2013/09/21

ちょいと驚く

 文脈ははしょるけど、某ニュースTV番組を観ていてコメンテーターの言葉に驚くとともに耳を疑った。

 「『知らないこと』が罪だと思いました。」

 そんなの当たり前だろう。やっと入口まで来ましたね。

2013/09/18

"Bizarre Love Triangle / feat. Megpoid Eng."アゲイン

 先の三連休は台風のせいもあった外出のしようもなかったが、加えて身体が気圧低下に負けてぐったり。3DCGモデリングのリハビリは一向に進まず、いったんギブアップした"Bizarre Love Triangle / feat. Megpoid Eng."をちょいと見直すことに。一から組むのは大変だが、パラメータをちょくちょくいじるのならぐったり状態でもなんとかなる。

 今回は、Cubase+Vocaloid初心者ユーザー向けの覚書きです。

 前回のギブアップの主因は不自然なフォルマントが補正しきれなかったこと。今回のアプローチはフォルマント補正を一から見直し、かつ補正前の音も使うというもの。

 ボーカル音声のミキシングに「ダブリング」と呼ばれる手法がある。これは、ボーカルの別テイク(別の録音)を重ねるというもので、テイク毎の微妙な歌唱の違いで自然なコーラス感を出すことができる。一種の誤魔化しではあるのだが商品として流通している楽曲でも使われている手法であり、「ほどほど上手い歌唱」ほど味が出る可能性がある。

 Cubaseではpitchcorrectというピッチ及びフォルマント補正用VSTが使えるが、どうせならこのVSTを通した場合のボーカロイド歌唱音声と通さない場合のボーカロイド歌唱音声を別トラックで用意して、両トラックの音量バランスを変えて良い辺りを探してみよう。一本調子のつまらない歌唱スタイルにしたくない場合は試す価値は充分にあると思うよ。

 それぞれのトラックから良いとこ取りというのも一つの解だが、今回は補正済み音声をコアに、うっすらと補正前の音声を重ねてみた。もちろん、フォルマントはpitchcorrectでけっこう調整してある。2か所ほどはどうしようもなくて放置状態ではあるのだが。

2013/09/16

近況、十二度。

  • 理由は良く分からないのだが、今晩で「半沢直樹」が最終回と勝手に思い込んでいてアレって感じ。はたして100倍返しとなるか?そりゃなるよ、きっと。ちなみに私の次の代がいわゆる「最後のバブル入社組」、大量に採用したのは良いけれど入社時はバブル崩壊後というアレだ。
    「半沢直樹」は確かにフィクションに過ぎないけれど、「プチ半沢直樹状態」は真面目に働いている限り避けられない。私にとっての「半沢直樹」の面白さは、戦いが宣戦布告をもって明示的に繰り広げられることの一点に尽きる。

  • 会社の後輩から「××分野の本書いて下さいよ」と言われる。何故かと問うと「有名どころは皆古い」と言う。発電プラントからCPU冷却装置、水素燃焼から砂の沈殿、水洗トイレから河川、上下水道まで、出向経験なども手伝ってか手広く半可通なところが件の後輩曰く、「何でも知ってる風」なのだそうだ。

2013/09/15

2013/09/14 CBCラジオ×U-strip夜用スーパー「電磁マシマシ」

 配信中なのにこんなの書いてるということはもはや観ていないということ、今回は「秋のアイドル祭り」ということでシンセ話には行きそうもないので、Cubase立ち上げてごそごそやっている。この文章も、ヘッドフォンをとっかえひっかえしながら自作曲のミックス具合を確認しつつ打っている。

 ガチで聞いちゃうと案外ミスに気付かないものだし、アイディアも煮詰まってしまう。仕事でもそうだけどチェック作業は頭をいったん切り替えてやった方が絶対効率が良い。極端な時は、自分の楽曲のミックスチェックなのに、バッググラウンドで全く別の楽曲を再生していたりする。今日買ってきたSONYのヘッドフォンがシャリ寄りだということが実に良く分かる…まぁまだエージングしてないからなぁ……

 昼間は小一時間ほど「ゆかどち」の「上澄みと沈殿」のボーカルオンリー音源と格闘。バックトラックはOMD風とか1度ずれてるだけでまんま「時かけ」とかPowerpuff Girlsの主題歌っぽいとか4、5種類の骨格は出来ているんだけど、如何せん歌詞の下ネタ部分を聞くとやる気がガックリ失せてしまう。世代の為せる業か、自分が下品だから下ネタと思ってしまうのか、あははははは。どうせ完成しないならいっそのことディレクトリごとデータは全部捨てちゃおうか…はい、データ消しちゃいました!

