2021/03/06

ヘーネル・ディフェンス社は実は正当?

 ドイツ陸軍の次期主力小銃と言うか次期主力アサルトライフルは、結局HK416A8ということになったらしい。

 現在の主力アサルトライフルG36の不具合に関する話は、海外の一般ニュースサイトの記事で知った。その後の流れは基本Youtubeの"NHG:中の人げぇみんぐ【実銃解説】チャンネル"の動画での解説でまず知り、ネット上のニュース記事や政府機関のプレスリリースで裏取りする形で追いかけてきた。ちなみにかなり広めの文系知識をバックボーンとした極めて理系チックで論理的な構造を持つ"中の人げぇみんぐ 中の人A"さんのしゃべり/解説は、個人的には聞いていてとても心地良い。染み入る感じでスッと内容が頭に入ってくるのだ。

 さて、ドイツ陸軍の次期主力小銃の選定過程は、全体としてはスムースであったものの、(現時点では)最後に割と大きめのどんでん返しが起きた形となった。 いったんヘーネル・ディフェンス社のMk556の採用が決定したのだが、最後まで採用を争ったヘッケラー・ウント・コッホ社のHK416の採用に突如決定がひっくり返った。原因は知的所有権絡み(訴訟による配備遅延リスクかコスト増のいずれかか?)らしい。

 戦後のドイツ軍(西ドイツ国防軍)の主力アサルトライフルはG3、G36と共にヘッケラー・ウント・コッホ社製だった。Mk556が採用されたとのニュースに関する動画内で"中の人げぇみんぐ 中の人A"さんもそのことに触れていて、「ヘッケラー・ウント・コッホ社の系譜の断絶がついに起きた」旨の発言もしていた。まぁ実際私もそう思った。

 だがちょっと待って欲しい、と言うかその思いと同時に頭に浮かんだ別の思いについてここでは触れておきたい。

 ヘーネル・ディフェンス社は今や小さな会社だが、その歴史は戦前に遡る。世界で初めて「突撃銃(シュトゥルム・ゲベーア)≒アサルトライフル」と呼ばれた銃器は「StG44」だ。そしてこのStG44を設計、製作した会社こそヘーネル社(当時)だったのだ。だからヘーネルMk556の採用は、「アサルトライフルを生んだ国(の後継国家)の軍による、アサルトライフルを生んだ会社(の後継会社)が設計、製造するアサルトライフルの採用」となる。つまり、「世界最初のアサルトライフルの血筋の帰還/復権」との見方もできないかと思ったのだ。ただ、最後の最後でそれは成らなかったし、StG44とMk556の間に技術的な繋がりが無い点はとっても弱いのだが。

 それはそうと、HK416はざっくり言ってAR15の動作機構をダイレクト・ガス・インピンジメント(ストーナー・エクスパンディング・ガス・システム)からショート・ストローク・ピストンに変更したものだ。この点はMk556にしても同じだし、SIG社を始めとした多くの会社でも同じ機構と類似した外観を持つ銃器が製造されている。これら「AR15っぽいけどAR15ではない銃器群=『AR15クローン』または単に『AR15』とは呼べない銃器群」を一言で表現する言葉を誰でも良いから早く決めてくれないものだろうか。 一々書いててめんどくさいんよね。

2021/03/03

今更「電気代8万円、ぎゃー」なんて言われても

  Yahoo!ニュースから『「電気代8万円、ぎゃー」利用者衝撃 新電力料金急騰、想定外 背景にLNG不足』。当人にとっては「ぎゃー」なのだろうが、初めっからそうならない電力供給元を積極的に選択している人間もいる訳で、自業自得とまでは思わないけれども「当たり前やん」としか思えないのが実態だ。その辺りは記事からは分からないけれど、それでも現在の電力供給会社契約後の合計で見れば得している可能性だってあるだろう。

 この冬米国では3000%とか、8000%といった電力料金の高騰も経験していて、それに比べればまだマシだ。慌てて経産省が上限価格を設定したらしいとのことだが、それは監督官庁が率先して制度破壊することになるのでとても不味い。 それをやるなら、まず総理大臣なりの口から「我が国は独自の社会主義体制を採ります」または「日本の送電力網は、ロシアのシベリア・極東送電力網同様に自由経済制度からは切り離します」とか明言してからにしていただかないと筋が通らない。誰か知らないが「制度設計の不備ガー」とかコメント欄に書かれても、こっちは読んでて頭が痛くなるだけだ。

 「上限価格の設定」はこれすなわち「適正価格が設定値より高くてもその価格を適用できない」ということであり、売電会社の利益構造の根本を揺るがす。売電会社が打てる手は非常時に赤字となることを想定して通常時の価格に赤字分を薄く乗せる(つまり値上げ≒会社の存在意義の喪失)ぐらいしかなく、更に現在の米国政権が少なくとも4年続くことを念頭に置くと、私には黒字のうちに事業を畳むのが正解としか見えない。まぁ後は、売電業者の判断または契約者が事前に設定した条件を満たすと受電が停止されるような機器でもコスト増覚悟で用意することだろうか。株取引のサーキットブレーカーのように、電気価格が一定値を超えるなどの特定の条件を満たすと自動的に受電を止めるって感じだ。少なくとも「ぎゃー」は避けられるが、冷蔵庫の中身はゴミとなろう。つまり、全く現実的ではない。

