2013/03/04

SONiKAユーザー向けMegpoid Englishセカンドインプレッション

 丸一日格闘しました。結論は、「英語の歌は歌わせるな。」

 いや、正確には「英語の歌を普段から英語を使っている人間が歌っている状態のシミュレートには使うな。」といったところ。出来上がりイメージとして英語ネイティブの歌唱を持っていると、何時までいじってもまとまらない。まぁ、日本語の歌詞に何気に英語が混じっている場合にワンポイントで使う、というのが本来の使い方なのだろう。

 "The Look of Love"をやらせると結構面白かったのだが、どうしても日本人の英語にしか聞こえないというのはある意味凄いことかもしれない。海外の人が何人も指摘しているが、SONiKAの発音は「実にブリティッシュ」なのだそうだ。まぁ、自分のSONiKAの使い方は自分の中のヨーロッパ風歌唱のリアライズだから、実はSONiKAの使用は正解寄りのはずだ。対して「Ja-nglish(日本語なまりの英語)の座りの悪さ」はネタとして以外は使い道が思いつかない。(文法的に正しい限り、日本語なまりの英語は非英語圏の人間にも聞き取り易いのだそうだが。)

 音がもこもこしようが、合成時にノイズが入ろうが、英語の歌を歌わせるのならやはりSONiKAの方が上(それでも曲は選ばねばならないが)、残念。

2013/03/02

年度末進行とけいれん

 2月後半から完全に年度末進行。お客向けの報告書作成やお金の計算やら、果ては来年度の作業計画策定など締め切り目白押し。ここ2週間で自分の報告書は2本仕上げて、今週末はちょっとばかりゆっくりできそう。週明けはおそらく他の人間の書いた報告書のチェックの仕事が数本入る筈。

 実は自分の報告書がすんなり上長のチェックをパスするのは久しぶり、秘密のひとつは抗うつ剤の増量にある。単純にうつ症状が出なければ、それなりに論理的思考ができるということだろう。とは言え、しゃべると異様に疲れるのは抗うつ剤だけでは解決できない。よって会議は辛い、特に専門家として参加する会議は辛い。うっかり論理の破綻或いは脆弱性を目の当たりにするようなことがあれば、例え厳しくとも言うことは言わなければならないし、非専門家相手なら良くも悪くも懇切丁寧に説明しなければならない。心に余裕の無い身としては、会議の席で宿題(予定外の仕事)をもらう事態も避けたい。

 現在使用している抗うつ剤の副作用には胃腸障害などがあるが、けいれん閾値を下げる場合もあるらしい。そのせいか、靴を脱ごうとしてふくらはぎがけいれんし、玄関でのたうつ事態に何度か陥っている。特にまずいのが東京出張帰り。自宅から駅まで約2kmの往復に加えて、東京出張はけっこう最寄り駅から歩く距離が長くなることが多い。更に言えば、出張先(つまり客先)で黙っている訳にもいかない。

 ふくらはぎがけいれんするなんてのは、何気に体育会系だった十代のころは日常茶飯事。対応も手慣れたものだったのだが、いかんせん運動不足と加齢で身体がすっかり固くなっている。が、今やけいれんが怖くてジョギングにも腰が引けるというのが実態だ。

 …いかんのぅ。

2013/03/01

SONiKAユーザー向けMegpoid Englishファーストインプレッション

 毒を食らわば皿まで。デモ曲も聞かずにMegpoid English導入しましたよ。

 取り合えず、SONiKAで作った"Fly Me to the Moon"と"Always Look on the Bright Side of Life"をV3 Editorにロードして歌手を変更して再生してみました。ファーストインプレッションをば…

・発声タイミング、Velocityに対する感度がSONiKAと微妙に違う。少し編集しないとダメっぽい。

・10~20kHzあたりの高周波数域が気になる。合成の影響か、ボイスバンク自体がそうなのかは調べてみないとなんとも言えない。まぁ、イコライザで削る分には、元々このあたりの周波数が不足気味のSONiKAのボイスバンクより筋は良いと言えば良い。

・[v][kh I][p][f I]の発音がVelocityなどでかなり印象が変わる。[l0][@r]には違和感あり。SONiKA向けの調整のままだと、[Kh I][f I]は大音響、[p]は逆に小さくて良く聞こえない。"love"、"kiss"とか、良く使う単語に含まれる音なので重要なんだけどね。

 今週末は、"Fly Me to the Moon"で調整にトライ!

