ファミコンなどのビンテージ(?)ゲームコンソールを特徴づける音として、矩形波に基づく音色がある。矩形波は「凸と凹のみから成る波」で、0を中心に-1と1(或いは0.5を中心に0と1、OnとOff)の値しか取らない。
ファミコンで使われた音源チップでは、波の振幅を与えるレジスタに0か1を書き込み、これを時間毎に書き換えることで矩形波やパルス波を表現する。例えば"11110000"といった具合に時間的にレジスタを書きかえれば矩形波を表現したことになる。"11001100"とすれば1オクターブ音程が上がり、"11000000"とすれば音程は同じの25%の矩形波、或いはパルス波となる。ただし、ピュアな矩形波を維持できるのはD/A(デジタル/アナログ)変換するまでで、私達の耳に届く音はD/A変換器やスピーカーなどのアナログ回路により歪んでしまう。実際のところ、オシレータ―(発振器)がアナログ回路でのみ構成されるシンセでは発振時から既に歪んでいる。じゃぁフルデジタルシンセならピュアな矩形波が出せるかというと、これが意外にできなかったりする。というのも、「アナログシンセの音を再現する」ために「歪んだ矩形波」をわざわざ用意していたりするからだ。
で、手元のソフトシンセで可能な限り「ピュアな矩形波」を発振させて、波形を比較してみた。比較したソフトシンセと大まかな結果は下記の通りだ。なお、波形データは44.1kH、24bit(CDが44.1Hz、16bit)だ。
ファミコンで使われた音源チップでは、波の振幅を与えるレジスタに0か1を書き込み、これを時間毎に書き換えることで矩形波やパルス波を表現する。例えば"11110000"といった具合に時間的にレジスタを書きかえれば矩形波を表現したことになる。"11001100"とすれば1オクターブ音程が上がり、"11000000"とすれば音程は同じの25%の矩形波、或いはパルス波となる。ただし、ピュアな矩形波を維持できるのはD/A(デジタル/アナログ)変換するまでで、私達の耳に届く音はD/A変換器やスピーカーなどのアナログ回路により歪んでしまう。実際のところ、オシレータ―(発振器)がアナログ回路でのみ構成されるシンセでは発振時から既に歪んでいる。じゃぁフルデジタルシンセならピュアな矩形波が出せるかというと、これが意外にできなかったりする。というのも、「アナログシンセの音を再現する」ために「歪んだ矩形波」をわざわざ用意していたりするからだ。
で、手元のソフトシンセで可能な限り「ピュアな矩形波」を発振させて、波形を比較してみた。比較したソフトシンセと大まかな結果は下記の通りだ。なお、波形データは44.1kH、24bit(CDが44.1Hz、16bit)だ。
- Magical 8bit PlugチップチューンユニットYMCKの公式ページからダウンロードできるフリーのVSTi。結果を見て頂ければ分かる通り、出てくる矩形波のピュア具合は半端なく、「矩形波界(?)のベンチマーク」たり得る素晴らしい出力結果と言える。平行直線と直角から構成される波形には全く文句の付けようがない。また、立ち上がりが0→1ではなく-1→1なのはこのVSTiのみで、これは私の耳でも差は分かる。同じコンセプトに基づくVSTiとしてSINTENDO、ファミシンセⅡなどがあるが、少なくとも矩形波のピュアさに関してはMagical 8bit Plugには及ばない。
- Steinberg RetrologueアナログシンセをシミュレートしたVSTi。予想に反して矩形波のピュア度は高い。Retrologueは音色を作っていていまいちアナログシンセっぽくないと感じることが多いのだが、オシレーターからの元波形がアナログシンセよりもデジタルシンセっぽいのかも知れない。如何にもアナログシンセ然としたUIとのギャップが何とも。
- SynthMaster 2.6オシレータをBasic、波形をSquareに設定。ビンテージアナログシンセの歪んだ矩形波は別途用意されているのだが、意外や歪みが一番大きい。ここまで歪むと私の耳でも音色の違いが分かるレベルだ。
- Cakewalk Z3TA+2アナログシンセ風の歪んだ矩形波をオシレータにセットし、1ビットまで量子化するオプションを使用。ほぼRetrologueと同じ波形が得られる。
- Native Instruments RAZOR矩形波のピュア度ではMagical 8bit Plugに次ぐが、直角が出ていないのは残念。
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