「製作者は劇中で視聴者に最小限の説明しかしない方針」のように見受けられます。現時点までの「脚本の淡白さ」は、世界観の説明すらほぼせず、時間経過の描写もかなり曖昧です。従って私の印象、見立てが妥当であれば、原作や旧アニメを知らない視聴者は、周辺情報を漁ること無しに「銀河英雄伝説 Die Neue These」が描いている内容を理解できるとは思えません。
「銀河英雄伝説 Die Neue These」についても、最初は「脚本家が原作や旧アニメが好きすぎて、それらを知らない視聴者が居ることにまで気が回っていない」とすら思いました。が、作画されたものやキャラの劇中の発言は「脚本の淡白さ」を補うどころか、情報や意味の有無という意味では脚本に劣らず淡白(説明的な要素が皆無)なのです。
「某回廊」や「某要塞」は「中学校」ではありません。つまり、誰もが知っていたり、そこに所属したことがあるような想像可能な場所ではありません。そんな状況下、「某回廊」や「某要塞」がどういうものかについての説明をほぼ省いたまま、「銀河英雄伝説 Die Neue These」は要塞攻略戦を描き始めようとしています。これでは攻略の困難さすら視聴者には伝わらず、それを反映したキャラのセリフの意味も理解されないでしょう。これは大いなるコミュニケーションの欠落ではありませんか?
とあるFPSにおける通信頻度は25回/秒(25ミリ秒以下のラグ)で、総通信ラグは80ミリ秒未満とされる。つまり通信頻度は未だ「普通の1/3~1/4」ということになる。ping値80(ミリ秒)超ではRainbow Six Siegeのプレイは既にキツいと聞いたこともある。そりゃそうだ、これにサーバー反応などのラグが加われば120ミリ秒級またはそれ以上の体感ラグ発生は避けられない。The Divisionの通常状態のラグは Rainbow Six Siegeがまともにプレイできなくなるラグよりも大きいのである。
なおSteamDBによれば、最近のRainbow Six Siegeの1日の同時プレイヤー数はThe Divisionのそれのほぼ100倍以上で、The Divisionリリース直後のピーク値と同等となっている。金、技術、対顧客コミュニケーション、マネジメント含め、通信事情に関するThe Divisionの不手際(としか解釈できない状態)は、事前の評判が決して高くはなかったRainbow Six Siegeと比べても目立つ。「口先だけのThe Division、多少ゆっくり目だが改善内容を具体的に宣言した上でそれを着実に実行していくRainbow Six Siege」、などととある知り合いは言う(ブログ主はRainbow Six Siegeはプレイしていない)。
ちなみにゲームエンジンのSnowdropについては、「とある開発者が自分の分野の技術内容について疑いようも無い嘘をついている」点を指摘したことこそはあるものの、基本的にベタ褒めしてきた。ポイントは「小せぇことは良いんだよ」張りの「使わない(または使わないことにどっかの段階で判断された)機能のぶった切り」による軽量化である。音声処理、特に爆発音などの処理の実装は如何にも雑そうだし、植生の処理も遅いっつーか流儀が古く見える。要は描画機能の一部を除き、既存のライブラリをそのまま使っているだけのエンジンなのだろう・・・それも見識だ。まぁ車の窓が銃撃でいったんは壊れたりするのは良いとして、所謂「Car door closing simulation(車のドアを閉じるシミュレーション機能)」 は新エンジンであるSnowdrop2には要らないでしょう。
さて、昨今の「普通のネットコード」には当然対チート性も要求される。ネットコードに関してはRainbow Six Siegeのそれの評判が良いようなのだが・・・