2014/08/02

在日三世あたりが一番割を食うかもしれない。

 2chまとめ「在日韓国人三世だけど質問ある?」を読み、エントリタイトルのような思いを持つ。ざっくり当人(以下、彼)の状況をまとめると、以下の通りだ。
  1. 韓国籍在日三世、在日二世である両親は犯罪歴を理由に帰化が認められなかった。
  2. 通名使用、ただし韓国籍であることを隠してこなかった。
  3. 日本人と同じ教育を受けてきた。
  4. 親戚の多くが帰化しており、民団など在日韓国人とのコネクションは基本的に無い。
  5. まとめ主の感想は「全然普通の日本人じゃないっすか」。
 老婆心ながら、早く帰化、いや海外移住を勧めざるを得ない。 「日本人の価値観」を共有し、実質的にそれを尊重した言行ができるならば、所属する民族集団とは無関係に日本人足り得ると思う。が、まとめ上のやり取りを読む限り、終始「蝙蝠的立場」に置かれ続けたが故の「一種の天真爛漫さ」が透けて見えた。これは今後彼を不幸が見舞う可能性を孕んでいると思う。残念ながら、この種の天真爛漫さは、これまでの日本のみならず、これからの日本の現実を前にしては余りに無力でしかあり得ないからだ。

 彼は自身のアイデンティティを日本人に置いており、実際もそうなのだろう。それ自体は全く問題ないし、良い意味で日本からも韓国からも関心の対象とはならない。しかし、私が暮らした西日本の複数の地域では、日本人同士でしかやり取りされない情報が存在する。例えば、小学生の子供が親や近所の人から「あの地域に立ち入ってはいけない」と諭されるが、「理由」は教えてもらえないという類の話だ。もちろん、 成長した子供は理由のみならず、過去にどんなことがあったか、そこに立ち入った友人がどんな目にあったかの話を聞くことになる。頬に深い傷跡を持つ友人のエピソードは、ここに書くことも憚られる内容だ。

 その「理由」の「日本人の感覚における機微さ」故に、日本人が在日を公言している者をそれらに関わる話の輪には加えることは基本的にない。だから、彼は「日本人同士だけで共有されている情報」へのアクセスが遮断されてきた可能性が高い。換言すれば、真贋含め在日韓国人、在日朝鮮人に対する多くの日本人の多くが持つ感情、印象は共有していないということだ。逆に、彼は民団などの在日韓国人コミュニティとも疎遠だと言う。さすれば、在日韓国人コミュニティの持つ日本人に対する感情、印象も共有する機会がなかった筈だ。

 彼の置かれた実際の状況が上記のような私の推定通りならば、憎悪や加害者/被害者意識の衝突が顕現化して敵味方の分類必須となる事態が発生した場合、彼はどちらの陣営にも受け入れられない。またどちらかの陣営に加わるにしても、それまでの自分の少なくとも一部を否定しなければならないだろう。先に述べた「一種の天真爛漫さ」は、「良心的な旅人、或い客」のそれであり、本人の意思とは無関係に「蝙蝠的立場」でしか許されない「無知」の発露と言える。

 この種の「無知」は双方からの攻撃理由としかならない。 双方のかけ橋たらんとすれば、それぞれのコミュニティだけで共有されている情報をともに有していなければならない。これはハードルが高いし、現状を鑑みればそのような存在が求められる公算は低い。

 バルカン半島諸国で見られた民族対立の状況を見れば分かる通り、「私の父を惨殺したのは昨日まで仲良く暮らしていた隣人でした」というのが世界の現実なのだ。また有事発生となれば、グレーゾーンに属する人間からまず被害者となる。加害の意図を持つ身から見れば味方でない者は敵に過ぎない。片やグレーゾーンに属する者には何故自分が被害者になるのかが理解できない。はっきり言ってしまえば、「頭の中がお花畑」ということだ。

 だから、帰化しようと、日本人として生きることを選んでも、有事においてはそれだけで日本人側には分類されないことを覚悟しておく必要がある。生粋の日本人でも日本人側に分類されるかはケースバイケースなのだ。「全然普通の日本人じゃないっすか」とだけ言われる状況は、在日韓国人にとってはリスクと考えた方が良い。頭に「在日韓国人だけど今や」といった表現が平時の段階から付いていない限りリスクは下がらない、有事発生後では間に合わない。

