2021/01/23

岡田斗司夫さんの「Netflixオリジナルアニメがダメなのは理由があった!」

  岡田斗司夫さんがYoutube動画「Netflixオリジナルアニメがダメなのは理由があった!」内で語られた日本国内のアニメ制作業界の状況が、約1年前のエントリでの私の予想の枠内でちょっと笑った。とは言え、私の予測のベースには岡田氏が約4年前に語った内容があるから、予測時の状況認識に差が無く、かつビジネス的に妥当な展開を想定すれば、現状の見え方が似ているのは仕方無い。ただ、これは想定外事象が無く、面白い新しい展開も当然無かったと言うことにもなる。


 ポイントは、①かろうじて新しいOccupied Japan(支配下の日本、今回の岡田氏の表現で言えば奴隷または奴隷労働など)は避けられたこと、② NETFLIXのビジネス流儀自体が、NETFLIXが面白い日本製アニメ作品を手に入れられない原因となっている可能性が高いことだろう。ただ、①が実現できている原因は現場レベルのビジネス視点ではあろうけれども(肯定的意味で)かなり動物的直観も寄与した判断の積み重ねと私は解釈しており、状況自体の持続可能性は低い・・・現場の疲弊を緩和できても解消はできない。また、私が期待した「外資を利用してかつ儲けさせることはあっても、決してまつろうことのない挑戦者であり、国内業界全体の利益を念頭において動ける調整能力も持つ卓越したプロデューサーの登場」の気配は無い。まぁ、たった1年間の話しであるからして、逆にそのような人材が名指しできる状況が現時点で出来している方がどうかしていると見做すべきだろう。

 私の言う「登場して欲しいプロデューサー」に対応するような存在について、今回の動画内で岡田氏の直接の言及は無い。その代わり、「NETFLIXのアニメ班は本社と交渉し、知的所有権など扱いなどを変更させないと日本から面白いアニメ作品は手に入らないと本社を納得させるしかないのではないか」といった旨の提案をしている。ただこの提案、「まさにそれをNETFLIXの対抗馬が現れて実践、成功する」といった展開の方が熱い、見たい。が。どうもその手の動きは噂レベルですら聞かない、見ない。

 あと意識が高い(らしい)クリエーターは何人もいるのだが、志の高い(と唸らされる)クリエーターってのは本当に現れないね。

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