 漠然とではあったがかつては国民内に遍く存在した「日本型社会主義」や「日本型共産主義」とでも呼ぶべきコンセンサスは既に「コンセンサスとは呼べないレベル」となって久しい。つまり「基本はお互い様。皆で損をするのは仕方ない、同様に得するときは皆で得をしましょう」って考え方はどんどん薄くなってきているってことだ。自由主義でも新自由主義でも構わない、その種の考えとは絶対両立できない考え方、と言うより感性と言った方が良いようなものだ。

 上記の伝統的コンセンサスは、多くの社会的リスクを見えなくしたり実質的に無くしてくれていた。「価格が安い電気を使う」ことは上記の伝統的コンセンサスによる庇護を捨てることで可能とできる訳で、進んでリスクを取ること以外の何ものでもない。「ぎゃー」はリスクの顕在化の結果に過ぎず、それ以上でも以下でもない。当人の選択の当然の結果なのである。少なくとも契約する前に、契約先の資本構成とか経営形態とか経営者の国籍とかは調べないとね。まぁ、公開されている情報は限られているし、恐らく不正確なものも多い。私の感覚だと、この種の状況が曖昧であること自体が契約をためらうに十分なリスクとなる。

 ちなみにロシアには、価格が自由な送電力網と、その種の経済原理を導入すると事業者が居なくなるか価格がめちゃくちゃ高くなるかのどちらかが避けられないので国が価格を決める赤字必至の送電力網とが意図的に分離された形で存在する。

 さて、

 これまで少なくとも4つの新電力会社から戸口でオファーを受けたが、端的に言ってセールスパースンがなっていない。実はその種のセールスに対してはもうこちらから質問する。

 「安くなる理由を教えてください」

大抵のセールスパースンはこの点をまずちゃんと説明できない。酷い場合は嘘をつくか、恐らくマニュアル通りの(誤った)説明をする。少なくとも自前の発電設備を持たない会社が売電で安定して利益が出せる筈が無い。発電設備を持っていても、発電規模が小さかったり発電方法の種類が限られている場合は価格変動にかけられるヘッジ量も限られる。

 すいませんね、文献や報道ベースではあるけどもこっちは送発電分離や電力自由化について自ら調査し、その後も状況をトレースし続けてるんですよ、米国も欧州もロシアもね。あ、1社だけスマートメータのデータの一元管理による人件費圧縮を理由に挙げてたけど、利が薄いところにきて、更に突っ込んで聞いてみると派遣社員を使ってやっているとのことなので「あ、ダメだ」と思いましたよ。「誰も遊ばせていないので、緊急時に対応する人はいません。技術的な知識のある人はいません。人件費は中抜きされてます。」ではねぇ。

 そんな感じなので、今更「ぎゃー」って言われてもねってやっぱりなる。そんなこと、もう7年以上前から何時か起こることは分かってたことなので。

 「じゃぁ、どんな売電会社だったら契約するの?」と聞かれたらどう答えようか。サウード家かUAEの王族が経営する会社だったら契約するかもね。あと技術的視点から言えば、蓄電技術の大幅な進歩でも無いとゲームチェンジは無さそうに思う。

2021/02/22

アクシズ落下をどう止める?

 岡田斗司夫ゼミを観ていて、紹介者された視聴者の疑問の内容に頭の中で何かがが弾ける感覚。そう、当時その画面を見ながら全く別の解釈をしていたことを思い出した、っつーか「嗚呼、そういう風に考えていた(いる)人が居たのか、それも少なくなさそう!」と言う一種の驚きだった。

 紹介された疑問の内容は、「逆襲のシャアで、地球に落下するアクシズをアムロらは『押し戻そう』或いは『持ち上げよう』としていた。落下を防ぐなら、後ろから押すようして加速させるべきだはないか?」というもの。なるほど、アクシズがまだ大気圏上層に接していなければ有りな考えだと思う。加速されればアクシスの軌道は地球から離れる方向に行く筈だ。

 だが、作品を観たことのある人は知っている通り、アクシスは大気圏上層に既に接している。画的に断熱圧縮加熱現象(アクシズ表面の赤熱化)が描かれている。この段階に至ってはアクシズは大気による強い減速を受けており、いくらνガンダムらと言えどもその減速力に打ち勝ってアクシスを加速することは不可能だろう。

 では、当時の私はアムロらの行動をどう解釈していたか。

 アムロらの行動の意図は、アクシスの落下角度を浅くし(より大気表面との角度が浅い落下軌道とし)、大気自身にアクシスを弾かせようとするものではないかと何の躊躇も無く考えていたのだ。またアクシスは球形ではないので、進行方向に対して回転させることで大気からの抵抗の鉛直上向き方向成分(地球から離れる方向成分)を大きくし、やはり大気に弾かせようとしているのではないかとも考えた。