 日本人であろうと、旗色は平時にこそ明確に示しておくことに意味がある。ただし誰にでも示せる訳ではない。「日本人の平和ボケ」は事実である。が、いったん風向きがはっきりすれば腹が据わる比率が高いのも日本人の否定し難い特性だろうと思う。仕事においても「化ける」人は少なくない。これは一種、腹が据わった状態と言って良いと思う。職場においては腹を据えることができる人間しか信用されないし、結局本質的に重要な事項はそういう人間同士でしか共有されない。一見喫煙室のバカ話、だがそこでは有事に備えて味方かどうかの選別をさくっとやっていたりする・・・なんてことがあるかもあるかもしれない、しれないねぇ。味方でない人達は?それらは必要ならば排除すべき敵に過ぎない、グレーゾーンはない。結局歴史を学んだり、自分で調べたりした人間は現状がどうあれ「お花畑」ではいられないものだ。そういう人間は5分も話せば分かる。

 近年は、「永住許可」を在日特権として批判する論調も増えた。「許可」を「権利」の如く行使してきたツケがいよいよその主体に回ってきたというのが現実だろう。それがリアリティというものだ。だが、「永住許可」は上記の様な将来的起こり得る悲劇の本質的な温床ともなっているように見える。後者の理由からも「永住許可」制度の見直しは必須と信じる。早期の明示的な敵認定はわざわざ敵を作る様なものなのも事実だが、結果としてその人の命を救うことになるかも知れない、「善良な無垢な被害者」を減らせるかも知れない。また、「永住許可」に基づいて日本国内に居住している人も、今一度自分の状況について真面目に考えた方が良い。特に韓国は「棄民政策」に舵を切って久しいので、その延長線上で捉えれば在日韓国人は切り捨て対象である。国内出身地での差別も激しいお国柄、情治主義の拡大、先鋭化を踏まえれば、国外出生者への姿勢は推して知るべしである。

 さて、韓国兵務庁の在日向け兵役パンフレットを読むに、件の彼が韓国での兵役を逃れられるとは思えない。が、当人にはそういう意識が極めて薄い。 これも悲劇に結び付き得る「無知」である。日本への「納税」は「永住許可」者の義務に過ぎず、対価として何の権利も与えるものではない。ましてや韓国の徴兵制度に対しては干渉する理由になんかにならない。これも悲劇に結び付き得る「無知」である。

 本来一時的な措置に過ぎなかった筈の「永住許可」を長期的に運用してきた歪みのツケは誰かが支払わなければならない。韓国も日本も既に取り立てフェーズに入っているのは明らかだ。結局、現在の世代である三世~四世が一番割を食うのではないか、それも当人の正邪とは無関係にだ。そのあたりの冷徹なリアリティは余命3年時事日記を読むまでも無く分かるぐらい、現在の日韓においては苦笑いを禁じえないまでに剥きだしだ。

 私は在日朝鮮人、韓国人のハーフやクオーターの聡明な友人を持つが、上記の点に関する当人達との意見・情報交換はノ・ムヒョン政権誕生を機に始まり、第一次安倍政権誕生を機にピークを迎えた。アンテナがちゃんと立っている人間にとっては、現在の状況は2006年には既に明らかだったのである。

2014/07/30

本日の戦犯旗アゲイン

 ちょいと纏めておきましょう。そもそも「戦犯旗の定義」をきっちり説明できた人は未だにいない模様なのだが、ホントにそういうことでいいんですか?こんな低レベルのことすら事大、ですか?

これは戦犯旗らしい。
これも戦犯旗らしい。韓国でもヒット!
これも戦犯旗らしい。
これも戦犯旗らしい。ゴルフバッグにしか見えんが。
これも戦犯旗らしい。韓国国内の公園。
これは戦犯旗ではないらしい。
戦前に散々戦争をあおった新聞社の社旗に似てる気もするが。
 これも戦犯旗じゃないらしい。
さすがに戦略爆撃機は怖いの?
 これも戦犯旗じゃないらしい。 ホント、○○なの?
これも戦犯旗じゃないらしい。
統一うんたらはローマカソリックから見れば異教より憎い異端ではないか?

