2019/11/13

YouTubeのRecommendedの耐えられない軽さ

 YouTubeのHome画面の仕様変更(個人的には大改悪)に触れたエントリで、「Recommendedの教育内容がリセットされた」とうっかり書いてしまった。が、正確に書くならば「リセットされたとしか思えない結果しか返ってこなくなった」というところだろう。具体的に発生した状態は、「以前に『興味がない』と指定した動画またはチャンネルの動画がRecommendされたものの8割程度を常に占める」というものである。

 「興味がない」とした動画やチャンネルをいちいち覚えているほど記憶が良いなんて訳ではない。特定の動画またはチャンネルを「興味がない」と指定する際のルールがはっきりしているだけに過ぎない。

 例えば「(日本の)80年代シティポップ」なんてタイトル、内容の動画は例外無く「興味がない」と指定してきた。ところがタイトルがまんま「80年代シティポップ」だったり「80年代シティポップ」を含んでいたりする動画ばかりがいきなり20個以上Recommendされたのだ。このキーワードをタイトルに含む動画群がRecommendされ続けるに状態には一時期心底悩まされたため、この例に関してだけは「興味がない」と指定したことのある幾つかの動画タイトルやチャンネル名は(サムネイルの絵と併せて、文字列としてではなく絵や図形という形で)さすがに覚えていた。当然のように記憶にあるサムネイル、動画タイトル、チャンネル名がそこに並んでいたのである。そして類似の状態がHome画面をリロードする度に繰り替えされた。

 新しいHome画面では、Recommendされた個々の動画に対していきなり「(この動画を含む)チャンネルからは動画を(今後)Recommendしない」という指定ができる。従来は「(この動画を含む)このチャンネルは好きではない」までしか指定できなかった。従って「チャンネルからは動画をRecommendしない」という指定相当の状態を実現するためには、次々とRecommendされる続ける特定のチャンネルに含まれる動画に対して、延々と「このチャンネルは好きではない」という指定をし続けるしかなかった。という訳で、Recommendedの教育内容がリセットされた(ように見える)状況にはうんざりしたものの、「(この動画を含む)チャンネルからは動画を(今後)Recommendしない」という指定ができるようになったことでRecommendedの再教育が加速できるのではと同時に期待したのだった。だが、結果から言えばその期待は裏切られる。

 まず「指定する機能」の実装の問題がある。

 以前は「このチャンネルは好きではない」という指定はHome画面以外の画面からもできた。動画閲覧画面の右側にサムネイルが縦に並んで表示されている動画に対しても指定できたのである。が、現在は動画閲覧画面では「このチャンネルは好きではない」どころか「(この動画を含む)チャンネルからは動画を(今後)Recommendしない」も指定できない、つまり「(この動画を含む)チャンネルからは動画を(今後)Recommendしない」の指定は、Home画面で動画がRecommendされなければ指定できない。一方、「このチャンネルは好きではない」は画面を問わず一切使えなくなった。これではむしろ教育効率は下がってしまう(=教育に必要な時間が延びる、または教育する機会が与えられない)。

 次いで、「(この動画を含む)チャンネルからは動画を(今後)Recommendしない」というのは劇薬の如く強力過ぎることである。

 Recommendedの教育方法はあらためて考えるに非常にダサく(=ハイテクとか冴えた考えとかと無縁にしか見えない)、例えるならば「『嫌い』は指定できるが、『好き』は指定できない」ものとなっている。つまり、「こういうのが好き!」「こんな感じのものをRecommendして!」といったポジティブな教育はおろか、「この状態を維持して!」といったニュートラルな教育すら不可能なのだ。言わばRecommendedの教育過程とは、

「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」・・・

というネガティブで非常に気持ち悪いものなのだ。もともと「嫌い」を中和するような指定が不可能とあっては「(この動画を含む)チャンネルからは動画を(今後)Recommendしない」は結果が非可逆的でるが故に過激すぎる。間違って「嫌い!」としてしまった場合、それを取り消す手段は用意されていない。

 結論から言うと、まじめに1時間程「嫌い!」「嫌い!」「嫌い!」・・・を、当然興味が無い動画のチャンネルのみに対して繰り返したところ、再生回数が1年で1~2桁の動画がぽつぽつという状態を経て見事に何にもRecommendされなくなった。指定することに意味があるのかと疑問すら持つことがあった従来の「このチャンネルは好きではない」の緩さでなんとか保たれていたバランスは見事に崩壊、私に対してのRecommendedは1日とかからずに破綻したようである。「嫌い!」とはしなかった動画やチャンネルの情報は使われないのか、どこへ行ったのか・・・ユーザ個人に対しては捨てているも同然の取り扱いなんだろうね。