 とすればアムロらがアクシズを押す方向は鉛直上向きで良い。ただ、実際の画面ではアムロたちは「押し戻す」ような行動をとっているようにしか見えなかった訳で、「まぁ、見た目を優先すれば仕様が無いのかなぁ、真面目にやってもわからんもんなぁ」などと思ったものだ。

 さて初見かつ人生一回きりの視聴故、直後のサイコフレームの発動?に頭の中は「???」で上書きされてしまい、上記のような当時考えていたことは全てつい1時間ほど前まで忘れてしまっていた。約30年前にほんの数秒間だけ考えていたことを急に思い出したことになる・・・やれやれ。

 動画の中では岡田さんも「大気で弾く」という方法にちゃんと言及しているけれど、もう大気圏に接している段階では、大気による抵抗も利用した方が効率が良いと思うんですよ。

2021/02/21

色々辛ぇ

 「地球温温暖化」の過程では、異常な高温も異常な低温も現れる。「気候変動」との表現にはその種のニュアンスがある。

 地球の年平均気温が上昇すれば「地球温温暖化」を疑うに足る必要条件は満たす。「地球温暖化」とは「気温の変動幅が相対的に狭い(気候が安定した、穏やかな)状態A」から「気温の変動幅が相対的に狭い(気候が安定した、穏やかな)状態B」への遷移過程の一つで、「年平均気温が状態Aより状態Bが高い」というに過ぎない。

 裏を返すと、「地球温温暖化の進行過程は、気候が不安定な、穏やかとは言えない状態」となる。故に、最低気温は状態Aでの最低気温よりも低くなって当たり前、最低気温は状態Bでの最高気温よりも高くなって当たり前、なのだ。だから「テキサス州で-16℃とか、何が温暖化かよ!」なんて発言は、「発言者が地球温温暖化の意味を全く理解していない」こと以外の意味を持たない。この種の発言をネット上で見るたびに結構辛い。

 「早く核融合発電を!それですべて解決!」的な発言も、その前後を追うとほぼ確実に辛くなる。

 テキサス州で原子力発電所も停止されたとの報道があったが、それは当然だ。テキサス州はほぼ全州にわたって停電したが、これすなわち原子力発電所も停電したと言うことだ。原子力発電所の運転には「外部電源」が必要だから、運転できなくなるのは当たり前だ。原子炉が幾ら熱を発しても、ポンプを動かさなければ原子炉から熱を取り出せない。となると蒸気を作ってタービンを回し、発電することもできない。ポンプ駆動は「外部電源」の仕事だ。加えてテキサス州では水道網(上水網)も配管破断などでズタズタだと言う。ならば「外部電源」同様、先のポンプの冷却水などの水源も失っている可能性がある(非常用水プールの水も凍っていそうだ)。

 「核融合炉」待望論の背景には、現行の「核分裂炉」を用いた発電システムの安全性に対する不安があることが多い。「核融合炉」の登場で「核分裂炉」が不要とできる、という論法だ。しかし「外部電源」と「原子炉=核分裂炉」の関係の図式は、「核融合炉」の運転においても現れる。現在原型炉が製作されている「トカマク型磁気閉じ込め核融合炉」の運転にも「外部電源」が必要だが、経済性を優先した大型の商用核融合炉の運転には、現在の核分裂炉1基分の発電量が「外部電源」として必要となるとされる。つまり、核融合炉の時代になっても核分裂炉は無くせない。ただ、最終的な発電量当たりの発電量や基数は減らせるだろう。 

 もし今すぐにでも原子力発電を辞めたいと思うなら、(離島のディーゼル発電を除いて)火力発電を辞めてしまえば良い。現行の蓄電技術では風力、水力、太陽光を用いた発電技術を総動員しても24時間安定した「外部電源」を原子力発電所に提供できないから、はなっから運転できない。そしてこれは「核融合炉」においても同じなのである。

 かつて、「水素爆弾=核融合爆弾」は「原子爆弾=核分裂爆弾」よりも「クリーン」とできるだろうと考えた人々がいた。だが、実際には全然「クリーン」にはならなかった。「核融合反応」を引き起こせるような短時間・高エネルギーの供給方法は「原子爆弾=核分裂爆弾」を使う以外になかったからだ。水素爆弾の中には強力な原子爆弾が入っている以上、所謂「死の灰」の発生は避けられない。残念なことだが、各種核反応を用いた発電においても似た構造なのである。

 あと、ウィルスの「毒性」と「感染力」の関係や、これら関係がウィルスの進化、変化において一定の方向(感染力↑&毒性↓)に向いて進むと信じている人が多く、そういう人の限って声も大きいというのも辛い。この辺りのメカニズムは簡単な話故に「理解できない人は本当に理解できない」ため、もはや誰も訂正しようとしない辺りも辛いし、自分ももはや訂正しようという気にもならんというのもまた辛い。ちなみにうちの母親は電話での5分ほどの説明で完全に理解したんやけどね、

2021/02/17

グ*タ・トゥーンベリ(作成中)

 (Gr*ta Thunberg) 性別(女性(身体)、女性(こころ))[1]

