2015/07/27

かってにセレクト、ライムスター宇多丸さんの宇宙戦かんああと評

 いつも的確と思います、っつーかしゃべってる内容が他人のものとは思えないんですが。ネタは古いですが、再評価には耐えられないだろう作品に対する評は人類が滅びても変わらないでしょう。

 「宇宙戦艦ヤマト2199」評・・・タイトルが違うとかは小さいこと。駄目なものが何故駄目なのかはそもそも駄目だからということが駄目な作品の共通因子。要は「力の無い人間の覚悟」なんて「覚悟ですらない」が故に意味が無いということ。「Sport man ヤマダ」にも共通しますが、作り手の「志の低さ」は作品に明確に宿ります。
 「Sport man ヤマダ」評

2015/07/26

しなやか?某国のイージスさん

 文脈を知らない人には何の事やら?某国のイージスさん、パワーアップ復帰宣言です。

 「人を呪わば穴二つ」「過ぎたるは及ばざるが如し」とは日本人は上手く言ったもの。「おぼれる犬も打たない」「やりすぎない」のが日本の文化というものです。なんたって「流れを読む」という「察し」がありますから、「ブーメラン」は当然怖い訳です。

 が、世の中「察し」の無い連中は居るもので、いわゆる「ブーメラン炸裂!」という流れを自ら作ってしまったようです。調子に乗った報いを自ら招き寄せた(自分の投げたブーメランが自分に命中)という訳ですね。どーしよーも無く価値観が違うのです。「頭が悪く見える」「脊髄反射にしか見えない」のは仕方ない、きっとそうなのですから(確信)。

 一連の流れの波及効果は大きいです。Youtubeに対する見方を少し変えないといけないのも確か。しかし、ここはまず「静かにしなやか」に行きましょう。

 空気を読んで、声を挙げるのはちょっと待ちましょう、今はまだそのときじゃあない。もしあなたの中に静かな怒りがあったとしてもそれはあなただけのものじゃない。分かる人は分かってる、多くの人に共有されていますよ。

 閑話休題。

 東洋経済ONLINEの「『空気を読む』は『考えない』につながる愚行だ」に目を通してがっくり。日本においては、「空気を読む」は教養以前のたしなみだったはず。「空気を読んで」からが本番だから、「『空気を読む』こともできなければ『考える』なんて(できるはずもないので)意味なし」が自らの経験に照らしても正しい。

 真に空気を読むとは、その場において自らを縛る事項の意識化であり、自らをその縛りから解き放つための第一歩に過ぎないからだ。つまり、「『考えない』につながるレベルの『空気の読み』」は「空気を読んだとは言えない」からである。読んだ上でどうするか、そこが問われる部分なのである。「そんな日本人同士だけでしか通じないことを・・・」と言うこと無かれ。経験上、米・仏のできる人間はちゃんと「空気が読める」し、「読んだ上での議論」にしないと意味ある議論はできない。 「空気が読む」を重要視しない人間は、そもそも「空気が読めない」場合が多いものです。

 ん、 「『プロフェッショナル シンキング――未来を見通す思考力』、監修 大前…」 あ、(察し)

2015/07/25

報道ってなんだろう?

 某ネット掲示板のまとめ記事の写真でクスってなった。

 個人的に「マスコミ報道内容ってのは結構嘘」という経験には卑近なレベルで事欠かないから、まあねぇ、「報道された内容は事実に基づく何か」というあたりは常に肝に銘じておきましょう。
 ま、「安保法制議論自体が実効性を伴う外交行為そのもの」って誰も言わない報道機関があるのが凄い、信じがたい低レベルさだわな。「言えない」場合も言わずもがな。ゴミだって分別するご時世、報道機関もね。

東京オリンピック、パラリンピックのロゴ

 コンセプトの説明もネット上にあるようだが、なんとなく分かるのでスルー。漆/墨(わずかにくすんだ黒)、銀箔、金箔、(半紙、屛風、掛け軸などの)余白(の白)なのではないかいな、そしてアルファベットのTなんだろう。黒、白、赤の組み合わせはよっぽど変なことをしない限り締まったデザインになるんだけど、うっかりするとすぐナチスになっちゃうからねぇ・・・黒を若干くすませてある?ならその辺りへの心配りはあるってことかな。

 個人的に思うところは「フォントの選択ミス(致命的)」「Tの部分が丸にできずに正方形なのはデザイン上の敗北。下半分で安定感、上半分は不安定にして躍動感ってのがセオリーっぽいのだが、それをはずしてくるだけのパワーは無い」ってあたり。

 ん、これはWindows10?最新iOS?
 ボールド・ゴシック体の「TOKYO 1964」が一番下に置かれてるのがミソなんだろうなぁ。
 う~ん、かつて使っていたinfobar(初代)はやっぱり傑作。 この配色ではあかんですか?

2015/07/19

ふぁっ!The Man from U.N.C.L.E.?

