2015/07/19

ふぁっ!The Man from U.N.C.L.E.?

 リメイク(Remake)、リ・イマジンド/リ・イメージド(re-imagined/re-imaged)、リブート(reboot)、どのニュアンスが近いのかは不明だが、米国の往年のTVシリーズ"The Man from U.N.C.L.E."と同タイトルの新作映画が公開間近らしい。

 コミック・コン用予告編を見る限り、旧作との別物感はハンパ無い。だが、その印象とは裏腹に、劇中の時代は1960年代あたり、つまり旧作が製作された時代だ。

 "The Man from U.N.C.L.E."は日本では「0011/ナポレオン・ソロ」のタイトルでTV放映され、劇場映画(再編集版)も公開されている。主人公である「ナポレオン・ソロ」の命名者にして人物造形の原案者は、007シリーズの原作者であるイアン・フレミングだそうだ。イアン・フレミングの命名センスはちょっと独特で(007シリーズに登場する女性の名前は変なのが多い)、さらっと「ナポレオン」なんて使ってしまうあたりはフレミング節とも言える。

 上の予告編の別物感のひとつの原因は、音楽に旧作テーマ曲との接点がまったく無いところが大きいように思う。旧作のテーマ曲は5拍子が基本で、これはスパイ大作戦("Mission Impossible")のテーマ曲も同様だ。

2015/07/07

嗚呼、iTunes12(の右端)

 iTunes12.2リリース、Windows7での右端表示の不具合は未だ健在。ま、たまにしか起きないので困りはしないのですが。

悪手っぽい

 世界遺産がらみの外務省のやり方は悪手っぽいが、実際のところどうなのかはまだ分からない。ただ、「解決好き」の日本人気質に合わないやり方であったのは確実で、レベルの低い新しいゴタゴタが国内外で発生する可能性は高い。相手方の一時情報に近い情報が直接入手可能、かつ一方的、意図的な情報リークも可能な現行のネット社会においては、もはや「国内向けの『玉虫色』は演出できない」点は甘く見てはいけない。特に今回は相手が相手である。

 「なんとかセンター建てます」という点については、外務省の責任で実現してもらわなければ困る。建てるにあたって趣旨に関する嘘や詭弁は勘弁、「国際的な約束」を錦の御旗にするとかも勘弁。さらに個人的には建設・維持管理への税金投入も勘弁であるから、必要予算は外務省予算のどこかを削って捻出して頂きたい。ものがものだけに、建設や維持管理に関わる予算執行具合の透明化には一層の努力をお願いしたい。加えて建設予定地住民などからの建設反対があった場合、説明や(必要ならば)補償といったものも外務省でお願いしたい。それが責任ってもんだ。

 私案だが、なんとかセンターは外務省内組織として直接運用とし、地域ともめるのが面倒ならば外務省が入居する建物内に設ければ良い。少なくとも、「目的外使用」できない仕組みは導入して頂きたい。

 いやマジで。

2015/07/05

"The Bombay Royale"ねぇ

 PCゲーム"FarCry4"二周目中。

 難易度は一周目と同様に「ハード」だが、"FarCry2"で散々な目に会わされた後となっては難易度という点ではなんのことない、300m以上の遠距離からいきなり頭を狙撃されてゲームオーバーとかないんだから。

 二周目の理由は単純に一周目と異なるシナリオラインを追う(プレーヤーの選択で僅かながら展開に差異がある)ためだが、もうひとつ、ゲーム中に使われている既存楽曲をチェックする目的もある。ゲームの舞台は実在しない国だが、ヒマラヤの一部がを国土に含まれれ、かつ仏教遺跡やマニ車がある。そのため、ゲーム中に挿入されている多くのポップスは歌詞が何語かすら分からない。でも、何はともあれググってみるものだ。

 エントリタイトルにある"The Bombay Royale"はオーストラリアのバンド、ただしジャンルの分類は"Wikipedia"では「ボリウッド」となっている。ゲームの製作メーカー"Ubi Soft"によれば、彼らのアルバムから4曲がゲーム中で使われているそうだ。

 「ボンベイツイスト」は'60年代のインド・ボンベイ(現ムンバイ)がモチーフの楽曲。リズムはいかにもの王道なのだが、単なるオマージュと言うよりパロディーっぽいと言うか、やや毒気のある仕上がり。

 で、大のお気に入り"You Me Bullets Love"。
  
 カバー版が使われている"Jaan Pehchan Ho"。この動画は映画中のオリジナル版使用シーンのようだ。「大ヒットスリラー映画」からの1シーンらしい。ツイストの背景にスウィング(ジャズ)の存在が無視できないことが画や曲から良く分かるね。更にこのシーンが"The Bombay Royale"のマスクの元ネタである可能性もあるよね。