 スウェーデン出身の元左翼環境活動家[2]、反体制運動活動家またはその神輿[3]。「あんた、誰?」 [4]「よくもそんなことを!」(How dare you!)という発言が有名である。ただ、左翼環境活動家時代から自らの行動や行為に伴う炭酸ガス排出量増大への無頓着ぶりは甚だしく、「左翼環境活動や活動家のアレっぷりを全力アピールしているのではないか?」「左翼環境活動の組織内部から破壊を目的に動いているのではないか?」との憶測[5]も生んでいた。逆に、現在生存が確認されている「疑獄への道の善意の舗装人」の一人[6]と見做す人もいる。

 2021年2月3日、「ツールキット」と呼ばれるデモの扇動活動に関する文書(後述)をtwitterで世界中に公開、直後にtwitterから削除するという「ミスを装った」一連の行為により、裏切りの意図を秘匿しつつ、環境活動を隠れ蓑に反体制活動に自らが携わってきたことを世界に知らしめることにまんまと成功した。また公の場での活動が暫くできなくなったため、実質的な長期休暇も併せてゲットした。

 「ツールキット」公開以降、彼女の行為に対してインドをはじめとして世界中が心をひとつに厳しく非難する姿勢を示し、この勇気ある告発者がこれまでの仲間から友愛を受けたり[7]、総括されたり[8]する事態の発生を抑えている。世界はまだ捨てたものでなく、良い話と言えるが、この話の安易なリークやいかにもアレな彼女の擁護は「グ*タの命の問題(GLM)」を引き起こすリスクがあり、その実行にあたっては細心の注意が必要である。

 「ツールキット」は インド農民のデモ活動の具体的な扇動、拡大方法を多数「提案(suggest)」したリストであり、タイトルは"#ASKINDIAWHY Global Farmers Strike First Wave, Will you be part of the largest protest in Human History?"[9](#ASKINDIAWHY 世界的な農業従事者ストライキ 第1波 あなたは人類史上で最も大きい抵抗運動においてどんな役割を果たしますか?)である。この文書の中には、政府に関するデマの流布を用いた政情不安定化など、これまで左翼活動家などが暴力革命に適した状況作りに用いてきた手法[10]への言及もある。不正確な表現となることを敢えて恐れず書けば、「ツールキット」は社会混乱の誘発や政府転覆のための初級マニュアルである。その内容は、本来救済が与えられても良い人々を応援するふりをしながら、如何に効率良く彼らを血みどろ状態に追い込むかを指南するものである。

執筆者注及び参考リンク

[1]根拠は無いが、この記述を否定する公開情報は現時点で存在しない。本エントリでは、「ばっかじゃねーの?」と思わない限りはポリコレを尊重する。ただし、この私の言及自体が嘘かも知れない。知らんけど。
[2]「公正」や「正確」かはともかく、かなり「正しい(correct)」紹介ではなかろうか。知らんけど。
[3]断じて執筆者がそう言っている訳ではない。マスコミなどを除いて皆がそう言っている気がするだけだ。知らんけど。
[4]瞬発的なおやじギャグ。映画「荒鷲の要塞」の原題が"Where Eagles Dare"だが、"Dare"が未だに上手く訳せない。
[5]彼女が合理的、論理的に行動していると仮定した場合、彼女の言行自身が示す彼女の目的は、現行の環境活動の全否定と判断せざるを得ない。おそらく真の環境活動の確立とか、環境活動のイノベーションっーかアセンションっーかマジでヤバくてスゲー何かを梅田海だ海だ押す生み出そうとしているのではないか。知らんけど。
[6]私以外はまず間違いなくそんなことは言っていない。他の舗装人はあの人しか知らない。知らんけど。
[7]友愛はマジヤバいらしい。
[8]総括はマジヤバい。大学生時に熱田派の先輩がサークル棟の部屋の隅にあった角材を指さしつつ笑いながら説明してくれた(指さした角材は5cm級の細いもので三里塚闘争の立て看板用だった。かつて行われた総括にはもっと太い、家屋柱用のものなどが使われたとされる)。
[9]消せば増える。例えば、https://www.dnaindia.com/india/photo-gallery-exposed-how-greta-thunberg-is-trying-to-dismantle-indian-democracy-read-full-document-here-2872915/what-the-document-states-2872917
[10]これはマジ。サイレントインベージョン手法の本物のサンプルと言え、民間防衛の観点からも誰か適切に翻訳、解説を付けて広く流布することを望む。相手の手を知ることは相手の手数を減らすに等しい。防衛費増額だけが国防力の拡大方法ではないと思うの(ここだけ、執筆者のこころは女性よ)。

2021/02/16

リモートワーク需要は常時接続型リアルタイムゲームの敵

 私の住むアパート内に急に大声を挙げる住人が居て、まぁ隣室の住人などとの間では色々あったようなのだが、とにかく五月蠅くする原因が分からなかった。発生は10月下旬ごろである。

