2013/10/06

映画の大好きなオープニング3題

 今回のエントリはちょっとまったりと。すっと思い出せる「映画の大好きなオープニング3題」のご紹介です。「大好きな映画」のオープニングではありませんので念の為。

 まずは"The Billion Dollar Brain"。英国と言えばエスピオナージ(スパイ)映画ですが、本作もそんな一本。まぁ、映画のストーリーは原作小説のそれから大きく逸脱して、悪い意味で007寄りになってしまってます。製作のHarry Saltzmanは007シリーズの共同製作者でもあります。オープニングタイトルはコラージュなどを駆使した如何にも当時に多かった形式ですが、本作のものも出来は秀逸です。
 次いでは007シリーズから"Golden Eye"。「ゴールデンアイ制御システム」の如何にも実在しなさそうな佇まいや、ファムケ・ヤンセン演じるのゼニア・オナトップ(すげー名前!)の暴れっぷり(?)とか、何気に好きな作品です。オープニングタイトルは「ソビエト連邦崩壊」という状況をダイレクトに反映したものですが、煙、拳銃の銃口を女性の口から出すなど絵作りはフェチ度が高いと言うかかなり変態的です。まぁ、悪く言えば品がない、ということなんですが。
 最後は"Contact"。尺が長めなので少しダレるところもありますが、基本的には良作でしょう。オープニングタイトルは衛星軌道ぐらいから見下ろした地球の夜側の画、(映画製作時の)今時のラジオ放送っぽい感じの音で始まります。画面の地球が小さくなるにつれラジオらしき音声の内容が古くなっていき、やがて音は無くなります。つまり、画面に映し出されている宇宙空間は、人類がラジオを使い始めた時点の電波すら届いていないぐらい遠いということです。地球からのラジオ電波が届いていないのですから、その空間からの光も地球には届いていません。そして、その宇宙空間の情景を少女時代の主人公は想像力という力で見ています、といった感じのカットでオープニングタイトルは終わります。劇中で、主人公はそんな地球からはるか離れた宇宙の情景を実際に目にすることになるのです。

アクセス解析:検索ワードラウンドアップ

 久々に当ブログのアクセス解析結果を見てみてびっくり、アクセス数が5倍以上に増えている。理由は簡単で、みんなiOS7でエラい目にあっているようです。あなたは決して一人ではないですよ。

 という訳で、当ブログのアクセス解析から分かったみんなが使う検索キーワードまとめ(ラウンドアップ)です。件数よりもインパクト重視ですけどね。
  • iPod touch iOS7 不具合 アップデート
     アクセス数増大の最大要因はiOS7。
     個人的にはiOS7.0.2はかなり良いんではないかという気がしてきました。iOS7.0は無かったことするべきです、あはは。iOS7にアップデートするとカバーフロー表示がアルバムジャケットのタイル表示に置き換えられますが、これも割と使い易い気がしてきてます。ジェスチャでジャケットの拡大・縮小もできるしね。むしろiTunesのアルバム表示も同じようにできないか(アルバムタイトルとか表示しない)っていうぐらいの気分になってます。
     ただし、iOS7ではスワイプや拡大・縮小のジェスチャとか、各画面で要求される操作が整理されていなくて、「こうしたいんだけどどうすりゃいいの?」という状態に何度も陥っています。操作に関しては仕様が論理的ではありませんし、iOS6を基準にすると直感的でもありません。Apple製品ですからそのうち良くなります、iOS8が楽しみです。
     iOS6が基本的に横スワイプとタップだけで操作するように出来ていた訳ですが、iOS7はそうじゃないということを受け入れなければなりません。今回ばかりはMicrosoftチックでもあきらめましょう。「やりたいことははっきりしているのにどう操作すれば良いか分からない」という状態を生むというのは一種の不具合ではありますが、そもそもAppleってそんなしっかりした製品作った試しは無いでしょ?いつものことです。