 これも戦犯旗じゃないらしい。
まぁあの指導者の間はおとなしくしておいた方が良いかもね。
これは・・・えーと、うーと、 写真撮影時は戦犯旗じゃなかったけど、
ネットに写真がアップロードされてからは戦犯旗認定らしい。
撮影場所はソウルの地下鉄車両内らしく、写っているのは十中八九韓国人。
ガタイが良い人が使ってると周囲の人は戦犯旗認定しないらしい。

2014/07/29

某都知事の件は・・・:追伸

職場の雑談中にとある人がいきなり

国際政治コメディアン

なる発言、「この人が?!」って感じで凄く意外な展開。

色んな人を怒らせてるなぁ・・・

2014/07/27

これはエグ・・・くもない・・・

 ・・・もっ%#$%&いが、これはこれで余りに”日本的じゃない”佇まい。そうか、ついにここまで来ちゃったのね。これは右傾化って言うより異常な報道への反動だって言うことでしょうか。これには左右もリベラルも関係ないですよ。そもそも日本のリベラルって自任してる人で、自分の足でちゃんと立ってて、かつリアリティを備えてる人なんか見たことない。繰り返しますよ、これには左右もリベラルも関係ないですよ。加えると、「リベラル保守」とか言ってる人間にはもちろん出る幕すらない。主観では政治性も全く感じない。「右傾化」とか「言論封殺」とかレッテル貼りしてこの光景を取り上げた報道機関はその時点で・・・後は察して欲しい。

 先の韓国大統領の「日本完全支配宣言」はやっぱり早すぎたってことですか。調子に乗り過ぎたのが間違いのもと、その尻馬に乗ってはしゃいだ連中のことも1000年忘れないの勢いすら感じられる光景。普通の日本人を怒らせるという、しかも静かに怒らせるという展開まで来てしまったか・・・本当に心から怒っている人間は大抵冷静なのです。大声上げてばっかりの人間の怒りなんて大抵は何れは消えるもの。

 え、写真の感想ですか?

「一般的な日本人は嘘つきが嫌いなだけじゃないんでしょうか。特段、え!という思いは全くない」
 あと、天○人○なんて読む暇があったら、海音寺潮五郎氏の小説でも読もう。その方が文章力が絶対着くと思うのよ。あ、本ブログの文章形態は半分以上”昭和軽薄体”(昔流行ったコラム文体)のパロディーなので。念の為。

 まぁ、「報道しない権利」を行使するんでしょうなぁ、○○だから。

クラカタウ・ポスコ、絶賛建設中!

 かなり前のエントリで、「グーグルマップにはクラカタウ・ポスコの高炉は写っていない」点を指摘したことがある。既存のクラカタウ社の建物が煤けているのを「ポスコ高炉爆発の証拠」などとしている人が居たので、ま、仕方なく上げたものだ。

 で、今日何の気無しにググってみるとまさにクラカタウ・ポスコ絶賛建設中、建設中ですよ。

 右半分がクラカタウ社の建屋群、左半分がクラカタウ・ポスコの建設サイト。
むか~し、昔に製鉄プラントの仕事をしたことがあり、プラント内も歩き回ったので、大体何が何かが分かりますな。とにかくスタートは正確な事実から。

良いフジテレビは

アニメ「ワンピース」を放送している時のフジテレビだけだ。

現政権の外交姿勢を「ドーナツ外交」と平気で口にする人は

適切な状況認識ができていないか、口にしない別の意図を持っているか、公共の電波を通しての場合は意図的な偏向情報発信の可能性がある。

 「中国や韓国といった重要な国が抜けている」という文脈で使われる場合が多いようだが、少なくともジャーナリストを名乗る人や報道機関は、まず「重要な国」の定義というか判断基準を示して欲しい。個人的には、経済関係や安全保障、人道問題などの観点から二国間関係が中共や韓国よりも重要だと思う国は多数ある。

 例えば、ソマリア。ソマリア沖は海洋資源豊富な好漁場だったが、韓国の遠洋底引き網船の乱獲と韓国漁民の現地漁民からの搾取が漁民の海賊化のひとつの原因となった点はそう簡単には動かせない。日本として何か出来ることはないか、海賊対策と並行して一考していみる価値は十分にある。積極的平和主義の向かう先は、単に自国の軍備の整備だけじゃないと思うが故だ。NPOとの協奏なんてアプローチが有ったって良い。この種のアプローチの場合の最大の敵は概して既存の利権集団だが、真面目な話、「病根を絶つ」ためなら外科手術的対応も時には必要だというリアリティも要求されるんじゃないかと思う。

