由は、取り合えず量販店で色々触ってみて一番使用感がフィットしたことぐらいかな。

2022/10/14

水星の魔女、初見

 Amazonプライムビデオで2話まで観る。何故"The Witch from Mercury"ではなく"the Witch from Mercury"だったりするのかはかなり謎だが、特に意味が有るとは考えていない。

 まとめサイトをチラ見していたら、本作について「これはガンダムなのか?」とか「ポリコレがどーのこーの」みたいな話もあったようなのだが、私個人は「最初のエウレカセブン+トップ2やん」としかならなかった。まぁ、エンドテロップのスタッフ名を眺めていれば、さもありなんとなる要素には事欠かない。要は、そういう描写や演出をやるのはやっぱりお前(ら)かよ、ってこと。変わらないねぇ。

 少なくとも現時点ではliliumな要素はあくまで要素に過ぎず、ほのめかしの類も感じない。エンディングで使われているイメージ群も特に何らかの機能を果たしているようには見えない(まぁ、本当にliliってもらってもかまわんけど、ファッションでやると作品を毀損する可能性はある。"witch"自体にはlilium絡みのシンボルはないから、タイトルに偽りがなければ作品の出来不出来への影響は無い筈だけどね。なお、私は「声(声優や声の持つ特徴そのもののキャラへの割り当て)」から何かを読むことはできない)。特に何か新しいとか、一線を越えたとか、そういう感じも全くない。要は、私みたいなアニメに肯定的でも否定的でもなく、面白ければ観る、という人間の快感則にそうやって沿わせて来られるのはやっぱりお前(ら)かよ、ってこと。でも15年前と同じやり方、な。

 つまらなくないレベルより更にちょっと上のレベルで堅実にまとまっている感じはあるが、第2話にして2、3か所作画に不安を感じさせられたところが有ったことには触れておきたい。演出も合わせてがたついた。ここで言いたいことは作画崩壊がどうのこうのといったものではない。作画の問題は目立つ(質の良し悪しが誰にでも分かる)故に、作画の問題への対策に作り手のエネルギーが注がれがちな面は否定し難いと思う。作画のクオリティへのエネルギー投入が原因で、作品としてのクオリティが下がることが無いことを本気で祈る。「うる星やつら」の第1話なんて作画的には全く見るべきところがなかったけど、第2話以降も同じ感じでやっていくんでしょ?(ラムの髪の色の処理は、作画マターではなく演出マターというのが私の認識だ)とは言え、最終話までラムが髪をかき上げる動作を入れられ続けられるかには多少の興味はある。ちなみに音楽は終始つまらなかったな。

 話戻って水星の魔女、第3話がめっちゃ楽しみです、と二心なくここに書けるくらいには面白い。セクシュアリティを押し出してこないこの種のキャラデザ(主人公はタヌキだよなぁ)も大好きですよ。思わせぶり要素はタイトル中の「魔女」だけでもうお腹いっぱいだが、同時にこの部分の処理を誤ると駄作に落ちるよ、きっと。

2022/09/24

向いてることで生きていく

  さて、勤務先の定年も見え始め、会社員としても一種の終活なんかも始めてみている。具体的にどんな活動をしているかはさておいて、改めて意を強くしたことがある。

 現在までの工学畑の職歴において、幸いにして社内外でそれなりの評価を得ることができている。もちろん、多くの方々との共同作業やお力添えあってのものだが、コアには「やはりこの分野、この業務に私は向いている」という強い思いがある。これは自らの選択の結果だが、大学三年生時の企業夏季実習(今時なら、夏季インターシップとでも呼ばれるのだろう)のテーマとその実習での経験が起点にある。

 実習で人生初めての技術分野に向かい合ったとき、奇妙なことに気が付いた。レポートや論文の内容が「すいすいと分かった、内容が頭に入ってきた」のだ。「私はこの分野に向いている」との確信は続く在学中にも強化され続け、就職先も業務も「私自身が向いていると信じるところ」に従って選択し続けた。

 と言う訳でエントリタイトルの回収はおしまいだ。まさに「向いてることで生きていく、食っていく」を地で行く形の生活を長く続けて来た訳だ。

 就職先の先輩にして同技術分野の師匠筋、上司でもあったとある方には「お前は(技術分野)オタクだ」とまで面と向かって言われた私だが、それでもなおその技術分野やそれに関わることが好きな訳ではない。つまり「好きなことで生きてきた、食ってきた」訳ではないということだ。向いていることなら面白い、事がスムースに進みやすい、人からも認められやすい・・・要は低ストレス高アウトカム(成果)が期待できる。「好きなこと」は別腹だ。

