朝日新聞特別編集委員の冨永格氏のツイッター騒動は実に低レベルで嘆かわしい。天声人語も執筆しているということだが、あの「テンプレ文章書き」の可能性もあるかと思うとうんざりする。問題となるツイートは日本語、英語、仏語によるものだが、英語のものがこれ。
「東京における日本のナショナリストによるデモ。彼らは安倍首相と彼の保守的な政権を支持している」。
この写真を見て「どういうコンテクスト(文脈)で日本のナショナリストとハーケンクロイツが関係するのか?」、と考えられない時点でもう言わずもがな。裏を取ってはいないけど、写真の光景は反中デモらしい。一党独裁という類似性から、中国共産党をナチス党になぞらえる例は昔から少なくない。故にハーケンクロイツが掲げられているコンテクストを「中国共産党を揶揄している」と解釈するほうが素直な気がする。この場合のハーケンクロイツの機能は「中国共産党党旗(ってのがあるのかどうかは不勉強で知らないが)に大きバツ印を描いたもの+一党独裁に対するネガティブな意見の表明」であり、意味するところは意外に芳醇だ。ナチス礼賛のコンテクストが入る隙は微塵もない。ここで中国共産党と中華人民共和国とが区別されている可能性にも思いを馳せておこう、中華人民共和国は中国共産党の下に位置する存在だ。
騒動となったためか、件のツイートは削除される。「削除」とはまあ小学生のような反応だ。こういう反応を平気でしてしまう人間は信用できない。トレーサブルでなければ、後で何を言おうが書こうが実効性が無いからだ。ざっくり言ってしまえば、後の言行における誠意を疑う訳ですよ。もはや色眼鏡なしで冨永格氏の発言や文章を解釈することはできないだろう。
さて、冨永格氏はお詫びのツイートをする。英語版がこれ。
エラーですかミステイクですか。何がエラーでどこがミステイクなのかも分からない有難い英文だ。物書きだろうにこの体たらく。コンテクストも読めず、コンテクストも生み出せない、時系列や因果関係も適切に捉えられない。朝日新聞の編集委員ってこんなレベル?ってことなんだろうね。帯域狭すぎ。
釣られたって話もあるけど、まともな大人ならこんな低レベルな釣りなんかには引っかかるはずもないですな。
釣られたって話もあるけど、まともな大人ならこんな低レベルな釣りなんかには引っかかるはずもないですな。