2022/12/03

にじジャーニーベータテストへようこそ

 内容はエントリタイトルの通り。ベータテストへの招待が届いたので、早速使ってみた。

 ちょっとした初心者ムーブ(別にやらなくても良い操作をしてしまう)の後、最初に生成された4つの画の一つを見ていきなり「ああ、これですよ。私が描きたかったのは!」となってしまった。左右反転してトレパク良いっすか?

 プロンプトからの入力(画像生成のためのキーワード)は

anime, girl in russian spacesuit on earth orbit, sunrise, flat color
(アニメ、地球衛星軌道上のロシアの宇宙服を着た女の子、日の出、べた塗り)
だ。このあたりのキーワードは、自分のYoutubeチャンネルなどで昔から使っているキービジュアルのネタ(厳密には、ロシアではなく「今も崩壊せず存在している実在しないソ連」だが)を反映している。キーワード指定はしていないのにも関わらず、緑色系のショートカットヘアとなっており完璧だ。

 さて、本キーワードで生成された画像を見ていて気になったのは、長髪は平気でヘルメット外まで拡がることと、AI自動生成画像にありがちな「手のような何かが手の位置に付いている」状態が少なくなかったことだ。まぁ後者については、ゴツい手袋の所為でそう見えてしまったかも知れないけどね。

クロージング:どこそこダイレクトの商売

 昨日、発注品が届いた。NECの8インチタブレットだ。Lenovoが聯想がなどとどーのこーの言うでない、かつて日本IBMにThinkPadを発注した際には、IBMロゴ付きのPC本体がLenovoのロゴの段ボール箱に入って届いたものだ。購入確定から到着まで30日、ダイレクトショップのページに書かれていた「(予約品なので)最短4週間で発送」は伊達ではなかったようだ。

 触ってみて直ぐに分かるのは「(CPU)パワーないなぁ」と言うことだ。とは言えそれは納得済での購入だ。用途は携帯音楽プレイヤーだから、SoundID(ちょっと特殊なヘッドフォン向けイコライザー、必須)とMusicolet(ローカル音楽ファイル再生に特化した音楽プレイヤーアプリ、超お気に入り)の同時起動に耐えれば良い。iPod Touchが商品ラインナップから消えたことに対する対応だが、Musicolet在りきの選択肢とも言える。

 「ローカルにファイルを置いてある聞きたい曲を、まさに聞きたい時に聞く」という配信全盛時代に逆行する私のスタイルは、実のところプレイリスト在りきのiPod Touchとも相性は悪かった。そういう私のiPod Touchへの不満に見事にリーチしたのがMusicoletだった訳だ。音はSoundIDでいじるのが前提だし、やはりプレイリスト使用が前提とならざるを得ないWalkmanシリーズは最初っから対象外だった(あ、今はAndroid DAPになっちゃってるのか?と後で気づいたので追記・・・5年近い社会との隔絶は如何ともし難し)。

 256GBのmicroSDカードも取り付け(音楽ライブラリは現在90GB)、PC上の音楽ライブラリとのシンクロも自宅wifi経由で設定し、さぁ準備は整った!

 なおナビゲーション方法には、Android11のデフォルトであるジェスチャーではなく昔ながらの3ボタン(◁〇□)を選んだ。「設定>ユーザー補助>システム ナビゲーション」でナビゲーション方法は切り替えられるのだが、ネット上のいろんなところのレビューを見る限りそれを知らないまま不満を抱えたつつジェスチャーを使っている人も少なくないようだ。用途が限られた私の使い方だと、通知の設定を追い込むことで3ボタンの方が操作の手間数が少なくできるのだが、通知設定を追い込まず、さらに画面がより小さい場合は、ジェスチャーに分がある気がしなくもない(←iPhoneユーザーなのでスマホ級の画面サイズでのAndroidの操作感が分からない)。ジェスチャー ナビゲーションが未だなじまない人は是非お試しあれ。

2022/11/06

昨夜は水炊き

 昨日は、いつものようにいつものスーパーマーケットでお買い物。「今夜は一人鍋やるで」とばかりに材料を購入したら、買い物バッグ(サブのサブ通勤バッグと兼用、ビニール袋内蔵)の見た目に軽くうふふってなった。ガンダム・センチュリー世代が持ちがちな、特殊装備のザクⅡか何か感がある(異論は認める)。ネギウマー。