2013/09/14

とろいスマホユーザー

 東京出張時にひとつ気になったことがあった。環状線の乗客の乗り降りに要する時間が10年ほど前と較べて明らかに長くなっている。そこで色々と観察してみると何のことはない、スマホをいじっている人間の動き出し、移動速度ともに遅く、加えて先読みせずに移動するから周囲の人の流れを乱すばかり、ということだった。後ろで迷惑顔を隠さない人すらも見かけるほどのレベルなのである。要は「とろいスマホユーザー」の「迷惑行為」が原因のひとつということだ。

 正直、後ろから突き飛ばしてやりたい。スマホかばって顔面血だらけ手首複雑骨折とか、お馬鹿な結果になったりしそうで不安ではあるのだが。

 ここでの「とろい」は「気遣いがない、気がきかない」とほぼ等価の意味で、「できる人がそうすべき時にそうしないという怠慢状態」とも言い換えられる。「故あってできない人がしない状態」は指していないので念の為、逆に「スマートではない行動を取っている状態」という表現はジャストミートだ。

 翻って自分の周囲を見回すと、年齢に関わらず一目置いている人ほど未だガラケーユーザーである比率が高い。とある優秀な若手は「あんなもの何の役にも立たない!」と切って捨てる。個人的には画面内の情報量の少なさにうんざりで、iPad級の画面サイズでも使う気がうせる、調べものがある場合は、同時に使える画面は3つは欲しい。

 「色々と便利ですよ」と言う人もいるが、まぁ話を聞いてもどうもピンとこないというか…
  • 列車の時間とか直ぐに調べられますよ!→
    大事な列車の時間ならば事前に調べておく方がスマート、先読み能力のなさや怠惰さすら感じることがある。
  • TwitterとかFacebookとか何処でもOKですよ!→
    個人的には「一般人のツイート」の99%はノイズでしかないからTwitterなんかどうでも良い。Facebookも見に行くところ次第で、それでもそんなしょっちゅう覗かなくても良いのではないかと思うのだが。
  • Youtube動画とかその場で再生できたりして、話題のネタ振りにも使えますよ!→
    動画をその場で見せるんじゃなくて、どうせなら「相手にその動画を見たくさせる」話術を磨こう。「じゃっ、自分で探してみて!」は私の決まり文句だ。こういうネタ振りで止めておくと、翌日あたりに話相手側から「うれしい逆襲」を食らうこともあってむしろ話が広がるよ。
  • どこでもいつでも仕事の××が確認できます!→
    馬鹿野郎!それは業務機密だろうがっ!ブラウザのキャッシュも消せ!なにぃ!キャッシュの消し方を知らないだとぉ!!!!!!
  • 暇つぶしに重宝します!→
    私はもう人生折り返したから暇なんて無いよ。どう暇を無くすか/作るか、それがスマートだと思うけどねぇ。
「気がきかない人間」は会社ではまず伸びない。東大卒だろうがMIT卒だろうがケンブリッジ大卒だろうが伸びない、というのが経験則だ。東大の博士号を持っていても、5年で「気がきく工専卒」に追い抜かれてしまう。追い抜かれた側も追い抜いた側もスマホユーザーだが、後者から「スマホは便利」なんて言葉を聞いたことがない。追い抜く実力を持った人間には、スマホ経由で手に入る情報なんてほとんど役に立たない。むしろ情報を発信する側に既に立ちつつあるからだ。

 来年度に就活の人、「気がきかないヤツ」と思われたらもうそこでの採用はないよ。

 私が今のスマホに真に望む機能は、「スマートでないユーザーにスマートに振る舞うようリアルタイムにレコメンドする機能」だ。まぁ、そもそもあれらの何処をもって「スマート」フォンなのか未だにさっぱり理解できない、電話機能付きのただの小型インターネット端末じゃないか?

