2013/06/27

相対性理論は難かしくない(その2):補足

 「時空」の概念については、ちょいとややこしい話が絡む。この宇宙の誕生を我々の存在する時空の誕生と見なすことは良いとして、じゃ、「未来」は何時できたのか?

 時空の外から見る限り、過去も未来もこの時空の誕生とともに既にあったと考えるのが自然だ。つまり、「我々一人々々の人生の始まりから終わりまでもが、この宇宙の誕生とともに存在した」ということだ。

 では「未来は全て既に決まっていて、我々個人の自由意思ってのは幻想なの?」ということかというとちょいと違うらしい。ここではあくまで「らしい」とだけしておこう。キーワードは「量子力学」と「並行宇宙仮説」だ。

 アインシュタイン博士は死ぬまで「量子力学」を認めなかったとされるが、「一般相対性理論」でこの宇宙の全てが説明できるとすると「自由意思は幻想」となる。「時空」はその誕生時に明確な単一の構造を持つことになるからだ。我々の人生は一本道でしかあり得ない。

 他方、量子力学の考えに従えば、誕生した時空は様々な可能性の重ね合わせとなる。つまり、「時空」は「我々個人の自由意思に対応できる構造」を持って誕生したと見做せるということだ。ここから先は輪をかけて異論も多いので踏み込まないけど、ともかくも「自由意思は幻想ではない」という考えは魅力的だよね。

0 件のコメント:

コメントを投稿