 自ら生活の糧を得るようになってからの人生は長い。もしあなたが就職前で、かつ「やりたいこと」を探している最中なら、複眼視的に「向いていること」にもアンテナを立てておいてはいかがだろうか。

 ちなみに現在にも増して出不精で面倒臭がりで他者の行動に影響されることを潔しとしない当時の私が、好きなことに漬かり続ける時間を捨ててまで何故「企業夏季実習」なんかに申し込んだのかは、我ながら未だに謎だ。ご先祖様のお導きでもあったのか、少なくとも論理的だったり合理的だったりする説明は不可能だ。一種の巡り合わせとしか言いようがない。

 あくまで主観だが、「好きなことで生きていく、食っていく」は生活のすべてをそれに注ぎ込む覚悟が無いと飛び込めない修羅の道だ。日々の糧を得る活動と人生全てが不可分となった状態で、あなたはそれでも「好きなこと」を好きでいられるだろうか?私にはムリだ。

 「向いていること」で生活の糧と(やりたいことを探すまでもなく)「やりがい」を得、休日や平日の仕事明けには「好きなこと」に取り組む・・・案外悪くない人生じゃないかな。

「努力は夢中に勝てない?」
「うん、どんなに一生懸命努力しても、努力してるかぎり、夢中になってる人
には絶対かなわない」
「それってどういうこと?」
「ハッキリ言うと、努力している時点で向いてないってことなんだ」

仰木日向,まつだひかり(マンガ・イラスト): 作曲少女 平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話,株式会社ヤマハミュージックメディア, 初版、pp.64 (2016).

  これら文章を引用して私が言いたいことは簡単だ。向いている人がその方面で努力し続けたらどうなるかな?

2022/09/17

UI.Vision >>>> Katalon = Selenium IDE

 ウェブページのテストツールと言うか、実態としてはブラウザの定型操作の自動化ツールの話。

 とあるウェブページをロードして簡単な操作を一定時間毎に自動的に繰り返すニーズがあったので色々調べたところ、Selenium IDEというブラウザの機能拡張が使えそうだと分かり早速導入した。因みに環境は、OSがLinux MINT 20.2(MATE 1.24.0)、ブラウザはFirefox 104.02(64-bit)、PC本体は先代のメインPCでCPUが第4世代Intel Corei7、メモリ容量は32GBだ。

 さてSelenium IDEなのだが、ループ操作(while~end)を繰り返すと、メモリリークでもあるのか100回の反復も待たずに32GBのメモリを使いきってしまう。所謂システムモニターのメモリ使用量のグラフが右肩上がりの線を描き続ける様はなかなかに絶望的な光景だ。当然の様に自動化処理はメモリを使い切った時点でエラーを吐いて落ちてしまい、話にならない。

 続いて試した機能拡張がKatalonだ。メモリリークを疑わせる挙動は無かったのだが、やはりループ回数が100回に達する前に自動化処理がエラーで落ちてしまう。全く根拠は無いのだが、エラーメッセージを読むにFirefoxのバグか相性の悪い変数設計を拾ってしまっているように見える。

 で、いよいよこのアプローチを諦めようと考え始めたタイミングで見つけたのが、UI.Visionだ。結論から書こう。エラーも吐かずメモリの異常な使用も見られず、落ちる気配は微塵もない。現在はテストコードのテスト用スケルトンを動かしているだけなので、自動でやらせていることと言えば、特定のウェブページをロードした後にウェブページ内の特定の要素の存在を120秒毎にチェックしているだけだ。while~whileendのループは既に600回以上廻っている。今後何か問題が起きるにしても、原因はFirefox側にあることになるんじゃないかと思い始めている。

 Google Chromeなら大丈夫だって?かもねぇ・・・知らんけど。

2022/08/15

YAMAHA HPH-MT8の購入をお考えの方は、是非試着(視聴ではない)を

 約1年ほど前から機会があれば絶対視聴したいと思っていたヘッドホン、YAMAHA HPH-MT8を先週購入した。Amazonの「おすすめ商品」に唐突に出て来たのを見ていったん天を仰いだが、1分と経たずにポチってしまった。結局視聴はしないままだった。