2013/09/13

近況、十一度。

  • 連日の実験立ち合いでへとへと。5:30起床、気温30℃の下で半日作業しっぱなしでは意識して水分を取っても全然トイレに行かないまま。実験結果が良いのが救い、うまく商売に繋がれば言うことなしなのだが。ちったぁ痩せるかもと思いつつも、こう夕食が遅いと元の木阿弥だよなぁ。明日が最終日。
  • 今週は夕食時間を使ってこれまで敢えて無視してきたダブステップ~ポストダブステップ曲の有名どころをネット上でチェック。個人的なツボはやっぱりドラムンベースとダブステップの境界辺り。一部の楽曲で女声ボーカルを結構ポスト処理していたのはちょっとした驚き。ボーカロイドを生っぽくしようとすると面白くなくなるのに、生を素のボーカロイドっぽく加工するとそれはそれで味が出てくるのは何故だろう?

2013/09/08

2013/09/07 CBCラジオ×U-strip夜用スーパー「電磁マシマシ」

 U-stripでの視聴者数が800超えと多かった様で、番組としては何より。キラーコンテンツがより鮮明になってきたようです。かく言う私は観てませんでしたが…スウィートスポットがちょいと世間一般と違うんだなぁ、やっぱり。

”TOKYO ● 2020”

 2020年のオリンピック東京開催が決まった。善し悪しは問わないが、世界が日本の挙動を見る上で新たなモノサシが加わったのは確かだろう。

 オリンピック開催は発展途上国にとっては社会の安定、経済規模や社会インフラの充実をアピールする場であり、いわゆる先進国にあっては社会的な成熟度、特に近年においては多様性の受容度(例えば人種、性別、宗教などに対して差別がないこと)、環境保護への取り組みなどをデモンストレーションする場としての機能がある。つまり、「オリンピックの有様」は開催国の民度(あまり好きな言葉ではないが)、社会t的・思想的な課題などを浮き彫りにする側面がある。世界はオリンピック自体の成功/失敗だけを見ている訳ではないから、プロパガンダ(政治的宣伝)としての機能はもはや為政者の妄想の中にしかない。むしろ、オリンピック開催に伴う暗部をじっくりと観察されていると心しておく必要がある。

 東京開催決定には、「ちゃんと福島源発事故の対応、震災被災地の復興をやれよ」「震災復興への応援」というメッセージも含まれていると思う。2020年に日本は海外から当てられたモノサシに適う行動を取ったうえで堂々と胸を張れるか否か、テロ対策(防止には外交的スタンスも影響する、つまりソフト+ハードが求められる)も含めて宿題事項はけっこう一杯あるのだ。

 個人的には、「東京オリンピックの開催は平和あってのものである。日本は如何なる武力行使や戦争に対しても反対する。故に、今回は日本は具体的に××といった外交アプローチを取る。同盟国、関係国の協力と情報提供をお願いする」という態度、行動を今後の日本は取ってもいいとすら思っている。また、世界中の紛争地域で「東京オリンピック休戦」とか実現できないものだろうか。そういう「論理性のない休戦提案」を納得づくで受け入れられる人間とは以降も交渉できるはずだ。

 ちなみに福島原発事故対応に関しては、海外との情報共有を目的とした連絡事務所(リエゾンオフィス)がやっと開所準備に入った。余りに遅いとしか言いようがないが、まだ遅れを取り戻す余地は十分にある。

 開催決定後のインタビューに答える猪瀬東京知事の言葉のなかに「ファクト(事実)、エビデンス(具体的な証拠)が海外の方々には伝わる」という表現があった。それは国内向け、あらゆる分野でも本来あるべき姿だと個人的には思う。実のところこのような思考法は日本文化には根付いていないのだが、海外と伍していくには必須のものだ。故に、伝える側だけでなく、受け取る側もそのような思考法を身につける努力が必要になる。この力がなければ海外のモノサシを読むことすらできないし、読む立場の人間の背景によってモノサシの目盛も違うことが理解できない。

 日本の文化は文化として維持しつつ、あらたな思考法も身につける。何かを捨てる必要は全くないし、難しく考える必要もないと思う。

 ファクトとエビデンスに代表されるグローバルスタンダードな思考法と、日本文化に根差すまさに日本の美徳と呼べるもの。

 後者がいわゆるソフトパワーとしての威力を十分に発揮するためには、前者を持つことが必要だ。もし後者を誇りと思うならば、なおさら前者を鍛えよう。

 自らの歴史を「直視できない」とか「ねつ造しちゃう」云々は、前者に照らせば「ファクト」や「エビデンス」がないところでの主張なので論破可能なナンセンスに過ぎず、後者に照らせば「自らの文化に誇るべきものが見つからない」ということなんじゃないだろうか。こういう見方に薄々感づいている人も多いと思うけど、それを「他人に説明できるレベルまでに具体的に言語化」する作業も前者の要求するところなのだ。