2013/02/25

BoostaBootsさんのレギオス(機甲創世記モスピーダ)のCGモデル

 マクロスのVF-1AとかのCGモデルを作ったりしてますが、今回はVeritech Fighter繋がりでBoostaBootsさんのレギオス(機甲創世記モスピーダ)のCGモデルのテストショットをご紹介。平面出し、全体バランスなどneat(=きっちりした)な仕上がりのCGモデルです。このレギオスを使ったショートムービー作りも計画しているらしいので、是非次に期待しましょう。

2013/02/24

「宇宙戦艦ヤマト2199」Vol.4でましたよ。

 うっかり過去に「『宇宙戦艦ヤマト2199』Vol.3でましたよ。」へのリンクをクリックしてしまった全国約120名の皆さま、今回が本ブログの初めての訪問となる皆さま、おはようございます/こんにちわ/こんばんわ。「宇宙戦艦ヤマト2199/第11話~第14話」のDVD/Blu-rayが発売、さっそく購入しましたよ。

 Vol.4とは関係ない話で申し訳ないですが、実はVol.3は一回見たきり。Vol.2がBGVにも使えたのでプレーヤーに入れっぱなしだったのとは雲泥の差です。要するに、2199オリジナルの語り口が肌に合わないのでしょう。Vol.3が面白かったのか面白くなかったのかと聞かれれば、「今は『ザ・ペンギンズ from マダガスカル』の方が見たいです!」って話をはぐらかしそうです。

 Vol.4はとっちらか感がVol.3よりも露わ。結果、細かいことが気になるばかりという有様。2199の総監督が出淵氏と知った時点で、①Me262かMe163あたりのWWIIドイツ機のモチーフを絶対持ち込む、②耳がとんがった女性キャラが絶対出てくる、という直観があったのだが、実は既にその通りになっていということにやっと気付く、というのが一例。いい加減①②を外してくれば、プロっぽい雰囲気も出てくるだろうにね、と正直思います。

 とっちらか感のひとつの原因は、Vol.1から思わせぶりなセリフがとにかく多い所にきて、更に思わせぶりなセリフを重ねていくところ。その話の中でだけならカッコ良かったり、雰囲気が良かったりしても、こんな使い方ではそれだけで終わってしまいます。確信犯的に視聴者をミスリードしても良いから、思わせぶりなセリフの謎をちゃんと順次回収していくのが送り手側としての良識ではないかと思いますけどね。

 オリジナルは「アニメでSFをやろう」感がありました。「アニメ」は手段に過ぎない感がありました。私にとってのオリジナルの凄さは、「アニメ」という手段を選んでやりたいことをやった結果として、出来た作品が既存の「アニメ≒テレビ漫画」感を打ち壊し、表現手法や手段としての「アニメ」の可能性を実際に示してしまったことにつきます。つまり、「ヤマト」=「アニメ」である必然性はないのです。加えて、個人的には2199のSF感の欠如具合が本当に残念。私は「SFファン」ではあっても「アニメファン」であったことは一度もないので、私が2199に魅力を感じるか否かにとってSF感の欠如は致命的なのです。

 また、ハンドルしなければならないキャラクターの数を増やしておきながら、エピソード構成はとても群像劇向きとは思えないのも奇妙。森雪、ユリーシャの扱いも思わせぶりなシーンを重ねただけで、視聴者のミスリードを狙っている雰囲気すらVol.4では失われてしまいました。

 宇宙戦艦ヤマトという素材を「アニメ」で表現することは、「アニメを作ることを職業とする人たち」だけでは手に余るということなのでしょうか。

追記:「トランキ…ライザ?」なんてありましたね。有ったらヤダな、2199。
  • 佐渡先生の「…こう、もっとリキのあるヤツで引っ叩かないと…(驚愕、絶句)」その他諸々。
  • ・デスラー総統暗殺・クーデター計画「ワルキューレ」……ではベタ過ぎるので「ローレライ」……では終戦っぽいので「セイレーン」とか「オーロラ」、「トール」、「トゥーレ」、「ヴリル」。クーデター仲間同士の合言葉が「境界線(デマケーション)」。
  • ガミラス帝国の秘密兵器「ディー・グロッケ(釣鐘)」、かと思わせておいて実はヤマト搭載の自動航行装置の名前が「ディー・グロッケ」…ちょっと形が違うか。何れにしても究極の量子状態観測装置であってはいけませぬ。

