2016/02/08

中共は北朝鮮に追い込まれた?

 さて、地球の衛星軌道上に何かを2つ投入に成功した北朝鮮の「事実上の弾道ミサイル」の発射だが、中共(中国共産党)の今後の振る舞いの自由度を一気に削いだ感がある。TVを観ていても同様の論調はあり、必ずしも突飛な認識でもないのではないかと思う。

 米国大統領予備選に現在挑んでいるトランプ氏の発言は総じてつまらないものだが、以前から一つだけ気に入っているものがある。「北朝鮮を制御できない中国なんてぶっ潰してしまえ」というやつだ。後段はつまらないものだが、前段の前提に相当する部分の一種の問いかけは、意外に含蓄があるように思う。

 そうは言っても、トランプ氏の方向性は概ね「対外不干渉主義」っぽいから、おそらく「ぶっ潰す」の主体は米国ではない。「米国は何もしたくないし、何もしないが、北朝鮮は目障りだ。北朝鮮の始末は威勢の良い中国がやればいい。中国がやらないんだったら日本や韓国にやらせればいい。武器は売ってやるから、北朝鮮ついでに中国にも一発みまってやれ。中国も日本も韓国もそれぐらいの存在価値しかねーわ」って辺りが彼の本音と言うか妄想なのではないかと思う。故に後段については別に何か斟酌してやる必要は無いだろう。

 話を 「北朝鮮を制御できない中国なんて」に戻すと、かなり見事に現状に当てはまっているように見える。各種報道が伝えるところでは、先の「水爆実験実施」に対して国連安保理事国の大部分は「追加制裁やむなし」との姿勢だが、中国つまり中共は「制裁に慎重」らしい(ロシアの姿勢に関する情報が無くて困っているのだが、プーチン氏は土壇場まで旗色を明確にしなさそうだ)。

 北朝鮮に対する経済制裁は既に実施されているが、少なくとも北朝鮮の現状の体制へのダメージは見えてこない。皆さんもご存じの通り、経済制裁が北朝へのダメージに直結していない理由の一つは「中共の制裁破り」にあるとするのが広く共有されているコンセンサスだ。この見方のベースには、「中共は現在の北朝鮮の位置に共産主義国乃至は社会主義国といった干渉地帯が不可欠と考えている」という認識があるのは明白だろう。

 さて、上述のコンセンサスが事実であるすれば、有効な「追加制裁策」は明確である。「制裁破り実施国を含む、実質的な北朝鮮支援国も追加制裁の対象とする」というものだ。つまり、中共が現行通りの北朝鮮への実質的な支援を続けると、当然ながら中国も制裁対象となる。ただ、中国は拒否権を持つ安保理理事国だし、現在の世界大統領はアレだし、ロシアがどう出てくるか読めないし、ドイツもアレなので、そうは問屋が卸さないだろう。今後のインドやイランの動きは、これらの国々の国際的存在感を大きく変えるかも知れない。

 とは言え、中共が追い詰められているのは確かだ。「北朝鮮を制御できない中国なんて」という言説は、裏を返せば「北朝鮮の不興を買っている数々の振る舞いは中共が原因」と言っているに等しいし、実際のところそうとしか見えない。北朝鮮の現行体制は「中国の干渉地帯としての北朝鮮」を実に高く中共に売りつけることに成功しているように見える。

 中共は六か国協議の再開を主張しているらしい。この中共の姿勢に対する分析として、中共が「もう交渉は米国と北朝鮮で直接やってくれ」と言っているとするものがある。おそらく、当たらずと言えども遠からずといったところだろう。が、ここで中共に好き勝手に足抜けさせてはいけない、少なくとも現状に対する落とし前を付けることをやり方が陰湿であろうが中共に求めるべきだ。

 中共が如何なる言い訳を重ねるか、面白くもなんともないが目を離すべきではないね。

2016/02/01

Tom Clancy's The DIvision - Beta まとめ

 総プレイ時間は約12時間、最終的にレベルはぎりぎり8、ダークゾーン(DZ)ランクは11となりました。装備武器は、レベル6または7にならないと装備できないものまでで揃えるのが限界でした。下のキャプチャではPOF P416ライフル(横方向安定性向上マズル、フォアグリップ、ドットサイト装着)及びAK-47ライフル(サプレッサー及び4xスコープ装着)を装備しています。
 では感想です。以前のエントリでも書いた通り、個人的に正式リリースが待ち遠しいゲームと言えます。クローズドベータは期間限定ですので、気ぜわしく、ゲームオーバー覚悟の雑なプレイに徹さざるを得ないシチュエーションが多々あったのが実情です。正式版はもっとゆったりと、自分のペースでプレイしたいですね、ただでさえRPG要素があるのですから。地味にいこうぜ!って感じ。