 さて、それとは別に、1月下旬から混雑時間帯のインターネット通信速度がほぼ0(スパイク状のピークですら2Mbps以下)となる症状が発生した。軽いことで有名な某俳優のウェブページの表示すら数10秒かかる状況は完全に非常事態である。このため、通信会社やプロバイダのサポート部門と短期的にかなり密な情報をやり取りする機会を得た。

 症状自体は家庭用光信号-デジタル信号変換器兼ルータの交換(のタイミング)で解決したのだが、具体的な原因は不明のままだ。ただ、サポート部門から頂いたデータ(症状が出た日時をこちらが分単位で提示した上で、対応する時間域でのとある症状の有り無しについてのみ口頭で情報を開示頂いた)や(ここでは具体的に書かないが)単に遅いというのではない特異な症状の特徴などからは、衰退傾向のある地方都市のインターネット環境の相対的悪化(帯域不足よりも新技術に対応した新規設備の導入の遅れ、帯域が効率良く使われていない)の可能性を憂えずを得ない。少なくとも、実効的な帯域の拡大が、リモートワーク需要などの急激な需要増大に追いついていないように見える。

 ただし、通信会社やプロバイダの需要増大に対する対応は頑張っていると感じているし、両社のサポート部門の対応ともに星五つあげたいぐらいの満足度だ。金曜日の夜にサポート部門にコンタクトして日曜の夜には解決だから、少なくとも迅速さにかけては文句のつけようが無い。電話やメールのやり取り、交換機器の送付までを含んでの話だからね。更に書けば、「自分でいろいろ試した結果から、家庭用光信号-デジタル信号変換器兼ルータの故障の可能性は無いと判断」というこだわりを当時の私が持つことがなければ、家庭用光信号-デジタル信号変換器兼ルータの交換による症状の解決は1日早い土曜日となっていたのは間違いない。

 で、話が新たに飛ぶのだが、GoogleがStadiaサービス向けの自社ゲームスタジオの閉鎖を発表した。ここ数日には「Googleの判断の理由」に関する記事がネットなどで公開されたりしたが、個人的にはこれら記事の内容は綺麗ごとばかりで、実のところもっと泥臭い実態があるのではないかと疑っている。

 ご存じの通り、インターネットの基本的な通信プロトコルはTCP/IPである。TCP/IPは核攻撃下でも通信ができるよう、とにかく1つでもネットワーク上に通信経路が確保されていれば、「全てのデータが届く」ように「とにかく頑張る」プロトコルである。その結果、「データの着順と実際のデータの並びの一致は保証されない」、「データ到着の遅延は許容される」、「いつかは全データが届く」プロトコルとなっている。これらの特徴と言うか、TCP/IPの仕様を改めて眺めると、「インターネットに向いていない」、もっと言えば「TCP/IPプロトコルの思想に違反しているかもしれない」サービスが見えてくる。

 それらはずばり、①映像や音楽の大容量ストリーミング(現行のマンションタイプなら4k60fps以上はもう危ない)や②常時接続型のリアルタイムゲームだ。TCP/IPプロトコルの枠内でこれらのサービスが許されるのは、帯域幅が無限大の場合だけである。ちなみにリモートワークでも使われているだろうWindows10のリモート機能は少なくとも私の使い方ではTCP/IPプロトコルに忠実に見え、通信遅延により発生する待ち時間でイライラさせられることが少なくない。

 Stadiaのような所謂クラウドゲーミングサービス上でのリアルタイム対戦ゲームは、①、②ともに抵触するため、プロトコル上は実に行儀が悪い代物と言える。もっと言えば、①を低遅延で行えと言う要求は、技術的視点からは「タヒぬの?」級の狂気の沙汰と言える。現実問題として、Googleが専用の通信回線を提供でもしない限り、現行の通信技術の延長線上ではStadiaは成功どころか成立しないと個人的には見る。「やりたいことができないから撤退」と言うクリエイターの言葉に嘘は無いだろうが、内実はそんなGoogleのコントロール外の問題の方が大きかったのだと思う。TCP/IPプロトコルを使う限りリアルタイム性は捨てなければならないが、要はStadiaが成立する条件を満たさないレベルで捨てなければならない訳だ。

 人工衛星群や高高度飛行ドローン群によるインターネットサービスには夢はあるが、常識ある人間ならば「特定レベル以上の国家間の軍事オペレーションが実行されれば、それらハードウェアが短時間のうちに全てハードウェア的に破壊又はソフトウェア的に無効化される」ことは十分に予測できよう。つまり、破綻リスクの極めて高いリスキーなビジネスと言うのがリアリティだ。ちなみに5G通信ネットワークもエッジコンピューティング部分を担うハードウェアを抑えれば、少なくとも低遅延性は実質的に失われ、旨味は無くなる。電源ケーブルか通信ケーブルを切断するだけでそうなってしまう。エッジコンピューティングは「冴えたやり方」だが、それは「一種の誤魔化し」という側面も持つ。

