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2018/12/05

Midnight, Stars and You

 さて入院していた件は先のエントリに書いた通りだが、入院中昼間はずっと「キューブリック全書」(フィルムアート社)という本を読んでいた。入院時にたまたまカバンの中にあった唯一の本だったためで、文字通り十回以上読み返すことになる。ちなみにカバンの中の本は「中国文化大革命の大宣伝(上・下)」(芸術新聞社)となっていた可能性もあった。となると、このエントリは書かれなかっただろう・・・まぁ、別に感慨深くもないけど。

 あ、キューブリックとは映画監督のスタンリー・キューブリック氏のことです。おそらく「2001年宇宙の旅」が最も有名でしょうが、個人的には「博士の異常な愛情」「フルメタル・ジャケット」「現金に体を張れ」を推しますよ。

 一方、「シャイニング」は未だに個人的評価に困ってしまう一作です。まぁ、原作(もちろん日本語訳)を全く面白いと思えないのも影響しているでしょう。そんな中、映画中で(古の)ダンスミュージック"Midnight, Stars and You"が使われたのには当時劇場でにんまりしたものです。小学校高学年のころはスイングジャズから入って、古いダンスミュージックをラジオでたくさん聞いていました。 "Midnight, Stars and You"はそんな時代からのお気に入りだったんですね。

 オリジナル楽曲に映画「シャイニング」からのカットなど使った動画。"All work and no play makes Jack a dull boy." (働いてばかりで遊ばないからジャックはつまらない奴(ダルい奴)になる。)という文字列が延々繰り返されるカットの意味が分からない人は是非映画を観て、どうぞ。知ってる人も「タイプミスが無い!」とか言わないように。
 Youtube上で見つけたオリジナル以外ではこれが良かった(ちゃんと踊れそう)っすね。要は
がちゃんとできてるかなんですけどね。
 

2018/08/09

さすがにクスってなった

 下の曲を聴いていて、さすがにクスってなりました。

  まぁ、音色の種類を絞っていけば似たフレーズが現れるのはプロの作品でも不可避だし、30年以上色々な音楽を聴いてきた人なら失笑不可避なパクリをプロだって堂々とやっちゃうことがある時代になっちゃいましたしね・・・

 どっちが先なんだっけ?

 あ、体調はですね、当然言葉のあやなんですが「健康だったらほかに何もいらない」ってくらいきついです、とにかくちゃんと眠りたいなぁ・・・

 さて完全な別件で、かつ何を今更なのですが、「ポプテピピック」のアニメ化にあたり制作のキングレコードの収益モデルが全く分かりませんでした。どうやら「~風(なになにふう)」の楽曲を多数制作・販売するという収益モデルだった、というのが現状の理解です。

 「ちゃんと分かってる人達」が楽曲制作したとみえ、パクリ感とはほぼ無縁の見事なまでの高品質「~風」楽曲を取りそろえられていたと思います。正直、完成度には唸らされました(←何様?)。が、見事に「~風」であるが故の宿命として、それら楽曲には悲しいかなオリジナリティが宿ることがありません。と言うか、オリジナリティを与えないことが高品質「~風」を得る方法なのです。これはとても難しく、技術、知識、素養が求められる作業でしょう。「ちゃんと分かってる」とは、それら要求事項をきっちり備え、かつ作業を遂行できる能力も持つ、という意味です。

 「~風」極振りはオリジナルとの対比においてのみ面白味などの何かを生み出すことができます。が、オリジナリティを与えないことに成功してしまった楽曲は、そもそもオリジナルを知っている人間は1回聴けば、出来が良ければそれこそ出だしの8小節ぐらい聴けば、もう十分お腹いっぱいになってしまいます。消費し尽くしたことになるので自らの意思で2回目を聴くことはありませんし、楽曲単体にお金を払うこともありません。聴くならオリジナルなのです。私にとって高品質「~風」楽曲は単体では無価値です。実際、「再放送」で同じ楽曲を聴かされることにウンザリしたことは二度や三度ではありませんでした。時間の無駄です。

  それら高品質「~風」楽曲群、オリジナルを知らない人達にとってはどんな位置付けになっているんでしょうか、或いはどんな聴かれ方をしたんでしょうねぇ・・・

2018/06/08

オーディオカセットテープ現る!

 仁義なき部屋大掃除を継続実施中なのですが、過日にオーディオカセットテープ2本が出てきました。今回は初老のおっさんの昔語りです。
 で、下のカセットのラベルに「亜細亜的恋」って曲名が書いてありますね。

 「アジアの恋」は「おしゃれテレビ」というユニットの楽曲で、坂本龍一さんがアルバム「Neo Geo」で「Free Trading」のタイトルでカバーしています。作曲は野見祐二さんで、アニメ「日常」の音楽を担当されてました(当時20年ぶりくらいにお名前を拝見した記憶が・・・)。
 さて、オーディオカセットテープの中身はというと、1992~93年ごろに録音した「アジアの恋」のインストカバー版です。そのころの機器構成はと言うと・・・今や一つとして手元には無いんですけどね。大学生時代のバイトは最小限にしていたのですが、音楽機器関連だけは例外的に頑張ったな~ってちょっと懐かしくなりました。