  • iOS702 アイコン 色
     やっぱりちょっとケバい気はしますよね。個人的にはiPod touchは音楽プレーヤーとしてしか使ってませんから、起動後2~3秒を我慢すればケバケバしい赤い文字にイライラするだけで済みますよ。

  • ios7 アップデート 音質劣化
     iOSアップデートと同時期にそれまで使っていた既に型落ちヘッドフォンを壊してしまったので、iOS変更による音質変化は分かりません。あのビットレートのAAC音源では音質なんか気にしてもしようが無いかとも思いますが如何でしょうか。

  • iPod touch ios7.0.2  右にスライドで検索
     iOS7では縦スワイプで検索です。
    3つまであるどのホーム画面からでも検索にアクセスできるようになったという意味では、こちらの方法の方が合理的ではないでしょうか。iOS6のスワイプは一次元的、iOS7のスワイプは二次元的とも言えるかもしれませんね。

  • ios7でもカバーフローを使いたいios7 横にするとアルバム画面になってしまう
     カバーフローは過去のものです。ダサいです。使うべきではありません…とは言えないよなぁ。気持ちは分かります。
     iOS6でも画面を横にするとカバーフロー画面になりませんでしたっけ?

  • iPhone 脱獄 ios7.0.2
     脱獄???

  • iTunes 11.1 応答なし
     まるで潜水艦が出てくる戦争映画のタイトルみたいです。日常茶飯事なので私は全く気にしていません。
    そもそもAppleってそんなしっかりした製品作った試しは無いでしょ?いつものことです。

  • 2199*駄作、宇宙戦艦ヤマト2199 つまらない、2199 酷い
     まぁ、そうでしょう。

     2199のTV放送されたバージョンは過去のものです。ダサいです。観るべきではありません…とは言えないよなぁ。気持ちは分かります。そもそも×××ってそんなしっかりした作品作った試しは無いでしょ?いつものことです。

  • コスモタイガーⅡ 黒い部分
     確かに気になりますよね。ちなみにバンダイのEXモデルでの解釈は私は大嫌いです。
    おそらくあの部分のみだけいじっても、全体として整合性の取れる解釈は無理だろうと思いますが如何でしょうか。

  • イデオン 絶望
     どういう文脈で出てくる検索ワードなのかが全く推定できません。3日に1回はアクセスログに現れます。

  • 初音ミク V3 アクティベート
     アクティベートサーバーはまだ不調なのかな?

2013/10/01

最終回…で、完全新作劇場版ですか…

 「とんち」の意味をを調べると「その場に応じて即座に出る知恵、機知」ということらしい。

 「機知」はけっこうポジティブなニュアンスが強いから、あんまり自分のアイディアを「とんち」と呼ぶのは危険な気がする。本当にそのアイディアが「機知」と呼べるほどのものかどうか、判断は他人に任せた方が公平だ。

 最終回まで見終えて、ついに「とんち」を感じることがなかったことを明言しよう。

 単にご都合主義で、無用に感傷的で、時に演出が過剰に感覚的で、ネタを散々食い散らかしながら大事なところに限って回収しなかったのが「宇宙戦艦ヤマト2199」だ。物語や世界観との整合を欠いた「ちょっとしたアイディア」は「とんち」ではない。物語や世界観の論理性や合理性の欠如は回を重ねるにつれて耐えがたいレベルにまで達し、夢の機械「コスモリバースシステム」は作品の製作者のためにのみ存在することがあからさまとなり、「青い地球の回復」のカットにカタルシスはない。

 夢の機械は「可能性として有りうる世界」を現実とする一種の量子状態観測装置+αのようだ。2199における「波動」は、量子力学における「波動」と「まるで同義と解釈せざるを得ないように」取り扱われている。量子力学的並行宇宙仮説のひとつに基づけば、「地球が青いまま」の並行宇宙は存在確率がほぼ0%ながら存在する。存在確率が小さくともその状態を観測すれば、「地球が青いまま」の宇宙の存在確率は0%か100%の「どちらか」に収斂する。量子力学的並行宇宙仮説で保証されるのは実はここまでだ。

