2018/05/23

「銀河英雄伝説 Die Neue These」への不安・おそらく最終回

 カストロプ動乱、ここまでは観ておかなければならないと思っていた。キルヒアイスが艦隊指揮官として艦隊旗艦艦橋に立つからだ。キルヒアイスと言うキャラの描写に要求される(多彩なパブリックイメージを持たれつつ、どれひとつとして実態とマッチしないといった)幅、作り手は果たして見せることができただろうか。どちらかというと(実態と意図的に作られた又は作ったパブリックイメージとのギャップといった)奥行方向でのキャラ描写が要求されるヤンやラインハルトとはちょっと違うのだ。

 艦橋での第一声、張った感じの声にキルヒアイスの別の面を意識した声の演技の意図を感じ、少しばかり画面に向かって前のめりになった。が、そこまで。画作りなどの他の要素にはまるでそんな意図は感じられず、声優さんがかわいそうではないかと思ってしまった。

 動かぬキャラ、動かぬカメラアングル、旧作アニメなら1カットぐらいは歩きながらの会話もあったろうね。巨大さを出すでもなく意図が不明な戦闘艦や艦隊のCGIのライティングは相変わらず。とにかく色々とちぐはぐ、熱は無く、スタイリッシュさもなく、画作りに手間がかかりそうなカットやシーンは手も付けないというぐらいしか伝わってくる意図は無い。

 あ、艦橋での戦況表示は三次元的でしたね。原作を無視してでも、今後は三次元でお願いしたい。少なくとも私はもう21世紀を生きてるんでね。作り手の皆さんもそうでしょう?どうせ宙域によっては2次元的にならざる得ない理由(=設定)の説明なんて今まで通りしないんでしょ?80年代にだって、原作ファンはThirdyなどの初期の3Dソフトを使って、小説の描写や元ネタの先頭に基づいて艦隊状況を可視化したりしてたんですからね、別に高いハードルでもないと思いますよ。

2018/05/22

[隣のDivisionさん] いったんさらば、Ubisoft作品

 いやはや、ディビジョンテックから見たゲーム内経済の評価結果は自分でもショックを受けるほど酷いもので、The Divisionはもう冷やかすこともなかろうと再アンインストールした次第。グローバルイベントで何か得したという記憶は無いし、何より(Steam DBの数字を信じれば)ピーク時の1/10以下の数のプレイヤーも接続できないほど低性能化されたサーバー環境にはとっくの昔に萎えてしまっている。

 現状、ゲームとしてのThe Division2には一切興味は無いが、ネットコードがどうなるのかはワッチすることになろう。The Division2への取り組み方は、R6S: Operation Health(説明例、当然のようにティックレート(通信頻度)上昇への言及もある)と直に比較されることになるのは間違いない。R6Sはグラフィックよりもプレイヤーのゲーム体験の向上に気を使っている印象が強く、実際、Operation Healthとはプレイ環境やゲーム体験の改善を予定していたコンテンツ追加を延期してまで実施したものである。対してThe Division2について最初に出てきた公式情報は「グラフィックエンジンのアップデート」・・・私に言わせれば優先順位が明らかに間違っている。Steam DBの数字を信じれば、R6Sの「昨日のピークプレイヤー数」はThe Divisionの「リリース以降のピークプレイヤー数」を上回っている。そしてこの状態は既に3ケ月程続いているのだ。

 ついでに
  • FARCRY5
    感心した点が無かった昨今では稀有なゲーム、当然プレイしていて面白くもない
  • Assassin's Creed Origins
    ジャンプ距離の短縮など操作していてのそう快感が無さすぎ。3Dエンジンは最適化不足っぽい。ストーリーは無いに等しく、それでもなお「ストーリーを終わらせる」ことを放棄したことをスタッフは恥じ入るべきだ。個人的には、エジプトが場(シアター)でしかなく、文化的にエジプト独自色が薄められきったプトレマイオス朝時代を選択したのは、「エジプト時代」を押し出したいのなら失敗だと思う。プトレマイオス朝時代は、もうピラミッドに代表されるようなエジプト文化の分かりやすい部分がエジプトの人間にとっても既にエキゾチックな領域に入ってしまっている。いつもの頭でっかちぽい開発者がまたいつものように「歴史的な正確さ云々」と言うんだろうけど(プトレマイオス朝時代の記録は実質的な統治の主体であったローマ、ギリシャに多く残り、それより古い王朝に比べれば歴史研究は進み、明らかにされていることも多い)、架空のゲームキャラとクレオパトラを絡めた時点ですでに歴史改変ですからねぇ。
  • Ghost Recon Wildlands
    シナリオが緩すぎ、上級幹部キャラに「麻薬取引に関わることを余儀なくされた理由がある」なんて話を用意してもその内容は安っぽくありふれたものばかりでどうでも良い。そんな話なんて話す間も与えず額に1発、で十分な世界観のゲームではないか?実際、下級幹部以下のキャラはそういう扱いだもんね。
もアンインストールし、Ubisoft勢はPCから消えた。

 FARCRY3とGhost Recon Future Soldierは、ともに95%チャレンジング、5%理不尽ぐらいのバランスで面白かったですなぁ。

2018/05/20

さて、最近の健康状態はと言うと・・・

悪くはない、が、問題はある。

 本ブログを定期的にチェックしてくれているような有り難く奇特な方ならお気づきの通り、この1ヵ月程は明らかに投稿数が増えている。「文体のバラツキなどはあるけれど、ブログを定期的に投稿できる」ぐらいは健康状態が良いのだ。だが、投稿数の増加には別の理由もある。良いとは言っても「ブログを定期的に投稿できる」レベルなのだ。つまり、ブログを書き、投稿するのが今の限界、という訳で、趣味の再開などがあれば投稿も減ることになる(筈)。