 まず録音はTASCAM PORTA ONE MTR (マルチトラックレコーダー)。
MIDIデータの再生にはYAMAHA QX5FDとKORG SQ8を同期して使いました。バイト頑張りました!
音源はまずKAWAI K1シンセ。私の大好きな丸みのある「カワイのアップライトピアノの音」が再現できる世界唯一のシンセでしょう。
次いでYAMAHA FB-1シンセユニット。FM音源丸出しの音が魅力的で、ベース音に重宝しました。
更にCASIO HT-700ポップキーボード。「芯の無い」へなちょこな音が特徴で、「芯が強すぎる」FB-01の音に被せると良い塩梅の音になりしました。バイト頑張りました!
加えてKAWAI S2000サンプラー。今回の大掃除では、サンプル音源のフロッピーディスクも多数発見されました。就職2年目の夏ボーナスで買いました。
最期はCASIO SK-1ポップサンプラー。
 残念ながらカセットテープの中身は実家に帰らないと聞けそうもありません。聴けたとしてもきっとがっかりするばかりでしょう。今やスマホレベルのハードがあれば、当時の音源よりもリッチな音が出せますし、DAWアプリも充実してますしね。

2018/03/31

続・ 音楽漁り?再開

 いやはや、この2週間の体調は酷かった。簡単に言えば睡眠障害が突然発生したのだ。もういい歳なので、一日2時間半程度しか眠れない日が三日も続くとダウンしてしまう。幸い障害発生前に処方してもらっていた薬(短期間型の鎮静剤)を使うと1時間程度眠れたので、(当然、会社は休ませてもらった上で)この薬を一日複数回使用して無理やり睡眠時間(らしきもの)を確保、翌日何とか病院に行くことができた。現在は長期間型の鎮静剤も処方してもらい、一日5時間程度の睡眠時間を確保している有様だ。

 で、医者からは「うつ症状の再発」と言われ、思い当たる節もある・・・のだが、方や現時点では「なんか違うかなぁ」という思いもある。と言うのも、のろのろとして効率は悪いのの、睡眠時間が伸びてからは部屋の片付けや掃除を「さしたる億劫さを感じることなく」割とかっちりやってしまうのだ。個人的な経験に照らせば「何をやるにも億劫」は「典型的なうつの症状」だ。身体は未だ辛いが気分は決して悪い状態ではない・・・まぁ、自他ともに認めるうつ状態時よりはかなりマシな状態ではないかと考えているということだ。

 あと、1カ月ぐらい前(禁煙開始からほぼ半年)からそれ以前より頻繁に煙草を吸いたいと思うようになった・・・と言うのもある。この期に及んではもう煙草に手は出したくないが、今の不調から逃れられるならとか思わなくも無いところが情けないやら辛いやら・・・

 と言うような健康状態下、エントリのタイトル通りに音楽漁りを2週間ぶりに今日(再)再開したという次第だ。とは言えストレス耐性は未だ低いから、多少なりとも好みと合わない楽曲は辛くなるので聴いていられない。従って今日の音楽漁りの結果は、特定の音楽ジャンル/ジーンにおける「私の好み」の外縁に近いんじゃないかと言う気がしないでもない。

 ではそんな外縁っぽい楽曲をまず一つ、この楽曲にたどり着いたのは単なる偶然としか言えない。なお、著作権がどうのこうのとか気になる人は聴かない方が良いんじゃないかという気が微妙にしないでもない、Future Funkカテゴリっぽいので(なお、同アーティスト?の別楽曲も幾つか聴いてみたけど、基本的には聴く価値無い感じだねぇ)。ちなみにNightcoreは全く聴けないことも判明、フォルマントをいじらずに単にピッチアップされた女声が続くのは聴いててホント辛いんだよなぁ・・・

 ついでにもう一曲。こちらはFuture Bassとされる楽曲群の中で私が気に入った最も古い曲(2014-15年)。だからどうしたって言われても困りますけど。

2018/02/25

音楽漁り?再開

 鬱症状を呈してからできなくなったことに「音楽を聴く」があった。

 それこそ3,000枚を超えるCDを所有していた時期もあり、某有名コピー"No music, no life"を地で行っていたと言って良いと思う。ただ、音質よりも「聴きたい曲が直ぐに聴けるかどうか」を優先する方向に早くから走ってしまい、ノートpc+mp3形式全盛時代(ipodが現れるまでは、音楽データ管理と再生のみを目的としたノートPCを所有していたということだ)を経て、今は完全にiTunesのエコシステムに取り込まれてしまっている。加えて某地震の被害を受けてからは「物理的実体がある物を所有すること」への思いも激変、別の言い方をすれば所有欲や収集欲が著しく失われ、所有している300枚弱のCDは今や供養(CD実体の破棄)が徐々に進んでいるのが実態だ。

 鬱症状を発症する直前の時期は「音楽を聴くこと」をほぼ唯一のストレス解消手段とし、完全に頼っていた。4台のipodを使い、就業中と睡眠中以外はipodが稼働していたと言って良い。就業時間中でも喫煙室にはipodを携帯した。就寝前に必ずやっていた事と言えば、翌朝の通勤時に車中で聞く楽曲のプレイリストの編集だった。

 で、精神的、体力的にとある限界を超えたところでipodの電源を一切入れなくなった。音楽を聴くことはあっても、「聴きたい曲を聴く」のではなく「Youtubeとかでたまたま見つけた曲をそのときだけ聴く」といった感じになってしまった。「来るものは拒まず」だが、探しはしないし繰り返しては聴かない。