 一方、夢の機械は「必ず」望む並行宇宙の存在確率が100%の状態のみを選びとる(0%に収斂することを排除する)。つまり、夢の機械の機能は「量子力学的並行宇宙仮説で説明可能」かと見えつつ、実は最後の最後で「前提である(かも知れない)量子力学的並行宇宙仮説から当然得られる結果を否定」してしまっているのだ。「存在確率が100%の状態のみを選びとる」ことは、量子力学的並行宇宙仮説の枠組み内では不可能ということだ。

 考察や理解の浅さか、都合の良いところだけのつまみ喰いか、夢の機械はそんなものにしか見えない。「夢の機械は作品の製作者のためにのみ存在する」というのはそういう意味だ。

 そんな夢の機械の存在を前にしては、如何なる物語も成立し得るが故に如何なる物語も意味がない。それは「とんち」ではなく、世間一般では「ずる」と呼ぶ。比較的近いところでは、「エウレカセブンAO」の「クオーツガン」が夢の機械として「ずる」に加担していた。

 「あなたのやりたい事は分かるし、実際にやってるようだね」という言葉を贈ろう。問題は、「宇宙戦艦ヤマト」でそれらをやることの必然性が全くないことだ。私が改変部や新しいアイディアと物語や世界観との整合にこだわり続けた理由はそこにある。これではまるでファンフィルムであって、プロフェッショナルな仕事とは思えない。「木を見て森を見ない」とはこのことだが、OSTの異常なマスタリングなどに照らせば「木すら見ていない」とも思える。力量がなかった、常識がなかった、と堂々と言えるのならばそれはそれで清々しいが、どこまで自覚があるのだろうか。

 儲かる限り、そんな作品でも作られ続ける。だからそのような作品が生まれ続けることに視聴者側にも一定の責任がある。この辺りはちょっともどかしいところだ。

(2013/10/5加筆修正)

2013/09/30

「初音ミクV3 ENGLISH」ってば:補足

 先のエントリで、「初音ミクV3 ENGLISH」、「Megpoid ENGLISH」及び「SONiKA + V3 Vocaloid Engine」の周波数分布特性について触れたけれども、実のところ自分の耳に基づく見解だった。耳には結構自信があるから不安などは感じないものの、やっぱりちゃんと一度定量的に確認しておいた方が良い。という訳で、3つの英語ボーカロイドの同じ英語フレーズ(同じvsqxファイル)の周波数分布を調べてみた。使用したアプリは"Sound Engine FREE"、これは優れモノですよ。

 実際に周波数スペクトルの時間変化を見ても、結論は変わらなかった。赤~オレンジが音声を特徴付ける周波数成分。一番下が音程を決める周波数、下から2つ目より上がフォルマント周波数だ。

 Megpoid Eng.は音程を決める周波数より下の周波数成分が他と較べて低く、こもったような「もこもこ感」が出にくいのは明らか。またMegpoid Eng.とミクV3 Eng.の500~1kHzの中周波数成分の有無の違いは明確だ。「ミクV3では中周波数域をイコライザーで持ち上げても全然美味しくない」のはそもそもその周波数領域がスカスカだからだということが良く分かるねぇ。

 にしても、V3 Editorは何時まで待てばバグフリーになるのかねぇ…

2013/09/29

iOS7.0.2 + iPod touch

 iPod touch(5th Gen)のiOSを7.0.2(11A501)にアップデートした。先に書いておくと、もう1台のiPod touchはまだアップデートしようとはとても思えない。

 実は7.0時代には書き忘れていた不具合があった。縦向きで曲を再生中に本体を横向きにするとカバーフロー相当のアルバムジャケットのタイル表示となるが、7.0時代にはその画面上に再生中の曲の画面が重なって表示されてしまい、アルバムが選べなかった。まぁ、本来これは不具合なんてレベルの話ではないだろう、ベータ版じゃないんだから。