2013/02/22

CONTE DE QUARTIER 1 : ORANGE O DESESPOIR +1

 タイトルは「オレンジの絶望」って感じでしょうか?クレジット表示が始まっても最後まで見ましょう(期待はしないで)。

 オレンジやパイナップルの表面にメッシュ制御点が見える気がするのは「職業病」ならぬ「趣味病」ですな。この作品みたいな良い意味で緩いモノを作ることが、実は私の目指すところ…です…けど…ね…ミサイルも好きだもんなぁ。

2013/02/21

「博士の異常な愛情(以下略)」のトレーラー紹介後の後処理

 本ブログをマメにチェックしてくれている遠方の友からメールあり。「『博士の異常な愛情(以下略)』を観たけど面白くなかったぞ」という内容である。「ま、そっかな」とか思わなくもないが、実に「バカバカしい」しい映画である点は合意できた。ついでなので思うところをメモっておこうと思う。

 個人的に「博士の異常な愛情(以下略)」のビビりポイントは、「良い音楽、計算されたカメラアングルや照明、デザインはもとより出来も素晴らしいセット、ジョージ・C・スコットを筆頭とする俳優陣の濃い演技エトセトラエトセトラ、が、結局バカバカしい」ところだ。タイトルのストレンジラブ博士は登場するもストーリー展開には一切関与せず、ただただ戯言を繰り出しながら意味のない小芝居(?)を続けるだけである。挙句の果てにあのセリフである。

 観客はまず間違いなく感情移入できる登場人物を見つけられない。自分をバカだと信じる一部の人間を除けば観客は文字通り観客のままであり、下手をすると人間達のバカさかげんを上から目線で見ている「神」のような気分にさえなるかもしれない。が、先の展開が予測できなかったならば「神」の気分は錯覚にすぎないということだ。

 「タイトルから内容を想像すること自体が無駄である」こと、そこから本映画の仕掛けが始まっているとしか思えない(ウィキペディアにも記述があるように、クーブリック監督はタイトルの直訳しか許さなかったらしい)。本映画が描くのは不合理や不条理ではなく、時にこてこてのコメディスタイルでコーティングした理不尽である。

 人生の至るところに転がっているのにも関わらず、理不尽は実のところ全く笑えない。例えばお金を払って観た映画が面白くなかったとかね。僕にできることは、理不尽を笑い飛ばして生きていることを実感することだけである。「時計じかけのオレンジ」を観れば性的メタファの氾濫に辟易し、「2001年宇宙の旅」を観れば寝てしまう僕は、「博士の異常な愛情(以下略)」を観るたびにちょっとだけ元気をもらうのだ。

2013/02/19

イランのステルス!? F-313

 飛行中の写真としてイランのニュース系ウェブサイトで公開されたイメージがフォトショップによる合成だとか、色々とイチャモンつけられているイランのQaher F-313、個人的にはちょっとカッコイイと思っちゃいました。主翼端の下げ、第二次大戦中のドイツ機的には「リピッシュの耳」みたいな処理が、ぱっと見で横方向安定性悪そうな全体形状と良い塩梅にマッチしてます。翼端下げの処理無しでパイロットの望み通りに飛ぶためには、ユーロファイター・タイフーン並みの制御技術(弱安定化+フライ・バイ・ワイヤによる動的自動姿勢制御)が必要と勝手ながら思っちゃいます。先尾翼が全浮動式ではないことも含めて、ある種の潔さも感じたりします。まず飛んだとしても、旋回半径はデカいし、迎角をちょっとでも大きく取ると瞬時に落ちそう。

 まぁ、エアインテイクが幾らなんでも小さすぎるだろうとか、計器があまりにも高速機っぽくないとか、そんなに小さい機首ではろくなレーダーが載せられないだろうとか、ツッコミどころは色々あるでしょうが、まぁ現時点ではご愛嬌ということで。  ミリタリー関係に強い会社の同僚に「飛んでるシーンがあるよ」と言うと、すかさず「ラジコンじゃね?」。あぁ、心神とかそうだよね、となんとなく納得。