 「今聴きたいとは思わない曲を聴く」ことが途轍もない苦痛になってしまったのだ。こんな状態では「新たな楽曲を探す」という行動なんかできる筈もない。

 そんな中、3週間ほど前に埃をかぶっていた複数のipod touchをPCに接続した。バッテリーは当然空っぽで、まず充電からという有様だったが、幸い2台はまだ使える状態だった。それ以降、ちょっとずつではあるが「新たな楽曲を探す」という作業、つまり「音楽漁り」を始めた。

 とは言え、とてもキツイ点がある。例えばエレクトロ/ダンス(ざっくり!)ではダブステップより後に現れたジーン/スタイルが全く分からない。新しい要素があるようには思えないところが尚更ツライのだ。

  "Nightcore"は何とかなったものの、"EDM"すら未だ意味不明なんですが。

 だが同時に「ジーン/スタイル」という固定的かつ「マーケティング向き」な枠組みでは理解できそうもない気もしている。ジーン/スタイルまたはそれに類する何かを決める主体が「聴き手ではなく作り手」である傾向が更に強くなったように思われるからだ。「ジーン/スタイル」はまずは売り手のための枠組みと言える。

 更に「楽曲との出会い方」も複雑怪奇化しつつある。

 例えば今日購入したSnail's HouseのPixel Galaxy。Snail's Houseの楽曲内では突出して、と言うか現時点では唯一のお気に入り(私の音楽の好き嫌いは激しい)。"Kawaii Future Bass"というジーン/スタイルらしいのだが、個人的な印象は"Chiptune meets 1998な感じ"、"ChiptuneではないがオリジンにはChiptuneも含む"といったところだ。氏の楽曲のChiptune感は総じて低いので、Chiptune要素が高い(ように感じた、或いは作り手がChiptuneに寄せた)本楽曲のみが刺さったといったところなのだろう。本楽曲に関してはKawaiiではなくSetsunaiってのがアリではないかい?

 が、きっかけと言うかこの楽曲との出会いはDylan Tallchief氏によるRemake(教育目的かつオリジナルからのサンプリングは使用していないので米国著作権法的には大丈夫(笑 という理屈)だ。そう、オリジナル楽曲をアップロードしたものではない。

 問題と言うか個人的に重要なポイントは、こちらのバージョンにはChiptuneオリジン感を全く感じない、つまりオリジナル楽曲とジーン/スタイルの認識が一致していないという事だ。Chiptuneの形式が多用されていることは認めるがそれはあくまで形式だけの話、エフェクトや音色の考え方がかなり違うので"波形が違う(としか表現できないな)"。だから、Chiptuneを求めてオリジナル楽曲に触れたわけではない、ん~。

 ま、いらんお世話ですわなぁ。
 
 で、おまけ。Casman氏によるRemake。

2017/12/16

体調とちょっと思い出話

 原因は禁煙か、はたまたうつ病治療薬の投薬断だったのか終日続く酷い頭痛はほぼ治まり、体調的には楽になってきた。現在も頭痛は残るが、痛むのは後頭部左側のみだ。肩こりも酷いので、緊張性頭痛(ストレスを原因として肩などに力が入り続けていると発症する)の可能性が高いように思う。なお、現在の最大のストレス源は(現在非公開としてある最近のエントリのお読みの方はご存知だろうが)仕事絡み。技術屋として真面目に取り組むならば

もうあとがないんじゃ!
って感じのピンチだ.・・・が、私も明らかに某氏のサボりの被害者なのだという事実は動かない。

 某氏のサボり対応を除けば、某氏の別の不手際の尻ぬぐい含めて他の仕事上の案件は進んでいるし、遅れを含めて関係者とのスケジュール調整(詫びと再約束、つまり一種の仁義切り)は終わっている。つまり、現在の某氏のサボり対応は間尺に合わない事この上ないのだ。さて、どうしたものか。切れば間違いなく今の頭痛も治まるだろうしね。

 ちなみに、私の小~中学生時代の一人称は「儂(わし)」、「間尺に合わない」も良く使っていたんですよねぇ。

 閑話休題、文体も変わります。

 頭痛が治まらないので今日はのっそりと部屋の掃除と整理を継続、で、その過程で出てきたレコードの一部をご紹介しましょう!
 さて趣味が音楽鑑賞である(笑)私にとって、とっても大事な作・編曲家の一人が東海林修氏です。「ザ・コクピット」は言わずと知れた松本零士氏の漫画作品、本レコードには東海林氏の手による楽曲4曲と2本の漫画に基づくラジオドラマ(衝撃降下90度、紫電)が収録されています。
 個人的には楽曲「スタンレーの魔女」がお気に入りで、iPodにも入れてあります。ラジオドラマの出演者は富山敬氏、神谷明氏、柴田秀勝氏と超豪華。ただし「紫電」ではマッドウェーのセリフ「(紫電を米海軍機F6Fヘルキャットと誤認して)む、あれは海軍のヘルキャット・・・」を服部に言わせるというミスをやっちまってます。これでは米陸軍パイロットのマッドウェーが米海軍機に乗っていることになってしまうし、本来のマッドウェーの乗機であるP-38ライトニングもどっかいってしまってます。ちなみに脚本は藤川圭介氏でして・・・

 続いて「ゴジラ伝説」2枚。
 「ゴジラ」の音楽でも有名な伊福部昭氏も個人的に大事な作曲家で、これらレコードにも氏の作品のカバーが多く収録されています。氏の音楽との出会いは幼少時に観たアニメ映画「わんぱく王子の大蛇退治」、BGMと言うよりは絵の動きにも合わせたミュージカル映画チックな使い方の音楽でした。あ、これは「ゴジラ伝説」の話では無いですね・・・と言うのもこれらのレコードはファン作品といった出来で、(金属的な音を多用したバージョンのゴジラのテーマを除くと)音楽的には全然面白みがないんですよ!