 ちなみに新しいHome画面では、Recommendした動画が無い場合も「空のRecommended欄」が表示される。「ちゃんと考えてつくられたもの、気を配ってつくられたもの」なら、このような場合は「Recommended欄」自体を表示しないんじゃないですかね。
じゃあ「好き」はどこにあるのか。敢えて挙げるならばSubscribed(登録済み)なのだろう。観たからといってその動画やチャンネルが「好き」とは限らない、むしろ観た結果嫌いになっている可能性すらある。しかし、SubscribedとRecommendedのそれぞれの内容が相互作用していると感じたことは一切無い。Subscribeしたチャンネルの動画がRecommendされることはあるが、そんなことされても意味は無い(=知ってた、でしかない)、相応の計算機リソースを消費しながらRecommendはユーザにとって意味あることを一切しておらず何の価値も生み出していない。

 YouTubeのRecommendedには動作だけではなく在り方自体に何か釈然としないものを感じていたのだが、このたった2日間でその理由が分かった気になってしまった。Recommendedがやっていることは、90年代の大々容量データに対応したデータベースソフトができたこと未満の低レベルなものなのである、少なくともこの2日間で起きたことを見る限りは。

2019/11/12

YouTubeの利用規約変更について、現時点での雑感

 YouTubeの(12月からだったかな)利用規約変更が話題、議論となっているようだ。「採算の合わないチャンネルを勝手に削除可能とする項目」の追加が焦点だ。

 「採算の合わない」という表現はかなり政治的であいまいで、ポリコレ対策の一面も持つように思う。加えて「採算の合わないかどうか」は「YouTubeの独自の裁量」によるのだそうだ。つまりYouTube側は「採算の合わない」と判断したとしても、当事者に判断理由などを一切説明する気が無いということだろう。

 まぁYouTubeとて営利企業、儲からないことはやらないというのは至極当然ではある。とは言え、ほんの2年ほど前には登録者200人弱の私のチャンネルに対しても「あなたのチャンネルを収益化しませんか?」なんてYouTubeからのメールが何通もあり、「YouTube必死だな」などと思わされたのも事実。その後の収益化ハードルのインフレも含めてなんとも華麗な掌返し、と言うか、チャンネル収益化プログラムが一気にYouTubeを経済的に潤したということなのだろう。

 ただこの規約変更、Dailymotionなどヨーロッパの類似サービスの衰退原因(とYouTubeの独り勝ちの原因)を彷彿とさせるところもある。日本国内(Googleにとっては余りに小さい市場)の類似サービスへの影響もあるかもしれない。いよいよ本格的にビッグブラザー感や"Be Evil"感が出てきましたね、「採算の合わない」は魔法の言葉。

 「採算の合わない」とは具体的にどういう状態を指すかについてYouTube側からの公式情報はまだ無いらしく、現時点ではTwitterなどで色々な意見が飛び交っている段階のようだ。

 個人的には「広告は付かないが、再生数がやたら多い又は再生時間がやたら長い動画」はサーバー容量、負荷ともに大きいのに収益は全くもたらさないという点で「採算の合わない」と判断されるのではないかと思う。全く別の文脈で書いた以前のエントリで触れた「紳士向けMMD動画」の削除理由には十分だ。Sexual contentに広告が付く筈も無く、反面Sexual content故に再生数を稼ぎ易い。悪目立ちする訳だ。

 権利所有者以外にアップロードされた著作物(映画、TVプログラム、レコード、CDなど)を含む「チャンネルの削除」も容易となる、もはや権利所有者からの通報や削除要請を待つまでも無い。 広告は付かないし、下手をすればYouTube自体のビジネスとバッティングするからだ。では著作権が消失してパブリックドメイン化した著作物はどうか?広告が付けばOKとの理屈もありに思えるが、はたして広告主が現れるかどうか。