どこそこダイレクトの商売

  ほぼ何も考えずに、情報機器メーカーの製品をその直販ショップに発注した。先週は祝日もあったし、100%在宅勤務の週だったので、受け取りにも困らないだろうとの計算があった。実際、アパレルを含む他の通販発注品や調剤薬局からの医薬品は全て水曜日までに受け取れている。「お金持ち」とは言ってくれるな。これらはボーナス後出費の先出しだ。まさに明日からでも使いそうな冬物アパレルは購入をボーナスまで待つ理由が無い。また、11月1日に値上げされた製品の価格がボーナスセール如きで値上げ前以下まで下がることは、アウトレット品扱いにでもならない限り有り得ない。

 さて件の情報機器の発注だが、取引成立から6日(一般国内企業の休日含む)で「商品手配中です」との連絡メールがあった。

 まだ発送もされてもいない…だと?

 このアリバイ作りメールかな?なメールの文章を読むと、発注品が「予約品」と呼ばれていた。いやいや「在庫あり、最短1~3日でお届け」との表示だったから発注した訳(発注後も同じ表示だったのを確認している)で、別に予約した訳じゃない。こりゃ、二度とここは使わないなぁ。

 Amazon Primeサービスの価値を送料負担者の扱いや発注から商品受け取りまでの早さに置く主張には同意するが、個人的には在庫の有無から受け取りまでの状況把握が簡単で、かつ経験的に信頼できるものである点も強く押す。

 要は、「いつ届くのか分からん」では受け取りを自分自身のスケジュールに組み込めないので色々面倒なのだが、Amazon Primeサービスならば、まぁ、面倒を避けるか、面倒を許容するかの選択が発注時に可能だ(その判断を適切に下せるだろうと信じられるレベルで情報が提示される)。少し視野を広げれば、流通業者の現場負荷にも係わる話だ。置き配にはまだ盗難リスクからの心理的抵抗はあるものの、私の想像する流通業者の現場の論理からは、再配達を不要とできるとの一点を持ってでも十分に合理性がある。ここは個人の好みの分れるところではあろうが、私の居住地域をカバーする流通プロバイダーの中には、置き配であっても呼び鈴を1度鳴らす人がいる。着予定時間が絞り込めて、到着を待っている状態なら、個人的には有難い流儀だと言える。呼び鈴とほぼ同時に配達完了通知がスマホに届くことすらあった。

 で、いつ届くのさ、っつーか、いつ発送されるんですかね。

 ちなみに値上げ日以降は、ヨ〇バシ.comの方が価格含めて購入時の条件が色々と良くなってしまった。よりにもよって、少なくとも3個程度の在庫品に関しては、発注済品よりも1クラス上の製品が同予算で購入できるのではないかというギリギリにまで価格が迫ってきていた。加えて、在庫はあるのでエクスト〇ーム便なら発注確定の翌日には届くと言う。いや、ねぇ、え、うん。

2022/10/31

NECのタブレット、ダイレクトショップで「品切れ」増える

 諸般の理由から、NECのAndroidタブレットをダイレクトショップで本日購入した。成約は17時過ぎ。そのほぼ直後から、ダイレクトショップでタブレット製品の「品切れ」の表示が見られ始めた。私が購入した製品も夜にはそうなった。

 その原因らしきことは直ぐに分かった。タブレット製品の11月1日(つまり明日)からの値上げがプレスリリースされていたのだ。一種の駆け込み需要ということになろうか。私の購入は品切れ直前のタイミングだったことになる。

 Android(系)タブレットでは。これまでAmazonのKindle Fireが個人的には有力な選択肢だった。「安かろう、悪くなかろう」を地で行くコスパが高さがその理由だった。しかしFire OS8でGoogle Playの導入が不可能となった時点で、もはや選択肢とはならなくなった。私の愛用アプリのうちの外せないものに限ってアマゾンアプリストアから導入できないのが原因だ。とは言え、「使い物にならないのではないかと言うAndroidタブレットに対する私の偏見(≒食わず嫌い)を捨てさせ、私なりのその使い方の発見へと導いた」のは散々弄り回したKindle Fireに他ならない。

 まぁ、冒頭に書いた「諸般の理由」の一つはここにある。KindleなどのAmazonエコシステム内の用途にはOSがアップデートされても問題無い筈だ。なので、Amazonエコシステムに依存しない用途はとっとと別のタブレットに、しかもそれら用途により適した仕様の(コンパクトな)ものに移してしまっておこうと言うことだ。例えば、移動「先」とか座席を確保した長距離列車移動中などでしか使わない音楽プレーヤーは、決して小さい必要は無い。聞きっぱなしではなく、積極的に聞く楽曲を選び続けるタイプの私の場合、使い勝手の良いアプリにさえ出会えればむしろ7~8インチディスプレイのタブレットの方が操作にストレスが無い。

