従来より、特定アジア諸国(特亜)と言えば中華人民共和国と南北朝鮮半島国家と相場が決まっていた。南北朝鮮半島国家という表現は、朝鮮半島全域をテリトリーとする唯一の国家であるという両国の主張を共に受け入れた私なりに公平性を考慮した表現だ。
で、新型コロナ患者数の余りの少なさを理由に昨今言われ出した特亜新3カ国は、中華人民共和国、北朝鮮半島国と我が国日本である。北朝鮮半島国家に至っては、のべ患者数すら未だゼロである。英語なんかも含め多言語での「日本の数字はおかしい、信じられない、操作されているに違いない」との主張や発言はネット上にいくらでも存在し、それらに対してどうやら溜飲を下げている人達が国内外に多数いる模様だ。ここでの新しい特亜とは「嘘つきで信じられないアジア諸国」というニュアンスとなる。
さて、そんな話は日本下げした人達に全て任せておくとして、ここでは彼らにはケニアの取り扱いをどうするかを問うておきたい。日本での患者数急減の理由は未だ不明ではあるものの、私個人として説得力を感じる説がウィルスの自壊説である。
突然変異し易いという特性は、裏返しとして不安定であることも意味する。フラクタル、カオス、非線形熱力学、非線形統計学・・・とシステムの非線形的動的プロセスの取り扱いに関わる学問の発展、統廃合とともに学生~社会人生活を送り、かつその必要性から専門書や重要な2、3の論文しか無い早い時期にそれらの習得を強いられ続けた身としてはいかにも有りそうな結果にしか見えないし、正直私が期待していた展開、新型コロナ禍の収束シナリオだった。
ただダーウィンに始まる自然選択を基盤とした進化論をそれなりに理解しているならば、この結果が「実に有りそうなものだが、必然ではない」ことは直ぐに分かるだろう。自壊が本当だとしても、自壊自身の原因は分からない・・・と言うか、「理由は無い」がダーウィン主義的な解釈だろう。とは言え、「それが起こった時以降」の展開には必然が有って良い。この辺りの機微をちゃんと意識化できていないと、専門家などの発信内容を適切に解釈できないリスクを抱えることになる。
例えば清潔さをかなり追及して整備されてきた生活インフラ、生活習慣を持つ日本の環境は「自壊の原因にはならない」が、「自壊の進展を加速したり、その進展を阻害しないように作用した」可能性はある。自壊に至るには数世代の自己複製が必要だが、ならば人から人への感染に要する時間を長くしてその間の自己複製回数を増やしてやれば、1回の感染辺りに自壊して失われてしまうウィルスの割合を増やすことができる。これは実質的にウィルスの感染力を低下させるに等しい。この考えに従えば、「何時起こるかも分からない自壊に向かう突然変異がウィルスが起こった時、その自壊を加速、促進する」効果が期待できるマスク着用は、いわば「チャンスを逃さない」ための対策でもあった可能性が示唆される。ワクチンの感染予防効果も、それが有効なうちは「チャンスを逃さない」側に作用する筈だ。
一方、「自壊に繋がる突然変異の発生が必然ではない」以上、自壊の発生には様々な突然変異が誘発され易い状態、すなわち感染者が多い状態の出来が望ましいということにも残念ながらなってしまう。必然か偶然か、現在の日本は大流行で生まれ得るかもしれない可能性の勝負に勝ったように見える。
急激な感染者数減少をして「神風が吹いた」とか「日本は神の国だ」といった言及もネットに散見されたが、それらを日本のサヨク~パヨクらのよく使う文脈で一括して目くじら立てるのも非生産的なので辞めた方が良い。
非常事態宣言から既に1年半以上、新型コロナ平癒の祈祷などを継続している神社仏閣は少なくないようだ。このような状況は元寇襲来時や太平洋戦争中と実は同様なのだが、たまたまでもそういう話を見聞きすると下がり気味になっていたマスクを付け直すぐらいの反応は最低でもしちゃうよね。少なくとも気を引き締め、もうちょい頑張ってみるか、耐えてみるかと考えたりする良い機会にはなる筈だ。お札もそうだが、それを目にした人に特定の事を思い出させたり、気を引き締め直させたりするきっかけを与えるモノの効果は、それを馬鹿にして歯牙にもかけない人に対してを除けばかなり有効だ。
元寇襲来時の神風の有無についてはまず知識が足らないので特定の説には組みしないが、好きな説はあって、それは「侵攻に耐えてたら台風の季節が来てしまった」だ。神仏のご加護を信じてここは踏ん張ることで、「神風は吹かすもの」とも言えなくも無いんじゃないか位の状況にまで持っていった感じが好きだ。今回、マスクなどの効果で「神風が吹いた(吹かせた)」可能性はあると思うよ。
と大脱線したので話を戻す。
とある報道によれば、ケニヤもウィルス自壊が起きたのではないかと言われている(worldometerのケニアのデータ)。
日本だけではなく、ケニアでも感染者数急減してるんですけど。日本下げで溜飲を下げている人達はケニアも嘘つきとして下げるのかな?そしてケニアにおける「神風」はあったのか、あったのならそれは何だったのだろうか?