 TPPへの参加も同様だろうと思う。TPPの交渉の席は前者に基づく闘技場のようなもので、前者のルールを知らなければ戦うことすらできない。が、争われる内容は後者に相当する国内事情に基づく自国の利益確保だ。後者剥きだしでは議題を交渉のテーブルに乗せることもできないだろう。まぁ、ゲームに確実に勝つ方法のひとつは「ルールを変える」ことだが、武力行使を除けばそれこそ前者の達人にしかできない芸当だろうね。

2013/09/05

近況、十度。

  • 報告書1本がなかなか上げられない。最盛期は1週間で3本上げていたことを思うと、体調はまだ以前に戻ったとは言えないということか。今の状態を新しいデフォルトと割り切る方法もあるが、まだそこまでいけない。とにかく職場の後輩にギャフンと言わされたい、どうせなら引導を渡してくれないか。

  • 「宇宙戦艦ヤマト2199」の次の(最後の)DVD/Blu-rayリリースが1ヶ月後ろ倒しになったが、これはつまりTV放送が完全に先行するということだ。TV放送を観ている同僚に確認したところではもう明らかに追いつかれている。キャラや絵で観ている訳ではないから単にリリースを待つだけなのだが、先のヴォリュームでもあの流通量とあっては、いつものようにリリースされた後にふらりと入った店舗で購入、というスタイルではBlu-rayは入手できないかも知れない。何れにしても最後はきっちり決めて欲しいものだ。期待薄ではあるんだけどね。

  • 「トップをねらえ!」「エヴァ」の功罪のひとつは「作品自体のオリジナル無しで良し」とする製作姿勢の肯定なのだが、要所要所に思わず唸るような捻りが加えられていたり、大抵は引用としての機能しか与えられていない。ここで引用としての機能とは、あくまでオリジナルはオリジナルとした上で作品に取り込んでいるということで、他の方法で代替可能であるにも関わらず「積極的にそれをやる」ということである。代替可能でなければ引用ではなくパクりに過ぎず、作品の世界観と不可分となればオリジナリティやクリエイティビティに関わるゆゆしき問題だ。
    まぁ、「儲かれば何でもあり」というのは絶対的に正しいし、儲かる時点でその作品には存在価値がある、がだ。
    「ガルパン」なんて、自衛隊の総合火力演習の観覧希望者が今年はどっと増えた、という報道から知ったぐらいだから、最近の(深夜)アニメなんかにはさっぱり疎い。今日同僚から「うぽって!!」という作品があることを初めて聞き、内容について更に聞いたところ銃器に基づくキャラ設定に何の捻りもないようで、ネガティブな意味で唸ってしまった。
    帰宅後Youtubeで「うぽって!!」のPVを何本か観たのだが、「銃を撃つときにちゃんと両目を開けてくれていて」ちょっとほっとした。絵面はもう想像通りの今時のフォーマットに忠実で、もうオヤジな俺には他作品とキャラの見分けがつかない。そういう作品に金銭が投入されるという状況はまだ多少面白いが、作品が面白い理由が思いつけない。「展開が読めるもの」しか楽しめないとなると、少なくとも観る側の力量が下がってることになるよねぇ…頭固いんじゃないのとか、負のスパイラルで製作側と視聴側の力量が交互に下がっていくんじゃないかとか、マジ心配。
    来年の採用面接ではこの辺りを学生にネタ振りしてみるか?俺にとっての正解は秘密だ。

  • 愛車の車検が近い。故障したトルクセンサを交換してからは走りはすこぶる快調で、ハイオクとは言え通勤渋滞に毎日巻き込まれつつ燃費17.6km/?は立派、10・15モードのカタログ値より実際の燃費の方が良いんだもの。
    愛車はオートマチックモード付きのクラッチレス5速MT、つまり「車載コンピュータが変速しても大丈夫(トルクが足りる)と判断する限り」はシフトアップ/ダウンがマニュアルで可能だ。トルクバンドの下限が1200回転ぐらいだから、街中では流れに合わせるとき以外は2000回転すら超えない運転も可能だ。まぁ、そもそも回して楽しいエンジンじゃない。が、1200~2500回転域でのアクセルレスポンスの良さはピカイチだよ。
    ちなみにフランス車の購入を考えてる人は必ず燃費を確認しよう。フランスでは排気量で納税額が決まるから、排気量を抑えた高回転型のエンジンが多いようだ。シトロエンなんかは燃費以外はほとんど満点なんだけど、実力燃費6km/?なんて話をオーナーから聞くとねぇ…。