 わざわざ上記の不具合に触れたのは、もちろんiOS7.0.2では解消されているからだ。

 それにしても、ミュージックのアイコンや文字、記号で使われている赤色は別の色に変更できんもんだろうかのぉ…何時見ても気持ち悪いわぁ。

追記(2013/9/30)
アルバムジャケットのタイル表示となるが、7.0時代にはその画面上に再生中の曲の画面が重なって表示されてしまい、アルバムが選べなかった。
おそらく縮小のジェスチャーでアルバム選択ができるようになったのだろう。その時はそこまで気が回らなかったんだけど。

「初音ミクV3 ENGLISH」ってば

 ボーカロイド製品のアクティベーションでは専用サーバーへの接続が必要だ。

 聞くところによると昨日はそのサーバーが高負荷で落ちちゃったんだそうだ。凄いもんだね「初音ミク」は…とか書きつつも、実は私もサーバーダウンの影響を受けた一人。おそらくサーバー復旧前後に何回かアクティベートに挑んだタイミングだったようで、4回ほどネット接続エラーでアクティベーションに失敗。成功するまでに迷惑メールが11件届いちゃったよ、あ、俺のPCちゃんとネットに繋がってるじゃん、あははって感じ。

 これで一気に「初音ミク楽曲の質が向上」なんてことが「もし」起ってしまった場合、その原因分析はちょっと面白いですよ。はたして原因は「初音ミクV3」の出来の良さなのか、それともMacもサポートしたことなのか、とか。大げさに言えば、林檎使いは窓使いよりも本当にセンスが良いのかっつー話にけりがが付くかも知れんよ、ということですよ。俺みたいな元熱狂的林檎使い(SYSTEM6まで)はどっちですか?

 で、知ってる人は知ってるように、俺は基本的に「ボーカロイドはウィスパー系以外は英語バージョンしか買わないよ」という人、ということは裏を返せば「初音ミクV3 ENGLISH」は買っちゃう可能性はある訳で、ハイハイもちろん買いましたよ、と。アクティベーションの件はそういうことです。

 んで、「初音ミクV3 ENGLISH」はどうなのよ、という話なんだが、なんだかなぁ…。自分の中のベンチマークは"VOCALOID2 SONiKA+V3 Voacloid Engine"で、こいつは余裕で超えてもらわないといかんのだけれども、ん~。

 滑舌は明らかに「Megpoid Eng. > 初音ミクV3 Eng.≧ SONiKA+V3 Engine」、これはフォルマント特性とも無関係じゃない。

 "Megpoid Eng."はとにかく声がひっくり返ることが多くて難渋するが、これまで触った限りは"初音ミクV3 Eng."はほとんどひっくり返らない。と言うか、"初音ミクV3 Eng."(そしておそらく「初音ミク」自体)が「声が裏返りっぱなし」なのだろうと。なので編集しててもなかなか味が出ないと言うか、1時間も聞いているともう勘弁というか、触る度に使う気が失せるというか、少なくとも触ってても面白くはないことと、意外に「初音ミク楽曲」では声質自体がいじられてきていないのだなということを身をもって知った次第。

 周波数の話をすると、"VOCALOID2 SONiKA"自体は30Hz以下の低周波数成分が多く、かつ2kHz以上の高周波数成分が少ないので、全体としてもこもこした印象になる。低周波数成分はイコライザーで削れば良いのだが、中周波数成分とのバランスを取るために高周波数成分をイコライザーで持ち上げると音質が全体としてどうしてノイジーになり、さらに音自体が痩せてしまう。結果、「もこもこ」か「(痩せて)スカスカ」かの二者択一とならざるを得ない。"Megpoid Eng."は中~高周波数成分ともに多めで、強めにイコライザーを利かせても音が痩せにくく、声質が変わらない範囲で落とし所を見つけ易い。周波数成分分布は"Megpoid Eng."が実際の人声により近いので、人声を使う場合のノウハウがかなり活用できる。

