ウィキペディアの「偶像崇拝」の項目を見ると、モーセの十戒の一つが引用されている。
あなたはいかなる像も造ってはならない。上は天にあり、下は地にあり、また地の下の水の中にある、いかなるものの形も造ってはならない。あなたはそれらに向かってひれ伏したり、それらに仕えたりしてはならない。
— 新共同訳聖書 出エジプト記 20:4-5、「モーセの十戒」
待て待て、「造ってはならない」、「ひれ伏したりしてはいけない」、「使えてはいけない」としか書いてないよ。 少なくともこの記述からは、他者が他者の価値観に基づいて造った像を壊す理由には全くならない。幾ら十戒がネガティブ・リスト(やってはいけない事のリスト)とは言え、この様な行為は不寛容/非寛容が過ぎる。
念の為、「モーセの十戒」を確認しておこう。
- 神が唯一の神である
- 偶像を作ってはならない(偶像崇拝の禁止。別の神を作っても拝んでも仕えてもならない)
- 神の名をみだりに唱えてはならない
- 安息日を覚えて、これを聖なる日とせよ(6日間働いてすべての仕事をし、7日目はどんな仕事もしてはならない)
- あなたの父と母を敬え
- 殺してはならない
- 姦淫してはならない(結婚前、配偶者以外との性行為)
- 盗んではならない(誘拐を指しているとの見解もある)
- 偽りの証言をしてはならない
- 隣人の家を欲しがってはいけない(妻、奴隷、牛、ろば等全て)
2.は既に触れた通り、3.は「神をたたえる言葉がいっぱい聞こえる戦場の動画」を見るに他者の神ながら余りに酷い扱いに暗澹とした気分になる。6.、8. はISは完全にアウト、存在そのものが否定されてしまう。7.、10.は実態を確認しないと分からないが、奴隷制の復活させたとする報道が正しければおそらくアウト。奴隷相手だと何をしているか分かったものじゃない。
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