2013/11/30

フィアット「ツインエアエンジン」インプレッション:+デュアロジック編

 さて、現在の愛車はFIAT 500 Twinair、グレードについてはどうせエンジン、トランスミッションには関係ないから触れなくて構わないだろう。あと、カタカナ変換が面倒臭いので、以下はFIAT、Twinair、Dualogicなど英語表記のままとさせて頂く。「デュ」とかは入力からして面倒くさいのさ。

 1週間、主に通勤で使った印象は、「実に楽しい」。

 旧愛車のPandaも乗ってて楽しい車だったのだが、チョイと質が違う。Pandaは「走る、曲がる、止まる」がほぼ均等に楽しかったのだが、500 Twinairでは「走る」が突出して楽しい。これは重量+5%に対して馬力+40%というのがまず効いているのだろう。車重をあまり感じさせず、運転操作に対するレスポンスのダイレクト感がPandaより強いせいかと思う。「スピードが出せる」ことではなくて、「加減速がより思いのままになった」ことを楽しいと感じていると理解頂きたい。例えば、Pandaでもエンジンブレーキは多用していたのだが、3速⇒2速とシフトダウンする場合のみエンジンブレーキが効きだすまでラグが大きかった。500 Twinair+Dualogicではその種のラグはない。ただし、TwinairエンジンはPandaのFIREエンジンに比べれば高回転寄りのエンジンだから、エンジンブレーキの効きはPandaの方が大きい。

 Twinairエンジンは、低回転、特に1500回転以下では、腹に響くような「ドドド…」という低周波音を発することがある。これは正しいのだが、単に回ってる分には基本的に出ず、アクセルをある程度踏み込んでいて、かつその時にトルク不足となると出る。だから、その音が出そうだなと思えば実はシフトダウンすれば良い。そのような条件下では、Automaticモードではアクセルを踏み込むとサクッとシフトダウンしてくれる。アクセルをぐっと踏み込みんでシフトダウンよりちょっと早いタイミングでアクセルを緩めると、「ドドド…」の頭の「ドッ」が出るか出ないかぐらいでほとんどショックも無くシフトダウンする(アクセルを踏み込んだままだとシフトショックが出る)。Manualモードならばアクセルを踏込んだ状態でAutomaticモードに入れてシフトダウンのタイミングに合わせてアクセルを緩める、あるいは手動でシフトダウンすれば良い。Manualモード主体で1週間も乗れば、「ドドド…」を出すか出さないかはかなり意図的に使い分けられるようになると思う。

 今日気付いたのだが、FIAT 500のDualogicでは停止状態で2速に入れられる。まだ1回しか試していないが、発進時の「ドドド…」発生防止に2速発進は有効かもしれない。このあたりについては色々試してみてからあらためて書くつもりだ、

 Dualogic自体はさすがに旧愛車のPandaより格段に良くなっている。シフト操作と実際のシフトとのラグはあるものの、シフトショックは大幅に低減されている。また、Pandaでは鬼門だった(回避するための操作方法がついに見つけられなった)半クラッチ状態からクラッチオフ状態への切り替え時のショックは全く感じない。500Twinairではシフトのラグが走行状態やアクセル操作によって若干変わるが、これはシフトショックを低減するため制御によるものではないかと思う。

 不満点もひとつ挙げておく。500 TwinairではECOモードとCITYモードを独立してON/OFFできない。ECOモードをONにすると、CITYモードもONになるのだ。

 ECOモードというのは、エンジン及びシフト制御を低燃費、低排ガス放出量寄りに変更するモードである、最大トルク、馬力ともに抑制されるが、軽くラッシュに巻き込まれる通勤用途ではむしろ有難いモードだ。一方、CITYモードというのは市街地運転用に電動パワーステアリングのアシスト量を増やすモードだ。従って、CITYモードではステアリンがものすごく軽くなり、舵角感もけっこう変わる。旧愛車のPandaや500 1.2などはECOモードとCITYモードは独立してON/OFFでき、Panda時代はほぼECOモードON、CITYモードは購入直後に1回ONにしたことがあるだけで常にOFFだった。

 CITYモード時の舵角感の違いにはまだ慣れられず、走行中はECOモードはONだが、駐車時や発進時にはCITYモードをOFFにするためにECOモード自体を一時的にOFFにしている。

追記(2013/12/1):

 2速発進が可能であることに気付いたことをディーラーに話したところ、「Pandaではできませんでしたか?」。できた記憶はないのだが、いずれにしてもPandaじゃトルク不足で無理だったんじゃないかと思う。実際のところどうだったんだろう。

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