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2014/10/12

T-50は米国製、世界の常識と韓国の非常識

 韓国の超音速練習機T-50はロッキード・マーティン社のお蔵入りした練習機設計をロッキード・マーティン社自らが韓国KAI社の依頼に基づいて焼き直したもの・・・と言うのは世界でも日本でもとっくの昔からの常識。ワークシェアは米国企業が55%を占め、どう考えても米国製・・・と言うのも世界でも日本でも常識。何で常識って断言しちゃうかと言うと、日本語版ウィキにもちゃんとそう書いてある

 でもそこはお約束の韓国。「純国産」とか言い張ってたところに思いもかけず米国から横槍、新たなる"Don't korea!"事案の誕生のようです。この期におよんで微妙に論点外したコメントをしている人が少なくないのも大事なお約束。まさに鉄板ですな、水陸両用装甲車両の追加装甲板は塩害で朽ちるにまかせつつ未だ国産化できてないらしいですが。

韓国空軍のアクロバット飛行隊「ブラックイーグルス」の中国の航空ショー参加に対し、米国が「待った」をかけたことが韓国で話題になっている。

9日の朝鮮日報によると、ブラックイーグルスは、来月、中国の広東省珠海で開かれる航空ショーに参加する予定だったが、米国が「T50の技術が中国に流出する恐れがある」として参加取りやめを求められているという。

ブラックイーグルスが使用する練習機「T50」は、韓国航空宇宙産業(KAI)製造で韓国では「国産」「韓国製」といった枕詞を付けて呼ばれている。しかし、米ロッキード・マーティン社から技術支援を受けているため、輸出や敵性国家への飛行には米国の了解が必要だという。

このニュースに対し、韓国ネットユーザーはざまざまな意見を寄せている。一部を紹介しよう。

「自慢の国産飛行体と言ってたのに・・アメリカ製だったの?」

「“純国産技術で作った”という嘘がばれたね」

「国産機と呼ぶな(笑)エアショーすら米国の許可が必要なのに」

「この記事の核心は『米国の技術で作ったT-50』」

「訓練機すら自力で作れないくせに何がエアショー参加だ、恥ずかしい」

「まさに米国の属国!」

「米国の措置は正しい。飛行機が中国に入ったら中国の方々がただ眺めているだけだろうか?」

「米国としては当然の措置。国家間の約束は守るべき」

「エアショーで国威発揚もいいが、なにかが流出する可能性を考えると参加すべきではなかろう」

「エアショーのような目先の点数稼ぎでなく、日本のように長期的に米国に信頼を示して訓練機より重要な戦闘機を開発する方が良いのでは」

「中国を絶対に信じるな。 油断禁物だ」

「技術の流出はウソ。『韓国と中国を敵に仕向けたいのにエアショーとは何事だ』こんなところだろ」

「飛行テストはもう一つの露出になるんだ」

「要は米国が韓国を信じていないって話」

2014/10/11

F-35Bは正義!

 戦闘機好きっていうよりも、戦闘用に作られた飛行機やそれらに使われているテクノロジーが好きっていう立場からすれば、ロッキード・マーティンF-35Bは正義。

 STOVL(短距離離陸、垂直着陸)、グラスコクピット、ステルス、ヘルメットマウントキューイングシステム、データリンクシステムはもちろん、光学センサとセンサからの情報の処理系により機体越しに真下も見えるとかほとんどZガンダム時のモビルスーツのコクピットだ。

 使用しているチタン材の品質に起因するエンジンの問題とか、導入時期の遅れと価格上昇で生産予定数が減りつつあるとか、そりゃぁこんな尖がったモノを文字通りモノにしようとすれば個人的な感覚では想定内、仕上がりが全てなのですよ。

2014/10/08

FOAS?

 FOASとは英国のステルス機開発計画で"Future Offensive Air System"の略。計画自体は2005年に中止(キャンセル)されたとのことなのですが、今年になって英国BAEシステム社がFOASの実物大モックアップで何やらやっているようだとの噂がありました。

 何かやってますね、ステルス機開発の知識があれば何をやっているかは説明不要でしょう。主翼がかなり小さい機体形状ですね。

2014/09/21

カスピ海の怪物!