 "初音ミクV3 Eng."は低、中周波数域ともに低く、もともとからして「痩せた」音だ。確かにこれはいじり代がない。破綻しにくいという意味では使い易いのかもしれないが、引き出しが一個しかないようなもの、というのも如何なものか。

 "VOCALOID2 SONiKA"でも、「もこもこ」と「スカスカ」を重ねて使うという奥の手が実はある。それぞれの音量とリバーブのカットオフ周波数域の設定によっては格段に聞き易い音質になるよ。

 ちなみに"初音ミクV3 Eng."で中周波数域だけ豪快に持ち上げると、個人的には何を言っているのか分からなくなる。要は重要なフォルマント成分が高周波数寄りにあるということだろう。「声が裏返りっぱなし」というのはそういうことだ。おそらく、Skypeとか通しても何を言っているのか分からなくなるんじゃなかろうか。

2013/09/25

"ENOLA GAY/OMD"ボーカロイド用試作オケ

 "Megpoid Eng."の購入を決めた際、カバーなりコピーなりしたい曲が4曲ほどあった。1曲目はすでに最初のバージョンをフィックスした"New Order"の"Bizarre Love Triangle"、そして2曲目が"OMD (Orchestral Manoeuvres in the Dark)"の"Enola Gay(1980)"だ。

 "Enola Gay"は女性の名前で、広島に原爆を投下したB-29爆撃機の愛称だ。歌詞には原爆が爆発した時間である8時15分や、広島型原爆の愛称である"Little Boy"などが散りばめられている。この曲の邦題は「エノラ・ゲイの悲劇」だが、個人的には色々思うところもあって酷い邦題という思いがぬぐえない。

 さて、試作オケだが、いつもの如く音数を節約した劣化版コピーだ。

 ベースには"SynthMaster2.6"を早速投入、さすがにまだスクラッチからの音作りはできないのでイメージに近いプリセット音を選んでフィルタ周りを中心にパラメータをいじり回った。各レイヤーで使えるエフェクター"Ensemble.(アンサンブル)"が結構強力で、少し音を広げたい(ステレオ感を付加したい)場合に実に重宝する。ドラム以外の他の音色3つは「1980年代FM音源シンセのプリセット丸出しみたいな音」という具合にイメージが明確だったので、全て"Z3TA+2"でスクラッチから作った。

 昔の自作MIDIデータも再利用し、おかげで先の連休のうちのほぼ一日で楽曲データ自体は完成した。まぁ、歌メロをボーカロイドで置き換える段階で音色、音量バランスや定位は見直さないといけないだろうけどね。

2013/09/23

iOS7 + iPod touch:補足

 少し他の人のiOS7 + iPod touchrレビューを調べてみると、自分のiPod touchでは見られない不具合も起きているようだ。ちなみに私のiPod touchはいわゆる第5世代64GB(MD718J/A)、iOSバージョンは7.0(11A465)だ。

 不具合と言うのは、「ミュージックビデオを画面縦向きで再生した場合にビデオの縦横比がおかしくなる場合がある、再生中に画面を横向きにすると『アルバムジャケットがタイル状に並べられた画面(iOS6でのカバーフロー画面相当)』になる」というもの。

 私のiPod touchでは上記の不具合は発生しない。

 その代わり、ミュージックビデオは画面の向きに関係なく画面横向きでしか再生されない。つまり、画面を縦にした状態(この時点では画面は縦向きに即した表示である)で再生を開始してもビデオは画面横向きで再生され、本体の向きを変えても(表示の上下方向は適切に入れ替わるが)画面は横向きにしか使われない。

 う~ん

半沢直樹、最終回

 良かったです。う~ん、何が良かったかは極々普通だから別に書かんでも良いでしょう。

 ただ、取締役会での半沢の「東京中央銀行の現状について」の語りは私の持つ「半沢像」らしくないというか、違和感が凄すぎた。ああいうところがスパっと抜けてる感じがこれまで良い塩梅だったのだが、最終回、しかも取締役会でアレはないだろうって気がする。ラストカットにも違和感、出向辞令を聞いての半沢の表情の変化は私の持つ「半沢像」と全くなじまない。

 とはいえ、ラストカットは漠然と撮られたものでは無い筈だ。あの表情の変化が示唆する「半沢のその時の有様や周囲状況の認識」、そこに出向の理由の一端があるのかも知れない。

 半沢も私を含む視聴者の多くも、事の全体像が実は見えていないってことかな?