 なお、①は通信においてバッファリング自体をも含む遅延を許容する限りは現状のTCP/IPプロトコルと共存はできそう(IPv4でしかサービス提供してないサービスは直ぐ会社を畳むか、速やかにIPv6化して欲しい)だが、②、お前は既に無条件にダメだ。プロトコルを守っていないのでホントに邪魔なのである、俺の使っている回線から出ていけとしか言いようが無い。常時接続型のリアルタイムゲームをやりたいやつは通信会社と専用回線を契約しろ、今すぐしろ。ただし、このアパートは某社も某社も某社もそんなサービスの対象外だけどね。

 で、話は冒頭に戻る。10月下旬、日本国内のCOVID-19患者(厳密にはPCR検査陽性者)の急増傾向を受け、事前に決定済のシナリオに従って躊躇無くリモートワーク対象者の枠拡大に動いた会社が有ったとか無かったとか。かくして、フレッツ光マンションタイプなどと言う「安かろう悪くなかろう」なサービスを利用する某地方都市の居住者の多くが、②の常時接続型のリアルタイム対戦ゲームがやりにくい環境に置かれることになったのではないかと思う。そして、これが「急に大声を挙げる住人」が現れた原因の一つと見ている。

 また、同時期から大手動画配信サービスを利用し始めたアパート住人が居る様子も伺え、これが状況の悪化に拍車をかけている可能性もある。リアルタイム対戦ゲームの実行に必要な通信帯域幅は大きくないが、通信の一時的途絶や遅延などの対する許容度が著しく低いのは言わずもがな。3秒程度の通信途絶はYoutube視聴では全く問題とならないが、リアルタイム対戦ゲームでは致命的である(遅延が3000ミリ秒では話にならない)。また通信遅延はチート行為の結果、またはチート行為の一部としても発生し得るので、チート検出の観点から通信遅延自体を気にしているゲーム運営もあると聞く。

 一瞬だったり短時間であっても通信途絶が発生し易い環境となれば、常時接続型のリアルタイム対戦ゲームは落ち易くならざるを得ない。PCではなく、IPv6サービスを公式でサポートせず、実際にもそうである某ゲームコンソールでプレイしている場合はなおさら落ち易いだろう。そのあたり、公式には非対応としながら実態は・・・な任天堂とそのパートナー達は良く分かっている。

 実質的に通信プロトコルを違反しないと成立しないサービス(=常時接続型リアルタイムゲーム)を格安な通信回線で享受しようとしている以上、サービスに不満が出るような状況の発生はこのアパートでは必至と諦めてもらわなければならない。混雑時間帯の通信帯域の奪い合いは既に限界に近い。そして、深夜、早朝こそリモートワークでの時間待ちのイライラが少ないことは明らかなのでそのような時間帯が益々利用されるようになり、プレイ可能な時間帯は今後ますます狭まっていくだろう。元々海外との仕事が多い人間は、特に独り者は、リモートワークを機会に勤務時間を±4時間程度ずらすだろう(欧州は同日、米国は昨日の勤務時間帯を2時間程度ダブらせることができる)。つまり深夜のネットワーク通信量がほぼ確実に増えており、「深夜のネットは空いててゲーム三昧」とは以前よりは言いにくくなっている。少なくともウィークデーの深夜や早朝の通信量は、以前より増えているように見える。

 リモートワークは地方の企業においても固定化が進む方向にある。だから、「急に大声を挙げる住人」である君、君は自分だけが使える光回線を契約できるマンションか一軒家に今すぐ引っ越すべきだ。このアパートが常時接続型のリアルタイムゲームが何時でもできる環境に戻る可能性はほぼ無い・・・と当事者の一人である私からも言っておこう。悲しいかな人口減少で、古くても良ければ空き物件には事欠かないんだ。

2021/02/14

上野駅でつらつら

 先週の月曜日は4週間ぶりに都内の病院へ、いつものように1時間ほど真昼の上野駅内をふらふら。

 緊急事態宣言実施中だからかひと月前よりは3Fも閑散、書店内の客も本当に少なかった。気になったのは、背中に「警視庁」と書かれたベストを着たガタイの良い人達(印象では柔道無差別級&小兵の関取&ラグビーのナンバーエイト)や、警察っぽい服装だけど警視庁の表示がどこにもない人達(鉄道公安官?)が少なからず居たことだ。前者は職務質問らしきこともしてたし、後者はパトロールでもしているかのように複数のチームが動き回っていた。また、Newdaysや書店など、とにかく店長が入口付近に立っている店も多かった。

 実は先の米国大統領訪日時にも上野駅に行ったことがあった。その時にも駅内で「警視庁」の警官を見かけたが、要所々々に体形がスマートな見張りを立てている感じで今日とはかなり印象が異なっていた。いったい何だろうね・・・まぁ、不確実な情報に基づく妄想シナリオなら幾つかありますけど。