 何故NEC製品なのかの理由は、取り合えず量販店で色々触ってみて一番使用感がフィットしたことぐらいかな。

2022/10/14

水星の魔女、初見

 Amazonプライムビデオで2話まで観る。何故"The Witch from Mercury"ではなく"the Witch from Mercury"だったりするのかはかなり謎だが、特に意味が有るとは考えていない。

 まとめサイトをチラ見していたら、本作について「これはガンダムなのか?」とか「ポリコレがどーのこーの」みたいな話もあったようなのだが、私個人は「最初のエウレカセブン+トップ2やん」としかならなかった。まぁ、エンドテロップのスタッフ名を眺めていれば、さもありなんとなる要素には事欠かない。要は、そういう描写や演出をやるのはやっぱりお前(ら)かよ、ってこと。変わらないねぇ。

 少なくとも現時点ではliliumな要素はあくまで要素に過ぎず、ほのめかしの類も感じない。エンディングで使われているイメージ群も特に何らかの機能を果たしているようには見えない(まぁ、本当にliliってもらってもかまわんけど、ファッションでやると作品を毀損する可能性はある。"witch"自体にはlilium絡みのシンボルはないから、タイトルに偽りがなければ作品の出来不出来への影響は無い筈だけどね。なお、私は「声(声優や声の持つ特徴そのもののキャラへの割り当て)」から何かを読むことはできない)。特に何か新しいとか、一線を越えたとか、そういう感じも全くない。要は、私みたいなアニメに肯定的でも否定的でもなく、面白ければ観る、という人間の快感則にそうやって沿わせて来られるのはやっぱりお前(ら)かよ、ってこと。でも15年前と同じやり方、な。

 つまらなくないレベルより更にちょっと上のレベルで堅実にまとまっている感じはあるが、第2話にして2、3か所作画に不安を感じさせられたところが有ったことには触れておきたい。演出も合わせてがたついた。ここで言いたいことは作画崩壊がどうのこうのといったものではない。作画の問題は目立つ(質の良し悪しが誰にでも分かる)故に、作画の問題への対策に作り手のエネルギーが注がれがちな面は否定し難いと思う。作画のクオリティへのエネルギー投入が原因で、作品としてのクオリティが下がることが無いことを本気で祈る。「うる星やつら」の第1話なんて作画的には全く見るべきところがなかったけど、第2話以降も同じ感じでやっていくんでしょ?(ラムの髪の色の処理は、作画マターではなく演出マターというのが私の認識だ)とは言え、最終話までラムが髪をかき上げる動作を入れられ続けられるかには多少の興味はある。ちなみに音楽は終始つまらなかったな。

 話戻って水星の魔女、第3話がめっちゃ楽しみです、と二心なくここに書けるくらいには面白い。セクシュアリティを押し出してこないこの種のキャラデザ(主人公はタヌキだよなぁ)も大好きですよ。思わせぶり要素はタイトル中の「魔女」だけでもうお腹いっぱいだが、同時にこの部分の処理を誤ると駄作に落ちるよ、きっと。

2022/09/24

向いてることで生きていく

  さて、勤務先の定年も見え始め、会社員としても一種の終活なんかも始めてみている。具体的にどんな活動をしているかはさておいて、改めて意を強くしたことがある。

 現在までの工学畑の職歴において、幸いにして社内外でそれなりの評価を得ることができている。もちろん、多くの方々との共同作業やお力添えあってのものだが、コアには「やはりこの分野、この業務に私は向いている」という強い思いがある。これは自らの選択の結果だが、大学三年生時の企業夏季実習(今時なら、夏季インターシップとでも呼ばれるのだろう)のテーマとその実習での経験が起点にある。

 実習で人生初めての技術分野に向かい合ったとき、奇妙なことに気が付いた。レポートや論文の内容が「すいすいと分かった、内容が頭に入ってきた」のだ。「私はこの分野に向いている」との確信は続く在学中にも強化され続け、就職先も業務も「私自身が向いていると信じるところ」に従って選択し続けた。

 と言う訳でエントリタイトルの回収はおしまいだ。まさに「向いてることで生きていく、食っていく」を地で行く形の生活を長く続けて来た訳だ。

 就職先の先輩にして同技術分野の師匠筋、上司でもあったとある方には「お前は(技術分野)オタクだ」とまで面と向かって言われた私だが、それでもなおその技術分野やそれに関わることが好きな訳ではない。つまり「好きなことで生きてきた、食ってきた」訳ではないということだ。向いていることなら面白い、事がスムースに進みやすい、人からも認められやすい・・・要は低ストレス高アウトカム(成果)が期待できる。「好きなこと」は別腹だ。