 健康に関する現状の問題は「不眠症」、とにかく毎日あと+1時間眠りたい。ネット上で調べると、禁煙から200~300日ごろに自律神経失調と似た症状を発症する場合があり、不眠症の形で現れる人もあるとのことだった。不眠症の症状とされるのは、ざっくり以下の4つだ。
  1. 寝付けない
  2. 眠りが浅い、睡眠時間の割に寝た感じがしない
  3. 何度も目が覚める
  4. 早くに身が覚め、以降は眠れない
投薬治療内容の変更もあるが、たった2カ月程の間に主要な症状が

 1.→1.+4.→3.→2.

と変化しており、症状総なめ状態となっている。あと加えると、「どんなに眠気があっても日中は寝れない」という症状が常にある。夜間の睡眠時間の不足を昼寝などの他の手段で補えないのは実際辛く・・・いやはや、「不眠症に悩まされて続けて**年、毎日1時間ほど昼寝をすることで・・・」といった文章をネットで目にするたびに「昼寝ができて何が不眠症だぁ!」とキレてますよ、実際。休日だった昨日、今日と昼寝を試みたが結局駄目・・・これらの時間こそ、本来は掃除や趣味に使いたい時間なのだけれどね。

 あと、2.兼4.対策の薬は原理上副作用がほぼ無いのが売りなのだが、私に限っては副作用が強くて使いこなせていない。具体的には眠気が1日中抜けないのだ。ちなみに米国FDAの臨床レポートには日本の公開されている臨床報告とは異なり私と同様、同程度の副作用の報告があり、投与「翌日」の自動車運転への影響にすら言及がある。つまり、私に現れている副作用は「日本では異常、米国では普通」の範囲内にある。薬の作用時間も私の体感は米国FDAレポートの値とほぼ一致しており、日本国内で良く使われる作用時間よりも3時間程度長い。

 副作用を避けるには減薬が明らかに有効なのだが、副作用が無視できるほど減薬すると(1/4以下なのでかなりの減薬量だ)本来の効果がほとんど出なくて寝不足でやっぱり眠気が1日中抜けない有様だ。焦りは禁物ながら、あとここさえうまくやれれば、という思いがぬぐえない。

 4.の解消により体はかなり楽になったが、こなしている仕事の量や質には不本意なものがあるし、趣味の時間も作れていない。ただし、暫く放置していた趣味に関わるソフトウェアなどのメンテナンスも再開し、アイディアも色々湧くようになってきた。不調はほぼ身体に限られているためうつ症状は感じず、むしろ躁状態の行き過ぎを現在は警戒している。

[隣のDivisionさん] 2018年度初頭のゲーム内経済(補足の補足、または「げに非情なり、最適化ステーション」)

 以前のエントリで「装備性能とスコアの関係性は低いため、スコアが上がるからと言って最適化ステーションの利用が『ゲーム体験を変え得る』訳ではない」旨を述べた。感覚的に判断した部分も少なくなかったその認識の真偽を改めて確認すべく、スコア268のノマドバックパックのみを最適化ステーションで限界まで最適化し、プレイヤーキャラクターの能力上昇幅を調べてみた。

 なおこのキャラ、最初のプレイヤーキャラながらこの4月ごろまで長期放置されていたもの。放置開始はPvP用調整とされる特殊弾やファイアクレストギアセットのナーフ後なので、サバイバルDLCかラストスタンドDLCどちらかのリリース前ということになる。ワールドティアも無かった。厳選を重ねたファイアクレスト×4+セントリーコール×2でアンダーグラウンドDLCを最高ランクまでクリアした多少思い入れもあったキャラだが、その後のファイアクレストのナーフで存在価値を失ったのである。またプレイヤー間の装備のやり取りは放置後には無く、調整された装備はおそらく含むだろうが、武器、装備ともに最適化されたものは装備していない。

 ディビジョンテック400個を使った8回の最適化の結果、それ以上の最適化は不可能となり、スコアは+18の286となった。このスコア変化幅は決して小さくない。また286というスコアは、最適化時の上限値として良く見られる。

 限界までの最適化で得られた実効的な効果は、
  • 武器+0.77%
    (サブウェポンのLMGに対して281,784→284,001)
  • タフネス+1.11%(401,507→405,958)
であった。そして、この場合のディビジョンテックの能力向上への影響は
  • 武器に対して+0.0019%/1ディビジョンテック
  • タフネスに対して+0.0028%/1ディビジョンテック
  • スコアに対して+0.045/1ディビジョンテック、キャラのギアスコアに対しては1/9の+0.005/1ディビジョンテック
と評価される。旧オープンワールドしかプレイしないのっソロプレイヤーの場合、各キャラは戦闘任務及びクラフト任務のクリアで1日当たり50ディビジョンテックが入手できる。これは最適化1回に必要なディビジョンテック数だ(おそらく偶然ではない)。この場合の最適化による1日当たりの能力向上の期待値は
  • 武器に対して+0.095%
  • タフネスに対して+0.140%
  • スコアに対して+2.25、キャラのギアスコアに対しては+0.250
となる。(線形変化を仮定した上で)これら数字から計算すると、武器+10%に必要なスコア上昇幅は+47、47日かけて集めた2350個のディビジョンテックを消費することになる。