 ソ連で開発された興味深いものの一つは「エクラノプラン」、地上効果(超低空では機体と地上の間の空気が横にしか逃げられないので揚力が増える)を利用した「プラン(飛行機)」だ。もちろん、地上も水上も「ぎりぎり」しか飛べない。

 人工衛星偵察でカスピ海上の大型エクラノプランを見つけた米国が、それを「カスピ海の怪物」と呼んだのは割と有名な話。エクラノプランの開発は海上での高速兵員輸送が当初の目的だったが、やがて速度を生かした攻撃機へと目的が変わっていく。

 ビデオでは試作機が地上や雪上を飛行する珍しい様子も見られるよ。

2014/09/20

燃費悪そうだなぁ。

 割と最近になっても「こういうのやってみました」というのが色々出てくるのがロシア/ソ連の面白いところ。1960年ぐらいまでは西欧、米国も結構面白かったんだけどね、もはや出尽くした感あり。

 「ウルトラセブン」の地球防衛軍装備なら有りかな。

スホーイT-50、良い仕上がりだなぁ。

 スホーイT-50 PAK-FA、ステルス機という点がクローズアップされがちだが、高いエンジン性能と優れた空力特性は間違いなくスホーイSu-27系譲りの様。

 2:25以降辺りを観れば、「空飛ぶ機械」としての筋の良さは明らか、「これはもはやダンス!」。グラマンF-14 トムキャットが高迎え角飛行(機首を上に向けた水平飛行)時に吸気不足からエンジンストール(エンジン停止)に苦しめられ続けた事を思うと、後ろ向きで進んでもストールしないエンジンと、そういう飛行自体が制御して可能というのは結構凄いことですよ。

2014/07/21

米軍の新規ジェット練習機候補を較べてみよう。

 まずは英BAEシステムのHawk。原型の設計は結構古いがこなれているのも事実。

 続いて伊アレニア・アエルマッキM-346。Mシリーズも歴史は長くてこなれてる。

 残念ながら候補にはならないだろうけど、露ヤコブレフYak-130も良い仕上がりが期待できそう。

2014/07/19

T-50ってさ

"T-50 Golden Eagle"とは韓国国産超音速ジェット練習機である!
最高速度はマッハ1.4、音速の1.4倍ですよ!
  ぱっと見、T-38とF-16のちゃんぽん、新しい様な古い様な微妙な外観。ジェット練習機としては実績のある競合相手が既にある訳で、当初見込んでいた海外セールスには苦労しているようです。

 不幸にして世界の趨勢は「ジェット練習機に超音速飛行能力は不要」なんですよ。マーケティング的にははっきり言って大失敗。

 ちなみに、日本では三菱T-2(既に退役)で国産超音速練習機(エンジンは残念、米国製ライセンス生産品)は打ち止め。現役のジェット練習機は最高速度マッハ0.9程度ですがエンジン含めて純国産の川崎T-4となってます。 エンジンも2機搭載で、故障で1機止まっても大丈夫。

 畳みかけると、T-50の開発開始が1992年ごろに対してT-4は1982年ご・・・あ、開発開始段階で世界の趨勢から外れていた、顧客が望めないことが約束されていたと言い切っても問題ないでしょう

 で、ちょっと改造すると攻撃機にもできますよ、攻撃機バージョンもありまっせって事なのだが、こちらもセールスはきつそう。

 まず、単発(エンジン1機)なのが致命的、近接地上支援任務なんかに従事したら個人携帯対空ミサイルのいい的で、かつ命中してエンジンが破損すれば即墜落です。小型攻撃機の購入をお考えの方にはこちらではなく、スホーイSu-25を強くお勧めします。エンジンは2機で、現在のバージョンならエンジンの間にチタン装甲板がもれなくついてくるので、個人携帯対空ミサイルぐらいならエンジン被害は1機のみに抑えることができます。コクピット周囲もチタン製装甲が設けられています。パイロットの生存率、帰還率の高さはアフガニスタンで既に実証済みですし。

 これは完全に詰んでますな。ですが、話はこれで終わりではないんですよ。

 公表されているT-50の生産分担の実に55%が米国ロッキード・マーティン社、つまり話半分にしても韓国国産とは言えないのが実態、海外輸出できても売り上げの半分以上が韓国国外に行くんだそうです。 更に追い打ちは続きます。赤字に苦しむ韓国政府はなんと、T-50に輸入関税を遡及的に(過去に遡って)課すに至り、「国産」練習機は一転、晴れて「輸入品」と国から認定されました(ソース元失念)。

 という訳で、現在のT-50の立ち位置は「国産と呼びたい人は国産と呼び、輸入品と呼びたい人は輸入品と呼ぶ」という韓国にありがちなものとなっています。いわゆる平壌運転状態、蝙蝠なのは外交だけじゃないということですね。

 はぁ、これで終わり・・・ではないのが「Kの法則」の凄いところ

 知ってる人は知っている、今T-50と言えば世界的にはスホーイPAK-FA以外はあり得ません。ステルス、アジャイル(高機動)、ヴァーサタイル(多用途)の三拍子が程良くミックスされた機体、という評価がほぼ固まりつつあるようですね。
  お後が宜しいようで。

 (画像ソースはともにWikipedia)


追記:2014/07/20

 実はそれでもまだ終っていなかった!なんとタイムリーな!な!