 自ら生活の糧を得るようになってからの人生は長い。もしあなたが就職前で、かつ「やりたいこと」を探している最中なら、複眼視的に「向いていること」にもアンテナを立てておいてはいかがだろうか。

 ちなみに現在にも増して出不精で面倒臭がりで他者の行動に影響されることを潔しとしない当時の私が、好きなことに漬かり続ける時間を捨ててまで何故「企業夏季実習」なんかに申し込んだのかは、我ながら未だに謎だ。ご先祖様のお導きでもあったのか、少なくとも論理的だったり合理的だったりする説明は不可能だ。一種の巡り合わせとしか言いようがない。

 あくまで主観だが、「好きなことで生きていく、食っていく」は生活のすべてをそれに注ぎ込む覚悟が無いと飛び込めない修羅の道だ。日々の糧を得る活動と人生全てが不可分となった状態で、あなたはそれでも「好きなこと」を好きでいられるだろうか?私にはムリだ。

 「向いていること」で生活の糧と(やりたいことを探すまでもなく)「やりがい」を得、休日や平日の仕事明けには「好きなこと」に取り組む・・・案外悪くない人生じゃないかな。

「努力は夢中に勝てない?」
「うん、どんなに一生懸命努力しても、努力してるかぎり、夢中になってる人
には絶対かなわない」
「それってどういうこと?」
「ハッキリ言うと、努力している時点で向いてないってことなんだ」

仰木日向,まつだひかり(マンガ・イラスト): 作曲少女 平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話,株式会社ヤマハミュージックメディア, 初版、pp.64 (2016).

  これら文章を引用して私が言いたいことは簡単だ。向いている人がその方面で努力し続けたらどうなるかな?

2022/09/17

UI.Vision >>>> Katalon = Selenium IDE

 ウェブページのテストツールと言うか、実態としてはブラウザの定型操作の自動化ツールの話。

 とあるウェブページをロードして簡単な操作を一定時間毎に自動的に繰り返すニーズがあったので色々調べたところ、Selenium IDEというブラウザの機能拡張が使えそうだと分かり早速導入した。因みに環境は、OSがLinux MINT 20.2(MATE 1.24.0)、ブラウザはFirefox 104.02(64-bit)、PC本体は先代のメインPCでCPUが第4世代Intel Corei7、メモリ容量は32GBだ。

 さてSelenium IDEなのだが、ループ操作(while~end)を繰り返すと、メモリリークでもあるのか100回の反復も待たずに32GBのメモリを使いきってしまう。所謂システムモニターのメモリ使用量のグラフが右肩上がりの線を描き続ける様はなかなかに絶望的な光景だ。当然の様に自動化処理はメモリを使い切った時点でエラーを吐いて落ちてしまい、話にならない。

 続いて試した機能拡張がKatalonだ。メモリリークを疑わせる挙動は無かったのだが、やはりループ回数が100回に達する前に自動化処理がエラーで落ちてしまう。全く根拠は無いのだが、エラーメッセージを読むにFirefoxのバグか相性の悪い変数設計を拾ってしまっているように見える。

 で、いよいよこのアプローチを諦めようと考え始めたタイミングで見つけたのが、UI.Visionだ。結論から書こう。エラーも吐かずメモリの異常な使用も見られず、落ちる気配は微塵もない。現在はテストコードのテスト用スケルトンを動かしているだけなので、自動でやらせていることと言えば、特定のウェブページをロードした後にウェブページ内の特定の要素の存在を120秒毎にチェックしているだけだ。while~whileendのループは既に600回以上廻っている。今後何か問題が起きるにしても、原因はFirefox側にあることになるんじゃないかと思い始めている。

 Google Chromeなら大丈夫だって?かもねぇ・・・知らんけど。

2022/08/15

YAMAHA HPH-MT8の購入をお考えの方は、是非試着(視聴ではない)を

 約1年ほど前から機会があれば絶対視聴したいと思っていたヘッドホン、YAMAHA HPH-MT8を先週購入した。Amazonの「おすすめ商品」に唐突に出て来たのを見ていったん天を仰いだが、1分と経たずにポチってしまった。結局視聴はしないままだった。