 今回最後の紹介は伊福部昭氏繋がり、コメディー漫画「県立地球防衛軍」の「オリジナルアルバム」ってやつです。(「オリジナルアルバム」ってどういう商品?って問われても説明は難しいなぁ)本漫画作品は実質的にダブルヒロイン形態で、一人は「バラダギ様」、もう一人は「伊福部昭子」と、ともに東宝特撮作品が名前の元ネタとなっていました。ジャケットは悪の組織の幹部(アルバイト)の「バラダギ様」と組織の「下っ端」達ですね。
 なおアルバムアーティストはタケカワユキヒデ氏で、正直言って企画側のミスチョイスだと思います。ライナーノーツの記述から推測するに原作漫画を描いた安永航一郎氏の望んだテーマ曲はやはり伊福部風、でも出来上がったものはそれとは違い過ぎました。

 おそらく伊福部風なのはアルバム中の20秒ぐらいで良かった筈、「『ポン酢(ぽんす)」みたいな間抜けな響き』」に通底するような「笑いに繋がるギャップ感」が音楽にもあれば良かった筈なんですよ。ケカワユキヒデ氏ってのはホントにまじめなんだなぁ、でもちょっとお坊ちゃん的で世間知らずなのかもなぁなどと、アルバムを聞きながら思いました。

 なお大学のサークルの先輩(漫研にも所属)に安永航一郎氏の知り合いがおり、当時同漫画を連載中だった安永氏が多忙の折には手伝うこともあったようです。その知人によれば、私が学祭展示用に描いた絵(荒木飛呂彦氏の「バオー来訪者」)をたまたま安永氏が見る機会があり、本当ににっちもさっちもいかなくなった時の臨時シスタント候補の一人に私もリストアップされていたそうです。一度だけ声掛けに安永氏が私の属するサークルの部屋に来て下さったことがあったようでしたが、その日はたまたま私がサークルに顔を出さなかったのでお会いすることはできませんでした。なおサークルの部屋に残されていた「私が安永航一郎です。」と添えられた氏のサインが書かれた紙は私が有り難くいただきました。

2017/07/21

LFOはいいぞ!

 ガルパン劇場版を観る機会を与えてくれた同僚に、先のエントリに書いたような「ガルパン作劇骨太白骨論」を伝えたところ

「ついていけねぇ」

あは、同僚殿に褒められてしまいましたぁ~(照)

 で、続いて「物語sぃリーズ」がオファーされった訳ですが、スイマセン噛みまひた、いやいや現時点では興味無いのでいいです、となりました。いや、観ればきっと楽しんじゃうし、面白いんじゃないかとは思います。

 なお、楽曲「オレンジミント」は大好きですよ。


 なんたって「LFO」は私も大好きですからね!この曲を知っていると、時に間奏部分などに劣化版感がぬぐえず、至極残念な感じ。

2017/06/24

まぁ、帰ってきた

 諸般の状況によりネット上での活動を一時的かつ完全に止めていましたが、まぁ、帰ってきたと。

 かといって嫌なことがあったりしてネットから離れていた訳ではなくて、体調がらみとか個人的な状況が原因です。具体的に私自身にどんなことが起こっていたかについてはおいおい書きますが、例えばPCゲームは普通にプレイしていて、Ghost Recon Wildlandsは難易度エクストリームでしっかり2周、Fallen Ghost DLCもクリア済だったりします。 ブログ向きのネタもしっかり貯まっています。

 ここ一週間ぐらいはPCのソフト環境の再整理、というか、この2~3年でアップグレードしたにも関わず、全く触っていなかったCubase 9(DAW、楽曲制作アプリ)やLightwave3D 2015.3(3DCGアプリ)がちゃんと使える環境を整備していました。間にWindows10の大型アップデートがあったので、なかなかやっかいな状況が発生していたのです。ともあれ、「これらのアプリを再び使い始めましょう」という一種の「やる気の回復」があった訳で、個人的には結構重要な状況の変化と言えます。

 しかし楽曲制作にしても3Dモデリングにしてもいきなり一からは厳しいので、いったん放棄したり中断したりしたプロジェクトの再開からのスタートです。まずは、これ。正直のところ自分に音楽的素養は乏しいとは思っているのですが、まぁ、好きなので。

2016/03/05

うむ、残念と言うべきか、でもそうじゃないかも(奇跡が必要)

 久しぶりにiTunes Storeをチェックしていて-MASA works DESIGN- さんのアルバム「ADULT」にぶつかる。

 視聴してみての素直な感想は、「音や曲調は、90年代前半の海外テクノとそれを中途半端に導入した当時の日本のダンス曲群、さらに浪速のモーツァルトことキダタロー先生の作品群とのミクスチャーだな」と言うもの。新しくは無いけど、着眼点やコンセプトは(そうならば)面白いと言うか、変に通好みと言うか、どうにも正体を捉えかねる楽曲群だなというのが第一印象だった。