 中国XINHUA.JP記事、「米軍が100億ドルを拠出して韓国の戦闘機350機を購入する計画―韓国紙」。信じるか信じないかは(以下略)。
中国紙・環球時報は18日、「韓国メディア、『米軍が100億ドルを拠出して韓国の戦闘機350機を購入する計画』」と題した記事を掲載した。

18 日付の韓国紙・釜山日報は、韓国が独自開発・生産したTA-50戦闘機を米海軍が導入する計画だと報じた。韓国航空宇宙産業(KAI)が18日に明かした ところによると、導入計画を主導する米空軍チームが17日午前、韓国空軍第16戦闘航空団を訪れ、韓国国産戦闘機TA-50を実際に体験し、性能を確認し た。

15日には米空軍が派遣したチームが韓国防衛事業庁、第16戦闘航空団、空軍軍需司令部を相次いで訪れ、T-50戦闘機の飛行訓練の成果を考察、運行費用などを確認した。韓国側はT-50戦闘機の優れた性能と先進的な装備を紹介した。

TA-50 はT-50を基に韓国が独自に開発・製造した強撃機。韓国KAIによると、米空軍がTA-50戦闘機を導入した場合、韓国に100億ドルの経済効果がもた らされる。米国は現在使用中のT-38C戦闘機の後継として、韓国の国産機を350機導入する計画だと記事は伝えている。

2014/07/12

「報道特集」で技術実証機「心神」報道

 エントリタイトルの通り、自衛隊の技術実証機「心神」に関するTV報道があった。紹介は「ステルス技術」と「高機動技術」にフォーカス、他の技術には触れられなかった。分かり易さ、時間の制限からは仕方無かったのか、自衛隊側からの制限があったのか、それとも報道する側に何らかの意図があってのことなのか、こういう分野に多少なりとも興味がある人達となら常識として共有されているだろう幾つかの事項に全く言及がなかった。

 まぁ、報道する側もされる側も意図がある筈だ。その辺りを推定するのも楽しいっちゃ楽しい。これは推定すること自体が楽しいのではなくて、「1年後、3年後にこういう事が起こる筈」を積み上げておいて実際その通りになるかを見守るところに面白さがある。ぶっちゃけ、「技術実証機に関する踏みこんだ一般向け報道はNHKが最初、今年8月辺り」と読んでいた身としては、「何故そうならなかったのか」と言う点に関する「一人反省会」が必要だ。

 報道では「心神」という呼称はついに登場しなかった。ここ半年程は朝鮮半島と米、中の情報トレースにフォーカスしてきたから、実は「心神」周りの情報は積極的には漁ってこなかった。この辺りをなんとか説明できるようなコンテクスト(文脈)が自分の中に無いのは気持ち悪い。技術実証機でも命名式みたいなものをやります、なんて話なら分かり易いのだが。

 報道VTRでは「ゼロからの独自開発は技術者の悲願」というような視点がかなり強調されていて、ケレン味のない「プロジェクトX]の前半部だけみたいな雰囲気があった。正直、観ていて「変な報道内容だな」という思いに囚われ続けた。要は「何故、今、技術実証機なのか」という「何故」の部分に全く踏み込まないのだ。つまり「心神」の流れを組み込んだビッグピクチャー(全体像)に繋がる部分に全く触れなかったのだ。本来の報道、というものは良くも悪くもそこに踏み込まなければならないんじゃないだろうか。

 上記の点の裏返しのように、VTR後のスタジオで次のように語られる。

 「技術者の悲願、といったまるで美談のように認識することは危険。『何故、そのような技術を開発する必要があるのか』という国民的議論も無いまま税金が投入されている状態はおかしい」