 さて、YAMAHA HPH-MT8はスタジオモニターヘッドホンと銘打つだけあって、なんとかベースとかいった類の特定の周波数域の再生音量をブーストするような味付けはされていない。そのうち別エントリで触れることもあるかもしれないが、私の耳の特性には昔からちょっと癖があって、低域(400Hzぐらい以下)の感度が周囲の人より高い。以前は感覚的にそうだとしか言えない状態だったが、最近はヘッドホンの再生特性をイコライザ経由で自分好みに調節できるアプリ、ツールが有り、自分の耳の特性が定量的に測定できるようになった。なので、今は一種の測定結果に基づいて自信をもってそうだと言えるようになった。

 そんなアプリの代表がSoundIDで、PC(これだけは有料)、スマホ、タブレット、携帯音楽プレーヤーと、ヘッドホンで音楽を聴く可能性のあるデバイスには漏れなくインストールしてある。SoundIDを使うことで、ヘッドホンが違っても「自分好みに聞こえる」状態を実現できる。要は、なんとかベースの類を全てキャンセルできると言うことだ。ただし、そのような処理のためにCPUパワー(≒電力)を余分に食うし、デバイスによっては目に見えて分かる再生遅延がある。

 YAMAHA HPH-MT8への期待は「SoundIDを介さずとも使えるもの、SoundIDが不要なもの」だった。この観点からはほぼ満点だ。PCでDAWを使う場合など、モニタリング用途ではもうこれ一択になるだろうし、ワイヤードで問題無い自宅での普段使いにも重宝しそうだ。

 が、問題が二つある。

 一点目はどうしようもない、残念なもので、ケーブル、ハウジングやカップが衣類などに触れて擦れたり、それらに指で触れたりした際にカップ内に響くゴソゴソといった音が所有するヘッドホンの中ではひときわ大きい。頭が埋もれるようなクッションと併用していると、頭や体をちょっと動かすだけでゴソゴソ聞こえて煩わしい。

 二点目は全く想定外だったもので、アームを全く伸ばさない最短状態でもカップの押し付け圧が足らず、ヘッドフォンが直ぐにずり落ちてしまう。挙句には耳たぶ上部にぶら下がっている感じになってしまい、耳たぶ周りが直ぐに痛くなる有様だった。なので、現在はミニタオルの「リボン」を付けている。脳天に接する部分に7~8mmのクッションを入れて、この脳天でもヘッドフォンを支えようという苦肉の策だ(写真では少し片側に寄せてあるけど)。

 自らを小顔とは言わないが、なりが小さい(衣類のサイズはSのほぼ上限)ことは純然たる事実だ。それでも二点目の問題はちょっとマズい気がする。例えばあくまで個人的な経験則だが、私よりも頭の小さな女性は成人でも少なくない。小柄との自覚がある方でYAMAHA HPH-MT8の購入をお考えの向きには、是非試着(当然ながら視聴も)をお勧めする。

2022/07/24

裏切りのサーカス?

 最近ね、とみに記憶がダメになっているわ、と言うお話。

 某見放題サービスで英・仏・独製作の映画「裏切りのサーカス」を見る。ビジュアルのフロントは明らかに仏俳優のゲイリー・オールドマンだし、製作に入っているSTUDIOCANALだか(既に記憶が怪しい)は仏資本だしで、フランス映画かぁなどと暫くほっぽり出していた作品だった。とは言え、ビジュアル中の俳優の顔触れや衣装を観れば、舞台が冷戦期の英国だろうことは明らかだった。スパイ小説は一時期読みまくったから「サーカス」が何を指すかも知っている。

 作品を観た感想については置いておくが、映画好きなら時間の無駄だとは思わないだろう。

 で、本題はここから。

 アバンに続くオープニングタイトルで原題”Tinker Tailor Soldier Spy”を見てまず「アレか!」と合点。ストーリーは思い出せたし、画面も地味なまま(アバンが一番派手かもしれない)ことを覚悟した位だったが、原作小説の作者名が思い出せなかったのだ。

 答え合わせをすれば「ジョン・ル・カレ」なのだが、この作家名が思い出せなかった人間が「スパイ小説は一時期読みまくった」とは我ながら片腹痛くもなる。とは言え単純に忘れていたのかと言えばさに非ず、他の作家、小説作品との多少の混乱があった。混乱の先は「レン・デイトン」、"Twinkle, Twinkle, Little Spy"で、同時期に読んだスパイ小説、という辺りにしか共通点は無さそうなんだけどね。

 因みにレン・デイトン作品は第二次世界大戦のノンフィクション「爆撃機」、「戦闘機」、「電撃戦」も出版されているが、個人的には「爆撃機」が一押しだ。