2013/02/17

有難う、ジェリー・アンダーソン

 昨年末の事なので2カ月近く前の話になるが、「サンダーバード」や「謎の円盤UFO」などのTVシリーズを製作したジェリー・アンダーソン氏が亡くなった。タイムリーな時期にいったん本ブログでも取上げたのだが、いかんせん、気持ちが先走って文章がまとまらなかったのですぐにそのエントリは削除した。状況は今も変わらないが、内容は無くてもお礼だけは書いておこうと思う。

 有難う、ジェリー。

2013/02/14

ノースロップ・グラマン社の分散開口システム(DAS) の日本語解説ムービー

 ロッキード・マーチン社のF-35戦闘機の広告が日本の雑誌に掲載された時にはびっくりしたが、そのF-35に搭載されている分散開口システム(DAS)の日本語版の解説ムービーがノースロップ・グラマン社のYoutube Channelにアップされていてびっくり。ちなみにハングル版もアップされている。(雑誌広告を見たことないけど興味のある方はf35.comに行って、日の丸のリンクをたどってみよう。)どうでもいいけど、ノースロップ・グラマン社のムービーはロッキード・マーチン社やボーイング社のムービーと比べて何時までたっても垢抜けない感じがするのはなぜだろう。

 まぁ兵器だって商品なんだから広告があっても変では無いが、掲載先が軍事航空雑誌とは言え戦闘機の広告の対象は誰なのだろうか。F-35Bなら一機欲しいけど、俺には買えんよ、ざっくり100億円だもの。  真面目なところ、DASがパイロットに提供するリアルタイムイメージは、かつてヴァーチャルリアリティと呼ばれた技術の正常進化形、実用形態の一つのようにも思える。Zガンダムのコクピットは全周モニタだったが、劇中の描写ではスクリーン画像の視点がどこなのかさっぱり分からなかった。基本的に自機の一部すらスクリーン上に表示されなかったからだ。が、ムービーを見れば歴然、DAS技術はZガンダムで描かれた全周スクリーンを実現し得るということですね。

2013/02/13

ありぱぱ氏のVOCALOID3 ReWire化ソフトウェアが素晴らし過ぎです

 便利に使わせてもらっていることだし、うっかりこんなところに来てしまった人ぐらいには紹介しておかねばね。

 「ReWireって何?」という人は読まなくても無問題だが、64bit Windows故にVocaloid3 EditorとDAWとのReWireを用いた同期を諦めたことのある人には朗報ですよ。

 ReWireというのは複数のDAWなどの音楽アプリを同期して動作させられる便利な規格なのだが、少なくとも私がCubase6を導入した時点では64bit Windows用のReWireはリリースされていなかった。

 ありぱぱ氏のV3Syncを使えば、(64bit Windowsでも)例えばオケをロード済みのDAWをVocalod3 Editor上からReWireで同期して再生出来るようになる。Vocaloid3 Editorの出力はDAWのオーディオ入力に割り当てられるので、Vocaloid編集段階でもDAW上でエフェクトがかけられるし、Vocaloid3 Editorのオーディオ出力をDAWでそのまま録音もできる(で良いのかな?)。

 V3Syncを公開しているありぱぱ氏のブログはこちら

 ちなみにウチの動作環境は下記の通り、ほとんど5年前のエントリレベルゲームPC並みですね。
 ・CPU:Intel Core2 Quad 2.66GHz
 ・メモリ:8GB
 ・OS:Microsoft Windows 7 64bit
 ・DAW:Cubase6

2013/02/12

Lightwave11.5のGenomaが少し分かってきたよ

 新リグシステムGenomaの本質のひとつはリグ作成の知識の一般化、つまりリグを一から組んだことのない人でもそれなりのリグが短時間で組めるようにすること、にあろうかと思う。その観点から見れば、プリセットのリグ構成自体を調べることが勉強になるはずである。実際そうなのだな、というのがここ3時間ほどGenomaに触ってみての感想だ。はっきり言えば、Lightwaveのリグシステムへの理解の浅さ、誤解の数々に気付いた次第である。