 蛇足ながら、上の動画を観ていたら映画「メトロポリス」を思い出してしまいした、しかも公開当時に劇場でちゃんと観たジョルジオ・モロダー版。「肩をすくめてフリフリ」な感じが原因かなぁ・・・
 おまけは"Panjabi MC"の"Jogi"。阿片精製工場を襲撃した主人公が、火災で発生した阿片の煙にあてられたつつも戦い続けるシーンに使われている。フランジャーっぽいエフェクトを加えられた楽曲は、原色ギラギラでサイケチックな画面(主人公の視界)と妙にマッチしている。

2015/07/02

やっぱりえげつない

 このブログに目を通している奇特な方ならお察しの通り、私はドイツってのが信用できない。

 昨今のギリシャ問題の原因の一端であってもドイツに求めることは理性的でも合理的でもないが、「ユーロをどうしたいか」というドイツの意思とそれを反映した行動はギリシャ問題とは無関係とは言いがたい。金融、経済は不勉強もいいところなので事実かどうかはわからないが、現行のユーロによる通貨システムの設計は主にドイツによるものと聞いたことがある。まぁ、通貨発行権の所在などを見るに、あながち嘘ってことでも無い様に思える。

 当然ながら、ユーロをコアとする経済、金融システムは誰にとっても益があるなどという理想的なものではない。イギリスが自国通貨ポンドを維持し、ユーロベースのEU共通の金融システムからの自国銀行の独立にこだわる点にはきっと意味がある。

 さて、ロイターの記事「アングル:『ユーロ圏から出ていけ』、ギリシャ見放す独産業界」はタイトルだけでお腹いっぱい、やっぱりドイツはここぞというところでえげつない。この種のえげつなさはドイツ企業の振る舞いや国の政策にちらちらと垣間見え続けるものである。ギリシャ問題も原因とするユーロ安傾向はドイツを潤しているのは事実だろう。ま、良し悪しはともかくとして、友人ができにくい振る舞いとは言えよう。二つの大戦で…無関係かな?

 とは言えそれも国や企業としての在り方だ。一時期、某国は「日本はドイツを見習え」を連呼した。ここはひとつ、日本も相手限定でえげつなくなってみても良いんじゃないかと思う。

2015/06/28

思考停止とはこういうことだ!

「戦後70年に考える―忘れてはならない歴史と中国」をテーマにした講演会が20日、石垣市健康福祉センターで開かれ、元静岡大平和学講師の森正孝氏が「中国軍事費の伸びは、経済発展に応じて抑制的だ」と「中国脅威論」を否定。「抑止力論を捨てなくてはならない。人間の英知は(戦争放棄を定めた)憲法9条に凝縮されている」と訴えた。
 講演会は「いしがき女性9条の会」や「子どもと教科書を考える八重山地区住民の会」などで組織する実行委員会が主催した。
どうも9条を文言のみで捉え、周辺情報を踏まえた上で理解しているとは思えない。で、こう続く。
中国が軍事的な脅威だとする考えが日本に広がっていることについて「日本社会は、この問題では思考停止状態だ」と批判。中国軍事費の伸びを「ウェルカムではない」としながら「人口1人当たりにすると非常に少ない」と述べた。
まさに思考停止の見本、偏向というよりももはや馬○丸出しである。非現実的、非論理的、非理性的、非生産的、非学術的・・・挙げればキリがない。もしまともなら、誰かから幾らかもらっているか、どこかのイデオロギー(厳密にはイデオロギーもどきの屁理屈もどき、つまり論理性が無いので屁理屈にすらなりえない)に囚われているか、のどちらかだろう。理想を論ずるのはかまわないが、ぞの基礎となる歴史的、地政学的な事実関係はちゃんと踏まえておいてくれなければ困る。

 抑止論の否定は、ローマの平和(パクス・ローマ)などの大国の権威に基づく戦争の無い状態や永世中立政策をも(なんらかの基準に基づいて)否定することになるのだろうか。ポイントはまず第一に「平和の定義」にあるので、これが明確でない状態では先に踏み込めないが、ポーランドやスイスに向かっても同じことが言えるのかとは問いたい。

 ウィキペディアによれば、「平和学」とは「諸国家間の紛争の原因、それが起こりうる背景や経済、地政学的な理由から、紛争回避の手立て、方法、平和の維持とその条件などを科学的に研究する学問である。」とのこと、記事から察するに公演内容は「平和学の遥か手前の内容に過ぎない」ようである。なんといっても学術的ではないし、「紛争回避の手立て、方法、平和の維持とその条件」に全く踏み込んでいないからである。

 私の見るところ中国脅威論の本質は軍事費ではない。膨張主義的な対外行動を取らざるを得ない状況を引き起こしている多数の国内問題、乃至は中国共産党の内部問題(無知、無能、誤ったイデオロギー、教育の失敗など)である。国家の上に置かれる共産党(党が国家の上に置かれる国家体制をファシズム国家と呼ぶ)と、共産党の一機関たる人民解放軍はともに国家には属していないが故にまず「中共脅威論」であるべきだ。 「人口1人当たりにすると非常に少ない」という「おそらく事実だろうが論展開上は意味の無い」オマヌケ発言が真にオマヌケである一つ目の理由はまさにそこにある。

