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2025/06/01

Questyle QCC Dongle Proを試す

 先行するエントリではオーディオオカルトに浸かっている感もぬぐえない記述もしたが、まぁ、ならばaptX Losslessをとっとと使ってみて感想の一つも書かないと無責任のそしりは免れられまい。他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス。

 Questyle QCC Dongle Proは5/30に発売されたUSB-C接続bluetoothトランスミッターで、aptX Losslessをサポートしているということで早速入手した。聴く側は用意万端で、Fiio BTR17と2つのaptX LosslessをサポートするTWSを既に持っている。一つのTWSに至っては購入は2年近く前であり、我乍らかつてのaptX Losslessへの期待の大きさを再認識せざるを得ない。ちなみにNothing Phone(3) ProがaptX Losslessをサポートしたと耳にしたが、Nothing EarがaptX系コーデックをサポートしていないのは微妙な気分になる。

 さて、Questyle QCC Dongle ProはちゃんとaptX Losslessをサポートしている。写真を見れば分かるように、BTR17のディスプレイにはaptX Lossless接続を表す「aptX-LS」の文字が表示されている。対してAndroidタブレット画面上のQuestyleアプリでは、オーディオコーデックとしてaptX Adaptiveが選択されている。が、「表示▽」をタップすると現れる詳細設定画面で「低遅延」ではなく「高音質」を選んでおくと、「必要な条件が満たされれば自動的にLosslessで接続される」ようになる。これについてはアプリ中にも製品添付のマニュアルにも説明がなく、輸入代理店のプレスリリースを読んで知った。アプリ中の文章もマニュアルも適宜改訂されるだろう。ちなみに写真下端付近に見える赤いRED付きの小さな箱がQuestyle QCC Dongle Proだ。

 

 aptX LosslessをサポートしたUSB-C接続bluetoothトランスミッターには先行製品があるが、私が持っている製品は「接続機器内部でのオーディオ処理のサンプリング周波数が44.1kHzでなければaptX Losslessが使えない」と制限がきつかった。昨今のAndroidタブレットならば48KHzや96kHzがデフォルトであることが多いから、実質的に使えないと言って良い。対してQuestyle QCC Dongle Proにその種の制限は無い。加えて使用するコーデックはアプリ操作だけで簡単に切り替えられる。つまり、ヘッドホンやイヤホンを装着したまま切り替えられので、コーデック間の聴き比べが実にし易い。

 さて様々なコーデックを聞き比べた主観的な結果は以下の通り。

  • aptX LosslessとLDACとは良い意味で違いが分からん。
  • aptX HDとLDACでは人により好みが分かれるかも。聴いた機器においてはaptX HDの音の方が好みだが、そもそもサポートしている機器が少ないのでaptX HDについて一般性ある言及は無理だよねぇ・・・
  • aptXの音のスカスカぶり(厚みの無さ)が良く分かった。モダンaptXやLDACと比べるべくもない。Questyle QCC Dongle ProがサポートしていないのでAACとの聞き比べはしていない。
  • Questyle QCC Dongle Proでは、aptX Losslessの方がLDACよりも電子レンジのノイズに対して接続が切れにくい(途切れないとは言っていない)。

 最後にQuestyle QCC Dongle Proはオススメかと言うと・・・トランスミッター側でLDACが使えない環境ならば結構オススメかな、と。要はiPhoneやiPadでLDACやモダンaptXを使いたいなら約¥1万の悪くない選択肢かと・・・AACしか使わないのに他のコーデックをサポートした高価なTWSを買うのは意味ねぇなぁって話デス。