地震だよ現金だよ

 昨夜の地震にはさすがに驚かされた。大きさもあるけれど、「さぁ寝るか」とばかりに気分のスイッチを「睡眠モード」に切り替えた直後でもあったからだ。

 私の居住地は、先の大震災時では被災地と呼べるほぼ南端部にあたる。被災者証明はあっさり発行されたれたらしいし、4リットルの飲み水確保のために給水車の列に11時間並んだし(自衛隊の皆さん、あの時は有難う!)、停電は丸3日続いた。携帯電話も停電中は使えなかったが、1kmほど離れた位置の(今は無き)公衆電話は生きていて、翌日には実家と連絡がついた。食料は2日間はそれぞれパン1個づつ、1日はコンビニのそうめん弁当1個とか、なかなかにキツかった。方や、飲料水以外の水としては近所の神社の湧水が使えたのは大きかった。近所の大病院からも看護師が水の確保にやってきていた。

 昨日の地震の揺れは終始ゆったりした感じだった。最初に来た揺れはまるで縦揺れっぽくなく、最初は横揺れかと思ったぐらいだ。最近の地震は直下型が多かったのだが、直下型の場合は文字通りの縦揺れがドン!と来る。「あれ?」と思ったのは揺れが収まる気配が全く無いこと、とにかく揺れ続ける。そこでやっとまだ縦揺れ段階だと気が付いた。

 TVとPCディスプレイ(ともに23インチ)にそれぞれ片手づつをかけて腰を落として構えた瞬間、横揺れが始まった。後のTV放送などでは震度5弱とのことだったが、体感は震度6弱だった。まぁ、震度は定量的指標では無いからね。で、気持ち悪かったのは横揺れのゆったりした感じだった。継続時間は体感で1分弱、揺れ幅は大きいのだが揺れのゆったりさ加減に不自然な感じを受けた。先の大震災時のドッカンガッタンした揺れとは別物だった。

 被害らしきものはキッチンでの調理機材の落下や本やCDの低い山が崩れるレベルで、多少「うわっ!」となったのは水洗トイレのタンクの蓋が本来の位置から3~4cmずれていたことぐらいだろうか。幸いと言うか横揺れの向きが見事に画面と垂直向きだったので、おそらく手で押さえていなくともディスプレイらは倒れなかっただろうと思う。また、ゆったりした揺れのおかげか、家具類の移動は無かった。ドッカンガッタンした揺れが発生すると、PC本体や冷蔵庫などが高確率で「歩いて」移動してしまうのだ。

 ちなみにPC本体などの重い家電類は床上に敷いた防振材の上、布とエアコン以外の家電類は全て腰までの高さ以下、さらに布団から放した位置(所謂部屋の反対側ってやつだ)に置いてある。この辺りの家財のレイアウトは、やはり先の大震災の経験を反映したものとなっている。

 揺れが収まった後は、部屋のドアや窓を開閉して建物自体に歪みが無いかをまず確認、キッチンでは落ちたものは脇に寄せた上で今後の揺れで落ちそうなものも床に広げ、ガスの元栓の閉と水道の圧力をチェックした。飲料用の水は3日分、その他の水も5日分以上確保しておく癖は抜けていないので、それらの状況も改めてチェックした。

 そしてこれが重要、現金のチェックである。停電状態でモノを購入しようとすれば現金が必須、紙幣もあるに越したことは無いが、とにかく貨幣が必要だ。釣銭の用意も大変だから売る側も100円、500円単位での商いを好む・・・それが先の大震災でのひとつの教訓であり、実のところ未だSuicaを使うようなったぐらいと私のネット外でのキャッシュレス化が進んでいない主因となっている。

 日常の商取引でのキャッシュレス化がイマイチ進まない原因として、「日本人は現金取引好き」や「規格乱立の煩わしさからの、勝ち馬選択段階」以外に、「自然災害などの極限状態化では現金勝負、かつそのような極限状態は停電だけで簡単に出来する」といった実体験を持つ人の存在もあろうかと思う。

 ちなみにネット上での決済は、Amazonが未だ本屋でしかなかった時代(1998年ごろ)からクレカ直接、やや遅れてPaypal併用に早くから移行済だ。これは逆に「海外の会社からの購入にはそうするしかなかった」し「若かった」所為だったからと言える。ちなみに「カナダの会社に欧州製のDVDを注文したら、中古CDとして航空便で3日で届いた」際には、「キャッシュレス決済スゲー(ただし税関で検品されない限り)」ってなりましたね・・・って、地震からこんなところに来ちゃった。

2021/02/02

ミャンマーでの事案、「クーデター」とは未だ呼べない感の理由

 あくまで個人的な認識なので念の為。

 家族や自身の国籍の関係で肩書がやけにいびつなアウンサンスーチー氏の身柄を確保し、国家運営の実権を軍が掌握した・・・と言うのがミャンマーで現在進行形に事案なのだが、軍の行動を「クーデター」と呼ぶ報道はネットに限れば極めて少ない。「軍が国家運営を一時的に預かった状態」との認識が主流のように思われ、私個人の認識ともほぼ一致する。

  このブログでも以前に全く異なる文脈でミャンマーに触れたことがあるのだが、それは「ミャンマー国内969運動」ってやつだ。 ここでのポイントは2つ、まず仏教過激派によるムスリムやロヒンギャなどの少数民族に対する迫害はミャンマーでは以前から存在すること、そしてこの種の迫害は軍政下では軍によって抑えられていたが、民主化後は「実質的に」迫害は認められたものとなっていることだ。