 と、ここまでやってしまった以上はさらに色々書きたいこともあるのだが、皆それぞれでこれら結果をよく味わった上で、内容は察して欲しい・・・

 とにかく、これが最適化と呼ばれるものの実体。で、以下は私の考察だ。

 ディビジョンテックに明確的に通貨の性格を付与、装備スコアが経済指標であるかのように誘導した上で、超インフレ政策(ディビジョンテックの大量供給だ)を実施しているのが現在の状態だ。もはや詐欺的行為に基づく状態と言って良い。

 そしてこんな状況が成立できる理由は「(私も含めて多くのプレイヤーなら分っている通り)そもそも装備スコアが意味の無い数字だったから」であろう。故に、詐欺的行為自体は装備スコア導入時点で始まったと言えるが、さすがにこのレベルの詐欺では上りが期待できなくなってきたのだろう。

 詐欺的行為の主要な被害者はPvE主体のカジュアルプレイヤーと言うことになろう。つまり「上り」とは、カジュアルプレイヤー数の維持や拡大である。

 インカージョンなどのアクティビティは高性能の装備の直接入手機会そのものだから、これらに挑むようなコアプレイヤーにとってシコシコとディビジョンテックを集める行為は効率が悪過ぎてプレイ内容の選択肢となり得ない。対して高性能の装備の直接入手機会が実質的に無いカジュアルプレイヤーは、入手したそこそこの性能の装備のアップグレードパスが欲しい。この要求はパブリックベータ時からあるもので、本来はクラフトが担うべき機能と言える。が、クラフト機能は「ディビジョンテックのデフレ(現状とは逆の供給不足)」というゲーム自体の設計ミスも一つの原因として、早期に運営からも打ち捨てられる。

 最適化ステーションはこのアップグレードパスを「装ったもの」だ。

 最適化には上限があるが、これこそ最適化機能にとって無視できない制限を反映したものと考えて良いと思う。それは「最適化された装備の性能は、インカージョンなどで直接入手できる装備の性能以下または未満に制限されなければならない」というものだ。そうしないと、高難度アクティビティに挑んだコアプレイヤーを今度は蔑ろにすることになってしまう。このため最適化ステーションのアップグレードパスは途中で途絶えており、「アップグレードパスを装ったもの」にしかなれないのだ。

 しかもその「装い方が悪辣」に感じられる。パスが途絶えているのは「装備の性能の上昇」に関わる部分であり、「スコアの上昇」に関わる部分は途絶えていないか、途絶えていないように見えるように手が加えられている公算が高いからだ。

 実のところ、最適化ステーションが「アップグレードパスを装ったもの」であっても構わない・・・そういうものである、と明言されている限りにおいては。

2018/05/19

白い恋人「たち」にならず

 アニメ「ひそねとまそたん」、まぁ赤塚不二夫チックな部分は作品上必要なんだと納得することとし・・・が本題ではなくて、「白い恋人」ネタ→ED曲がフレンチポップ曲のカバー→フランス繋がりでフランス映画「白い恋人たち」ネタといった流れを予測していたら全くの大外し、あっさり別のお菓子が出てきてしまって完全に別方向・・・残念。

 映画「白い恋人たち」は冬のオリンピックの記録映画で、原題の日本語訳は「フランスの13日(13日間)」。オリンピックも一種の祭りじゃん、とか考えてたんですがねぇ・・・無念。

 まかり間違って「鉄雄」とか「28号」とか出てきたらどうしよう、とも不安になっていたので・・・一安心。

 防衛事務次官は特別職であり単純に事務次官と呼ばれることは無い(「特別」が不要な人の前で付け忘れたら、「キミ、防衛、を付け忘れてるよ」なんて下衆顔でご指導されちゃいそうですなぁ)・・・とちょっと古めの記憶が警報発令中・・・う~ん、宮内庁に事務次官はいないしなぁ・・・ええっ!総省って国防総省!?ぐらいの実は別世界?

[隣のDivisionさん] 2018年度初頭のゲーム内経済(補足)

 以前のエントリ、[隣のDivisionさん] 2018年度初頭のゲーム内経済には誤解を招き易い表現が多々あったので、補足しておこう。

 件のエントリの趣旨と言うかエントリ内での私の主張は、「運営が、ディビジョンテックに実質的なゲーム内通貨機能を与えたようだ」という1点のみである。デイビジョンテックと他のゲーム内通貨もどきとの「交換レート」にはやや定量的に触れたが、ディビジョンテックの「実質的な価値」には一切触れていないということを明言しておこう(後述する通り、「実質的な価値」についてはそもそも語るべき意味が無いが故に語る意思も無かったのである)。

 10円は比率で言えば1円の10倍の価値がある(これが交換レートの話)ことには触れたが、10円で何が買えるか(これが実質的な価値の話)には一切触れていない・・・例えればこういう感じだ。

 前者は相対的な話、後者はかなり定量的な話と言えばそれまでなのだが、後者における「価値」とは「プレイヤーにとってゲーム体験が変わるかどうか」といった実質性、実効性を伴うものなので、うかつには触れられない。加えて、後者に関する私の判断が「一切の実質性、実効性無く、『プレイヤー』にとっては無価値も同然」といったものであったので、なおさら触れる気にならなかった、触れる価値を感じなかったと言うことだ。
 さて、このキャプチャイメージは私のプレイヤーキャラの一人のバックパックの所有・装備状況だ。最もスコアの低い品を装備している点に注目頂きたい。これを装備する理由は簡単で、他の品を装備するよりもウェポン、タフネスの値が圧倒的に大きいからである。これは装備品からMod(厳選品である)を外しても変わらない。そして現行の最適化でのパラメータ上昇範囲では 、使用していない品の性能を現在使用している品の性能より高くすることは不可能と言って良い。