 「人口1人当たりにすると非常に少ない。だが、共産党指導部1人当たりにすると非常に多い。書記長1人当たりにするともっと多い」

もちろん、これを以って「日本国民一人一人の生命、財産に対して中国が脅威」などとは言わないし、言える筈もないよ。

2015/06/16

私はあなたではない

 これはとっても重要なことであり、うっかりこれを読んでしまっている未来ある方々は肝に銘じておいて頂きたい。と言うか、これぐらいのことを理解していないと、実は古き良き日本社会では生きていけない。「読み書きそろばん」ができなくとも日本人ならこれは体得しておかないといけない思考方法であり、常識以前の話なのだ。

 東洋経済の記事「中国の書店が『親日』であるのにはワケがある」は突っ込みどころ満載の「馬○の主張」以外の何物でもないのだが、いかんせん、おそらく無意識の「○鹿自慢」は読み手を不愉快にする。
私が最初に同書店で「日本本」の多さに気づいたのは、2013年のこと。それまでも年に2~3回ほど北京や上海に取材に出かけていたが、ゆっくり書店を巡る時間がなかった。だが、その日は地方都市の詳細な地図を買い求めたくて、わざわざ大型書店に足を運んでみた。そして、思わず小さな声で叫んでしまった。

 「上海の書店には、日本本があふれているじゃないか!!」と――。

  1階の正面玄関を入ってすぐの「話題の本・ベストセラー本」というコーナーに、冒頭の本がズラリと並べられていたからだ。まさか、と思いつつ手に取ると、装丁などは多少異なっているが、正真正銘、日本の同名本の翻訳だった。ビニールでパックされていて開けられないものもあるが、開けられるものは中国人が熱心に立ち読みしているではないか。うれしくて、思わず「あの、私、日本人。それ、日本の本なんですけど……」と隣で日本本を読みふけっている中国人に声をかけてみたい衝動にかられた。 待ち合わせしていた中国人の友人がやって来たので、彼女に私のびっくり具合を説明すると、あきれた表情で「中島さんったら、今頃、何を言っているの。そんなのずっと以前からですよ。中国人は以前から日本の本が大好きですよ」と教えてくれた。

  しかし、多くの日本人にとって、この事実はちょっとした衝撃ではないか。 
おそらく「多くの日本人」は驚かない。記事の執筆者に比べれば、主観で事実を歪める傾向は遥かに弱いだろうし、より論理的でもあるし、事象の時系列関係もより踏まえているだろうからだ。

 「 しかし、多くの日本人にとって、この事実はちょっとした衝撃ではないか。」とさらっと書ける感性は信じられない。それはあなたの主観であって、世間一般はそうじゃない。自分の認識が普通かどうか、一般的かどうかに自覚的ではない人間はジャーナリストはやっちゃいけない(はっきり言えば迷惑だ)。

 「知らないこと」は条件付ではあるけれど恥ずかしいことではない(専門家が専門家たるための努力を軽んずなかれ!)。だが、「自分が知らなかった事に対して、自分の『必ずしも一般的とは言えない主観』のみに照らして反応する」様は(ジャーナリストでなくとも)とっても恥ずかしい。まだ知ったかぶりする方が可愛げもあると言うものだ・・・それは一種「空気を読んだ上での恥の認識に基づく反応」だからだ。

 恥も無く、恥を認識できる感性も無く、空気も読めず、無知。これは辛い。うっかりガス抜き記事だったとしても、さして効果はないだろう。

はらた○らに3000ジンバブエドル!

 某ネット掲示板まとめ記事では、暴落した通貨の代表格としてジンバブエドルが良く使われる。「~に1000ジンバブエドル(賭ける)!」といったような使い方だ。

 「まぁ、そんなことも"あった"のだろう」と特に実態を調べることはしてこなかったのだが、ロイターのコラム「コラム:ジンバブエ通貨廃止、『3.5京ドル』の教訓」を読んで真っ青。状況は今も進行中であり、ついに通貨発行権の放棄にまで至ったようだ。通貨価値の低下はハイパーインフレによるものだが、ハイパーインフレの主因が政治的、経済的な失策どころか無策ですらないという点はやるせない。

2015/06/14

サーブ・グリペンの最新プロモーション動画

 今月公開になったサーブ社によるグリペンのプロモーション動画、至極まっとうな作りで驚きとかはない。だが、グリペンの方向性と言うか、有様、ひいては商売上のメッセージは明確だ。

 ドラケンから引き継がれる稼働率の高さや良好な整備性は当然ながら、 ネットワーク機能(情報共有機能)の導入具合は群を抜く。「個ではなく群れで狩る」ことを大前提に開発された最初の近代多用途戦闘機ではないかと思う。敵を狙う機体とその敵を撃つ機体が「同じ群れに属する」別々の機体で良い、と言うのが典型的な「群れで狩る」例だ。

2015/06/13

一部日本マスコミによると...

「終息した」らしい韓国内のMERSアウトブレイクだが、4次感染者まで確認されてパンデミックに更に近づいている模様。

 ちなみにNHKが「終息した」と報道したって本当?