 ただ、この時点ではエラい勘違いと言うか、第一印象に引きずられ過ぎた結果としての誤解があった。「ボーカルのオリジナル音声は肉声によるものであり、加工の結果、或いは意図的な加工によってボーカロイドの初音ミク的になっている」と思ってしまったのだ。ググった結果、それが初音ミクそのものの合成音であることが分かった瞬間は、何とも不思議な、エントリタイトルのような感慨を持つに至ることになる。

 それでもあくまでこだわりたいのは、視聴の際に「ボーカル音声が初音ミクの合成音声と感じられなかった」点だ。あくまで私個人の印象だが、ボーカロイド音声自体を楽曲への取り込み方という点では多くの凡庸な初音ミク楽曲とは明らかに一線を画している。当然、曲自体をボーカロイド音声に寄せるというのも方法論としては含んでの話である。この印象が所謂「調教」に起因するのか、イコライジングを含むエフェクトやミキシングに起因するのかは分からない。ボーカロイドっぽさの排除または隠ぺいの効果的かつ効率的な方法論は未だ確立されていない(おそらくそのような方法論なぞ大部分の使い手は求めてもいないのだろうが)。

 「実は初音ミクであったこと」は、失望に近いニュアンスで「残念」と言おう。ただし、それは以下の個人的印象の裏返しでもある。視聴した範囲でこれら楽曲群は「初音ミクでなくても成立し得る」、「初音ミク楽曲であるから(少なくとも商業的にも)成立しているという訳ではない」というものだ。なんとか桜は楽曲としては死ぬほど退屈、凡庸で聞くに堪えないものなのに人気だけはあったという事実を思い浮かべて頂ければ、逆説的に私の言いたいことは分かってもらえるのではなかろうか。-MASA works DESIGN- さんには是非、ボーカロイドなんぞ使わずに楽曲を作って頂きたい。

 さて、本エントリ内容の切なさは、 -MASA works DESIGN- さんの目指すところとは十中八九違うだろうなという一点に集約されよう。ちょっとでも交差するようなところがあれば、もうそれは十分に奇跡だろう。

 で、私が購入するかどうかだが、「初音ミク楽曲と分かってしまっては残念!」と言うことで愛して許してタムレ。

2015/07/19

ふぁっ!The Man from U.N.C.L.E.?

 リメイク(Remake)、リ・イマジンド/リ・イメージド(re-imagined/re-imaged)、リブート(reboot)、どのニュアンスが近いのかは不明だが、米国の往年のTVシリーズ"The Man from U.N.C.L.E."と同タイトルの新作映画が公開間近らしい。

 コミック・コン用予告編を見る限り、旧作との別物感はハンパ無い。だが、その印象とは裏腹に、劇中の時代は1960年代あたり、つまり旧作が製作された時代だ。

 "The Man from U.N.C.L.E."は日本では「0011/ナポレオン・ソロ」のタイトルでTV放映され、劇場映画(再編集版)も公開されている。主人公である「ナポレオン・ソロ」の命名者にして人物造形の原案者は、007シリーズの原作者であるイアン・フレミングだそうだ。イアン・フレミングの命名センスはちょっと独特で(007シリーズに登場する女性の名前は変なのが多い)、さらっと「ナポレオン」なんて使ってしまうあたりはフレミング節とも言える。

 上の予告編の別物感のひとつの原因は、音楽に旧作テーマ曲との接点がまったく無いところが大きいように思う。旧作のテーマ曲は5拍子が基本で、これはスパイ大作戦("Mission Impossible")のテーマ曲も同様だ。

2015/07/05

"The Bombay Royale"ねぇ

 PCゲーム"FarCry4"二周目中。

 難易度は一周目と同様に「ハード」だが、"FarCry2"で散々な目に会わされた後となっては難易度という点ではなんのことない、300m以上の遠距離からいきなり頭を狙撃されてゲームオーバーとかないんだから。

 二周目の理由は単純に一周目と異なるシナリオラインを追う(プレーヤーの選択で僅かながら展開に差異がある)ためだが、もうひとつ、ゲーム中に使われている既存楽曲をチェックする目的もある。ゲームの舞台は実在しない国だが、ヒマラヤの一部がを国土に含まれれ、かつ仏教遺跡やマニ車がある。そのため、ゲーム中に挿入されている多くのポップスは歌詞が何語かすら分からない。でも、何はともあれググってみるものだ。

 エントリタイトルにある"The Bombay Royale"はオーストラリアのバンド、ただしジャンルの分類は"Wikipedia"では「ボリウッド」となっている。ゲームの製作メーカー"Ubi Soft"によれば、彼らのアルバムから4曲がゲーム中で使われているそうだ。

 「ボンベイツイスト」は'60年代のインド・ボンベイ(現ムンバイ)がモチーフの楽曲。リズムはいかにもの王道なのだが、単なるオマージュと言うよりパロディーっぽいと言うか、やや毒気のある仕上がり。

 で、大のお気に入り"You Me Bullets Love"。
  
 カバー版が使われている"Jaan Pehchan Ho"。この動画は映画中のオリジナル版使用シーンのようだ。「大ヒットスリラー映画」からの1シーンらしい。ツイストの背景にスウィング(ジャズ)の存在が無視できないことが画や曲から良く分かるね。更にこのシーンが"The Bombay Royale"のマスクの元ネタである可能性もあるよね。