 広告は付かないがPatreonといったクリエータへの寄付・援助・応援サービスで一定の収益を得ているユーザをどう取り扱うのか。例えば銃砲店関係者や銃マニア(銃関係にはほぼ広告が付かなくなって久しい)、まだ知名度の無い各種アーティストはYouTubeをショーケース的に使いつつ、YouTube外からの収益を得ている場合が多々ある。このようなユーザをYouTubeは自社サービスにただ乗りしている(フリーライダー)と見做すことになるのだろうか。もうお気づきの方もおろう、チャンネルの有料提供には"少なくとも代替サービスが現れない限り"高いニーズがある。いやぁ、えげつないまでに金の匂いがしますなぁ・・・(逆に"YouTube for Creators with Patreon"プログラムとか格安のチャンネル有料提供でやったらまだ多少の救いはあるかな)。まぁ、日本でもMembership機能利用者がいよいよ本格的に増えることになるのかなぁ。

 おっと脱線。

 そして現在は「動画の削除」までしかYouTubeにはできないものの、新しい規約では「チャンネル削除のみならず、Googleアカウントに基づく全てのサービスから(元)チャンネル所有者をBanできる」ことになる。企業の持つGmailアカウントですら停止される可能性をYouTubeは示唆しているとされる。つまり、「紳士向けMMD動画」を1本アップロードしたがために、Google及び傘下企業の全サービスから締め出される可能性があるということだ。

 まぁ、再生数が少ないことが「採算の合わない」理由にされると私のチャンネルはもう駄目。

 YouTubeも成熟し、結果としてテール切りに手を染めることになるのか。とは言え自社独自コンテンツを持たない保守化したNetflixみたいになったらもうオワコンだ。極端な最期は「キッズ動画専用共有サービス」辺りだろう(最近、チャンネルの動画がすべてキッズ向きか、すべてキッズ向けではないか、両者混合かをチャンネル毎に設定することが要求されるようになった)。ユーザも次のサービスを探す段階に入ったのかもね。

Youtube Home画面の仕様変更?

 突然、PCでのYouTubeのHome画面の見かけが変わった。うっかり何かの設定変更でもしてしまったのかと思ったが、ググってみるとYouTube側の仕様変更の可能性が高いことが分かった。その場合には見かけ等の変更に関してユーザ側にはできることは無いと言う。ちなみにブラウザはFirefox 70.0.1だ。

 なおAdブロッカープラグインを組み込んでいるが、巡回する大部分のサイトに対しては無効としている。YouTubeの場合は「Home画面への初回アクセス時に生理的に苦手な広告が表示された場合」にその日一日中(実際には1~2時間)だけ有効とすることが癖となっている。文化的背景差などに起因して生理的に苦手な広告はさすがに許して欲しい。なおブラウザ画面のキャプチャー時にはAdブロッカーを有効としている。本エントリ中の画像キャプチャー時も同様だ。

 さて新しいHome画面だが・・・

 まずサムネイルが異様にデカいのがウザい。画面内の情報量(例えばサムネイル数)が従来の半分以下まで低下するため正直かなりイラつく。新しいAnalytics(Beta)も同様だが、「一目で分るようにできるだけ大量の情報をコンパクトにまとめる」、「目的達成のためのユーザ操作を最小限にする」といったこれまでの画面設計の方向性と(それなりの)進化は打ち捨てられるのだろうか。なお個人的にAnalytics(Beta)はクソだと思う。遅く、色々と曖昧で、構造が非論理的だ(Slow. Vague. Illogical)。
 ブラウザのウィンドウサイズを変えるとサムネイルサイズも若干変わるが、結局のところ画面内の情報量が増えることは無いので更にイラつくばかりだ。また、Recommendedの教育内容がリセットされているのも地味にイラつく。
 触って数分で分かった表示上の不具合(おそらくバグ)もある。まず、Not interestedを指定されていったん非表示となったサムネイルの幾つかが、ウィンドウサイズを変更すると再び表示されるようになる。これはこれでウザい。また、上の画像の下端中央付近には下向きの「<」みたいな印がある。これはYouTube Mixesの2行目以降を表示させるためのボタンだが、ボタンをクリックしていったん2行目以降を表示すると1行表示には戻せない。上向きの「<」といったそのような操作のためのボタンが無いからだ。仕様だと言うなら「かなり間抜けで気の利いていない仕様」だと断言しよう。センスが無さ過ぎる。ちなみに2行目には1アイテムしか無いので、従来のサムネイルサイズなら1行におさまるのだから尚更ツマらない。

