2014/10/02

揺れる、香港

 「例え戦勝国であっても、敗戦国の憲法をいじってはならない」、これは国際法が至ったひとつの帰結である。「戦争でなければこの考えは適用されない」という意見は正しいが、「政体の実質的変更は憲法改定に等しく、それらは当事者により為されなければならない」という一種の理想、は戦時平時を問わず共通の価値観であろう。

 エントリタイトルは月並みだが、現在の香港での動きは現行の中共指導部の姿勢が明確になった時点でいつかは起こらざるを得なかったものであり、まずはそうとしか表現できなかったということでご理解頂きたい。

 最近起きた台湾立法院(国会に相当)占拠も中心的主体は大学生を中心とした若者であったが、香港での現在の動きの最初の主体も高校生を筆頭とする若者だという。

 香港で「真の自由選挙」を求める活動集団としては「オキュパイ・セントラル」があるが、やや急進的である故か、また中共によるガス抜き工作を疑う向きもある故か、一般香港市民の支持は半数にも及ばないという。今回の動きは、中共の方針とのみならず「オキュパイ・セントラル」へのアンチテーゼとしての側面も持つように見える。

 御嶽山の不幸な災害があったためか日本国内の本件に関する報道は皆無に近く、勢い情報を海外のニュースサイトなどに頼らざるを得ないのはなんとももどかしい。学生を中心に発生した運動が市民の支持を得ているのか、その辺りがまだ良く見えない現時点では今後の予測は難しい。運動そのものだけ見ていると、事の本質を見誤りかねない。「民主化」の美名の下で行われた非人道的行為は多いが、それはデモ実施側も同じだ。

 私の「もっと情報を!」の思いはまだ満たされない。

2014/09/30

本質外し!!再び。

 朝日新聞社が販売店を介して購読者に手紙を届けた模様。

 「チャンスを下さい」、だそうだ。

 読んでみて「あ、こりゃ駄目だ」と思った人も多かろう。このズレっぷり、本質の外しっぷりはとても日本人の感性とは馴染まない。ニューヨークタイムスを介したソースロンダリングのからくりすらも奥様レベルで周知されるに至り、もはや「自ら死を選ぶか他者に殺されるか」の究極の選択に向かって爆走中のようである。つまり、「何も読めてない、見えていない」。

 朝日新聞社以外の大部分の日本人の間では朝日新聞社がどうすれば良いかのコンセンサスは十分に取れている気はするんだけどね。未だにそれに手を付けないと言う時点で「チャンスを掴む気がない」のは明らか。普通の人々(奥様含む)を怒らせた、ということの意味を未だに理解していないと見える。

 購読解約が相次いで新聞販売店が大変だ、というのは分かるが、実質的な違約金(解約後の本来は配達されるべき部数分)を払ってまでも購読を止める人が存在する事実を虚心坦懐に受け止められんと言うのは色々と小さいか、○○○ということだろう。新聞販売店に気兼ねがあって朝日新聞購読解約ができないという人は、その店が取り扱っている別の新聞に乗り換えてあげれば基本的に問題は無い筈。

 この期に及んでは販売店も旗色を示す必要がある。「周囲が納得する行動」に出た店舗だけが被害者になれる、何もしないといずれ加害者認定されると覚悟しておくべきだ。

 力関係はあるんだろうが、現在の状況は朝日新聞社にとっては非常事態、販売店から朝日新聞社に色々と声を上げるべきだと思う。「所詮そんなの声届かないよ」なんて割切っちゃうのはただの茹で蛙状態、自滅への道だろう。まぁ、「朝日新聞社の有様は正しい」という立場も見識ではあるのだが、感情論には絶対勝てまい、韓国を見ていればその辺りは良く分かる筈。感情論を煽りまくった挙句がこの体たらく、というのが朝日新聞社だ。

 仁義も論理も倫理もない、馬鹿馬鹿しいが譲れない一線を巡る密やかな戦いが、今でも日本中で繰り広げられているようなのである。このままでは「朝日新聞社は悪意あるテロ集団」という評価がフィックスされちゃいますよ、代々限り語り接がれますよ。敵と味方を間違い続けると敵しか残らないですよ。