 先のエントリで「ゲームチェンジャー」という表現を使ったが、ここで「ゲームチェンジ」の指すものは、ゲーム新規販売市場におけるThe Divisionのセールス手法または「セールス上の『売り』とする要素」の変更である。つまり、マーケティング上のみの話であり、上述したように現在のアクティブプレイヤーには特にチェンジはもたらさない。そしてこれも先のエントリでも別の表現で述べたように、「ゲームチェンジ」の理由は「『The Division』の『The Division2の販売促進ツール』化」である。

 The Division単体の新規購入層への商品価値はほぼ失われてしまって久しい。だから「現行のThe DivisionのアクティブプレイヤーがThe Division2を購入したくなるような要素」や、「The Division2を購入するなら先行してthe Divisionを購入、プレイしておくと色々あるメリット」のThe Divisionへの導入はコストが折り合う限り悪くない商売のやり方だ。特に後者は「The Division = 本体よりも先行して発売されたThe Division2のDLC」という扱いにほぼ相当し、倫理的にはともかく、思い切った商売上のアイディアとは言える。

 知ってる人には言わずもがな、装備品や武器の「価値」=「プレイヤーにとってゲーム体験が変わるかどうか」にとってギアスコアは実質的に関係無い。各装備の特性や武器のタレントの方がよっぽど重要なのだ。

 上述した例ではスコア268の装備はスコア284の装備に総合で勝っている。ただし、それは私のプレイスタイルがスキルパワーを要求しない点が影響しているのは明らかだ。現行の、装備の3つの主要パラメータのうちのどれか一つのみが高い、というパラメータの割り振り方は、実のところ「装備単体の厳選」を不可能、或いは実質的に無意味にしている。プレイヤーキャラの総合的な力は「パラメータの観点から一点豪華主義の装備」の組み合わせで決まりことになる以上、特定の装備の性能のみに注目していてはプレイヤーキャラの総合的な力を高められることは全く保証されないのである。プレイヤーキャラの総合的な力が高めるに必要な能力は「ドロップ品に対する引きの強さ」でしかない。この辺りが見えてくると、The Divisionをプレイする面白さはかなり失われる。特にRPG要素を楽しみ、ギャンブルに一切の魅力を感じない私には「糞面白くも無い」代物となった。

 ちなみに私のカオス理論や実際のカオス挙動特性ののつたない知識が正しければ、3つの主要パラメータに均等にパラメータが割り振られた装備が、3~4種のギアセット限定で数的に1/4ぐらい混入されると、所謂メタがいったんカオス化しそうに感じられる。「3つの主要パラメータに均等にパラメータが割り振られた装備」は、導入先の装備種や装備セットの限定の仕方次第でプレイヤーのゲーム体験にラジカルに影響するかも・・・という夢をみたのさ・・・ってことです。ここでパラメータ配分は完全に均等が必須ですぞ、乱数で微調整なぞしたら元の木阿弥。と言うのも「3つの主要パラメータに均等にパラメータが割り振られた装備」はカオス化の要因ではなく、カオス化される側であるというのが基本的なアイディアですからね。新しい要素の追加で既存要素の挙動をカオス化するのではなく、新しい追加要素からのみからなる平凡なシステム(ここでは装備の組み合わせがシステムに相当)を用意し、その挙動を既存要素のパラメータの持つランダム性や偏向を使ってカオス化できないか、ということですので。あ、ホルスターだけは逆ね。

 ディビジョンテックの限られた使い先である最適化ステーションは、スコア、特性、タレントの数値を上昇させるけれども、特性もタレントも変更しない。もちろんプレイヤーキャラの総合的な力を高められる能力は、「ドロップ品に対する引きの強さ」の足元にも及ばない。つまり、 「価値」=「プレイヤーにとってゲーム体験が変わるかどうか」に影響するだけ力を最適化ステーションは持たないのだ。先のエントリに書いた通り、最適化ステーションの機能とは、「実質的に『価値』の変化が起きない範囲に制限しつつ数値の上昇する様を見せることにより、最適化が『価値』を変え得るものとプレイヤーに思わせ、最適化に必要なディビジョンテック収集のモチベーションを上昇、プレイさせ続ける」ことにあるとしか思えない。

 さらに限界まで最適化した装備や武器のスコアに一定の上限値があることから、装備のスコアは単に装備のレベルを再分割しただけの値でしかないという以前からの印象がより強まった。つまり最適化とは文字通り同一装備レベル内での最適化に限られており、例えばレベル29の武器はレベル29の範囲内で何か変わることはあっても、レベル30の武器にはなり得ないのである。こんなものに「価値」はあるだろうか?プレイヤー側には基本的に無いか、余りに限定的すぎる。

 運営側はどうか。「発生させた乱数値を装備のパラメータ値に加えるという簡単な機能を最適化ステーションというの名前で安価に実装」することで、「使い道も無く存在価値すら失っていたディビジョンテックなるものに価値がある」とプレイヤーに思わせようとしてみただけなのである。アクティブプレイヤー数が増えたり、それこそ維持できるだけでも御の字なのだろうと思う。損が出にくい割に当たるとデカい。

 最適化に賛成?反対?