 もう一点。日本にとって北朝鮮からの日本人拉致被害者の奪還は韓国とは全く違って国家的悲願だ。故に日朝間でに外交交渉が現在も進められている(筈)。となれば、中共、韓国外しは「ドーナツ外交ではなく、8字或いはθ外交」ではないか、という上げ足取りを至極真面目にしておこう。様々な意味で北朝鮮政権と韓国政権・政府及び韓国国民のうち声の大きい人達との間には良い意味で違いがある。現行の世界のリアリティの下で、両者をいっしょくたに扱うのは北朝鮮に対して失礼だと思う。是々非々ができない集団とそれができる集団とは、民族とか宗教とかとは無関係に適切な区別が必要だろう。

 まぁ、ドーナツ外交なる表現は、中韓が世界の中心だ!的な単なる中華思想、小中華思想の反映である、と切って捨てることもやぶさかではない。中華思想&小中華思想は、「かまってちゃん」的甘えと、格下/格上といった関係性でしか他者との関係性を捉えられないレベルの低いコミュニケーション能力やリアリティの無さを糊塗し、両立させるための奇弁としか私は考えていない。一般的な日本人の感覚に照らせば、憐れむことはあってもそれに組みすることはできないだろう。

 一口かじって輪ではなくなったドーナツ、かじるまであった穴は何処へいったのか?

 いやいやドーナツには穴なんて最初っから無いのである。穴が有るという認識自体がそもそも間違っているのである(いわゆるドーナツの穴は、そもそもドーナツの一部では無い)。百歩譲って穴が有ったとしても、自らをドーナツの穴に例えるということは、自らが空虚な存在でしかないことの告白としか思えない。どこまでMなのよ、論理性が無いのよ、と思わずにはいられない。

2014/07/26

某都知事の件は・・・

 隣国の大統領と会談した某都知事の件は、色々と憶測を呼ばざるを得ないのは確か。報道内容からは、根拠無く嘘まがいのことがさらっと言える人間であることが良く伝わって来る。隣国大統領と直接会談できるなんて、中共指導者並みだわね、すごいな~(棒)

 さて、憶測飛び交う中、当ブログ主も食料買い出しの車中で色々考えてみた。別に根拠がある訳じゃないから当たるも八卦、当たらぬも八卦。
  1. 隣国のガス抜き及び観測気球
     一国の大統領が一介の地方自治体(ただし、隣国の経済規模は地方自治体と同等か地方自治体の方がむしろ上)の知事と会談するかどうか、会談した場合にどういう会談内容となるか、隣国世論がどう動くか、などを測るための観測気球の可能性。更に畳みかけると、国内マスコミの報道内容及び姿勢、都民世論及び反応、国民世論の反応、都議会議員の反応、公安マター組織の反応が確認できることになる。水面下を含む北朝鮮、中共の反応の有無、内容も重要だ。
     報道から分かる範囲では、隣国大統領の発言内容には何らの新規性も変化もない。これには二側面あって、①反日姿勢の維持と歩み寄る意思の欠如は明らか、という側面と、②新しい対日カードが無い公算大、という側面だ。会談内容、特に大統領側の発言内容は分析が必要だ。ただし、我々一般人が分析するには、日本のマスコミが大統領側の発言内容を歪めていないことが前提となる。
     このような観測気球であった場合、都知事自身が内閣に協力しているか、単に煽られて駒として使われたかで、意味合いに大きな差が出てくる。後者の場合には都知事自身も観測対象ということになり、2に繋がる。前者の場合は大した役者ということになるのだが、TV画面越しに見た限りはそういう器ではなさそうだ。
  2. 都知事と都民や国民に多段階の踏み絵をせまったヤツらがいる
     都知事が「隣国へ行くな」と誰にも言われなかったからといって、「行ってもいいよ」とか「行くべきだ」と言われているのと同じ訳ではない。「行くんだったら総理のメッセージを口伝えして頂戴」と言われたからっていっても同様だ。
     下手をすると、如何にも日本人的な「阿吽の呼吸」が試された可能性すらある。通じなければ日本人的感性に欠けるということだ。もちろん、それは善悪や良否とは無関係な話だ。だが、相手のそれらの有無を知ることができれば、接する態度も相手に合わせて変えるのが良識ある大人というものだ。個人的な心証を書けば、梯子外しどころかそもそも梯子を掛けてくれた人間もいない感じ、当人が勝手に登ったという文脈でしか捉えられないだろう。
     つまり、「行くか、行かないか」「行かせるか、止めるか」が第一の踏み絵。次いで「隣国の知事や大統領との会談で何を約束し、どういう発言をするか」「それらを許すか」が第二の踏み絵。おそらく「やっていいことや言っていいこと及びそれらの逆」の指示を政府や内閣から受けている公算は低いから、それらは都知事自身の意思であり、ひいては有権者の投票行動結果となる。故に、第三の踏み絵は都民有権者の目の前に今まさに置かれている・・・「今隣国に行って嘘ついたり変な約束したらどうなるか」。
  3. 都知事及び都知事支持勢力潰しを望むヤツらがいる
     2とも被るが、自らが表に出ることなく、あわよくば有権者による都知事及び都知事支持勢力潰しを、と考えているヤツらがいる。「いやぁ~民意には逆らえませんなぁ」は何時だってちゃぶ台返しも可能とする錦の御旗だ。我々有権者は特定勢力に利用される可能性も念頭に行動を選択しなければならない、が、大人の都合ってやつに利用されちゃうって手もある。
  4. 1~3のうちならどう転がって良いや、結果を見てから色々具体的に動こう、と考えているヤツらがいる
     まぁ、隣国マスコミはメッセージを誤読し、米国も渋々ながらも日本の外交努力(のフリ?)を認めざるを得ないだろうから、どう転がろうが政府、内閣への影響はほぼ皆無だ。が、1かどうかは別にしても観測気球としての役割は十分に果たしたようなので、内閣改造や今後の自治体の首長選には影響が出るかもしれない。切られるのは、良い人間ではあるのだがポスト都知事訪○時代に適応できなかった鈍感な者、○○や××であろう。