 ローカル座標系での編集機能の未実装はこれまでのLightwaveモデラーの弱さの一つであり、スケルゴンを編集した際に回転軸が捻じれ易い原因でもあったかと思う。Genomaプリセットのリグ構成はその辺りを上手く処理するようにできている。「上手く処理する」方法自体が知識であり、「何故そうするのか」を理解することが勉強と言える。冒頭で新リグシステムと呼んでおきながら変だが、Lightwaveのリグシステム本体の実装ははこれまでと同様だ。が、Genomaという一種のラッパーを挟むことで、使い勝手がかなり変わったとは言えそうだ。

 「リグ構成が楽になってもウェイトマップ作製が面倒なまま」では元の木阿弥だが、ウェイトマップのスケルゴンへの割り当ては楽になったみたい(最初の3分ぐらい見てれば経験者なら分かります)。さっそくこれから試してみませう。

2013/02/10

エフゲニ・ボジャノフのピアノにビビる

 本日の「題名のない音楽会」にはピアニストのエフゲニ・ボジャノフが登場。

 1曲目のショパン「華麗なる大円舞曲」の冒頭の響きですっかり魅了される。何か音が違う、厳密にはこの曲の音として記憶している音と明らかに違う。テンポの変化も少し癖があるかもしれない。時折映像と音楽がズレているかのような錯覚を覚える不思議な感じ。が、とにかく聞いていて気持ち良い。2曲目のラフマニノフ「ピアノ協奏曲 第2番 第1楽章」も圧巻。ラフマニノフ好きとしては大満足、これも本当に気持ち良い。

 クラシカルであるから音の足し引きは無いはずである。番組中のコメントによれば秘密の一つはペダルの使い方にあるのだそうだ。さらに「響きを調整するために演奏環境によってペダル操作も変える」のだという。上述の映像と音のズレ感は、手や指の動きと音との関係だけを無意識に追いかけてしまったための錯覚かもしれない。ざっくり言えば、手や指の動きは主に音のアタック(立ち上がり)を、ペダル操作は音のリリース開始のタイミング(音の継続具合)を制御している。音の響きをリリースタイミングでも調整しているならば、指や手、腕の動きからだけでは生み出される響きが予測できないのも道理かとも思える。タイトルの通り、日曜日の朝からすっかりビビってしまった次第である。

SONiKAでポルトガル語曲に挑もうか、と考えてみたものの…

 iTunesのGeniusのレコメンド曲がバッチリ好みなんて経験は未だ無いのだが、それでも何か発見があるんじゃないかと視聴はしてしまう。

 一週間ほど前に明らかに好みから外れた曲をレコメンドされたが、その曲を含むコンピレーション・アルバムに1曲だけピンと来た曲があった。Kaleidoscopio(Kaleido)のMadalena (Youtube)である。

 実はこの曲、別のコンピレーション・アルバムの1曲として既に入手していて、一時期はドライブ時のヘビロテ曲でもあった。まぁ、CDの山から昔良く聞いていたCDを弾みで発見してしまったようなものである。

 インターネットとは便利なモノ、検索で色んなことがすぐに分かる。MadalenaのオリジナルはElis Reginaの歌唱によるもの、歌詞は基本的にポルトガル語(ただし当然ブラジル風)である。「Elis Reginaなんて知らねーなぁ」などと思うのもつかの間、愛聴盤である"Elis & Tom"のElisその人である事に思い至って冷や汗…職場にテクノの話で盛り上がれる人間はいるが、ボサノヴァなどのブラジル音楽の話ができる人間はいない…恥をかかずに済んだといったところ。まぁ、これも一種の再発見である。

 そのあとも色々あったのだが省略して、本題。SONiKAにポルトガル語を歌わせることができるか、という点を改めて調べてみたところ…という話である。

 これも顛末は省略するが、うちのiPodにはポルトガル語-英語辞典を入れてあるので、早速ネットで拾った歌詞の単語の発音と意味をチェックしていく。フランス語にはリエゾン、ドイツ語には動詞の枠構造などの個人的には鬼門があるのだが、ポルトガル語にも二重母音やら「名詞と形容詞は性数に一致」という別の鬼門が待っている。名詞に性も数(単数形と複数形)もない日本語使いとしてはとても辛い。相対的に英語は簡単、というのは実は本当だとつくづく思わされる。