 私にとっての「最適化」とは、「ディビジョンテックを収集し、それらを最適化ステーションで使えば、ゲーム体験が変わる」という幻想をプレイヤーに与えるための手段に過ぎない。詐欺とまで呼ばない理由は「最適化という表現自体には嘘も誤魔化しも無い」からである。散々使ってみた経験も踏まえれば「賛成、反対を論ずる価値も無い」と言うのが正直な思いだが、まぁ、スコアや特性パラメータが上がることには別に問題は無いので反対はしないよって感じかな。

 「プレイヤーにとってゲーム体験が変わり得る」装備や武器は最適化からは得られない・・・The Divisionは本質的に以前と何ら変わっていないのである。繰り返しになるが、ディビジョンテックと最適化ステーションの組み合わせを思いついた人間は、確信犯なら相当頭が良いか、人間心理に関する造詣が深い感じだ。そうでなければ(自粛)。

 さて最適化ステーションの登場により、ギアスコアの意味は輪をかけて失われた。ギアスコアの大小とプレイヤーの力の関係がより不明確になったからである。もしギアスコアが低いことを理由としたキックがプレイヤーマッチング時に減ったのであれば多少は良い効果もあったのかなとも思えるが、その結果としてミッションエンド直前でのキックが増えているだろうから害悪の方が多そうだね。

 なーんてことを書いているせいだろうか、一昨日は作戦基地に入れてもらえなかったんですよ・・・寒いので入れてくださーい!!ドアあけてくださーい!!簡体中国語は分りませーん!!

2018/05/18

現行3Dゲームエンジンで起こりがちな事(ピンポイント過ぎ)

 Steam版PCゲーム「リトルウィッチアカデミア 時の魔法と七不思議」のネット上のレビューに目を通していて、やはり・・・という記述を目にした。ゲームは3Dゲームエンジンunityを使用しており、キャラクターは当然3Dモデルで処理されている。やはり・・・と言ったのは、手描きと3Dモデルによる表現との違和感に対するネガティブな反応である。海外では、何もそこまで・・・とすら思うような激しい反応もある。

 まぁ、「リトルウィッチアカデミア」の作劇作法は、それまでの日本アニメの作法をいったん吸収消化してみた後の「パワーパフガールズ」辺りカートゥーンでの作劇作法に近い印象が強い(チビの市長、すらも既に定型表現と見なされかねないレベルだ)。加えて、魔法周りのお約束描写は(恐らく意図的に)英国のオリジナルに近いまま導入している。この点は、「魔法使いプリキュア」がハリーポッター作品などで近代化加工など変形した形で使われた「お約束」描写を再加工、再使用したのとは対照的である。この見立てに従えば、海外の多くの視聴者にとって「日本アニメの作画技法」が他作品との無視できない差別因子、目新らしさ、ひいては無二の魅力となる可能性を秘める。もちろんこれら因子は作品の拒絶要因ともなるがそれはそれ、むしろコアなファンを獲得できる可能性があるとも見るべきだ。「日本アニメの作画技法」に魅力を感じたコアな作品ファンがいたら・・・そりゃその魅力の再現に限界のあるゲームでのキャラ描写にはちょっと煩くなるかもね。そもそもカット割りの概念が別物過ぎる。

 閑話休題。

 この類の手描きと3Dモデルとによるキャラ表現の違和感はunityかどいうかを問わず現行の3Dゲームエンジンでは避けられず、かつその発生はとっくの昔から予測されていた筈だ。絵が描けて、3Dモデリングをやったことがある人なら直ぐに分るのではないかと思う。

 現行の3Dゲームエンジンのカメラのパース(パースペクティブ)は基本的に画面内のどの位置でも同じである。これは「現実のカメラにとっては当たり前」だが、現実のカメラの特性の制限なんぞ無関係な手描きアニメの絵では、パースが画面内に複数存在することも珍しくない。顔だけ煽られているようなカットや頭部が相対的に大きめに描かれた手描きアニメの絵は、少なくとも顔とそれ以外の部分でパースなどが違う状態と言って良い。背景とキャラのパースやカメラの位置。向きが違うって?いや、ふつーふつー。

 厄介なのは、ゲーム「リトルウィッチアカデミア 時の魔法と七不思議」のキャラクター絵のリファレンスが、複数のパースが存在する手描きの絵・・・単に歪んでいるのではなく、その多くは特定の演出意図や作画者の快感則を反映している・・・であることだ。従って、このようなリファレンスの絵の3Dエンジンでの再現またはシミュレートは演出の対象とする価値があるものと個人的には信じるが、それを実現する具体的な手段がエンジン側に用意されていないため、実現が困難なのだ。さらに言えば、米国のカートゥーン製作業界に同等または類似なニーズが見られないため、他者が実現手段を用意してくれる見込みも無い。