 でも、報道VTRを放送したのも、スタジオでのそういう発言を放送したのも同一の報道機関だ。このような第三者的な発言が出ることは、まず結論ありきの偏向、或いは提灯報道ではあり得ない。真っ当な報道であれば尚更あり得ない。可能性は幾つでも考えられる。
  • 自衛隊は取材は許可したが、報道VTRにも口を出した。自衛隊の意図が強く反映されたVTRに対して、嫌味が口をついて出た。たとえそうであっても、自衛隊側の意図は、情報統制の視点、報道機関の反応調査の視点など見方によって幾らでも考えられる。対中メッセージの可能性だってある。
  • 最後の発言を電波に乗せたいため、報道VTRをわざと「技術者の悲願」路線にした。これは誘導のための偏向報道のそしりを免れない。
  • 原因部分が上記2点のミックス、つまり、大人の事情による制限から自衛隊と報道機関が同床異夢状態となった。つまり、たまたま。
  • 報道VTRの編集が実は「実質的に」自衛隊によるものだった。報道VTRが報道機関局外の会社、組織によって編集され、報道機関は内容に口を出せなかった。情報管制の観点からは、報道機関本体より、資本規模が小さくて目立たない下請け業者に手を回した方が費用対効果が大きいように思われる。実際のところ、下請け会社(製作専門会社)無くして現在のような番組の増産体制は維持できないだろう。極端な話、自衛隊、政府による報道管制のテストケースであった可能性。
  • 報道機関内が様々な外圧により分裂状態にある、陽的に分裂工作が行われている。自衛隊や政府がその報道機関の分裂状態を図るために観測気球を上げた、或いは報道機関を使ってカウンターインテリジェンスを仕掛けた。それとも…怖ぇぇっ
実際はどうだったのかなぁ…

2014/06/29

超絶!前脚が出なくったってハリアーⅡなら着艦OK!

 故障で前脚が出なくなった米海兵隊のAV-8Bが見事に着艦。何が凄いって、整備用?の台みたいなものにぴったりと機首を乗せてしまいます。う~ん、これぞプロフェッショナル。

 百聞は一見に如かず。

2014/06/25

ドイツのアサルトライフルG36・・・「弾がまっすぐとばない」?

 ドイツと言えばケースレスライフルといった無茶もやるがもちろんそういうのは試作止まり、軍が正式採用した小火器が上手くない、というのはやはり意外。AFP BB Newsの記事「『弾がまっすぐとばない』、兵士苦情で自動小銃の発注停止 独」から。
ドイツ連邦軍が採用しているヘッケラー・アンド・コッホ社製の自動小銃「G36」については近年、アフガニスタンに駐留するドイツ兵から、長時間の使用で銃身の温度が上昇すると命中精度が落ちるとの懸念が出ていた。

軍側は当初、不適当な弾薬の使用が問題を引き起こす原因としていたが、ビルト日曜版は22日、この件に関してドイツ連邦会計検査院が調査を命じたと伝えている。
 戦場で命かけてる兵士の声ですから無視はできません。「不適当な弾薬の使用」なんて聞くとベトナム戦争時のM16A1ライフルの動作不良多発の話が頭を掠めますが・・・さて。

2014/06/01

スホーイSu-27ドキュメンタリー

 自衛隊機に接近した中国人民解放軍機はSu-27系、これはその開発に関するドキュメンタリーです。英語版というだけでもマシ、元はロシア語。

 Su-27(キリル文字ではCy-27)の試作初号機がオージー翼(前縁がカーブを描く。コンコルドの翼が代表的)に近い翼を持っていたこととか2枚の垂直尾翼がエンジンの直上に取りつけられていたとか、当時の映像も交えてきっちり紹介されています。何れにしても名機なのは間違いなく、それまでの「垢抜けないスホーイ設計局戦闘機」のイメージを完全に払拭した機体でしょう。ステルス機PAK-FAのスタイリングは間違いなくSu-27の延長線上にあります。

 ただし、同時期に開発されたミグMig-29は初期設計段階から最終的なSu-27に近い翼形状、垂直尾翼位置を備えていたのも事実。米軍機の影響もあったとは思いますが、この辺りはさすがに当時のミコヤン・グレビッチ設計局のそつの無さが見てとれます。

2014/05/24

ステルス無人機X-47Bって大きい!