 なお、画面表示以外にも細かな仕様変更が多数あるがここでは割愛する。と言うのも、操作に対してバグっぽい挙動や他画面での操作・機能の制限発生(Home画面の仕様変更が他画面の機能に多数の悪さをしている模様)がみられるほか、仕様が元に戻される可能性もあるらしいからだ。

 ググったところによると、YouTubeはこの種の仕様変更を特定のブラウザを使う特定のユーザに対して行うことがあり、かつ数日で以前の仕様に戻すこともまれではないらしい。ちなみに別のブラウザ(Edge)かつログインしない一般ユーザでは従来通りのHome画面表示だったし、Firefoxであっても(ほぼ放置状態である)別アカウントでYouTubeログインした場合も同様に従来通りのHome画面表示(下図)だった。
  ググった先のページには「慣れるしかない」との記述もあったが、画面当たりの情報量低下が酷すぎ、同じ量の情報を得るための操作が増えて不便極まりない。Recommendedが上手く機能していた時代のかってのHome画面では、サムネイル全数がぎりぎりフルスクリーン表示のウィンドウ1枚内におさまり、スクロールバーは表示されなかった。画面は無駄なく活用され、特段のキー、マウス操作も不要だったのである。同数のサムネイルのチェックにスクロールが必要となった言うことは、操作無しから見れば無限大倍の作業量増加である。

 上述したように、Home画面での仕様変更は他画面での機能の一部が使えなくなるなど悪影響を及ぼしている(操作や機能の一貫性が失われ、できないことなどが発生している)。Home画面でのYouTube Mixes再生周りや再生クエリー周りに明らかにバグがある。バグの実際の原因がFirefox側にあったとしても「意図的にFirefox使用時に適用している」以上はYouTube側の失態だ。まぁChromeも同じバグっぽい挙動をするのも確認済ですけどね。「Home画面以外にも影響する部分に手を入れるが、Home画面さえ意図通りに機能すればあとはどうでも良い」という開発側の低レベル過ぎる認識が透けて見え、極めて不快だ。

2019/08/31

London ElektricityとLogisticsの新譜が楽しみ

 それぞれのタイトルは"Building Better Worlds"(10/25リリース)と"Waveforms EP"(9/13リリース)。

 既に公開されている両者の楽曲を聴いての印象は、それぞれ「歌詞込みでLondon Elektricityの曲にしか聴こえない」「Logisticsの曲にしか聴こえない」というもの。新規性にはやや欠けるかも知れないけれども、「変わらないアーチスト色の強い楽曲」を好む身としては実に好印象。まだ公開されていない楽曲でその辺りを色々と裏切って(新境地を見せて)くれれば尚良し、ってところでしょうか。

 "Build A Better World"の撮影場所は札幌市内の「テイネオリンピア遊園地」みたいですね。

2019/08/27

YouTubeの「あなたへのおすすめ」の変な挙動の隙間から見えたもの

 相変わらず体調はサイテーです。まぁ、なんとか生きているということで・・・

 で、閑話休題。

 7月中旬、YouTubeの「あなたへのおすすめ」の内容が突然変になった。具体的には「最近アップロードされた動画」という項目が表示されるようになり、「あなたへのおすすめ」の少なくとも1/3が「最近アップロードされた動画」とダブっていた。

 「最近アップロードされた動画」に表示される動画は例外なく興味が無いものばかりだったので、「あなたへのおすすめ」を再教育しようとすると下の様になってしまう。それまで良い感じだったのにね、残念と言うよりもう台無しですよ。
 そして現在、 「最近アップロードされた動画」は表示されなくなったが、同時に「あなたへのおすすめ」もたまにしか表示されなくなってしまっている。1週間以上は手を入れない(再教育しない)ようにもしてたのにね、突然こうなっちゃいました。これじゃ再教育もできないんだよなぁ。
まぁね、もう「あなたへのおすすめ」には期待しなくなりましたよ。

 一方、「最近アップロードされた動画」のチャンネルを少し調べていて2点ほど気になることがあった。

 一点目は、TV番組(アニメやワイドショー)を(遺法に)リアルタイム配信しているチャンネルについて。

 それまでは任天堂ゲームのプレイ動画だけを上げていたロシア人のチャンネルや、タイ語やインドネシア語のタイトルの動画を上げていたチャンネルが、突然日本のTV番組を配信していたのだ。