 リメイク(Remake)、リ・イマジンド/リ・イメージド(re-imagined/re-imaged)、リブート(reboot)、どのニュアンスが近いのかは不明だが、米国の往年のTVシリーズ"The Man from U.N.C.L.E."と同タイトルの新作映画が公開間近らしい。

 コミック・コン用予告編を見る限り、旧作との別物感はハンパ無い。だが、その印象とは裏腹に、劇中の時代は1960年代あたり、つまり旧作が製作された時代だ。

 "The Man from U.N.C.L.E."は日本では「0011/ナポレオン・ソロ」のタイトルでTV放映され、劇場映画(再編集版)も公開されている。主人公である「ナポレオン・ソロ」の命名者にして人物造形の原案者は、007シリーズの原作者であるイアン・フレミングだそうだ。イアン・フレミングの命名センスはちょっと独特で(007シリーズに登場する女性の名前は変なのが多い)、さらっと「ナポレオン」なんて使ってしまうあたりはフレミング節とも言える。

 上の予告編の別物感のひとつの原因は、音楽に旧作テーマ曲との接点がまったく無いところが大きいように思う。旧作のテーマ曲は5拍子が基本で、これはスパイ大作戦("Mission Impossible")のテーマ曲も同様だ。

2015/07/07

嗚呼、iTunes12(の右端)

 iTunes12.2リリース、Windows7での右端表示の不具合は未だ健在。ま、たまにしか起きないので困りはしないのですが。

悪手っぽい

 世界遺産がらみの外務省のやり方は悪手っぽいが、実際のところどうなのかはまだ分からない。ただ、「解決好き」の日本人気質に合わないやり方であったのは確実で、レベルの低い新しいゴタゴタが国内外で発生する可能性は高い。相手方の一時情報に近い情報が直接入手可能、かつ一方的、意図的な情報リークも可能な現行のネット社会においては、もはや「国内向けの『玉虫色』は演出できない」点は甘く見てはいけない。特に今回は相手が相手である。

 「なんとかセンター建てます」という点については、外務省の責任で実現してもらわなければ困る。建てるにあたって趣旨に関する嘘や詭弁は勘弁、「国際的な約束」を錦の御旗にするとかも勘弁。さらに個人的には建設・維持管理への税金投入も勘弁であるから、必要予算は外務省予算のどこかを削って捻出して頂きたい。ものがものだけに、建設や維持管理に関わる予算執行具合の透明化には一層の努力をお願いしたい。加えて建設予定地住民などからの建設反対があった場合、説明や(必要ならば)補償といったものも外務省でお願いしたい。それが責任ってもんだ。

 私案だが、なんとかセンターは外務省内組織として直接運用とし、地域ともめるのが面倒ならば外務省が入居する建物内に設ければ良い。少なくとも、「目的外使用」できない仕組みは導入して頂きたい。

 いやマジで。

2015/07/05

"The Bombay Royale"ねぇ

 PCゲーム"FarCry4"二周目中。

 難易度は一周目と同様に「ハード」だが、"FarCry2"で散々な目に会わされた後となっては難易度という点ではなんのことない、300m以上の遠距離からいきなり頭を狙撃されてゲームオーバーとかないんだから。

 二周目の理由は単純に一周目と異なるシナリオラインを追う(プレーヤーの選択で僅かながら展開に差異がある)ためだが、もうひとつ、ゲーム中に使われている既存楽曲をチェックする目的もある。ゲームの舞台は実在しない国だが、ヒマラヤの一部がを国土に含まれれ、かつ仏教遺跡やマニ車がある。そのため、ゲーム中に挿入されている多くのポップスは歌詞が何語かすら分からない。でも、何はともあれググってみるものだ。

 エントリタイトルにある"The Bombay Royale"はオーストラリアのバンド、ただしジャンルの分類は"Wikipedia"では「ボリウッド」となっている。ゲームの製作メーカー"Ubi Soft"によれば、彼らのアルバムから4曲がゲーム中で使われているそうだ。

 「ボンベイツイスト」は'60年代のインド・ボンベイ(現ムンバイ)がモチーフの楽曲。リズムはいかにもの王道なのだが、単なるオマージュと言うよりパロディーっぽいと言うか、やや毒気のある仕上がり。

 で、大のお気に入り"You Me Bullets Love"。
  
 カバー版が使われている"Jaan Pehchan Ho"。この動画は映画中のオリジナル版使用シーンのようだ。「大ヒットスリラー映画」からの1シーンらしい。ツイストの背景にスウィング(ジャズ)の存在が無視できないことが画や曲から良く分かるね。更にこのシーンが"The Bombay Royale"のマスクの元ネタである可能性もあるよね。

 蛇足ながら、上の動画を観ていたら映画「メトロポリス」を思い出してしまいした、しかも公開当時に劇場でちゃんと観たジョルジオ・モロダー版。「肩をすくめてフリフリ」な感じが原因かなぁ・・・
 おまけは"Panjabi MC"の"Jogi"。阿片精製工場を襲撃した主人公が、火災で発生した阿片の煙にあてられたつつも戦い続けるシーンに使われている。フランジャーっぽいエフェクトを加えられた楽曲は、原色ギラギラでサイケチックな画面(主人公の視界)と妙にマッチしている。