 米海軍がテスト中のステルス無人機X-47Bが意外に機体が大きくてびっくり。

 これまでは地上テストの写真や映像しか観たことがなかったのだが、如何せんテストに使われる基地には比較対象物が無く、イマイチ機体の大きさが把握できていなかった。が、空母離発着テストの映像を観れば機体の大きさは歴然、横幅はF/A-18よりもちょっと大きいぐらいではないですか!機体サイズはもう完全に実用機と同じだった訳だ。うむぅ。


 現時点で、米空軍は主力はあくまで有人機という立ち位置だけど、米海軍はどうなんだろう。ネイヴァル・アヴィエイター(海軍パイロット)はX-47Bをどういう目で見てるのか気になるところ。海兵隊もどこまで航空機の無人化を進めるつもりなのだろうか、戦略やより上位のドクトリンにも関わる重大な選択だ。

 ま、無人機にも2種類あって、「性能が高く、落とされないことが前提の機体」と、「特定の性能に限定してコストを削減、落とされても良いが目標の破壊は必ず達成する機体」だ。おそらく両者の中間解はない。撃墜されても良い機体に最新技術を盛り込むのは利敵行為だからね。ジェネラル・アトミクス社は、有人機に先行して敵地に侵入する機体(ワイルド・ヴィーゼル、つまり敵対空地上兵器の破壊を主務とする機体)として後者の米空軍への売り込みをかけているようだ。

 米国B-2爆撃機が実用で先鞭を付けた全翼型ステルス機は今後増殖予定。ダッソー社やサーブ社もステルス無人戦闘攻撃機の開発を進めているけれど、どちらも全翼型だ。有人機は今後も格闘戦性能も求められそうだからそうでもないだろうけど、未来の戦場の空の最前線は無人全翼機だらけになりそうだね。

TAVORだっ!!!

 "TAVOR"とはイスラエル製のアサルトライフルだ。

 タイのクーデター報道をTVで見ていると、タイ国軍兵士が明らかにブルパップタイプのライフルを装備している。一目でTAVORと判断したのだが、調べてみたところ確かにタイ国軍は購入している。M16A1を順次置き換えているようで、報道を追うとまだM16を装備している兵士も見られる。

 とにかくTAVORの短さが目立つね。

2013/12/07

サーブ JAS39 グリペン NG - 一足お先に

 SAAB JAS39 Gripen NGのプロモーションムービー。やっぱり敵機は今や戦闘機の能力を測る上での事実上のベンチマーク、Sukhoi Su-27系ですね。

2013/12/06

ユーロファイター - 何者も近づけない

 ユーロファイター・タイフーン戦闘機のプロモーションムービーです。現在のキャッチフレーズは「Effective, Proven, Trusted(効果的、実証済、高い信頼性) 」ですが、個人的には昔のキャッチフレーズ「Nothing Comes Close(何者も近づけない)」の方がふてぶてしくて今でも好きです。

 同様のムービーは他の機体でもあるので、おいおい紹介していきます。


2013/12/02

忘れちゃいけないSu-27とその発展型

 ロシアのスホーイ27(Su-27)とその発展型に関するドキュメンタリーです。

 形態的に興味深いのは、試作機(T-10)と生産機とで主翼形状や垂直尾翼の取付け位置がかなり違うことや、二次元ベクターノズルのテストもやっていることが挙げられます。

 二次元ベクターノズルの利点は、機動性の向上ではなく、エンジンノズル出口を後方以外から見えなくして赤外線による探知を難しくできることです。個人的にスホーイT-50 PAK-FAがあくまでレーダーステルス技術のデモンストレーターにしか見えないのは、エンジンノズル部分が従来機のままであることが大きいのです。


やっぱりF-23には飛んで欲しかった…

 ロッキード・マーチン F-22 ラプターは世界最初のステルス制空戦闘機として有名ですが、ATF(Advanced Tactical Fighter)競争試作でFY-22(F-22の試作機)に負けたのがノースロップ YF-23。もし正式採用されていればF-23になるはずだった機体です。

 こんなドキュメンタリーを観ちゃうと、F-23とF-35という組み合わせがやっぱり見たかった気分になってしまいます。水平尾翼の無いデザインはやっぱり面白いですね。YF-23の設計者の多くがB-2ステルス爆撃機の設計と掛持ちしていた、なんて話も飛び出します。

 で、JSF(Joint Strike Fighter)競争でもロッキード・マーチン社のX-35がボーイング社のX-32を破ります。個人的には、X-32は小型化し過ぎて無用に不細工になってしまった機体と見えます。X-35の勝利の理由が「X-32がカッコ悪過ぎて空軍、海兵隊、海軍のパイロットが誰も乗りたいと思わなかったから」なんて陰口も叩かれたようですが、X-32に色々と問題があったことは確かなようです。