 多少気がかりなのは有効なチート対策が為されるかどうかです。たった3日間のベータ期間でしたが、結構チート行為があったようです。個人的に確認できているのは、「無限弾数弾倉」、「全てのAI及びプレイヤーキャラクターの位置の画面内表示」の2つだけですが、DZにおいて「特定のプレイヤーの移動が爆速」とか「特定のプレイヤーから遮蔽物越しに命中弾を食らった」とか単なるバグとは断じがたい事象もあったようです。なお、「無敵(攻撃されてもダメージ0)」となるバグを経験した人はいるようです。[追記: UBIソフトのベータ版チート行為に対するアナウンスメント]

 DZプレイにおいてのみ、表示が何回も一瞬止まる経験をした人は少なくないようですが、私の場合は文字通り1回発生しただけでした。その症状が出ているプレイ映像を観ましたが、爆発音やプレイヤーのボイスチャット音声が入った直後に画面が止まることが多かったように思えました。ネットワーク速度や環境が原因として第一に疑われますが、出力直前の音声のミキシング段階での問題も疑われると思います。

 なお、プレイ中のクラッシュは一度もありませんでした。 

 あと、単に時間帯の問題だとは思うのですが、時折聞こえる他プレイヤーのボイスチャットが北京語と韓国語ばっかりだったのはなんか笑ってしまいしました。ただ、彼らは概して口が悪いようで、英語のF**Kを連発してましたね。

2016/01/31

YoutubeからTom Clancy's The Divisionネタ一発

 UBIソフトのゲーム"Tom Clancy's The Division"のプレイヤーはとある機関のエージェントという設定だ。エージェントは専用の腕時計をしていて、下のプロモーション動画のラスト近くで見られるように指揮官からエージェントへのコンタクトはこの腕時計を介して行われる。

 で、ノベルティグッズとしてこの腕時計のレプリカ(実在しないゲーム中のガジェットなので適切な表現なのかという疑問は残る)がある。下のYoutube動画は腕時計レプリカを入手者が紹介するものだが、ポイントは3:30あたりからの「メイド・イン・チャイナネタ」だ。日本語どころか英語ですらないので正直内容は全く分からないのだが、このネタの部分だけはネガティブな雰囲気がじわりと伝わってくる。ちょっとフフってなりました。

2016/01/30

で、結局のところTom Clancy's The Division - Betaはどうだったのか?

 今日の0:15ごろ(つまり昨夜)に"Tom Clancy's The Division - Beta"の起動に成功した。プレイできるミッションは1つで、サイドミッションと合わせてソロでも1.5~2.5時間ぐらいのボリュームだ。このプレイ時間でのプレイヤーのレベルアップはせいぜい+2なので、RPG要素はほぼ味わえない。

 最初のうちは「案外つまんねぇ~、購入は失敗かな」 なんて思っていたが、操作に慣れてくると印象はポジティブな方に振れていった。手放しで人には勧められないが、これはこれでアリなゲームではないかと思う。

 カバー(障害物に身を隠すこと)位置を変えながらの移動の操作は、類似のシステムのゲーム"Tom Clancy's Ghost Recon - Future Soldier"よりはこなれていて、移動先の選定ミスはほとんど起こさずに済んだ。このゲームはある意味「カバー&シュートゲー」なので、思う通りのタイミング、位置でカバーできるかどうかは結構クリティカルだ。

 なお、デフォルトのグラフィック設定におけるGeForce GTX 960 (ブースト無)、1Kでのフレームレートは、ウルトラ: 27-35fps、高: 47-55fps、中: 56-60+fpsだった。マウスでエイミングする観点からはやはり60fps程度は必要で、30fps程度だとオーバーシュートしがちになる。

 ダークゾーンは昼間の牧歌的な雰囲気から夜は一転、検問抜けたところや回収地点でプレイヤーを待ち伏せ攻撃するグループ(ローグ(ならず者、のニュアンスかな?)エージェントのグループ)が現れてやや剣呑な雰囲気に。ウザいというか気分悪くなるばかりなので早々に離脱。まぁ、予想通りでうんざり。