 ピクサー作品ではエンディングクレジットのみ2Dとなっていることがある(例えば、「レミーのおいしいレストラン」)。これらを観れば分ることは、2D部と3D部(本編)では見た目の風合いや動きのタイミングが全く違うこと、つまり2Dと3Dは端から別物であり、一方が他方をシミュレートするなんて考えは製作者たちの頭の中に完全に無さそうということだ。この状況は、セルシェーディング(3DCGでセル塗りのシミュレートと輪郭線の付加を行う、すなわち自動的にセルアニメ調の絵を作る)が多用されている日本の状況とは完全に異なる。3D部を如何に2D部に近づけていくか・・・その涙ぐましいまでの努力の結果及び進化の過程は、ある作品以降のプリキュアシリーズ作品のエンディングにいい塩梅に凝縮されている気がする。個人的にキモと思っているのはやはり顔の扱いで、表情、視線の動きをちゃんとつけ「続ける」ことと、カメラの位置と向きに対する顔の向き(特に顎の向き)/首の角度は「現実の無視は辺り前」の調整が必須だ。これらを怠ると「プラスチックのお面を付けたダンサー達によるプリキュア舞台ショー風(すげーな!「風」!)」な動画になってしまう。

・・・なーんて感じの話に最初に思い至ったのは2010年ごろに遡る。なお「3Dゲームエンジン&パース」の議論に限れば、その始まりは90年代のゲームQuakeの登場まで遡る・・・より広い範囲が見えるようにするパースの変更はチートにならないの?って話だ。当時の結論はノー、人間の実視界よりも広い範囲の画像は「実際に見ている光景と脳が錯覚しにくく」、かつ「画像内の歪が大きいと認知段階での歪補正に必要な脳の負荷が激増」してしまい、プレイヤーの反応がむしろ遅くなる可能性が高いからだ。ただし人間の脳のことである、訓練でどうなるかは分かったもんじゃない。

 さて2010年ごろ、3DCGプログラムであるLightwave3Dには既に「アドバンストカメラ」なる不思議な(そして他人が使った例を未だほぼ知らない)カメラが実装されていた。このカメラの特徴は、パースなどのカメラ/レンズ特性の画面内の分布を制御できる点にある。つまり、同一画面内の位置ごとに複数のパースを与えられるということだ。

 適用例は例えばコレ、 画面内の物体(宇宙船)が瞬間移動する直前に歪む効果を、レンズ表面に二次元的な凹凸分布を与えることで実現したものだ。右下のイメージ内のDisplacement mapという絵で、画面内各位置に対応したレンズ表面の凹凸を与えている。白いほどレンズ表面は局所的に出っ張り、黒いほど引っ込んでいる。Displacement map自体もアニメーションで与えられるので、イメージの歪みも時間変化させられる。実際の動画はこんな感じだ。なお、歪み効果以外の部分は気にせずに・・・音楽については元Modファイル使いだったところを鑑みて察して欲しい・・・
  なおこの種の歪みの効果は、歪み無しのCG画像に後処理で加えるのが普通であり、動画はいわばアイディアのプレゼンのようなものだ・・・高額の後処理用プログラムを持っていなくともこれぐらいはできるんだぜ、ってね。

 本題に戻ろう。個人的には、unityのような3DゲームエンジンにもLightwave3Dのアドバンストカメラのような機能を実装して欲しい。奥行方向で適用/不適用を制御した上でキャラクターなどの前景と背景を合成する必要があるなどリアルタイム性との両立には技術的に厳しいところもありそうだが、その部分以外は割と現実的ではないかと思う。

 ニーズが小さい、或いはニーズを感じる人が居ないという可能性も否定できないのが残念なところだが(ゲーム制作者たちがこの種の可能性に気付いていないのでは、と思わざるを得ないことが多々あるということ)、この機能さえあれば、日本の手描きアニメで当たり前に、或いは時に無意識に行われている作画上の演出の再現やシミュレートがかなり可能になる筈だ。
 こんな画が3Dゲームエンジンで簡単に作れるようになれば、コスト的にも手描きアニメ終了のカウントダウン開始だ。ぱっと見、右側のアッコの首~口~鼻、紙の生え際付近の領域のアウトラインのシミュレートだけでカメラが20個ぐらい必要で、かつそれらカメラの画をシームレスに合成しなければならない大変な作業が控えている・・・「冴えたやり方」が必要なのだろう。

 アドバンストカメラは原理上、「20個ほどの位置も向きもパースも異なるカメラの画をシームレスに繋いだ画」を単一の三次元曲面を適切に定義するだけで作成できるポテンシャルを持つ。数学、特に座標変換に強い人、その辺りをちゃんと数式で示してくれないものか・・・UVマッピングの逆向きの操作が一つの例となる筈だ。考えても見て欲しい。全てのポリゴンをそれらの法線方向から撮影した画がマッピングされた画像があるとする(それはUVマップ画像のように見えるだろう)。この画像があれば、カメラの位置や向きがどうであろうと、その瞬間のあらゆるカットは「画像の座標変換だけで」作成できる筈だ。この場合に求められる「冴えたやり方」とは、例えば、最初に用意すべき画像に含めなければならない情報を画像作成前に特定するとともに、特定結果に基づいて使用計算リソースを最小限にする方法である。

 カット内でのパースの時間変化なんて、日本の手描きアニメではかなり日常的だよね?あ、「銀河英雄伝説 Die Neue These」は使ってねぇなぁ・・・

2018/05/17

「銀河英雄伝説 Die Neue These」への不安・続

 最新話で某要塞攻略が描かれる。不安通りと言うか、おそらく「私がちゃんと描くべきではないかと考える要素」に今回の作り手は興味が無いのだろう。例えば、

某大佐の軽口を如何にカッコよく聞こえるようにするか

とか・・・つまり

某大佐の軽口(特に異性に関わるもの)をダサく聞こえるようなものにしないこと

とかだ。キャラクターデザインはとても助けになるものではないから、脚本や演出、画が頑張らなければならない。声優さんの頑張りにも限界がある(と言うか、頑張り代が声優さんに与えられていない)。あと、最新話のフレデリカの描き方での「可愛さなどキャラの個性に関わるような要素の欠如」も同様に異常。扱えないなら、今後女性キャラは出さない方が良いのではないかと思う。作り手の人生経験やカメラやレンズに関する知識ってどの程度なんだろうね。