2013/09/03

リビジョンアップ:時をかける少女 feat. Vocaloid3 Megpoid Native

 エントリタイトルの通りリビジョンを0から1へアップ、ステップバイステップでおそらく3までぐらいは行くと思われますデス。

 Megpoidユーザーで「あら、聞いてみたら意外に良いんじゃない」と思ったレベルの方は1ヶ月に一度くらいはここを覗いてみてくださいな、私のMegpoid理解はまだまだ道半ばだし、Tipsみたいなものはのっそり上げてくつもりだから。あと、私と同様に「うっかり/腹をくくってCubase買っちゃったけど使い方が良く分かんねぇ」って方もご一考下さいな。

 自分と同じ苦労を他人がするかも、という状況はつまんないもんね、少なくとも私にとっては。

で、

てな感じ。あはは、一日寝かせて聞き返してみるとアラだらけで自分でも笑っちゃう。聞いてみて、「けっ」と思ったり実際に口にしてしまった方は、以降は読まなくて無問題。もっとレベルの高いところを読みに行こう。

 実のところ、私は他人のボーカロイド曲はほぼ聞かないし、聞くにしてもまず真ん中あたりしか聞かない。理由は三つあって、①音程とかボーカロイドエディターの外でいじり過ぎていて、どれも同じにしか聞こえなくて面白くない場合が多々ある、②おそらく製作者の完成イメージにボーカロイド歌唱(?)が追いついていないせいで、オケに埋もれちゃうぐらいボーカロイドの音量が小さいか、リバーブ(エコー効果みたいなもの)を利かせ過ぎてやはり面白くない場合がある、③言わぬが華、だ。さらに加えると、少なくとも使用楽曲を聞く限り、メジャーどころの「初音ミク」の声にさっぱり魅力を感じない、ということも大きい。

 何れにしても、自作においては基本的に①②は禁じ手としている。もちろん「リバーブ必須」というジャンルの楽曲の場合は別だ。

 「でも上の楽曲ではボーカロイド音声にリバーブかかってるじゃないか!」と思った方は正しい。じゃぁ何処で自分の中で折り合いを付けているかというと、「中央のボーカロイド音声自体にはリバーブを全く利かせない」というところだ。

 ボーカロイド音声に関わる具体的なリバーブの使い方は以下の通りだ。Cubase固有かも知れない用語も含むとは思うけど、まぁ許して欲しい。繰り返しになるけど、下記の内容が用語も含めてスッと頭に入ってこない方は、今後このブログを「たま~に」チェックすると良いことがあるかもしれない。と言うか、私自身が大したレベルじゃないから初心者相手が精一杯ですよ。

  • ボーカロイド音声は中央に配置。これ自体にはイコライザーとコンプレッサーしか利かせていない。

  • 中央のボーカロイド音声を二つのFXトラックに送る。これらFXトラックではリバーブを利かせ、かつ出力はリバーブ成分だけとする。これはMixパラメータが100%ということで、あくまで原音は中央からしか出さないということだ。
    さらにFXトラックの定位をそれぞれ左右100%とした上で、10ms(ミリ秒)程度の時間差が左右で出る設定でシンプルなディレイを利かせる。上の楽曲でのディレイ時間は左右で530msと545msだ。

  • ミックスダウン(最終的な音声データのエクスポート)時に、出力全体にほんのちょっとだけリバーブを利かせる。オケとボーカロイド音声の馴染みを意図したもので、上の楽曲ではプレートリバーブ(というハードウェア)をシミュレートした設定で、Mixパラメータは2%とした。つまり98%は原音のままということだ。ここでMixパラメータはを4%以上とすると②に抵触してしまい、誤魔化し感が出て面白くない楽曲となっちゃう。

ちなみにCubaseにはボーカロイド音声の音程やタイミングなどを調整できるツール群がある。便利なツール達だが現時点ではまだ使わず、ボーカロイドエディター上で何処まで詰められるかがあくまで主眼だ。とは言え、タイミングは1ヶ所(ボーカロイドエディターにまで戻るのが面倒臭いから)、フォルマントも1ヶ所調整せざるを得なかった。この辺りの具体的な内容はそのうち書く予定なので、気になる方は2週間後ぐらいにまた来てね。

 今回はここまで。