 結論から言うと、真面目にやるのは無理。いきなりpercebeuという単語でお手上げである。この単語は動詞perceberの二人称複数・現在・直接法の活用形で、意味は「理解する」「知る」といった辺りかと思う。発音はカタカナ的には「ペッセベェゥ」と聞こえるが、正確には[pexsebew]となる。実は[x]が曲者、英語にも日本語にも基本的に無い音なのだ。もちろん、英語Vocaloidの発音表にも記載はない。ちなみにネッシーで知られるネス湖を指すロッホ・ネスの「ッホ」は[x]らしいのだが、綴りがLochとあっては英語本来の発音とは思えない。

 [x]は無声軟口蓋摩擦音、バッハの「ッハ」、押井守作品好きには「マッハ軒」の「ッハ」なのである。カタカナ的に「ッ」が入った時点で既にマズいということ、少なくとも英語には無いからねぇ…。

 あ、ちなみにウズベク語歌曲に挑戦して挫折した経験が既にあります。

2013/02/09

Lightwaveを11から11.5へアップデート

 3DCGアプリのLightwave11を11.5にアップデート。

 2カ月近く触ってなかったせいか良く使っていたショートカットキーを忘れていて、モデラーを立ち上げたものの一瞬愕然として固まってしまう。モデラー、レイアウトともに動作はむしろ軽くなった感じ。一方レンダリング時間は短くなった感じはしないが、良く使うレンダリング設定でのノイズは減っているかもしれない。

 新しいリグシステムGenomaには期待大だが、ちょっと触った範囲ではとにかく理屈というか基本的な考え方を理解しないと有難みを享受できそうもない感じ、ちっちゃいボンが予想外の所に入っていたりする。

 取り合えずこの土日に少し触ってみましょう。

2013/02/01

「博士の異常な愛情」と「未知への飛行」のトレーラー

 タイトルが長いよ、「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」。Youtubeで高画質のトレーラーを見つけたので埋め込んでみる。

 最初に観たのはTVで、小学3年生のとき。すげー映画だとぶったまげましたよ、エンディングにシビれました。スタンリー・クーブリック好きはこの作品からで、今でもきっと「2001年宇宙の旅」は観ても寝てしまう。登場人物達は「男一人当たり女十人」とか「俺のパンツはどこだ」とかのたまったり、「平和こそ我らが仕事」なんて看板を挟んで銃撃戦やってたりしてますが、とにかくそんな映画です。オープニングがB-52爆撃機の空中給油シーンだけでしかもその曲か!ってあたりが如何にもクーブリック。観るべし。
 ちなみにこれがオープニングタイトル。本当はエンディングも埋め込みたいけど思いっきりネタバレなので自粛。エンディングを初めて観た時は、まず大笑いはしたもののそれからとてつもなく切なくなったものです。
 「博士の異常な愛情」に対して良くも悪くも引き合いに出されるのが「未知への飛行」。原作の日本語版「未確認原爆投下指令」は中学1年生ごろに読み、映画を観たのは大学生になってから。2000年ごろにリメイクされたやに聞くが、そちらは未見。爆撃機の飛行シーンは基本的にバンク映像で、夜間シーンっぽくするため(?)に白黒反転(ネガ)されてるとかカットによって機種が変わるとかツッコミどころは満載。時間があれば是非観よう。

2013/01/30

年明けから調子低下でス…

 今回は完全に私信。

 遺憾ながら正月休み明けから体調が急降下。医者には「早く来んかい!」と怒られるわ、薬が増えて日中も眠いわで…会社には行けるが3時間ぐらいで集中力が無くなってしまう。頭だけは回るくせに手が追いつかなくてストレスが溜まる一方。ただし、考えていることがちゃんとしているかどうかはまた別問題だ。

 趣味の3Dモデリングは完全に封印、先の土日はiTunes Storeで映画レンタルなんかしてみた。「スタートレック」(2009)が意外に面白くてびっくりしたり、20年以上前に名画座で観た「激動の昭和史 沖縄決戦」「未知への飛行」を見直したりとダルダル過す。

 「男はつらいよ」シリーズもそうだが、「馬鹿」シリーズとか観るにやっぱり山田洋次監督の作風は変態的。大林宣彦監督の屈折具合と違って実に分かりにくく捻じれてくびれまである感じ。この感覚、なかなか伝わらね~だろうなぁ。そのカットだけ取り出せば笑えるが、ストーリー展開などの文脈を踏まえると笑えなく作ってある、といったところ。文脈を踏まえないと笑えないギャグをしょっちゅう使うモンティ・パイソンとはある意味対極かも。