2014/07/25

一時海外逃亡?千年忘れん、かも

 テレビ朝○の某報道番組も酷いのだが、知っている人は知っているように最近N○Kでもキャスターの問題とされた発言があった。リアルタイムで聞いて「カチン!!!!」ときて、余りのショックで涙すら出そうになったことを告白しよう。某国大統領(当時)の土下座発言に比肩する大ショックである。ある意味、心のリミッタ―がキレた瞬間と言える。怒ることを自分に許した瞬間でもある。

 リアリティ(適切な現状認識)が無いにも程がある。倫理観が無いにも程がある。そんな人間を据えたニュース番組を作ったり、電波に乗せるために収めている受信料が使われてるなんてのも許せない。

 これは「言葉狩り」とは思わない。エンタメ寄ニュースショーでのゲストコメンテータの発言ならば同じ内容でも放っておく。N○Kの夜9時のニュースのメインキャスターの発言だから問題なのだ。

 「倫理観の無さ」とは、「自分が置かれている立場に相応しい言行」ができなかったことの一点に尽きる。つまり、発言内容よりも、「あまりに駄目な大人ぶり」にショックを受けたというのが正確だ。N○K自体も無傷では済まないかも、というレベルの事案だと思う。発言の内容故、隣国政府の大人げなさを思わず想起してしまったことも告白しよう。

 ちなみに最近のN○Kスペシャルとかで、思わず首をかしげたくなる内容が明らかに増えてきた。例えば、アジア史テーマにした番組の内容が私の知っている歴史と違うのだ。ただし、日本語に翻訳されているもののうちのさらに極一部しか読んでいないのだけれども、比較的最近の中国研究者の発表内容とはほぼ一致しているようだ。決してまだ検証されたとは言えない内容が、何の注釈もなく史実のように語られるのは如何なものかと思う。

 矢追さんの往年のUFO特集番組ぐらいのつもりで観ないと危ない。

 ま、どちらにしたって「中華思想は内輪のルール(思想じゃない)、小中華思想は更に内輪で、どっちも自慰行為みたいなもの」であって、実際の世界はそんなのなんてクソの役にも立たないリアリティに従って動いている。過去を都合良く解釈すればするほど、現在のヘタれ具合が引き立つと言う実におバカな展開だ。宮殿の入口は一か所だから安心、の時代の手前勝手なルールが、GPS誘導弾が真上から宮殿の中央を直撃する時代に世界を相手に通じる筈もない。以前のエントリでも触れたように、日本(倭国)は1000年以上前に中華思想的枠組みから既に抜け出している。