 I.G.にはレイアウトシステム(画角と画角内の描画対象の位置を決めるプロセス。手描き絵のパースも実質的に決める。CGIとの合成が前提の場合、CGIで使うカメラやレンズの特性やカメラの位置、向きを決めるプロセスと等価だ)に長けた人材が多くいたはずなのだが、それらが使われている感じが全くしないのも違和感が大きい。つまり、パースがヘンに感じたりするとか、あるべきパースが無いと感じることがあるという事だ。

 2000年代、米国のTVドラマシリーズには宇宙を舞台としたSF作品が多かった。この時期、宇宙船飛翔シーンなどのVFXシーンの製作方法は模型ベース の特殊撮影からCGにほぼ移行していた。そして、無数の大小の宇宙船が乱れ飛ぶ戦闘シーンまでもが当たり前に使られるようになると、その種の仕事が任せられるCGI制作会社は極めて短時間のうちに淘汰された。これは、制作予算やスケジュールの管理能力があることは当然として、必要な演出ができる人材を確保できていたかどうかが大きい。

 当時生き残った代表的な会社にZoicがある。当時Zoicが制作したCGIでは、宇宙船の相対的大きさの表現が上手いと感じたものが多い。巨大戦艦に大量に群がる小型戦闘艇、巨大戦艦に単騎で戦闘を挑むボロ旧式戦闘艇といったシーンが非常に魅力的に仕上げられていた。

 この時期の作品に「Battlestar Galactica」がある。Zoicはこの作品のミニシリーズ(パイロット版相当で、DVDではシーズン1の1、2話に割り当てられた)~シーズン2のVFXを担当し、シーズン2では所謂「The Adama Maneuver」も描く。この機動、長さ1400m級の大型宇宙船が惑星大気中を自由落下しながら艦載機を発進させたのち、地上激突前に瞬間移動(FTLジャンプ)で惑星大気外へ退避するという「アイディアは新しくないが、良くぞ具体的な画に仕上げ切った!ついにここまでできる時代になったんだ!」と多くの視聴者から評価されたもの。某日本映画が劣化した形でモロパクリし、分かってる国内の筋からのみならず、動画サイトで違法視聴した海外の多くの人々からも映画や監督らは今でもバカにされ続けている。余りの作りに、私は1回観てから中古購入したこの日本映画のDVDを躊躇なく割ることになる・・・ちょ、待てよ・・・なんて言われても割るよ!。
 で、その「Battlestar Galactica」だが、シーズン3に入って主に予算の制限から以下のように制作体制が変わった。
  • CGI制作が番組制作会社Universalのインハウスチーム担当となる。
  • 監督/演出家のキャリアが2レベルは下がる。
  • 脚本家は複数の一流作家からほぼ一人の新人に代わる。プロデューサーは「才能ある新人」と呼んでいたが、「プロ意識はしっかりと持った(スケジュールは守るという意味)アマチュア」との印象しかない。
 結果、VFXは輝きを完全に失い、特に宇宙船の巨大感は完全に失われてしまう。おそらく、Zoicの担当者とは違ってインハウススチームのスタッフはカメラやレンズに関する知識に著しく欠けたのだろう、画角をちゃんとコントロールしたカットやシーンがあった記憶が無い(使用ソフトのデフォルト値のまま?)。ライティングも下手だった(使用ソフトのデフォルト値のまま?)。カッコ良い宇宙艦隊シーンなんて、作れと言われても作れなかっただろう。加えて、脚本、演出共に酷い出来で、2回目観る気がついぞ起こらなかった。でもね、そんな中、俳優陣は結構頑張ってましたよ・・・。

 うん、少なくともここまでの「銀河英雄伝説 Die Neue These」は、まるでシーズン3以降の「Battlestar Galactica」の様なのだ。会話含む脚本、CGI含む画作り、音楽などなど、個々の要素のレベルで意図が分からない。相互に整合していないし、揃えたように平凡以下だ。プロの作ったレベルのものではあるが、省エネ具合の酷さと言うか安全運転するばかりというか熱の無さと言うか、まるで飯のためだけに作ってると言わんばかりに見える。でも声優さんたちは頑張ってるよね。

 で、某大佐のセリフ絡みで補足しておくと、旧アニメは「時に外連味もある舞台的なセリフ回しや演技を、舞台ではなくより現実的な空間内で見せる」という、そもそもアニメ以外でやりようがなさそうな手法を選び、挑んだものだったと思います。日本の当時のアニメって総じてそんなものでしょう、という意見には同意します。が、「舞台的な」といった部分を高いレベルで意識化していたのは間違いないと思います。ある種の重厚さや品を作品に感じたならば、このようなアプローチの貢献度は低くないでしょう。キャラからローゼンリッター、帝国軍の装甲服(どう考えても機能よりキャラ付けとリンクした見栄えが優先)まで大部分のデザインはその手法にきっちり従属し、当然ながら手法自体を支えます。また舞台的な描写は、帝国内社交界などの形式化が進んだイベント類の描写との親和性も高そうです。形式化が進んだものを形式化が進んだものとして見えるように描く・・・それが出来てこそ、帝国の様々な要素を「行き過ぎた形式化どころか硬直化したもの」と見做す劇中人物の認識を視聴者は疑似的に共有できるんじゃないかなぁ・・・