 昨日のとあるニュース報道で「アウンサンスーチー氏は民族対立には有効な手を打てず」などと言っていたが、私にすれば笑止千万、軍政下でテロリストして逮捕、拘禁していた過激派(つまり迫害集団)のリーダーやメンバーを解放し、ある意味(そして結果論かもしれないが)迫害行為を実質的に合法化したのはアウンサンスーチー氏らなのは確かだからだ。故に、民族対立に対する政策に関しては、民主化直後から私はアウンサンスーチー氏を全く評価していない。むしろ、民族対立による分断状況を自身の政治基盤の安定化に利用しているのではないかと見做してきた。所詮と言うか残念ながらと言うか、彼女が庶民の味方であったことは無いというのが私の所感だ。さすがノーベル平和賞受賞者と言えよう、知らんけど。

 あと暴言を許してもらえれば、国家の上に党や特定の人物を頂く政体を「ファシズム体制」と呼ぶならば、直近の民主化後のミャンマーは紛れもなくファシズム国家であり、個人崇拝的要素も持つカルト国家に少なくとも片足を突っ込んでいる。ただ民主国家のように振る舞い続けるが故にほころびや隙は多く、純粋に圧制者であれば力で抑制可能な民族対立問題への対応もままならないという事態に陥る。国外に敵は作れないので、国内での対立を放置せざるを得ないのである。つまり、軍や国内の過激派の矛先が自分たちに向かわないように振る舞い続けてきたし、そうするしかないのだ。

 さて、本事案の発端は、軍などが国政選挙に対する不正選挙を選挙管理委員会に訴えたところ、その訴えが却下されたところにある。軍は訴えた段階で「不正選挙が認められない(=不正が行われないよう管理された再選挙の実施が認められない)場合、クーデターもオプション」と明言していたことから、今回の事案は軍の有言実行とも言える。なお、(動員の可能性も否定はしないが)再選挙を支持するデモの軍とは別に起きていたとの報道は軍の行動以前からあり、軍の独走の印象は更に薄いのが私の実感だ。

 となれば、本事案における軍の行動の正当性は、できるだけ早期に再選挙を実施し、その結果を受け入れた上で政治的実権を再選挙で生まれた政権に引き渡せるかどうか、のたった一点での判断となる。軍のこれまでの言行を信じる限りにおいては、それしか今後の展開はあり得ない。「クーデター」ではなく「軍が国家運営を一時的に預かった状態」という意味はここにある。

 あと、軍及び旧民主的政権と中国共産党との関係性についても色々な見方がネット上でも披瀝されているが、私の見方は以下の通りだ。まず 旧民主的政権は左派色が強く、かつ個人崇拝色も強いので、イデオロギー的には中国共産党との親和性は高い。そもそもミャンマーには華僑が多く経済的なプレゼンスが大きい時点で、国として中国共産党の影響から逃れるのは難しいだろう。軍も同様と言えばそうだが、軍の性として一定以上は存在するリアリストの集団の影響力、発言力が高い場合、「金や装備は貰うがイデオロギーは別」として振る舞う可能性もあり、軍全体が中国共産党になびくとは単純に考えない方が良い。個人的には、民主主義政権であった方が中国共産党にとっての実利は大きいと見る。外貨の通り道としても使えるところがミソであり、ミャンマーが海外から経済制裁を受けるような状況は望ましくない。ちょっと前までは経済制裁の実施と言えば中国への接近とワンセットだったが現在の状況はかなり違う。「中国共産党側」と言うレッテルは少なくとも現時点では中国共産党にとってもマイナス要素でしかない。故に一部の人々が主張しているように軍自体が中国共産党とねんごろであったとしても、実利の観点から「クーデター」の固定化は志向しないのではないかと考える。

 なお、私が軍首脳ならば中国共産との接近は避ける。イデオロギーが入ると路線対立の発生は不可避となり、粛軍クーデター(軍内の支配勢力が変わる軍内のクーデター)にも至りかねないからである。対立軸が左右程度なら愛国を求心力に分裂は抑制可能だが、愛国と(中国共産党お得意の)左派系グローバリズムとの対立は流血(と言うか虐殺)が避けられない。

 今後、この地域には英空母打撃軍も展開することを踏まえても、ミャンマー軍は理性的に、かつ従来の言動に従って今後行動していくことが合理的だろう。

2021/01/26

AK、更に増殖!

 ここでAKとは、カラシニコフ将軍の手になるAK-47を祖とするアサルトライフルシリーズを指すと思って頂きたい。私の記憶での現行のラインナップは、ロシア軍向けのAK-12/15と、それとは独立した輸出も想定した製品群であるAK-100シリーズだった。ちなみにYoutubeで「AK-103の2つのクローン製品を比較した動画」を昨晩観たばかりなのだが、もうね、AK-74より後のAKは、ピカティニーレールの有無ぐらいの見分けしか付かないです。

 そんな中、以前に紹介したYoutube動画シリーズ「カラシニコヴァ・ショー」に「AK-200」が登場。正直、今までのAK製品とどこが違うのか全く分かりません(T_T)