 さて、YAMAHA HPH-MT8はスタジオモニターヘッドホンと銘打つだけあって、なんとかベースとかいった類の特定の周波数域の再生音量をブーストするような味付けはされていない。そのうち別エントリで触れることもあるかもしれないが、私の耳の特性には昔からちょっと癖があって、低域(400Hzぐらい以下)の感度が周囲の人より高い。以前は感覚的にそうだとしか言えない状態だったが、最近はヘッドホンの再生特性をイコライザ経由で自分好みに調節できるアプリ、ツールが有り、自分の耳の特性が定量的に測定できるようになった。なので、今は一種の測定結果に基づいて自信をもってそうだと言えるようになった。

 そんなアプリの代表がSoundIDで、PC(これだけは有料)、スマホ、タブレット、携帯音楽プレーヤーと、ヘッドホンで音楽を聴く可能性のあるデバイスには漏れなくインストールしてある。SoundIDを使うことで、ヘッドホンが違っても「自分好みに聞こえる」状態を実現できる。要は、なんとかベースの類を全てキャンセルできると言うことだ。ただし、そのような処理のためにCPUパワー(≒電力)を余分に食うし、デバイスによっては目に見えて分かる再生遅延がある。

 YAMAHA HPH-MT8への期待は「SoundIDを介さずとも使えるもの、SoundIDが不要なもの」だった。この観点からはほぼ満点だ。PCでDAWを使う場合など、モニタリング用途ではもうこれ一択になるだろうし、ワイヤードで問題無い自宅での普段使いにも重宝しそうだ。

 が、問題が二つある。

 一点目はどうしようもない、残念なもので、ケーブル、ハウジングやカップが衣類などに触れて擦れたり、それらに指で触れたりした際にカップ内に響くゴソゴソといった音が所有するヘッドホンの中ではひときわ大きい。頭が埋もれるようなクッションと併用していると、頭や体をちょっと動かすだけでゴソゴソ聞こえて煩わしい。

 二点目は全く想定外だったもので、アームを全く伸ばさない最短状態でもカップの押し付け圧が足らず、ヘッドフォンが直ぐにずり落ちてしまう。挙句には耳たぶ上部にぶら下がっている感じになってしまい、耳たぶ周りが直ぐに痛くなる有様だった。なので、現在はミニタオルの「リボン」を付けている。脳天に接する部分に7~8mmのクッションを入れて、この脳天でもヘッドフォンを支えようという苦肉の策だ(写真では少し片側に寄せてあるけど)。

 自らを小顔とは言わないが、なりが小さい(衣類のサイズはSのほぼ上限)ことは純然たる事実だ。それでも二点目の問題はちょっとマズい気がする。例えばあくまで個人的な経験則だが、私よりも頭の小さな女性は成人でも少なくない。小柄との自覚がある方でYAMAHA HPH-MT8の購入をお考えの向きには、是非試着(当然ながら視聴も)をお勧めする。

2022/07/24

裏切りのサーカス?

 最近ね、とみに記憶がダメになっているわ、と言うお話。

 某見放題サービスで英・仏・独製作の映画「裏切りのサーカス」を見る。ビジュアルのフロントは明らかに仏俳優のゲイリー・オールドマンだし、製作に入っているSTUDIOCANALだか(既に記憶が怪しい)は仏資本だしで、フランス映画かぁなどと暫くほっぽり出していた作品だった。とは言え、ビジュアル中の俳優の顔触れや衣装を観れば、舞台が冷戦期の英国だろうことは明らかだった。スパイ小説は一時期読みまくったから「サーカス」が何を指すかも知っている。

 作品を観た感想については置いておくが、映画好きなら時間の無駄だとは思わないだろう。

 で、本題はここから。

 アバンに続くオープニングタイトルで原題”Tinker Tailor Soldier Spy”を見てまず「アレか!」と合点。ストーリーは思い出せたし、画面も地味なまま(アバンが一番派手かもしれない)ことを覚悟した位だったが、原作小説の作者名が思い出せなかったのだ。

 答え合わせをすれば「ジョン・ル・カレ」なのだが、この作家名が思い出せなかった人間が「スパイ小説は一時期読みまくった」とは我ながら片腹痛くもなる。とは言え単純に忘れていたのかと言えばさに非ず、他の作家、小説作品との多少の混乱があった。混乱の先は「レン・デイトン」、"Twinkle, Twinkle, Little Spy"で、同時期に読んだスパイ小説、という辺りにしか共通点は無さそうなんだけどね。

 因みにレン・デイトン作品は第二次世界大戦のノンフィクション「爆撃機」、「戦闘機」、「電撃戦」も出版されているが、個人的には「爆撃機」が一押しだ。