 もはや死ですらあがえないレベルにまでハードルが上がったと言って良い。 チャンスはお盆休み前に既に失われているのである。

2014/09/25

本質外し!韓国軍兵士死亡の捕虜訓練

 韓国軍で訓練中に兵士が死亡した。原因は通気性のない袋を頭に被らされことによる窒息死だ。正直言って全く意味不明だった。だが事はそれだけでは終わらなかった、ハンギョレの記事「韓国軍兵士死亡の捕虜訓練は映画『ブラヴォー・ツー・ゼロ』が見本だった」を読んでもはや言葉を失った。

 一部引用。
特戦司令部幹部の即興的な指示が明らかに  

今月初めに特殊戦司令部(特戦司)の副士官2人の命を奪った“捕虜体験訓練”が、外国の特殊部隊の活躍を描いた映画を見て拙速に真似た訓練だったと、ユン・フドク新政治民主連合議員(国防委幹事)が17日に明らかにした。

ユン議員はこの日、「今年4月3日に特戦司令部で開かれた“戦闘映画祭”で幹部が英国特殊部隊を扱った映画『ブラヴォー・ツー・ゼロ』を兵士らと一緒に観た後、茶の席で映画に登場した“特性化訓練”に言及し、『我々にはどうしてあんな訓練がないんだ。我々もやってみよう』と意見を出して用意されたという報告を軍当局から受けた」と話した。『ブラヴォー・ツー・ゼロ』は1991年の湾岸戦争でイラクに特殊任務を帯びて投入された英国のSAS隊員の話を扱った映画だ。
これぞ命がけの本質外し、記事タイトル中の「見本」という表現も見事に本質を外しているというか、この期に及んで現実直視もできんまま誤魔化しに徹するのかと開いた口が塞がらない。ちなみに厳密には 「ブラヴォー・ツー・ゼロ」はTV番組。

 実はショーン・ビーン好きなんですよ、ゴールデン・アイの彼も良かったねぇ。大事なことなので敢えて書いておきましょう、「子供は絶対マネしちゃいけません!子供未満も同じです!」

2014/09/23

【バカ話注意!】「すすめ!パイレーツ」みたいな、

展開。と言っても、そもそも「すすめ!パイレーツ」ってのが分からん人が多いでしょうなぁ。

 TV番組表がTVで見られるっつーのは世の流れとはいえ罪なもの。こういう一定のフォーマットに文字を自動的に流し込むという手法は、偶然にマズい字並びを生み出すことがあるのは必定。

 今日のうちのTVでは”新ウルトラマン列伝「ウルトラマンコスモス2 第1章 災いの影」”が途中までしか表示されていなくて、放送禁止用語的な1行が出現。これらから暫くは同じ状態が続くんですか、そうですか。 ここは表示時に「ウルトラマン コスモス」と一文字スペースを入れる様な本当の「とんち」や「察し」があっても良い。

 他のTVは知らないが、うちのTVの番組表のフォントは等幅である。故に、横書き方向で文字を表示した結果、縦方向でマズい字並びを生み出すこともある。おそらく、フィーチャーフォンでのメールなんかでもしょっちゅう起こっていたことなのだろうが。

 漢字仮名交じり文と言うのは縦横OKと、アルファベットと較べて筆記法の自由度が高い。加えて横書きのブログがまとまって出版された際には縦書きになってるなんて当たり前で、出版する側は縦横なんかおそらく気にしていないし、読む側も特に意識することなく読む向きを切り替えられる。文字認識などのプログラミングをやったことのある人間なら、文字の並びの向きが2つあるだけで処理が一気に面倒くさくなることは直ぐに分かる。何気に人間の脳ってのは凄いものだと思う。

 いわゆる「エヴァ文字」、実際は日本映画などで一時期良くやられていたタイポグラフィーの一種、は縦横混在も有りと「ほとんど抵抗なく読める」けどかなり特殊な表記法だ。「等幅」表示が不自然とはならないという漢字仮名交じり文の特徴に加え、カナ文字に較べて漢字をやや大きく表記するというスタイルが元々有ることもあって、よっぽど文字サイズがばらつかない限りはさらりと読めてしまうし、座りの良いデザイン自体はさして難しくない。

 基本、漢字の書き順(とされているもの)は左上→右下向きなので、横書きといっても左から右が日本語としては自然だ。ちなみに、戦前の写真などで時々「右から左の横書き風の日本語表示」を見ることがある。小学生のころに調べて得られた結論は「それらは横書きではない」だった。あれは、縦書きで一文字ごとに改行しているということなのだそうだ。

2014/09/21

カスピ海の怪物!