2015/07/02

やっぱりえげつない

 このブログに目を通している奇特な方ならお察しの通り、私はドイツってのが信用できない。

 昨今のギリシャ問題の原因の一端であってもドイツに求めることは理性的でも合理的でもないが、「ユーロをどうしたいか」というドイツの意思とそれを反映した行動はギリシャ問題とは無関係とは言いがたい。金融、経済は不勉強もいいところなので事実かどうかはわからないが、現行のユーロによる通貨システムの設計は主にドイツによるものと聞いたことがある。まぁ、通貨発行権の所在などを見るに、あながち嘘ってことでも無い様に思える。

 当然ながら、ユーロをコアとする経済、金融システムは誰にとっても益があるなどという理想的なものではない。イギリスが自国通貨ポンドを維持し、ユーロベースのEU共通の金融システムからの自国銀行の独立にこだわる点にはきっと意味がある。

 さて、ロイターの記事「アングル:『ユーロ圏から出ていけ』、ギリシャ見放す独産業界」はタイトルだけでお腹いっぱい、やっぱりドイツはここぞというところでえげつない。この種のえげつなさはドイツ企業の振る舞いや国の政策にちらちらと垣間見え続けるものである。ギリシャ問題も原因とするユーロ安傾向はドイツを潤しているのは事実だろう。ま、良し悪しはともかくとして、友人ができにくい振る舞いとは言えよう。二つの大戦で…無関係かな?

 とは言えそれも国や企業としての在り方だ。一時期、某国は「日本はドイツを見習え」を連呼した。ここはひとつ、日本も相手限定でえげつなくなってみても良いんじゃないかと思う。

2015/06/28

思考停止とはこういうことだ!

「戦後70年に考える―忘れてはならない歴史と中国」をテーマにした講演会が20日、石垣市健康福祉センターで開かれ、元静岡大平和学講師の森正孝氏が「中国軍事費の伸びは、経済発展に応じて抑制的だ」と「中国脅威論」を否定。「抑止力論を捨てなくてはならない。人間の英知は(戦争放棄を定めた)憲法9条に凝縮されている」と訴えた。
 講演会は「いしがき女性9条の会」や「子どもと教科書を考える八重山地区住民の会」などで組織する実行委員会が主催した。
どうも9条を文言のみで捉え、周辺情報を踏まえた上で理解しているとは思えない。で、こう続く。
中国が軍事的な脅威だとする考えが日本に広がっていることについて「日本社会は、この問題では思考停止状態だ」と批判。中国軍事費の伸びを「ウェルカムではない」としながら「人口1人当たりにすると非常に少ない」と述べた。
まさに思考停止の見本、偏向というよりももはや馬○丸出しである。非現実的、非論理的、非理性的、非生産的、非学術的・・・挙げればキリがない。もしまともなら、誰かから幾らかもらっているか、どこかのイデオロギー(厳密にはイデオロギーもどきの屁理屈もどき、つまり論理性が無いので屁理屈にすらなりえない)に囚われているか、のどちらかだろう。理想を論ずるのはかまわないが、ぞの基礎となる歴史的、地政学的な事実関係はちゃんと踏まえておいてくれなければ困る。

 抑止論の否定は、ローマの平和(パクス・ローマ)などの大国の権威に基づく戦争の無い状態や永世中立政策をも(なんらかの基準に基づいて)否定することになるのだろうか。ポイントはまず第一に「平和の定義」にあるので、これが明確でない状態では先に踏み込めないが、ポーランドやスイスに向かっても同じことが言えるのかとは問いたい。

 ウィキペディアによれば、「平和学」とは「諸国家間の紛争の原因、それが起こりうる背景や経済、地政学的な理由から、紛争回避の手立て、方法、平和の維持とその条件などを科学的に研究する学問である。」とのこと、記事から察するに公演内容は「平和学の遥か手前の内容に過ぎない」ようである。なんといっても学術的ではないし、「紛争回避の手立て、方法、平和の維持とその条件」に全く踏み込んでいないからである。

 私の見るところ中国脅威論の本質は軍事費ではない。膨張主義的な対外行動を取らざるを得ない状況を引き起こしている多数の国内問題、乃至は中国共産党の内部問題(無知、無能、誤ったイデオロギー、教育の失敗など)である。国家の上に置かれる共産党(党が国家の上に置かれる国家体制をファシズム国家と呼ぶ)と、共産党の一機関たる人民解放軍はともに国家には属していないが故にまず「中共脅威論」であるべきだ。 「人口1人当たりにすると非常に少ない」という「おそらく事実だろうが論展開上は意味の無い」オマヌケ発言が真にオマヌケである一つ目の理由はまさにそこにある。

 「人口1人当たりにすると非常に少ない。だが、共産党指導部1人当たりにすると非常に多い。書記長1人当たりにするともっと多い」

もちろん、これを以って「日本国民一人一人の生命、財産に対して中国が脅威」などとは言わないし、言える筈もないよ。