2013/01/17

JR U駅の怪

 霊的な話とかじゃありません。聞いた遺憾な話と体験した遺憾な話。

 まずは聞いた話。

 数日前に積雪で首都高とか航空路とか大変なことになっていたという話はTVニュースなどでも報道された通り。実はJRもちょっと大変なことになっていたらしい。U駅はかつては地方からの集団就職列車が到着していたようないわば東京の玄関口、地方とを結ぶ特急の発着は今でも多い。特急を含めた列車ダイヤも積雪にダメージを受け、特急が定刻から何時間経っても発車できない事態が発生した。間引き運転やむなしという状況下で、駅側は指定席車両も全席自由席車両扱いとすることにした。どうやらとにかく発車できる車両にできるだけ乗客を乗せたい、という意図らしい。ここまではまぁ分からなくもない。

 問題①は「指定席特急券」を既に購入した人の取り扱い。定刻前に列車に乗り込んだものの、指定席には見知らぬ人間が座っている。聞くと、上記のようにこの列車は座席指定が無効となったと言う。そりゃ駅員に噛みつきたくもなるわな、「指定席特急券」を購入してた人は。

 問題②は指定席の取り扱い変更の放送によるアナウンスは1回だけで、掲示類も一切なかったらしいこと。つまり、「指定席特急券」を購入していた人で指定座席の取り扱い変更を知る機会がなかった人が大部分だったらしいということ。件の特急に乗ったということは特急改札を通った筈で、「指定席特急券」を見ながら改札員が何にも客に告げなかったというのも考えてみれば酷い話。そりゃ駅員に噛みつきたくもなるわな、「指定席特急券」を購入してた人は。

 で、駅員に噛みついた人も「窓口に行ってください」と言われるのみで、窓口に行けば行ったで座席指定分だけ払い戻しかと思うと特急料金まで払い戻されたという有様で、ある人は自由席特急券を窓口に並び直して購入したと聞くし、別の人に至っては自由席特急券の買い直しに時間がかかったせいもあってついにその日は列車に乗れなかったと聞く。

 あ、ちなみにグリーン車は自由席にしなかったらしいです。ここまで来るともう論理不在というか理解不能。

 ついで体験した話。

 実は上記の話を聞いたのは、山手線でU駅に向かう途中。U駅着後にホームで上記の話をしてくれた人と別れた後、当日特急券販売窓口に向かった。「19:00発、××まで」と告げ、窓口職員も発券時に「19:00発ですね」と”確か”に言った。

 本屋でも覗こうと考えながらなんの気なしに購入した指定席特急券に目を落とすと、なんと指定列車が18:30発の特急となっている!窓口に戻るのが筋だが、時間を確認すると既に18:27、窓口には5人ほど並んでいる。当然、窓口に辿り着いた時点で18:30を過ぎていれば窓口は指定変更なぞ受け付けない。”窓口側に非があって”も良心的対応なんて期待できないのはもう何度か経験済み。結局、18:30発特急に乗るべく特急改札を抜けてからは全速力で走らなければならなかった。

 ほんとにU駅ってのは上から下まで…。

2013/01/07

NHK大河ドラマ「八重の桜」、初回観ましたよ。

 冒頭の一連のシーケンス、銃発砲時の反動感の無さは特筆モノ。CGの外し感も半端無く、演出不在感があってかなりマズい感じ。

 銃の描写にフェティッシュ感が必要とは言わないが、それが皆無にすら見えるという辺りは意図ある演出なのだろうか。衣装にそれなりに凝っていて奇麗でもあるため、登場人物がどうしても人形然としてしまう。せめて「当たりそうに見える」銃の構え方ぐらいはさせるべきだ。弾丸が当たる側の描写もおざなりになりそうで、ちょっとばっかり今後が怖い。銃は相手を殺し得る武器であるものの物語上の重要アイテムでもあるわけで、銃(や人の生き死に)の描写の演出上の取り扱いは作品の品位にも関わると思うのだが今後は如何に。

 オープニング曲の最後のフレーズで映画「王立宇宙軍」をふと思い出す。ググッてみると「テーマ音楽:坂本龍一」、成程。