 昨今の隣国とのぎくしゃくした関係やN○Kスペシャルなどを眺めつつ、一つ学んだことがある。日本人同士であれば美徳とも言える「水に流す」という姿勢は、「内輪でしか通じない価値観」である。だから、相手によっては「水に流す」なんて選択肢を最初っから封じても良いのかな、ということだ。ネット上の様々な発言も見るに、割と同じような結論に直観的に至っている人は多いようだ。

 単に「堪忍袋の緒が切れた」だけと言われればそれまでだが、一般的な日本人、かつ相応しい倫理観も備えたちゃんとした大人の堪忍袋の緒を切るのは並大抵でできることではない。ピンポイントで「やっちゃいけないことをやっちゃう」ことぐらいしかない。だから、某キャスターやN○Kに向けてはっきり言ってしまおう。

 千年忘れんぞ(の心境です、マジで)。

日本人の倫理観を足気にしたのだから、「ほとぼりが冷める」なんていう如何にも日本人な終らせ方ができるなんて思わない方が良いと思うよ。

2014/07/24

ウクライナ情勢、EUの足並みの乱れ

 ウクライナ、ロシアに対するEU(欧州連合)の足並みの乱れがTVなどで報道されている。足並みの乱れの原因のひとつはフランスの対ロシア姿勢で、ロシアから受注した強襲揚陸艦の輸出を控えていることが大きいとのことだ。強襲揚陸艦の件は知っていたのでここまでは完全に予想通りの展開で、特に新しい事項ではない。この辺りは実利を押し出して憚らない如何にもフランスっぽい姿勢と言えよう。

 個人的に興味があるのは実はドイツの姿勢なのだが、そのあたりの情報はまだ入手できていない。なぜドイツを気にするかというと、概して紛争地域の宗教、宗派によって態度がまるっきり違うからだ。ウクライナはキリスト教でも東方正教会が強いが、ドイツはローマ・カトリックが強い。宗教的観点からは、おそらくドイツはこの紛争に「興味が無い」。しかし、過去エントリでも触れているように、ドイツの発電源にロシア発、ウクライナ経由の天然ガスの占める割合は依然として高い。従って、ドイツはロシアを気遣って余り目立たないように振る舞っている可能性が高いと見ている。

 かつてのボスニア・ヘルチェゴビナ紛争にはNATO(北大西洋条約機構)が介入したが、この紛争はイスラム教、ローマ・カトリック及び正教会の対立という側面も持っている。この点も踏まえれば、NATO介入の意味合いも違って見えてこよう。NATOとして結束して事にあたっていても、参加国の思惑や背景にある動機は異なっていて当たり前だ。そこには「人道上の理由」などのナイーブかつ曖昧な要素は、良い意味でイギリスなどを除けば、意外に含まれていないように見える。

 経済規模及び産業構造、軍事、人口比/民族比及び規模、宗教、地政学的地理などなど、諸々のファクターを踏まえないと紛争に関して迂闊なことは口にできない、してはいけない。本日の某報道番組内での古○氏のコメントは以前にも増して最悪、何も知らないことを良い事に薄っぺらい言葉を並べるだけで、リアリティ(適切な現状認識)が全く感じられない。

 これはあくまで私見だが、イギリスの有様から冷徹で時に場当たり的なリアリズムを差し引くと、一見ナイーブかつ能天気なお花畑状態が現れる。中東諸国の国境線、現在のパレスチナ問題の原因、一度は示したナチスドイツへの融和的な態度など例には困らない。古○氏の有様はリアリティを伴わないが故に本質的に満開のお花畑、一見したイギリスの有様のようだ。紛争の原因を作ることはあっても、紛争解決には全く役に立たない。本来持ち得る力を言葉に付与する資格も力も全く感じられない。言葉を殺し、全てを他人事として語るだけだ。イギリスやアメリカが時に「良心的」に振る舞えるのは、リアリティに裏付けられた損得勘定ができるが故である。

 古○氏の2時間のしゃべりよりも、1秒にも満たないイギリスのイエス/ノー、ドイツのヤー/ナイン、ロシアのダー/ニエットの方が含む内容が遥かに大きいことは明らかだ・・・と書いてしまったところでイギリス、ドイツ、ロシアに心からの謝罪の言葉を贈ります。

 「あんなのと較べて御免なさい」