[ 1/31追記:
 今日の午前中のダークゾーンは剣呑さはかなり和らぎ、どちらかと言うとむしろ「優しい世界」、だんだんとバランスが取れてきたようだ。具体的にはグループ間の相互支援や回復が日常的となってきていて、特に回収地点付近では複数グループが協力してローグエージェント/グループに対抗するシチュエーションが見られるようになった。ソロでふらふらしている私も他プレーヤーに回復してもらったことをきっかけに、積極的に他プレーヤーを支援するようになった。
 とは言え、回収地点で待ち伏せしているようなローグエージェントは居る訳で、私も1回倒されて集めたアイテムも失った。一連のシチュエーションについては省略するけど、余りに手段を選ばない行為にさすがにカチンときてしまった(それこそ、相手のプレイヤー名を覚えてしまったくらい)。その後の私のとある行動の内容は秘すけれど、「人を呪わば穴二つ」とは良く言ったものだ。

 ベータは今日で終わるけど、プレイしての私の結論は「リリースが楽しみ!」の一言。正式版はボリュームが違うからプレイに「作業感」が出ることもあるだろうけど、ベータの範囲ではプレイするほどプレイが楽しくなっていったのは本当だよ。

 約6時間のプレイでレベルは4から7へ。アサルトライフルはM4からAK-47、サブマシンガンはH&K MP5からMP7に更新。頭が寒そうだったので帽子も被せたよ。
]

 スクリーンショットは、グラフィック設定: 中、1Kのもの。

2016/01/29

続・SteamのThe Division - Betaフォーラムが大炎上中!

 件のフォーラムに歓喜の声が!

 「Steamクライアントを再起動したら動くよ!」との投稿に、世界中で私と同じくSteamクライアントを再起動中の人は果たして何人?

 取りあえずプログラムのアップデートは始まったけど… 

 切ないのは10分ほど前の「もうPC電源落としてベッドに入る、ぐっすん」という投稿だ

SteamのThe Division - Betaフォーラムが大炎上中!

 UBIソフトのゲーム、"Tom Clancy's The Division"のクローズドベータが昨日より始まった。まず昨日はXBOX ONE版のみ、今日からはPS4版とPC版だ。私はSteamでプリオーダーしたんだけど、その後「UBIソフトの日本オフィスではPC版のベータテストはサポートしない」と知ってへんにゃりしていたのだ。が、ベータ版プリロード(プログラムがインストールされるが起動はリリースまでロックされる)の通知があったので、ダメ元半分期待半分でプリロードしておいた。

 で、ベータ開始時間が来た。もちろんと言うかプログラムはロックされたままで起動できなかった。まぁしょうがないやという事で、盛り上がりぶりでも確認しようかとSteamの当該フォーラムを覗いてみると…

 大炎上中!

Steamでプリオーダーしたユーザーは軒並み起動してもオンラインにならないらしい。UBIソフトからの投稿によれば、
We've noticed on the forums that some Steam players are unable to access the beta for Tom Clancy’s The Division. We are actively reaching out to Steam to resolve the issue and will keep you updated as we know more. Thank you for your patience and understanding. 
という事らしいのだが、 既に"Some Steam players? No! No Steam Players!"といった突っ込みが多数投稿されている。

 投稿は英語はもとよりロシア語、韓国語、日本語、中国語(繁体及び簡体)などと実に国際色豊かな状況だ。「10%返金嘆願書」なんてスレッドもあるし、何より読んでて切ないのは「ベータ開始のカウントダウンで盛り上がっていたスレッド」だ

 少し投稿に目を通してみると、UBIソフト+Steamの組み合わせで以前にも別のゲームのベータで同様のことをやらかしていたらしい。これはちょっとまずいなぁ。

 はたして、世界中のSteam playersはベータに参加できるのか?!私も参加できるのか?!乞うご期待、みたいな。
ファッ、なんで今日見たらGold Editionの値段が下がってんの?!

 あ、「明日再びチェックしてね」ですか。Waitlistの問題?いやいやSteamユーザー以外では不具合出てないみたいなのでそれは違うでしょう?