 蛇足ながら、上の動画を観ていたら映画「メトロポリス」を思い出してしまいした、しかも公開当時に劇場でちゃんと観たジョルジオ・モロダー版。「肩をすくめてフリフリ」な感じが原因かなぁ・・・
 おまけは"Panjabi MC"の"Jogi"。阿片精製工場を襲撃した主人公が、火災で発生した阿片の煙にあてられたつつも戦い続けるシーンに使われている。フランジャーっぽいエフェクトを加えられた楽曲は、原色ギラギラでサイケチックな画面(主人公の視界)と妙にマッチしている。

2015/05/17

「急がないで」

 PCゲーム"War Thunder"のトレーラーで使用されている楽曲が気になって調べてみた。

 ややシャンソン寄りという感じだが、ソビエトの楽曲「НЕ СПЕШИ (急がないで)」ということだ。聞いてみると分かるけど、60~70年代前半の日本の歌謡曲にも共通する風合いがある。日本の歌謡曲のメロディーが結構ソビエト~ロシアに受け入れられているという点も考えると、あながち不思議なことでもないのかもしれない。

 こちらは別バージョン、私好みの所謂ブブブもの(ベースが単調にブ・ブ・ブ・ブと鳴り続けマス)。劇場版パトレイバーのサウンドトラックなど川井楽曲を思い出すようなあなたとならきっと友達になれる!

2015/04/19

Megpoid + Vocaloid4 Engine

 Vocaloid4 Engineを使ってMegpoid Whisperをレンダリングすると、どうも気持ち悪い高周波成分が乗る。聞いていると思わず奥歯を噛み締めてしまう。200Hz付近にも不自然な周波数成分がある。

 Vocaloid3 Engineで有効だった「耳障りを良くする方法」は全く歯が立たなくなってしまった。反面、1~5kHzあたりの周波数成分は充実していて、低周波数領域をフィルターで削っても音痩せしにくい(か細い音になり難い)。だが、Megpoid Whisperに限ってはむしろ音痩せしてくれた方が個人的には嬉しい、いやはや。

2015/04/11

人民解放軍進行曲

 「人民解放軍進行曲」は中共人民解放軍の有名な軍歌。ネタ拾いにyoutubeを漁っていると、北朝鮮と中共を区別できていない欧米の人が多くて、ちょっと、ふふってなりました。北朝鮮ではおそらく軍歌はエンタメにも分類され得るもの、編曲は結構凝っている楽曲が多いですよ。

 ちなみに中華人民共和国の国歌のタイトルは「義勇軍行進曲」、ほとんど軍歌と言って良いでしょう。サビの歌詞は「♪敵の砲火を乗り越えて♪前進!前進!前進!進!」みたいな感じだったはず。

 軍歌関連は調べると色々と面白い発見がありますよ。戦前の大日本帝国軍の軍歌のメロディーが、ほぼそのまま現在の東南アジア諸国や北朝鮮で軍歌として使われている例もあります。映画「バルジ大作戦」ではドイツ軍の「戦車兵の歌」が印象的に使われていますが、実はこの軍歌、現在のオーストリア軍でも歌われるとか。

人民解放軍進行曲(中国人民解放军进行曲)

2015/03/04

「魂のルフラン」、MegpoidカバーWIP! 空耳歌詞アップデート(1)

 経緯は過去エントリで。

 英語のリスニング能力がちゃんとしている人にとっては何てことなくとも、分からん人には分からんもんだ。でも歳をとったからと言って、その辺りの能力がもはや伸びないって訳でも無いようだ。この作業は、まぁ半分自己啓発のようなもの。年寄りの冷や水とは言ってくれるな、お願いだから。

 で、サビ部分の歌詞の空耳結果のアップデートです。
Get back to me where you were born ?out? here.
You ?ruined? the clear sky, the ward filled with loves, dreams and your tears.
Under this star, you will be called again.
By recalling your memories,
(a miracle happens again and never alone,)
re-arise your soul.
私に帰りなさい、あなたがこの世に生まれ出た場所。
?あなたは澄んだ空、愛と夢とあなたの涙で満たされた小さな世界を破壊した。?
この星の下、 あなたは再び呼び出されるだろう。
(奇跡は再び起こる、それも一つだけではない。)
あなたの記憶を呼び覚ますことによって、あなたの魂は再び生まれる。
  • "be born"は結構確度が高いんじゃないかと、オリジナルの日本語歌詞とも内容が一致。
  • "ruined"はまだ未確定。人語をしゃべるサンショウウオ*と同様に"L"と"R"が聞き分けられないので苦戦中。
  • "word(言葉)" から"ward"に変更。意味は小部屋、小さな庭だが、単なる部屋ではなくて形容詞が付いて監獄とか病室などを表す。「小さな世界」はかなり強引な意訳だが、エヴァにおいては自室、病室、監禁室と登場人物は狭いところに放りこまれたり籠ったりするねぇ。
  • "realize/realise(現実のもとする、他動詞)"から"re-arise(再び-生まれる、自動詞)"に変更。ここも"L"と"R"が聞き分けられない呪いが豪快に発動していると言える。技術畑では"realize"は非技術畑の人達向けプレゼンテーションで良く使われる。
*:カレル・チャペックの小説「山椒魚戦争」 参照。西欧文明社会に戦争を仕掛ける山椒魚は日本人を揶揄したものと言われる。

2015/03/01

「魂のルフラン」、MegpoidカバーWIP!