 ソ連で開発された興味深いものの一つは「エクラノプラン」、地上効果(超低空では機体と地上の間の空気が横にしか逃げられないので揚力が増える)を利用した「プラン(飛行機)」だ。もちろん、地上も水上も「ぎりぎり」しか飛べない。

 人工衛星偵察でカスピ海上の大型エクラノプランを見つけた米国が、それを「カスピ海の怪物」と呼んだのは割と有名な話。エクラノプランの開発は海上での高速兵員輸送が当初の目的だったが、やがて速度を生かした攻撃機へと目的が変わっていく。

 ビデオでは試作機が地上や雪上を飛行する珍しい様子も見られるよ。

2014/09/20

韓国大統領府が安倍首相の親書の内容を暴露、

対して韓国大統領の「とある7時間」内の行動は未だ秘密です。

「誅韓論」、読了

 読了、と言うか良い意味で分かり易い本なので、昼過ぎに買って1時間ちょいで読み終えた。

 当ブログでもファンタジーとしての半島統一について記した事がある。このファンタジーでは第二次朝鮮戦争は米中日露の出来レース、あっと言う間に片付いて統一朝鮮は中国の柵封体制下に入るというものだ。米国参加は半島非核化が絶対条件であるが、その実現には中国の同意が必要だ。さらに中国もその政策に対して人民からの支持をある程度は得る必要があるし、中国が出来レースに関わっていないというアリバイも作らなければならない。故に、北朝鮮の中国寄り勢力は弾道ミサイルの一発も中国に向けて打っておかなければならない。

 要は「彼らに核は持たせちゃ駄目」というコンセンサスがその出来レースを可能とする、という見立てだ。

 「誅韓論」の内容は、第二次朝鮮戦争勃発前に一方の国を疲弊させ、むしろ第二次朝鮮戦争勃発のおぜん立てを日本が「して差し上げるための御品書」みたいなものだ。実現可能性については「?」とさせておいてもらおう。できる、とはそう簡単には言わないよ、言わない、絶対言わない、やって欲し・・・いやいや。でも、こうもあからさまに書いちゃうのは、それらをやりたい、実はやろうとしている人達にとっては手の内を明かすみたいでマイナスでは?という気もする。でも出てしまった以上、多くの日本人に読んでおいて欲しい気もする。

 竹島の件はサプライズ的に狙ったタイミングで、と思ってたけど、サプライズ色は本書の登場で無くなっちゃいました。ちょっと残念。

 「有事対韓三原則」の"法制化"は、個人的には新視点。先のファンタジーでも日本の行動はほぼ「有事対韓三原則」に従うものだが、戦後処理に関してはやはり私のファンタジーの何十倍も現実的だ。あと、周辺事態法についてはもう一度真面目に読まないと・・・

燃費悪そうだなぁ。

 割と最近になっても「こういうのやってみました」というのが色々出てくるのがロシア/ソ連の面白いところ。1960年ぐらいまでは西欧、米国も結構面白かったんだけどね、もはや出尽くした感あり。

 「ウルトラセブン」の地球防衛軍装備なら有りかな。

スホーイT-50、良い仕上がりだなぁ。

 スホーイT-50 PAK-FA、ステルス機という点がクローズアップされがちだが、高いエンジン性能と優れた空力特性は間違いなくスホーイSu-27系譲りの様。

 2:25以降辺りを観れば、「空飛ぶ機械」としての筋の良さは明らか、「これはもはやダンス!」。グラマンF-14 トムキャットが高迎え角飛行(機首を上に向けた水平飛行)時に吸気不足からエンジンストール(エンジン停止)に苦しめられ続けた事を思うと、後ろ向きで進んでもストールしないエンジンと、そういう飛行自体が制御して可能というのは結構凄いことですよ。