2013/10/24

F-22 vs Rafale

 会社の同僚に教えられ、フランスの戦闘機ダッソー・ラファールが模擬空戦でアメリカのステルス戦闘機ロッキード・マーティン F-22 ラプターを撃墜してしまう動画を観る。

 HUD(ヘッド・アップ・ディスプレイ)の表示を勝手に解釈しつつ、気になるところというか見どころと言うかを気ままに挙げてみよう。
  • 冒頭
    画面左端に"SIM""DGFT"と表示される。おそらく、「模擬ドッグファイト(模擬近接戦闘)」モードに入ったということだろう。上部の表示は左から対気速度とマッハ数、機体の方角、高度(三角形が回って動く円内)だろう。また"RDR"はレーダー、"AOA"はアングル・オブ・アタック(迎え角、機体の進行方向に対する機首の角度)だろう。

  • 0:11辺り
    画面左端近く、高さ方向中央に丸と十字形が表示される。十字形に対する丸の位置が自機の機体方向に対する敵機の位置と思われる。つまり、パイロットにから見て敵機は左上にいること、そして敵機であるF-22は「ラファールに既にロックオンされている」。
    画面やや左下の"MIW 6 EM"は兵装としてアクティブレーダーホーミング型空対空ミサイル"MICA EM"が選択されたものと思われる。

  • 0:30辺り
    画面右端下側の"G"の下の数字は加速度だろう。表示からはパイロットは8.0G(重力の8倍)を超える加速度に呻いていることが分かる。

  • 0:40~0:53
    選択兵装が"MIR"に変わる。おそらく赤外線画像式ホーミング空対空ミサイル"MICA IR"を選択したものと思われる。F-22が画面上部中央から画面中央右端へと移動し、画面からF-22が消える直前にパイロットが「フォ…フォックス・ツー」とミサイル発射をコールするが、ミサイルがF-22をきっちりロックオンしているかはちょっと不明で、おそらく撃墜とは判定されなかったと思われる。

  • 0:55
    選択兵装が"GUN"に変わる。画面中央付近をうにょうにょ動く曲線は発砲した際の弾丸の軌跡を表しており、ロックオンした標的が射程内に入ると先端付近に円弧状の表示が現れることから「スネークアイ(表示法)」と呼ぶことがある。

  • 2:11
    画面右下に"FUEL"の表示、「残り燃料が少ない」という表示?

  • 2:17
    F-22を画面中央に捉え、スネークアイ表示の曲線が完全にF-22の機影に重なる。おそらくこれで「ガン・キル(撃墜)」と判定されたと思われる。
フランス語は読めないので模擬空戦の初期条件は不明だ。上記したように、ムービー冒頭で既にF-22はラファールにロックオンされているように見えることから、F-22とラファールが全く対等な条件から模擬空戦に入ったとはちょっと考えにくい。といったん思ったけど、完全に正面からのスタート?

 個人的にちょっとびっくりしたのは「HUD表示が基本的に英語であること」。フランスには意地でも英語は使わないってイメージがあるから、なんかフランスっぽくない。まぁ、NATO加盟国だし、少なくとも民間航空の標準語は英語だから仕方ないのかな。

2013/02/19

イランのステルス!? F-313

 飛行中の写真としてイランのニュース系ウェブサイトで公開されたイメージがフォトショップによる合成だとか、色々とイチャモンつけられているイランのQaher F-313、個人的にはちょっとカッコイイと思っちゃいました。主翼端の下げ、第二次大戦中のドイツ機的には「リピッシュの耳」みたいな処理が、ぱっと見で横方向安定性悪そうな全体形状と良い塩梅にマッチしてます。翼端下げの処理無しでパイロットの望み通りに飛ぶためには、ユーロファイター・タイフーン並みの制御技術(弱安定化+フライ・バイ・ワイヤによる動的自動姿勢制御)が必要と勝手ながら思っちゃいます。先尾翼が全浮動式ではないことも含めて、ある種の潔さも感じたりします。まず飛んだとしても、旋回半径はデカいし、迎角をちょっとでも大きく取ると瞬時に落ちそう。

 まぁ、エアインテイクが幾らなんでも小さすぎるだろうとか、計器があまりにも高速機っぽくないとか、そんなに小さい機首ではろくなレーダーが載せられないだろうとか、ツッコミどころは色々あるでしょうが、まぁ現時点ではご愛嬌ということで。  ミリタリー関係に強い会社の同僚に「飛んでるシーンがあるよ」と言うと、すかさず「ラジコンじゃね?」。あぁ、心神とかそうだよね、となんとなく納得。