 Work in progress、略してWIP。要は製作途中版という事だ。

 「魂のルフラン」はけだし名曲で、かつ私的にかなり思い入れのある楽曲だから、手を出すにはかなりの度胸が個人的には必要だ。今回はarlie Rayさんの英語版カバーの歌詞を使うということでワンクッション置くこととしたが、これが一筋縄ではいきそうにない。

 arlie Rayさん版の楽曲自体はiTunes Storeで買ったので、所謂歌詞カードが無い。ネットを探すとそれっぽい歌詞は見つかるのだが、英語的にかなり????なのでそのままでは使えそうにない。そのため、ネットで拾った歌詞をベースに空耳に挑むこととした。だから、本WIP版はサビを除くとまだ[la]ばかりである。

 歌詞を追うにはコンテクスト(文脈)も考慮しなければならない。実際、歌詞のIやyouをどう位置付けるかで、空耳結果は異なってくる。現時点ではIやyouについては特定していない。故にそれっぽく歌詞が入っていてもそれはあくまで現時点での仮バージョンに過ぎない。 サビの部分も仮であり、yourが何時aやtheに代わるかは現時点では神のみぞ知るだ。

ちなみにネットで拾った歌詞の冒頭はこう。
Get back to me when you were not here.
You ruin the clear sky.
The word filled with love, dream and your tears.
Under this star you will be called again.
Recalling your memories, realise a soul.

You were scanning poly once, they are in a truly shadow...
WIP版の歌詞の冒頭はこう。
Get back to me when you were not at here.
You ruined the clear sky.
The word filled with loves, dreams and your tears.
Under this star you will be called again.
By recalling your memories, realise your soul.

You scanned polymaths, they are in a foully shadow...
 現時点では英文法からの要求と、メロディーにちゃんと載るシラブル(音節)数からの要求で全体を整えている段階だ。例えば最終行では"poly once"が"polymaths"になっている。"poly"単体では名詞となり難く、また可算名詞なら冠詞か定冠詞が必要だ、続く文ではtheyで受けられているので、"poly"の部分には可算名詞の複数形が入らなければならない、といった具合だ。"polymath"は「博識な人」を意味する比較的新しい(といっても17世紀ごろ)単語で、レオナルド・ダ・ヴィンチといったルネサンス期の傑出した才人を指すために生まれたものだ。ちなみに"foully"は副詞だからWIP版の歌詞も英文的にはまだおかしい(追記2015/3/2:取り敢えず"foggy"にしました)。

 "Full Strings Attached"はバックトラックのバージョンの仮名称で、サンダーバードなどの音楽で知られるバリー・グレイ氏の作品集アルバムタイトル"No Strings Attached"をもじったものだ。サンダーバードなどで使われた人形には多数の吊り糸(strings)が付けられている(attached)が、アルバムタイトルはそのような状況を逆手に取って付けられたと推測している。対して"Full Strings Attached"に込めた意味は、ドラム、コーラスを除いて、全てストリングス(弦楽器) のサンプリング音源のみで構成している点だ。ピアノも弦楽器だし、シンセサイザーによるシーケンスっぽい音にはバイオリンのピチカート奏法のサンプリング音を使っている。最近のサンプリング音源は弦楽器の様々な奏法の切り替えも簡単に指定できるので、左寄りに聞こえるストリングスではトレモロも含めた4種類の奏法を切り替えながら使っている。ベース音はKarplus-Strong String Synthesisという物理モデリングを用いて生成したものだ(関連エントリ)。

 あと、楽曲にエフェクトっぽい音を使う場合はコンテクストをつい持ち込んでしまうのがどうしようもない性(さが)だ。 2:42辺りの「どん」という音は木製のドアを閉じた、或いは力一杯開いた際の音をイメージしている。エヴァンゲリオンではドアの開閉やドアを介して出入りする行為を象徴的に取り扱うことが多かったので、それに倣ったという側面もある。それがシンジが閉めたドアの音か、幼少期のアスカが開いたドアの音か、それとも全く別のシチュエーションか、それはまだ定まっていない。

おまけ、なんともタイムリーな。

2015/02/22

Megpoid Whisper、「神様のいうとおり」のカバー

 「神様のいうとおり」は「四畳半襖の下張」、もとい、アニメ「四畳半神話体系」のED曲だった。原作の某先輩がらみのエピソードには無難に触れるだけで、まぁ、原作小説を上手く料理していたとの印象が強い。いやあ、これはほぼ手放しで褒めているといると言って良い。キャラクター原案はイラストレーターの中村佑介氏だが、今この文章を打っているPCのWindow起動画面、壁紙、車用のiPod Touchの壁紙も中村氏のイラストを一部加工して使わせてもらっている。もちろん、画集も持っている。

 楽曲「神様のいうとおり」には通常のバージョンと「バージョン Z80」という別ミックスがある。

 Z80はほぼ間違いなく、組み込み分野では未だその末裔が幅を利かすCPU/MPUのことだろう。私が学生のころはZ80はマイコン(今で言うところのパソコン)でも使われており、8-bit処理時代を代表するCPU/MPUのひとつと言えよう。しかし、今やPCのCPUは16bit、32bitを経て、64bit処理が当たり前となった。「バージョン Z80」の意味はおそらく古い時代の音(音色)を使っている、ということだろう。ただ、ファミコンやNEC PC-8801などのPSG音源やFM音源を思わせるような古い音色ではない。チップチューンのレベルまでは行かないという微妙なところだ。