SynthMaster 2.6、こいつは楽しい

 昨日の「電磁マシマシ」のゲスト、生方則孝さんから紹介のあったトルコのソフトシンセ"KV331 Audio SynthMaster 2.6"が楽し過ぎ。

 「電磁マシマシ」の音声だけ流しながらさっそく評価版をダウンロード、1時間程いじってから迷わず購入した次第。万人に勧められるかと言えば疑問だが、「Cakewalk PsynⅡが大好きだったけど後継のZ3TA+、Z3TA+2がなんか物足りない」、というピンポイントな人には手放しでお勧めする。30個のフリーVSTiプラグインをチェックする暇があるなら…買っちゃえ!

 ファーストインプレッションというか、思ったことをこちょっとだけ。
  • 音作りのフローはオーソドックス。Z3TA+シリーズの音作り経験があれば取扱説明書は不要。ただし、パラメータは多いよ。

  • 購入したのはStandard版、3×50種の追加プリセット込みで$129也。プリセットを追加しないFactory版は$99だが、音作りを学ぶ一番の早道は気に入ったプリセット音の分析に尽きる。Kraftwerk、冨田勲、Wendy Carlosが使った音色を再現したプリセットを中心に追加した。


  • 2オシレータ×2レイヤーなので4オシレータ?と見せて各オシレータの上流にはモジュレータがある。Z3TA+シリーズは6オシレータだけど、上流側のオシレータをモジュレータとして2オシレータ1組で全て使うと3オシレータ相当。基本波形の編集パラメータの多さはZ3TA+2の侮れない強みなのだが、SynthMaster2ではモジュレーション(PM、FM)だけでなく単一のオシレータで私の大好きな加算合成が使える。Z3TA+2で正攻法の加算合成に挑むとオシレータが幾つあっても足りないんだよねぇ。
    ユニゾン機能も強力だ。

  • フィルタのある種のエグさは生方さんの言葉の通り。シンセをいじらない人はフィルタと聞いてもピンとこないと思うけど、実のところグラフィックイコライザーの親戚と言って良い。グラフィックイコライザーは例えば低音域を強調したい時とかに使うけど、フィルターは低音域なり高音域なりをほぼ鳴らなくするものだ。
    シンセのフィルターにしかない特徴は「レゾナンス(共振)を許容するどころか、その効果もパラメータで制御する」こと。レゾナンス成分は元々の波形に含まれていない音だから、グラフィックイコライザーでは絶対発生させちゃいけない。歴史的には「共振しちゃう安いフィルター素子を使ったら面白い音が出せるシンセが生まれた」みたいな背景もあったようなので、フィルター素子の特性がシミュレート可能な機能の登場は必然だったのかもしれない。フィルターのパラメータだけセーブできる機能は、云わば「自分が設計したフィルター」をストックできるみたいなものだよね。

  • 2、3時間調べただけだけど、追加プリセットのパラメータ設定は本当に勉強になる。特に重要なのはCPU負荷を上げずに欲しい音を作るテクニックだ。追加プリセットは作成者毎にグルーピングされているので、作成者毎にパラメータを調べれば癖なりテクニックなりも見えてくる。
    とても驚いたのは「FM音源で作られた音」の再現にFM変調を使っていない場合が多々あること。これは「FM変調後の波形が既に用意されているから」という話じゃない。ソフトシンセは音色製作ツールであって「音色生成過程のシミュレータではない」ということなのだろう。
    何かちょっと目が覚めた感じ、こいつはちょっと厳しい一撃だよなぁ。