本当はマズいんだろうけど、英国では放送が既に始まっている"THUNDERBiRDS ARE GO"がYoutubeに上がっている(2015/5/29:さすがに一斉に削除された模様)。日本でも東北新社が放映権を確保し、TV放送も想定しているそうだ。テンポが良くてなかなか良い。やはり英国のTV番組、「華麗なるペテン師たち(Hustle)」のノリに近い感じかな?音楽もところどころに007シリーズの楽曲を多く手がけたジョン・バリー風の展開があり、英国風と言えなくもないかと。
個人的にはエピソード8、エピソード9がお気に入りだ。
エピソード8はサンダーバード5号(宇宙ステーション)のコンピュータの反乱、導入から「2001年宇宙の旅」のオマージュであることを隠そうともしない変な潔さがある。ラストはちょっと日本的かもしれない。日本人の感性では「何のこともなく」アリなのだが、英国はさておいて、少なくとも米国では文化的に抵抗を感じる人も居るのではないかと思う。
エピソード9は鉱山作業者が一人居るだけの小惑星が太陽フレアが原因で太陽直撃軌道に乗ってしまうというもの、エピソード3に続いてサンダーバード3号(赤い宇宙船)の活躍回だ。パイロットであるアランはコメディー担当キャラなのだが、声優の演技、キャラ造形及びモーションのバランスがとても良く、まったくいやみったらしい感じやあざとい感じがしないのは見事だ。ラストの1秒には思わず笑わされた。このカットが示すのは「アランは機転が利いてコンテクスト(文脈)を踏まえた学習能力が高い」ということだ。そういう人は何をやっても憎めず、信頼できるものだ。ただ、台詞も含めた「間」がとっても大事なシークエンスなので、日本語版が製作された際に上手く処理されるかちょっと心配。
- サンダーバード5号が実にかっこ良い。リング構造を進行方向側に完全に寄せたのはデザイン的におそらく大正解。
- 女性キャラ"Kayo" 、日本人だと「カヨ」と読んでしまうだろうが、実際の発音は「ケイョオゥ」に近い。最初は「ケイオ(ス)」に聞こえて、「何でカオスなん?」
- "Thunderbirds are go!"、"Thunderbird one is go!"という表現、"go"は動詞じゃない訳だ。
- "We have a situation."という表現、あの「状況開始」といった変な?日本語における「状況」ってこれかな?