 配信者はどうやらチャンネルを乗っ取って使っているようだ。チャンネルのタイトルも変更されている有様なのでパスワードも変更されている可能性が高く、もう本来の持ち主はチャンネルにアクセスできなくなっているのではないかと思う。ちなみに乗っ取られたと思しきチャンネルの中に、結婚披露パーティーや新婚旅行の様子と見られる動画が並んでいるものがあった。これはなかなか切ない。

 二点目は、けっこうMMD動画のアップロードが多く、タイトルに【紳士向け】や【R-18】を含むものが少なくなかったこと。

 MMD動画であること自体は何も問題無いと思うが、いわゆる【紳士向け】や【R-18】のそれらとYouTubeとの相性はポリコレ級、セクハラ級に悪い。単純に、海外ではアダルト向けの動画共有サービスが多数存在しており、YouTubeなどの一般向け動画共有サービスと(それが一種の方便であったとしても)明確な棲み分けが既になされているためである。グレーゾーンは無い。

 故に【紳士向け】や【R-18】ならば既存の枠組みに従ってアダルト向けの動画共有サービスに上げるべきなのである。うっかりYouTubeに【紳士向け】や【R-18】のMMD動画が氾濫、とある傾向のある声の大きな勢力に目を付けられようなら、MMD動画全体が”HENTAIコンテンツ”と見なされて狩られる事態もあり得る。繰り返すが、一神教的価値観が全面に出てくるような状況下ではグレーソーンは無いのですよ。

 日本の漫画やアニメ(のスタイルの絵作り)を”性の搾取”の観点から敵視している勢力は”国連の方から来ました的な名称の委員会”内に既に存在している。更に言えば彼らは具体的な行動を起こすための”口実”を求め始めている。”HENTAI”が漫画、2Dアニメ・ゲーム、3Dアニメ・ゲームにも適用できる概念かつ言葉でもはやある以上、【紳士向け】や【R-18】のMMD動画のYouTubeへのアップロードは日本の漫画やアニメ(のスタイルの絵作り)を”一括して叩く口実”に利用されるリスクを間違いなく伴う。明らかに"HENTAI"コンテンツと見做される3Dエロゲー画面のキャプチャー動画と【紳士向け】や【R-18】のMMD動画とを区別することは、世界中の大多数の人間にとって不可能と言って良い。おそらく区別の必要性すら意味があるとは考えないだろう。

 加えて昨今のYouTubeは”健全化(=家族で安心して観られる動画共有サービス化)”を急速に進めており、現在進行形の”政治的な健全化”が落ち着けばいつなんどき”HENTAI”狩りが始まってもおかしくないように思う。

 ”HENTAIコンテンツ”への広告が有り得ないとなれば、YouTubeが”HENTAIコンテンツ”と見做された動画をホストする理由は商業的に無い。”MMD動画がHENTAIコンテンツであり得るリスクがある”との判断がされてしまえば、MMD動画は機械的・無条件にサービスから除外し、”特定のMMD動画がHENTAIコンテンツかどうかの判定”なんぞに一切のコストをかけないというのが経済合理性というものだ。そして件の判断以降にYouTubeで”HENTAI”狩りが行われれば、全てのMMD動画が狩りの対象となる。件の勢力は狩りの結果を実績(YouTubeは「MMD動画=”HENTAI”コンテンツ」とした!)と見做し、”口実”として利用するだろう。私が件の勢力側ならば、チャンスと見れば自作自演してでも、そうする。”HENTAIかどうか?”はいよいよ陽的に”ポリコレ化”され、”日本叩き(=本来の目的?)”にすら使おうとするかも知れない。

 日本ローカルの某動画共有サービスと同じノリでYouTubeを使う人間が今後も増えると思うが、それは色々な意味で絶対にやってはいけない事(例えば、「アダルト向け動画共有サービスとYouTubeなど一般向け動画共有サービスとの明確な棲み分け」というこれまでの枠組み・秩序を破壊することになり、「新たな規制の導入」という誰も得をしない事態の原因となりかねない)であり、現時点での状況は少なくともMMD動画というコンテンツ全体を日陰に追いやってしまう可能性がある。

 タイトルに【紳士向け】や【R-18】と付ける必要があると思うなら、その動画のYouTubeへのアップロードはやめるべきだ。そんな動画のアップロードは「家族で安心して観られる動画共有サービス」にとってはもはやテロ行為でしかない。アダルト向け動画共有サービス、すなわち【紳士向け】・【R-18】専用のサービスが既に存在するのだから、まさに「郷に入りては郷に従え」、YouTubeではなくそれらサービスを使うのが後から来た人間の最低限のマナーというものだ。

