2014/08/09

加害者ということの意味、分かってる?

 8月5、6日の朝日新聞のシリーズ記事「慰安婦問題を考える」に対するネット、一般の反応ともに予想以上に冷静、理性的な点は、「やっぱり日本人ってまだまだ行ける」感じがして実に心強い限り。とは言え、私の職場に限って言えば20代の反応は薄い。興味が無いのかもしれないが、結局知らない、全体像が見えないから反応もできないのだろう。知らないことは恥という空気が醸成されればまずは文句は無いのだが。

 結局、恥の上塗りしかできなかった朝日新聞の件の記事は、ズルい人間、状況を適切に理解していない人間をあぶり出した形となっていると言って良いと思う。ズルい人間とは特に名を挙げずとも分かるだろう「口を閉ざした人間達、報道機関」と「触れずに逃げている人間達、報道機関」 、状況を適切に理解していない人間の代表は件の記事について実に間抜けなコメントを出したことが報じられた某都知事だろう。本質スルーってのは笑いのキモのひとつだが、都知事にそんなもの要らないだろう。

 朝日新聞が5、6日付の紙面で「慰安婦問題を考える」との特集を組み、「強制連行があった」とした過去の一部報道を取り消したことに、政界では自民 党の石破茂幹事長や民主党の松原仁国対委員長、日本維新の会の橋下徹大阪市長などが批判した。ネット上でも批判のオンパレードとなっているが、朝日新聞社 内では若手記者を中心に「いい加減にしてくれ!」と悲鳴に近い怒りの声が渦巻き、険悪な雰囲気になっているという。

 ある20代の記者は本紙にこう激白した。「32年前のことをわざわざ『誤報だった』と報じて、直接批判にさらされるのは現場に出ている我々、若い記者。取材先で『あれは何?』と聞かれても、僕らは答えようがないですよ」とため息交じり。

 また30代の記者は「もし今、自分が書いた記事で『誤報でした』なんてことになったら大問題で、すぐ処分される。内容次第では上司も飛ば されるでしょう。でも、32年前のこの記事では書いた記者も社会部長もおとがめなしどころか、結構出世してる。退職金もきっちりもらってる。『こんな不公平はない』と社内は不満の声ばかりですよ」と明かした。

 社内でも「なぜこの時期に検証記事を掲載したのか」との声もあるとか。一因として「慰安婦問題の火付け役」の元記者U氏が今年3月、早期 退職したのと関係があるともささやかれている。「Uさんがまだ社内にいたとしたら、さすがに検証記事はやりづらいでしょう。もっとも紙面ではUさんの記事 について『意図的な事実のねじ曲げはありません』と擁護してましたけど…」(同)

 6日の紙面では「日韓関係なぜこじれたか」との見出しが付けられたことも、朝日社内で話題になっている。「こんな見出し付けたら『こじれたのは朝日のせいだろう』と皮肉られる。現場の記者はあきれていますよ」(同)。検証記事は朝日社内外の怒りを買ってしまったようだ。
 不満を漏らすとか、答えようがないとか、現場の記者は呆れてるとか、甘えるのもいい加減にしろとはっきり言いたい。 そういうのを単に醜態と言うのだ。不公平当然、不満なんか挙げてる暇があったら自分達の立ち位置について早く適切な状況認識を持つか、さもなくばとっとと朝日新聞社と縁を切るべきだ。

 ねつ造記事を載せ、それを放置するのみならず更に嘘を重ね、他者を加害者に仕立て上げた新聞なんぞ機能的には十分に「暴力装置」だ。加害者に仕立て上げられた人間に非は無い、それは若い記者もいっしょだろう。新聞のねつ造内容を口実に加害者にされた人間も理不尽、ならば若い記者だろうが朝日新聞社の人間が叩かれるのも理不尽、筋が通っていないか?公平ではないか?

 前述の通り、日本人、日本の反応は総じて冷静で理性的だ。そうではなかった場合をちょっと想像してみると良い、自分達が如何に恵まれているか分かる筈だ。分からない人もいるかも知れないからはっきり書いてしまうが、「暴力装置」を効率良く排除する方法は別の「暴力装置」にその機能を発揮させるだけで良い。最近ではクリミア半島やウクライナで起きてるって報道があったじゃないですか、ね?

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