2016/01/25

マジで、「新・映像の世紀」はホント××

 新・映像の世紀 第4集「世界は秘密と嘘(うそ)に覆われた」、もううんざり。

 ナレーション内容はもはや勉強していない人の街頭演説レベル。印象操作臭い音楽や映像の選択、単語の選択が不味いばかりでナレーション単体でも論理破綻がいっぱい、現在の一般的な歴史理解とは相容れないナレーションの表層的な説明は明らかに勉強不足。

 公共の電波と受信料についてどう考えているのか?作り手のレベルが低すぎる。 

2016/01/24

シン・ゴジラのビジュアル現る

 東宝ゴジラがリブートされた80年代には、当然80年代の空気ってものがあった。要はアニメやら特撮の製作を多少なりとも意識した人間達の間で、どういう訳か共有されていた素材や方向性である。とある映像制作者達の持つ方向性にも同じ空気がときたま感じられる。

 最近公開された「シン・ゴジラ」の「ゴジラのバストショット」を見て、その空気、と言うか当時の中学生~高校生世代の私や仲間達が考えていたことを思い出した。

 空気その1は「テクノロジーの生み出した巨人を主軸とした物語」である。

 私の場合は大学生時代に同人誌向けに書いた小説もどきのネタとした。その漫画での巨人は、世界中に次々と現れる竜やグリフォンといった「神話上の存在とされていた超常的能力を持つ巨大怪物」への最後の対抗兵器だ。この巨人の設定は仲間達との「ジャイアントロボ・リメイク企画ごっこ」の結果の変形だった。当初は「不思議な宝石(勾玉じゃない、残念)」持った少女(この辺りが実に80年的)の口頭での指令に従って巨大怪物と戦っていた巨人は、最後に少女の命を守るために自らの意志で巨大怪物を倒す。何故なら巨人の正体はその少女の母親だからである。 

 おっ?

 空気その2は「ゴジラの身体は核兵器のために傷だらけ」である。

 東宝リブート2作目の「ゴジラ対ビオランテ」の製作段階では原案が一般公募された。ストーリーがさっぱり思い浮かばなかったので応募なんてできなかったが、作った設定はこんな感じだった。
  • 仮タイトル「ゴジラの逆襲」、怪獣対決路線
  • ゴジラは2匹出てくるが、最後にゴジラ同士の対決となるまで「ゴジラは1匹」と思っている登場人物達は翻弄され続ける
  • 主人公は、唯一「ゴジラが2匹」との事実に肉薄する人物
  • 2匹のゴジラA、Bはともに身体に少なからず核兵器による傷を負っている.
  • ゴジラAは核兵器によって右目を失っており、残る左目は狂気の光をたたえている
  • ゴジラAが暴れた場合のみゴジラによる直接の人的被害が発生(つまり明らかに人間を襲っている)、ゴジラBが暴れた場合は直接の人的被害無し
  • 自衛隊はゴジラBとしか結局交戦しない
  • 最後はゴジラA対ゴジラBの対決、人間達は為す術なし
  • ゴジラBがゴジラAの首筋に喰い付き、そのまま白熱光を吐いてゴジラAを屠る
  • 劇終直前、アップとなったゴジラBの目はそれまでと違ってゴジラAの左目と同じ光をたたえている
 こんにちに至っては「傷」「目を失っている」などと多少穏やかな表現を選ばざるをえないが、元々のアイディアが核兵器絡みだし、元ネタのひとつが「墓場鬼太郎」の鬼太郎登場シーンなので具体的なビジュアルは押して知るべしだ。

 身体の傷以外にも被らないかなぁ・・・

2016/01/19

Kawaii?

 台湾総統選挙は蔡英文氏が勝利しました。で、選挙運動で使った公式キャラクターがこれらしい。
 蔡氏と似てる似てないとか、これは萌えキャラなのか違うのかとか色々意見はあるようですが、個人的にはアリ、「媚びた感じの無いキャラ造形」って辺りを極めて好感してます。台湾の選挙や国政と有権者との距離感についてちょっと思いを巡らせてしまいました。  

2016/01/15

要はJJが基本に忠実だということ

 「フォースの覚醒」が「風の谷のナウシカ」に似てるとか。以前のエントリでも触れたとおり、JJは映画の基本に忠実な作りができるということに過ぎないんだろう。「TVドラマみたいな映画」しか撮れない監督は単にそういう基礎もできていないというだけじゃないかと思う、ましてや破壊なんてできる筈もない。JJは今回、おそらく「基本に忠実」であることを積極的に選択した筈だ(きっと、もう小手先の「破壊もどき」には飽きているんでしょ)。

 基本に忠実という点では「風の谷のナウシカ」も同様で、上段は「風の谷のナウシカ」、下段は白黒時代の黒澤作品だけでも半分以上は埋められそうだ。さすがに空中戦そのものは無理だけどね。