 【紳士向け】や【R-18】とタイトルにつけておけば見逃してもらえるというのは、日本国内のほんの一部でのみ許されているローカルルールでしかない。そもそも日本語を読めない人には【紳士向け】なんて書いてあっても意味が無いし、【R-18】というレーティングもその内容は世界共通ではなく、そのようなレーティング名称すら用いていない(=R-18の意味が分からない人々の住む)国や地域の方が多数派なのである。

2019/03/10

バカな歩き方省

 インド-パキスタン国境を閉じる際のセレモニーらしいです。

 特にインド側の兵士の動きがイギリス軍っぽいなぁなどと思っていたら・・・ナレーション中に”Ministry of Silly Walks(バカな歩き方省)”なんて表現が。これ、我が愛する「空飛ぶモンティパイソン」の有名なネタですね。ちなみにバカな歩き方省の存在意義はもちろん「バカな歩き方の普及」、国家安全保障、国民の健康維持や教育などと並ぶ重要なお仕事だそうです。

 パキスタン側から。

2019/03/02

Madalena・・・やられてた(笑)

 体調は悪いまんま。

 Youtubeでたまたま発見、"Madalena"(楽曲名)のボーカロイドMaikaによるカバーなんですが・・・ああ、この楽曲は誰もやるまいと思って塩漬けしていたらやられてましたよ、なんか悔しい。発音が分かっている人の作らしく、少なくとも辞書レベルの知識しか無い私にもブラジルなまりに聞こえてしまいます。綴り「te」で「チ」みたいな発音になったり(しかも良く使われる)、綴り「rra」で「ハ」に近い発音になるのはブラジルならではかと思います。

 "Madalena"はブラジルの楽曲で、歌詞は当然ブラジル語(ブラジルなまりのポルトガル語)です。英語ボーカロイドで対応できるかを検討した上でカバーは一回挫折とりあえずオケだけは作っておいて寝かせていた(と言うより病気でそれどころじゃなかった(現在進行形))んですけどね。

 ちなみにMaikaはスペイン語ボーカロイド、故にブラジル語で頻出するIPAにおける[x]の音(例えばマッハ数の「ッハ」、ブラジル語では"rr"などの発音)を発音させられます・・・しかもそれ目当てに、とっくの昔に私も購入済みって言うね・・・

2019/02/22

まさかここまで・・・

 そもそもは睡眠障害である。

 なかなか寝付けない(入眠障害)、夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)、そもそも眠りが浅い(熟眠障害)、本来の起床時間の三時間ほど前に目が覚めてその後は寝られない(早朝覚醒)と、主要な症状は全て経験した。特に熟眠障害はポリグラフなどの検査結果から客観的に確認され、発症から一週間と経たずに入院となった。ホント、「このままでは死ぬ」と思った。睡眠不足は体調から明らか、とにかく眠い・・・なのに寝られない、仮眠もできない、これが私の睡眠障害の基本的症状である。

 現在の睡眠障害の症状は早朝覚醒のみと言って良い・・・が、その上に別の症状が乗っかっている。とにかく日中は頭が痛くて動けない。酷い脳貧血の症状に似ていて、多少の吐き気も伴う。効き方の急変で1月に使用を中止せざるを得なかった薬の影響ではないかと言う思いが、個人的には未だ拭えない。ちなみに顔なじみの薬剤師さんの見立ては「更年期障害のようなもの」であり、きっぱり「症状はこれから徐々に軽くなります」と言う。そう言える理由を聞くと「多くの患者さんを見てきたし、(更年期障害は)自分も経験しましたから分かります」とのこと。「その言葉、信じちゃいますよ」と言うと「信じて!(ニッコリ)」とこれまたきっぱり。疑う理由も無いし、自律神経失調っぽい症状も出ているから思い当たらない訳でも無いので、ここは信じておこうと思う。

 が、こんな調子では休むばかりでサラリーマン稼業は続けられない。と言う訳で上司の判断もあり暫く会社を休むことになった。数か月単位の入院、加療を前提とした処置である。とにかく合う薬が見つからなかったという経緯の結果だから、考えている今後の治療方法には最後の手段感が避け難くある。文句無しのハイリターンが期待できる反面、基本命がけとはならないにしてもリスクの程は全く分からない。