 一方、新アニメには独自とも敢えて選択したとも思われる方法論を未だ見出せません。見た目は「書割に立ち絵」なので、動き、外連味、キャラの物体の裏表や割りばしの無い「ミニパト」と実は変わりません。「ミニパト」の方法論でもちゃんと動きのある社交ダンス描写は難しそうな(と言うか向いていない)なところにきて、その超絶劣化版です。作られるだろう社交ダンスシーンの画は容易に想像できます・・・それぐらいしかやりようが無いですからね(ただし、社交ダンスシーンは明らかに面倒くさいので、これまでの流儀からの類推として、止め画すら作らず、画面上では触れない可能性が高いです)。「ミニパト」の方法論は「用意さたセリフ」に従属すべく研ぎ澄まされています。「ミニパト」の画面内要素は、セリフのためだけに、セリフに合うように、過不足なく用意、配置、移動、除去され続けるのです。作品の出来や良し悪しは別にして、なんと贅沢な、何と純粋な。

 「某大佐のセリフが徹頭徹尾ダサかった」のは当たり前、それはピエロの格好で営業運転終了後の千代田線列車の運転席内でヒンズースクワット風の意味の無い運動を繰り返しながら古典落語を演じるが如く、セリフの周囲に用意された何もかもがセリフに対してちぐはぐだからなのです。

2018/05/12

LightWave 2018.0.4アップデート

 アップデートが出るのが早いのは良いのだが、もちっと落ち着いた方が良い様に思う。

 具体的には、「もっとちゃんとした、不具合と不具合個々への対応予定のリスト」を出した上で、アップロードのロードマップの提示、アップデートのリリース、リスト更新を繰り返した方が良い。現在の対応はまだ場当たり的に見える。リリースノートを読む(つまりアップデートのリリース後になる)までアップデート内容が部分的にしか分からないという状況は、時間に追われている身には手の打ちようが無くて途轍もなく辛い時がある。

 と言うのも、Blenderの躍進などもあり、低価格寄り製品とは言えLightwave3Dユーザーの人口もさすがに以前よりプロ側にシフトしたと思うからだ。つまり、「業界(の人間)相手」を前提とした対応方法に明確に舵を切った方が良い。「暇な業界人」・・・希少種だと思いますよ。

 リリースノートを見る限り既に不具合はナンバリングされており、不具合のデータベース化の仕組みは既に存在している筈である。ならば、後は外部への見せ方だけの問題だと思うのだが。まぁ、それにいったん手を付けたものの、余りに不具合リストの拡大が早くて「対応時期未定」の項目だけみたいなリストしか出せなくなってしまったゲーム会社がありましてね・・・

 さて、個人的に既にメリットのあったアップデート0.4での改善点は以下の2点。2点目はアップデートで発生した不具合(激怒した人も、脱力した人もあろう)のアップデートによる解決という間抜けたものだが、みんな!今は単純に喜んでおこうよ。
  • 異常に遅くなっていたモデラーの起動時間が、2015以前と同等まで早くなった(2015と何度も比べたので確実)。
    だからどうしたレベルの話と思う人もいるだろうが、機能は変わらず、メモリ使用方法変更のアナウンスも無いままの体感30倍以上の低速化は「他の不具合が有る兆候の可能性大」と見るべきだろう。
  • アップデート0.2で動作だ不安定化した「モデラーのメニューへのcfgファイルの読み込みによるブランチ追加」がちゃんと動作するようになった。
    この機能が動作しないと、私の環境でも20個以上の追加プラグインを一つ一つ手動でメニューに登録しなけらばならず、面倒臭いし複数のライセンス認証も含めると20分ぐらいの作業になる。機能が動作すればメニュー登録もライセンス認証もそれぞれ10秒以内、全作業でも1分ぐらいしかかからない。

Steam版PCゲーム「リトルウィッチアカデミア 時の魔法と七不思議」発売!・・・らしい

 5/16ですか、公式にも情報出てますね。
 元となるアニメ作品は劇場版も含めて大好きです。でもですね、作画的話法上大嫌いなところがあって・・・時折使われる容積や質量の変化に無理が過ぎる変形が駄目なのです。同じ理由でFLCLも苦手だし、エヴァ:Qはロケット機構の生成まで変形に含む余りのご都合主義ぶりに生理的レベルで拒絶反応が発生、まだ冒頭部だったのに作品自体への興味を失いました。要は程度問題ですね。ちなみに、少なくともハンナバーバラ(ハンナバーベラ)作品であそこまでの変形をやっていた記憶はないんですが、実際のところはどうだったんでしょう?

 ゲームは買っちゃいますよ、きっと・・・Farcry5なんて難易度ハード一周だけでもう一片の興味もないし

 あと敢えてこれも貼っておきましょうか。著作権的には×ですけどね、前半の編集のはまりっぷりに対して、後半の編集が加速度的にグダグダになっていく辺りはご愛敬。うん、後半はカット割りが短かったりで使える元ネタが少ないのは分ります。ダイアナを出さなくて済ませられていれば「割と奇麗に閉じた1本」だったかもと、ちょっと残念な感じもします。ダイアナの登場は唐突過ぎる上、オリジナル作品との縁切りができませんでしたからね。