 今回はコンセプト重視で、手順から何からそのコンセプトに沿ったアプローチを採った。これは別に自分の行為を自慢したいるとかカッコ良いとか言ういたい訳ではなく、単に「趣味でやってるんだから自由なんだよ」と言いたいだけなので為念。

 で、コンセプトとは「バージョン MOS6510」である。MOS 6510はコモドール64という古いPCに使われたCPUで、要はZ80より古いというぐらいの記号としての意味しかない。ただし、コモドール64は独自の音源チップSIDを採用しており、言わば「SIDっぽい音」というのは歴然と存在する。故に「バージョン MOS6510」とは、「SIDっぽい音」を取り込みつつ、同時発声音数も抑えた音数節約バージョンとでも言い換えられる。要は「スタイル」を理由に耳コピをサボったということだ。それと、SIDは8-bit処理チップであること、フィルタを持っていること、サンプリング(録音)とその再生ができるという点も忘れてはいけない。ちなみに完全に「SIDっぽい音」のみで構成された楽曲は一般的にチップチューンに分類される。

 バックトラックの作成手順は、コモドール社が後に発売するアミガ(アミーガ)で花咲く音楽用ファイルフォーマットmodを強く意識したものだ。modフォーマットは、サンプルした音源をも含む音色データ、と言うか波形データ群と、どの波形データをどのタイミングで、どの音程で、どの定位(左右の位置)で鳴らすかという演奏情報を含んでいる。演奏情報だけならMIDIデータもそうだろうと言う事になるが、もう一歩踏み込むと、modフォーマットでは数小節の演奏データを再生単位として、それら再生単位をどういう順番で何回再生するかという形で演奏データを管理する。

 このようなmodフォーマットのデータ管理方法を踏まえ、今回のバックトラックの音はまずソフトシンセZ3TA+2とNI Massiveで全て自分のイメージに沿って作り、wave形式で単音毎に書き出した後にサンプラーBattery4のパッドに割り当てるというとっても面倒な事をしている。つまり、3音の和音は3つの異なるwaveファイルを同時に再生(パッドをトリガーする)して作った、ということだ。もちろん、本当に面倒だから間違いなく2度とこんなことはやらない。どうせ音数節約バージョンだからやろうと思った、と言うのが本当のところだ。なお、音色作成では、使える基本波形を矩形波とノイズのみと縛ったが、フィルタやLFOによるピッチや左右の定位制御は積極的に行った。

 最後はポスト処理だ。ボーカルも加えてDAWからwave形式ファイル(ビット深度24-bit、サンプル周波数48kHz)で書きだした後、波形編集ソフトを介してビット深度8-bit、サンプル周波数22kHzのwave形式ファイルにコンバートした。本来無音となるべきところでノイズが聞こえるのは、このように意図的に音を劣化させたのが原因だ。実際のところ、ビット深度やサンプル周波数の変更はDAW上でもシミュレートできるのだが、今回ばかりはそうはしなかっただけに過ぎない。

 出来はともかく、手間だけはかかっているのだよ。

2015/02/19

Hospital Records、有難や有難や。

 "Hospital Records"でピンとこないなら今回はパスしてOK。

 こういう物を公式に上げてもらえるのは本当に有難い。London Elektricityはライブ盤の出来が本当に良かったりするからねぇ。ま、今回のは基本DJワーク+αですが。自分の為に貼っておきます。

 例えば、これがスタジオ。

で、ライブ。

2015/02/08

/plog/ CHIPSPEECHのテスト!

 以前のエントリで触れた"CHIPSPEECH"を試そうと言う事で、何の迷いも無く映画「攻殻機動隊」のオープニング曲、"Making of Cyborg"を演らせてみた。まずはボーカロイドでは落とし所が難しいネタだ。

 "CHIPSPEECH"は理由は分からないけれど「ひらがなによる歌詞入力」にも対応しているので、1時間もかからずにヴォーカル?トラックは出来た。歌詞入力にはコンピュータ向け発音記号体系であるX-SAMPAも使えるが、マニュアルを読む限りは全ての発音をカバーしている訳では無さそうだ。少なくともドイツ語などのゲルマン系ヨーロッパ言語で特徴的な音は残念ながら使えない。

 バックトラックはソフトドラムマシン"SPARK2"と"CHIPSPEECH"で2時間程で組んでみたもの、今回はヴォーカルのメロディーともに鍵盤からリアルタイム入力したMIDIデータを編集というスタイルを採ったが、やっぱり私は演奏者としては並み以下どころか駄目駄目ですわ。

 吾(あ)が舞えば 麗(くわ)し女(め) 酔ひにけり~

2015/02/05

Megpoid Whisper、「Dear Radio」のカバー

 ある意味懸案事項だった「Dear Radio」(作曲:佐野電磁さん、作詞:Yuraさん)のカバー。歌詞が空耳だとかはさておいても、曲中に「セリフ」という大鬼門がある。

 経験者は直ぐ分かると思うけど、Vocaloidに「しゃべらせる」のはとっても敷居が高い。試行錯誤を前提とする以上、専用エディターだけでそれっぽく編集することは言語道断なまでに効率が悪い。今回はCubase Pro8のVariAudio機能を使ってオーディオデータを直接編集(非破壊編集)、かなりピッチ(音程)やタイミングをいじったものだ。

 歌も含めて出来はもう一息、でも老い先短い身としては、100点から幾ら遠かろうとも合格点以上ならリリースせざるを得ないのが実態だ。頭はもう別の楽曲のためのアイディアでいっぱいだしね。