朝日出版社、これは相当まずい


 経緯は記事を読んでもらうとして、朝日新聞社の100%出資子会社である朝日出版社が競争相手とも言えるデアゴスティーニ・ジャパン社の機密資料を入手、自社内の会議資料などとして使っていたらしい。

 昨今のサラリーマンなら、これが会社存亡に関わる事案であることは直ぐに分かる。記事の一部を引用しよう。
 デアゴ社(デアゴスティーニ・ジャパン社)の大谷秀之社長はこの「不正競争防止法違反」疑惑について、週刊文春の取材に「これはコンプラインアス違反だし、ビジネス倫理の問題もある。朝日に対してどう対応すべきか、これから顧問弁護士と相談して考えなければいけない。まずは抗議をし、(刑事告訴も含めた)あらゆるオプションを検討します」。

 この件は昨年、朝日新聞本社のコンプライアンス委員会にも通報されたが、黙殺された。

 同委員会の委員長は、木村伊量・朝日新聞社長が務めている。デアゴ社、および木村社長の今後の対応が注目される。
 「コンプライアンス」とは「法令遵守」の意味である。近年、企業における「コンプライアンスの徹底」は企業防衛における重点項目だ。

 例えば、社員個人による「会社の顧客リストの流出(個人情報保護法違反)」を考えてみよう。まず、以下の点は覚悟しなければならない。
  • 会社はその関与の度合いによって刑事罰の対象となり得る。集団民事訴訟で被害者から訴えられればまず勝てない。社会的制裁も避けられない。
  • 社員個人は刑事罰の対象となり、解雇は必至。被害者、会社から集団民事訴訟で訴えられればまず勝てない。訴訟となれば個人名は公開され、社会的制裁は避けられない。
 これらのような目に合わないために。企業は様々な仕組みを用意する。
  • 社員教育
  • コンプライアンス委員会などの社内機関の設置と運用
大抵の場合、コンプライアンス委員会の役割は以下の通りである。
  • 社内からの「コンプライアンス違反」通報、相談のための受付窓口を有する。
  • 通報、或いは調査によって「コンプライアンス違反」が疑われる事案が見つかった場合、「コンプライアンス違反」かどうかを調査、協議、検討する。そのため事業実施のための命令、報告ラインとは独立した調査権限を有する。経過、結果は第三者が確認できるように徹底的に文書化する。
  •  「コンプライアンス違反」が判明した場合、関与した社員の処分方法、社外対応方法(プレスリリース、会見の有無など報道対;株主への報告;省庁への報告など)などを決定、経営陣に勧告する。
 ここで重要かつ面白いのは、「コンプライアンス違反」を起こした後の企業の対応を見ることだ。その「コンプライアンス違反」をどう捉えているかといった点を通じて、企業体質というのがむき出しになる。

 ある「個人情報流出事件」では、当事者となる企業がいち早く会見で「流出があったこと」を発表し、その時点で分かっていることとして「流出が発覚した経緯、流出した個人情報の総数及び個々人が自分のデータが流出したかどうかを判断するための情報」を公開した。ただし、この時点で「犯人や流出経路はまだ不明」である点にも触れている。
  • 会見に経営陣が顔をそろえていた。
  • 「コンプライアンス違反」が疑われる事案の発生に対して、迅速に調査などに着手していた。
  • 「コンプライアンス違反」が明確になった時点で、情報公開に踏み切った。
  • 「コンプライアンス違反」に伴う被害者に明確に謝罪した。「犯人や流出経路はまだ不明」の時点での会見で、「顧客(被害者)重視」の意図を暗に示した。
 「コンプライアンス違反」事案においては、多少あざとくとも「顧客(被害者)重視」の姿勢を示すこと、「自浄能力がある」ことを示すことが重要だ。でなければその企業は通常は生き残れない。

 対して朝日新聞社はどうか?本報道の内容を見るに「顧客(被害者)軽視」、「自浄能力がないこと」を明確に示している。