 来週から本格的にドタバタすることになりそうだ。ついては多少なりとも日中の頭痛等は緩んで欲しい。また暫く、世間から遠ざかることになりそうだ。

 あ、今日は処分準備中だったiPod(80GB)を取り出してきて、頭痛の中ライブラリを復旧した。この世代のiPodにはカメラが付いていないのが肝なのだ。いざ入院となると、プライバシー保護の観点からカメラ付き機器は持ち込めないことが多いのである。実際、先の入院ではカメラ付き故にiPod touchは病院預かりとなってしまった。

 あと、特に関係ないけど、最近よく聞いてる曲とか貼っときますか・・・古めが多いなぁ(笑)

 (オマケ)称えよ!資本論、ウォッカ、ソビエト熊!

2019/01/13

体調、めちゃくちゃ

 良くない・・・と言うか分からない。担当医も笑って取りあえずお手上げ、二週間の様子見となった。担当医曰く、「訳がわからん、ホントわからん、こんな奴知らん、こんな経験無い」。当人としては全く笑えないんだが。

 一月前までは明らかに不眠症だった。 睡眠8時間のためにはとある薬が50mg必要だった。が、今や同じ薬10mgで20時間寝てしまう。同じ薬の効き具合がほんの数日で10倍ぐらい変わってしまったのだ。

 今や計算上は約0.6mgの投薬で8時間睡眠できる。が、そもそも10mg単位の錠剤薬なので、そんな微妙な投薬量の調整は実質的に不可能なのだ(薬を飲まない場合の血中濃度の低下を事前に計算し、2,3日前に多めに投薬したあと薬を入れずに狙った1日だけそのような条件を作ることはできる。これには何度も成功している)。

 おや、これは不眠が直っている方向なのか・・・と言えばそうかも知れないのだが、昼間はずっと眠いので役立たずなのは変わらない。覚醒レベルががくっと下がったように見えるが、理由は分からない、思いもつかない。っつーか、下がり過ぎでこれでは過眠症である。

 その他、この一月半でいろいろと体調と言うか、体質が急変している。酷い便秘・肌荒れ・頭皮乾燥・全身に蕁麻疹発生とか、いやはや困った困った。

 そんな中、ひとつだけ気になることがある。実は肌荒れ・冬場の頭皮乾燥・蕁麻疹はかつては日常的な症状だったのだ。これら症状が消えたり軽くなったのは禁煙以降なのである。つまり、禁煙以前の体質に戻っているようにも見えなくもないと言うことだ。なお、現在は禁煙から約490日である。

2018/12/05

Midnight, Stars and You

 さて入院していた件は先のエントリに書いた通りだが、入院中昼間はずっと「キューブリック全書」(フィルムアート社)という本を読んでいた。入院時にたまたまカバンの中にあった唯一の本だったためで、文字通り十回以上読み返すことになる。ちなみにカバンの中の本は「中国文化大革命の大宣伝(上・下)」(芸術新聞社)となっていた可能性もあった。となると、このエントリは書かれなかっただろう・・・まぁ、別に感慨深くもないけど。

 あ、キューブリックとは映画監督のスタンリー・キューブリック氏のことです。おそらく「2001年宇宙の旅」が最も有名でしょうが、個人的には「博士の異常な愛情」「フルメタル・ジャケット」「現金に体を張れ」を推しますよ。

 一方、「シャイニング」は未だに個人的評価に困ってしまう一作です。まぁ、原作(もちろん日本語訳)を全く面白いと思えないのも影響しているでしょう。そんな中、映画中で(古の)ダンスミュージック"Midnight, Stars and You"が使われたのには当時劇場でにんまりしたものです。小学校高学年のころはスイングジャズから入って、古いダンスミュージックをラジオでたくさん聞いていました。 "Midnight, Stars and You"はそんな時代からのお気に入りだったんですね。

 オリジナル楽曲に映画「シャイニング」からのカットなど使った動画。"All work and no play makes Jack a dull boy." (働いてばかりで遊ばないからジャックはつまらない奴(ダルい奴)になる。)という文字列が延々繰り返されるカットの意味が分からない人は是非映画を観て、どうぞ。知ってる人も「タイプミスが無い!」とか言わないように。
 Youtube上で見つけたオリジナル以外ではこれが良かった(ちゃんと踊れそう)っすね。要は
がちゃんとできてるかなんですけどね。