2020/12/10

契約したときの社名はIDOだった・・・

今のauである。この春に機種変更した際に書類上のとある文字列中に"ido"の文字が入っていたのを見つけ、「20世紀の話ですねぇ」などとショップ店員と笑いあった。いやマジな話、その時点であなた(=店員さん)生まれてた?

 電話嫌いで、かつアーリーアダプター志向でもない私がそう出遅れ感もない時期に携帯電話契約したのには、当然いくつかの理由があった。契約先がNTT docoomoではなかった理由は単純、そのころのIDOは巨人NTT docomoに対する紛れもない挑戦者ポジにあったことだ。No.2押しの性向は如何ともしがたい。次いで直近にサービスインが予定されていたcdmaOne(2または2.5G)通話サービスの規格仕様書(厳密にはQualcomm公開のCDMA 2000(3G)規格仕様書のcdmaOne部分)を読んで、一技術屋として技術的にほれ込んでしまったこともある(i-m〇deのそれには悪い意味で眩暈がした)。まぁ、残る理由は秘密だが、若かったんだからって辺りから邪推願いたい。

 さて、かくして20年以上にわたって私はauユーザを続けてきた。気が付けばauも今やむしろ巨人呼ぶべき存在となったが、NTT docomoはとにかく下手を打ち続けるためキャリア移行のきっかけをついぞくれなかったし、特に秘す理由によってソフトバンクは移行先の候補にもなり得なかった。が、この2、3年でちょっとだけ流れが変わった。

 元々auは端末の外観デザインへのこだわりを定期的に示してきており、auデザインプロジェクトの名の下に製品化された端末も少なくない。普段使いするものほど外観デザインは重要だ。実際、このプロジェクトから生まれた端末を幾つも使ってきた。例えばINFOBARINFOBAR2talbyneonがそうだ。今では考えられないが、00年代はほぼ2年毎に機種変更している。直近の機種変更が11年ぶりだったこととは対照的だ。だが最新のINFOBARであるINFOBAR xvは発売に至るも、製品化の可否判断やモックアップ制作にクラウドファンディングが絡み、auの端末の外観デザインへのこだわりの喪失は明らかだった。その癖ボタン強度などの機械設計の詰めよりも外観デザインを優先して仕上げられた(要は壊れやすい)製品である、との疑惑を持たざるを得ない機会が最近あった。

 まぁ、スマホ主流のこの時代に、ガラパゴス端末のデザインに金をかけるというのは確かに賢明とは言えまい。そして、キャリア間での通話・通信サービスの技術的な差も4G以降では実質的に無くなった。もうここでauをキャリアとする理由が揺らぎ始めていると言える。そして、(未だやや全体像を捉え切れていないが)NTT docomoのahamoの登場と、 12/9発表のau新プランの内容のどうしようもない残念さ加減である。商売としておいしいボリュームゾーンはそこじゃないぜ。このままでは私がauを見捨てる前にauが倒れてしまいそうだ。ahamoは薄利多売を限りなく志向する全方位作戦だからターゲットがぼんやりしてて当たり前だけど、「安い限り」はユーザの「忠誠」を買い続けられる筈だ。対してauの新プラン群は従来のプランでもそうであることが多いターゲットが明確で賞味期限付き、なればユーザの「忠誠」も賞味期限付きだし、そもそもその辺りが最初から見えてる人間には特筆するような魅力は無いだろうなぁ。

 「さくっとNTT docomoへキャリア変更」とはしないものの、「キャリアの養分」などと揶揄されつつも私がauにこだわり続けてきた理由が既にほぼ無くなっていたことにやっと気づいた瞬間だった。

 思えばauは長期ユーザには全く優しくない、何の便宜も図ってくれない。これは不満ではなく、以前からずっと思い続けてきた単純な事実である。でもまぁ、私に対してはそれも仕方なかろうとも思う。「固定料金でその十倍相当の料金の通話」という使い方を20年以上続けている、金払いの悪い客だからね。

 ちなみにa〇payなんか使ってないし、キャリアメールも実質使ってない(=使えなくなっても問題ない)。なので、ナンバーポータビリティ制度が維持されている限り、キャリア変更の敷居は低いんだよね。

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